国際電話

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国際電話(こくさいでんわ)とは、国外との間で電話による通話を行うことを指す。国内通話でも、海外を経由した通話もこれに含まれる。特に携帯電話にかける場合、アクセスチャージ内外価格差により海外を経由したほうが安くなることもある。

国と国との電話網は、海底ケーブルあるいは通信衛星で接続されており、多くの国に対して、国番号や電話番号をダイヤルすることで、直接電話をかけることが可能である。

一般的な加入電話からの国際電話は、海底ケーブルにより接続されており、相手国や中継する国に問題がある場合を除いて安定した通話が可能であるが、一部の地域への通話は衛星回線を経由するため、相手への送話が遅れることがある。また、近年では通話料金が安価なIP電話で国際電話を架けることが可能であるが、加入電話からの国際電話同様に海底ケーブルを経由するものの、通信方式が従来の専用線と異なるため、通話品質の面で問題が出たりFAXが正常に送れないといった事象が希に発生する場合もある(IP電話の場合、自宅とNTT局社間でのトラブルの可能性もある)。

現在電話番号はITU-T E.164により国際的な番号体系が定められているが、インターネット電話サービスの一つであるSkypeの有料サービス・スカイプインを使うことで、本来その番号が割り当てられている国以外の国で番号を使うことが可能になっている(例えばアメリカの電話番号を取得し、日本で使うことが可能である)。

開発途上国への通話の場合、相手国側の電話網が劣悪なために正常な接続がされない場合もある。

歴史[編集]

  • 日本においては、1934年(昭和9年)に東京 - マニラ間の無線国際電話が日本初の国際電話として開通した。
  • 1964年 日本 - アメリカ間で当時のKDDAT&T社により太平洋横断海底ケーブルTPC-1が敷設され、日米の国際電話の接続が容易になった。
  • 1998年 KDD法が廃止され、KDD以外の企業でも国際回線を保有することが可能となった。

日本からのダイヤル方法[編集]

現在、日本から国際電話をかける場合は、利用状況に応じて、次のような操作を行う。(010は、日本国内での国際電話の識別番号であり国際プレフィックスと呼ばれる(電話番号の項参照)。マイライン開始時に導入された。)

一般固定電話からの手動接続の場合[編集]

日本では逓信省1934年から始めたサービスである[1]

国際電話会社の手動接続受付窓口(日本国内のKDDI: 0051)に電話し、相手方の番号を申し出てかけてもらう「交換台経由接続」となる。誰が応答してもよい場合に使い、繋がった瞬間から課金される番号通話、番号に加えて話したい相手を指定し、相手が不在の場合には課金されない指名通話、通話料金を相手払いとする扱いで、交換手が相手に料金負担の承諾を確認してから繋ぐコレクトコール(料金着信者負担通話)がある。

利用者が激減したことから2008年7月28日、KDDIは手動接続受付を2010年3月末に廃止すると発表した[1]が、総務省より存続を要請されたことなどを受けて2010年2月、存続を決定した。2010年時点で年間1万件近い利用がある。

自動料金即知機能の場合[編集]

国際電話各社、国際電話を通話した直後に、直前に架けた通話の通話時間と割引サービス適用前の料金を通知するサービスがある。これは、比較的高い国際電話の料金をすぐに知ることができるサービスである。専用の認識番号の後に、相手先の電話番号を回すと、通話が終了した直後に電話会社から折り返しコールバックがあり、自動音声で知ることが出来る。通常は特別な利用料は掛からず、割引サービスも適用される。(国内電話のNTT100番通話に相当する)

KDDI
0052-国番号-相手先の電話番号
ソフトバンクテレコム
0062-国番号-相手先の電話番号
NTTコミュニケーションズ
00347-国番号-相手先の電話番号

一般固定電話からの自動接続の場合[編集]

国際電話のマイライン(プラス)登録時[編集]

国際電話のマイライン(プラス)未登録時[編集]

IP電話の場合[編集]

携帯電話、PHSの場合[編集]

(各事業者のサービスを利用する場合)

NTTドコモソフトバンクモバイルイー・モバイルウィルコム
010-国番号-相手先国内番号
au

※現在はほとんどの携帯電話PHSの初期契約と共に別途オプション契約をしなくても国際電話サービスは付帯しているが、古い機種を使っている場合は、別途オプション契約が必要な場合もある。また、携帯電話、PHS各社が行っている国際電話サービスとは別に別途国際電話会社と契約をした場合のダイヤル操作方法(国際電話会社の識別番号等)に関しては、その国際電話会社の通話方法に準じる。

参考[編集]

外国から日本へ国際電話をかける場合[編集]

国際電話識別番号は国によって異なるが、アメリカ合衆国 (011) からの場合は

例えば03-1234-5678、または携帯電話宛ての090-××××-○○○○、またはPHS宛ての070-××××-○○○○へかける場合は

  • 011-81-3-1234-5678
  • 011-81-90-××××-○○○○
  • 011-81-70-××××-○○○○

また、KDDINTTコミュニケーションズソフトバンクテレコムなど日本の大手通信会社で国際電話を扱っている会社などがサービスを行っているクレジットカード支払い経由の国際電話を利用すると旅行などではとても便利に日本へ電話を掛けられる事ができる。全体的に直通の国際電話よりは安めに通話料金が設定されている事が多い。ただし、海外へ行く前にクレジットカードの暗証番号を覚えておく事と各電話会社の現地のアクセス番号を確認する事が必要である。それ以外の方法としては、現地のスーパーやコンビニ、タバコ屋、新聞販売所などの小販売店またはチャイナタウンなどのコミュニティでも格安通話料の国際電話カードなどが売られている。

国際電話を利用したアダルトコンテンツ[編集]

1998年から2000年頃にかけて、一部の国に国際電話をかけさせるアダルトコンテンツが問題になったことがある。これは、電話番号を「0013-73-xxxxxx」「0019-72-xxxxxx」「0016-83-xxxxxx」などと表記し、一見国際電話には見えないように偽装して国際電話をかけさせるものである。この上記例はモルドバ(国番号373)、イスラエル(国番号972)、ニウエ(国番号683)への、旧方式による旧KDD(現KDDI)を利用した国際電話である。コンテンツの課金として、国際通話を発生させた際に生じる着信国側の通信会社からのキックバック(報奨金)を、コンテンツ事業者にとっての役務利益原資とした方式であった。この方法は、国際電話の発信方法が変更された2001年より利用できなくなった。

ロシアの電話会社では、呼び出し音の代わりに、音楽を流したり、アダルトテープを流したりして、課金を免れる違法な電話があった。これに対して、kddiは1分呼び出し音がなったら強制切断という対策が講じられた。

また、2002年12月16日から2010年4月19日まで、特に料金トラブル等が多いディエゴガルシア島(国番号246)とセーシェル(国番号248)宛の国際ダイヤル通話が停止されていた。これらの国は、NTTコミュニケーションズ(事業者番号0033)を利用して電話番号を「0-03-3246-xxxx」や「0-03-3248-xxxx」など、東京23区内の電話番号に似せて表記されるため、トラブルが多発していた。このため、両国に対してはオペレータ扱いの通話(KDDIの0051のみ)しかできない状態であったが、この措置が行われていた間、KDDIでは国際ダイヤル通話の料金を適用していた。この問題の沈静化により、2010年4月20日より国際ダイヤル通話が再開された[4]

国際電話不取扱受付センター[編集]

上述の国際電話関連トラブルの発生を受け、電話利用者からの申し込みにより、国際通話の利用休止の手続きができるようになった。「国際電話不取扱受付センター」(国際電話会社4社《ソフトバンクテレコムKDDINTTコミュニケーションズフュージョンコミュニケーションズ》共同運営)へ、「国際電話利用契約の利用休止申込書」を郵送する。同申込書は、各国際電話会社より取り寄せる事ができる。電話会社ごとの利用休止が設定でき、また利用再開も可能。ただ、電話会社によっては、国際電話の利用休止をすると国内電話も利用休止になってしまう。また、直収電話IP電話といった非NTT回線は同センターでは取り扱えない。ただし、KDDIメタルプラス電話(家庭用)及びKDDI-IP電話については、「国際電話利用契約の利用休止申込書」にて国際電話利用休止の手続きが可能。

広告付き国際電話サービスの場合[編集]

国際電話が相手につながる前に広告を聞くことで、国際電話料金分が0円になり、国内通話料金だけで海外に電話ができるサービス。登録や基本料金不要で、固定電話、携帯電話、PHS、公衆電話からもかけることができる。対象国は10ヶ国前後で、対象国であってもその国の携帯電話にかけられない国もある。

国際電話サービス[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b 読売新聞9面2008年7月29日
  2. ^ 事業者番号が国際電話識別番号を兼ねていた格好であったが、マイライン実施により改定。なお、マイライン適用外の携帯電話等からの発信の場合も同様に改定された。
  3. ^ 一般に市外局番は「0」から始まると認識されているが、初めの「0」は、国内通話(開放指定)を示す番号(国内開放番号又は国内プレフィックス)であり、市外局番には含まれないため、外国から日本へダイヤルする場合は除く。(「日本の市外局番」参照)
  4. ^ 国際情報提供サービスに係る特定対地への国際電話サービスの一部取扱い再開等についてKDDIプレスリリース2010年4月2日

関連項目[編集]

外部リンク[編集]