自動車税
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自動車税(じどうしゃぜい)は、地方税法(昭和25年7月31日法律第226号)に基づき、b:道路運送車両法第4条の規定により登録された自動車に対し、その自動車の主たる定置場の所在する都道府県において、その所有者に課される税金で、普通税である。
目次
概要[編集]
自動車税は「車検税」ではなく、車検を受ける受けないにかかわらず納税義務が生じる。車検を受ける際に納付する義務が生じるものは国税の「自動車重量税」である。また「道路運行税」でもないため、たとえ駐車場に置いたまま走行していない状態であっても納税義務を免れることはできない。ただし、自動車税は「公道での走行が可能な車」すなわちナンバープレートの付いた車に対して発生する税金であるため、ナンバープレートのない車(自動車教習所の場内専用車、ナンバー未登録の新車、登録抹消し車庫で眠らせている車など)に対して自動車税は発生しない。
信販会社との契約に基づくローンにより売買された自動車の場合、債権担保の目的から所有権が売主に留保される(自動車検査証上の所有者はローン会社となる)ことが一般的であるが、割賦販売の場合には買主が所有者とみなされ自動車税を納付することとなる(「所有者」=車検証の「使用者」)。
リース契約によって調達された自動車の場合は、自動車検査証上の所有者(リース会社)が納税義務者となり、リース料に自動車税相当額が織り込まれている。
所有者が複数人に及ぶ(複数人で所有されている自動車)場合には、連帯して納税義務を負うこととなる。
税率[編集]
標準税率は、次の4つの大区分ごとに、自家用、営業用、特殊な用途(8ナンバー)などの用途、さらにはその総排気量、総積載量及び乗車定員等に応じて定められている(地方税法第147条)。
事業用(いわゆる緑ナンバー)や(キャンピングカーを除く)8ナンバー車は低額な税額であるが、自家用(特に白ナンバーの乗用車)については特に高額である。税額の最高は自家用乗用車(6.0リッター超)の11万1,000円/年に、後述のグリーン化税制によって10%重課された場合の12万2,100円/年である。
制限税率(税率の上限)は、標準税率の1.5倍とされている(地方税法第147条第4項)[1]。
種別毎の税率[編集]
以下に記す税額は標準税額。
乗用車[編集]
乗用車の場合は、総排気量が増えるほど税額が高く設定されており、排気量が1.0リッター超から0.5リッター刻みで6.0リッターまで税額が設定されている(地方税法第147条第1項第1号)。ただし、ロータリーエンジンを搭載する車種については、「単室容積×ローター数×1.5」の計算式により得られた値が総排気量とみなされて税率区分が適用される。自家用乗用車は、他国と比較しても極めて高額な税額が設定されている[2]。近年の環境考慮と世界的なレベルでは0.1リッター刻みの排気量車が増えていることに鑑みると、今後税制の見直しが必要であるという意見がある[3]。
地方税法等の改正により2019年(令和元年)10月1日以降、新車登録される自家用乗用車は税率が若干軽減され[4]、また2019年9月30日までに新車登録される自動車に関しては2020年(令和2年)度以降も現在の税率が適用される。
| 排気量 | 自家用 | 事業用 | |
|---|---|---|---|
| 2019年9月30日までの新車登録 | 2019年10月1日以降の新車登録 | ||
| 1.0リッター以下 | 29,500 | 25,000 | 7,500 |
| 1.0超〜1.5リッター以下 | 34,500 | 30,500 | 8,500 |
| 1.5超〜2.0リッター以下 | 39,500 | 36,000 | 9,500 |
| 2.0超〜2.5リッター以下 | 45,000 | 43,500 | 13,800 |
| 2.5超〜3.0リッター以下 | 51,000 | 50,000 | 15,700 |
| 3.0超〜3.5リッター以下 | 58,000 | 57,000 | 17,900 |
| 3.5超〜4.0リッター以下 | 66,500 | 65,500 | 20,500 |
| 4.0超〜4.5リッター以下 | 76,500 | 75,500 | 23,600 |
| 4.5超〜6.0リッター以下 | 88,000 | 87,000 | 27,200 |
| 6.0リッター超 | 111,000 | 110,000 | 40,700 |
1989年度まで、大型・大排気量である普通乗用車(3ナンバー)は贅沢品とみなされており、排気量3.0リッター以下は81,500円、3.0リッター超6.0リッター以下88,500円、6.0リッター超148,500円と、現行以上に高額な税が課されていた。
このため、日本車で高級車と言われる自動車であっても、小型乗用車(5ナンバー)仕様が用意されることが一般的で、この頃入り始めたメルセデス・ベンツやBMW等のドイツ車でも5ナンバー車が用意されていた。大排気量のアメリカ車が販売の主力である、ゼネラルモーターズ・フォード・クライスラーの陳情を受けたアメリカ合衆国連邦政府から非関税障壁と言われた外圧もあり、現行の排気量に比例した税額に改められた。
しかし、この税制改定はアメリカ車の拡販には全くと言ってよいほど寄与せず、日本車は大排気量エンジンと外装部品で3ナンバー仕様とする車両[5]が増え、また輸入車はヨーロッパの高級車が一層増える結果となった。
トラック[編集]
トラックは、最大積載量が増えるほど税額が高く設定されている。最大積載量が1トン超から1トン刻みで8トンまで税額が設定されている(地方税法第147条第1項第2号)。
| 積載量 | 自家用 | 事業用 |
|---|---|---|
| 1トン以下 | 8,000 | 6,500 |
| 1トン超〜2トン以下 | 11,500 | 9,000 |
| 2トン超〜3トン以下 | 16,000 | 12,000 |
| 3トン超〜4トン以下 | 20,500 | 15,000 |
| 4トン超〜5トン以下 | 25,500 | 18,500 |
| 5トン超〜6トン以下 | 30,000 | 22,000 |
| 6トン超〜7トン以下 | 35,000 | 25,500 |
| 7トン超〜8トン以下 | 40,500 | 29,500 |
| 8トン超 | 40,500+1トン毎に6,300 | 29,500+1トン毎に4,700 |
ダブルキャビントラック、ライトバンなど貨物自動車であっても4人以上の乗車定員をもつ車両は「貨客兼用」となり、総排気量及び最大積載量に応じた税額となる。
バス[編集]
バスの場合は乗車定員が増えるほど税額が高く設定されている。事業用では一般乗合用(通学バス含む)かそうでないかで税率が異なる(地方税法第147条第1項第3号)。
| 乗車定員 | 自家用 | 事業用(乗合) | 事業用(その他) |
|---|---|---|---|
| 30人以下 | 33,000 | 12,000 | 26,500 |
| 30人超〜40人以下 | 41,000 | 14,500 | 32,000 |
| 40人超〜50人以下 | 49,000 | 17,500 | 38,000 |
| 50人超〜60人以下 | 57,000 | 20,000 | 44,000 |
| 60人超〜70人以下 | 65,500 | 22,500 | 50,500 |
| 70人超〜80人以下 | 74,000 | 25,500 | 57,000 |
| 80人超 | 83,000 | 29,000 | 64,000 |
その他[編集]
貨客兼用車、三輪の小型自動車、牽引車、被牽引車、特種用途車、キャンピングカーなど用途に応じた自動車税が設定されている。
グリーン化税制[編集]
2002年(平成14年)度から、排出ガス及び燃費性能の優れた環境負荷の小さい自動車(低公害車)は、その性能に応じて税が軽減され、新規登録から一定の年数(ガソリンエンジン車13年、ディーゼルエンジン車11年)を経過した乗用自動車(事業用乗合バスを除く)の税率を約15%重課(2014年(平成26年)度までは約10%重課)、貨物自動車は約10%重課する特例措置(いわゆる自動車税のグリーン化)[6]が実施されている。
この「グリーン化税制」は、排ガス性能や燃費の向上による環境保護という名目のもと、経済対策(新車販売の内需回復)が織り込まれており[7][8]、新車製造にかかる環境負荷や、古い車を廃車にする際の環境負荷(まだ使えるのに捨ててしまうというもったいない精神を逸脱する行為)、オーナーの燃料消費状況(古い車であってもあまり走行せず燃料消費量が少ないなど)といった要素の環境負荷については、一切考慮されていない[8]。
なお、重課の条件は登録より一定年数の経過であるため、世界で長年使用されてきた古い旧車を日本に輸入して登録した場合は、この登録が初回登録となるので、いくら燃費が悪く製造より13年以上経過していようと重課対象にはならない[9]。
耐久性と信頼性の高い日本車は、中古車として世界に輸出されるケースも多いため、「鉄鋼等の原材料を輸入するためにエネルギーを消費し、新車を生産するためにエネルギーを消費した上で、排ガス性能の低い使用過程車をエネルギーを消費して海外に送り出しているだけで、地球規模での環境保護にはなっていない」という批判もある。 なお、現在問題となっている高齢運転者による自動車事故もグリーン化税制が原因だと言う意見もある。
賦課期日・納期[編集]
賦課期日は4月1日で、納期は原則として5月中である(地方税法第148,149条、青森県と秋田県においては条例により6月中としている)。4月1日時点の所有者に対して、5月頃に都道府県から送付される納税通知書によって納める。
新規登録[編集]
4月1日以後に自動車(新車)を購入し、運輸支局で新規登録を行った場合は、その購入月の翌月から月割で自動車税が課せられる(地方税法第150条第1項)。例えば、9月15日に自動車(新車)を購入すると、10月から3月までの6か月分を新車登録時に納付する必要がある。
抹消登録[編集]
年度中に廃車等を行い、運輸支局で抹消登録を行った場合は、抹消登録を行った翌月以降の税額が還付される(地方税法第150条第2項)。
注意事項[編集]
4月1日時点で自動車を「所有して」いれば(車両にナンバープレートが付いていれば)、所有者に「法律上の納税義務」があり、4月1日に名義変更を行っても納税義務が生じる。このことから、車検の残っている中古車を年度末に購入したり、車を下取りに出す・売却する場合、3月31日迄にそれらの登録を行わないと従前の所有者に納付義務が生じるため、その日付に対する注意が必要である。新所有者となるべき者が運輸支局等で移転登録や抹消登録の登録手続きを忘却していた場合、旧所有者に対して新年度分の自動車税が課税されることになる(遡って登録することは職権による物を除いてできない)。
なお、4月1日以降に自動車を新規登録する場合には、年度分全額の自動車税の納税義務は生じない(登録月の翌月から当該年度末までの自動車税を月割で納付する)。また、4月1日以降に抹消登録するなど使用を中止しても、その年度の分の自動車税の納税義務を逃れることはできないが、当該月度分のみの課税義務を負うこととなるため、一度自動車税の全額を納付した上で、登録月の翌月から当該年度末までの分が月割で還付される。
こうした法的責任とは別に、売買時に行われる当事者間での取り決めにより、例えば月割の自動車税額に相当する金銭がやり取りされることがある。そうした取り決めの内容が曖昧であったり、一方の当事者が誠実に履行しない場合にトラブルとなるケースもある。
自動車販売の需要、販売会社の決算、課税基準日が重なる為に3月度は運輸支局等が度々混雑し、特に3月31日が閉庁日となる場合は最終週に登録申請が殺到する。
同一都道府県外への転出・転入[編集]
2005年度以前は、新たな使用の本拠となる都道府県に月割で納付し、従前の使用の本拠である都道府県から月割で還付を受けることが必要であったが、2006年度から新たな使用の本拠となる都道府県による月割課税が廃止された。従前より移転登録等がなされた旨を当該都道府県同士で共有してはいたものの、業務簡略化等のために、都道府県同士で月割自動車税相当額の送金を行うことで対応することとなった。
当該年度内に都道府県を跨ぐ移転登録が複数回なされ納税証明書の添付がなかった場合に、継続検査等を受ける者の(従前の使用の本拠を調査するために登録事項等証明書を取得するなど)事務負担が大きかったが、2015年4月以降、運輸支局等の窓口で自動車税の納税状況の把握が可能となった。
保留[編集]
車検の更新がない場合、自動車税が納付されないケースが多い。このような場合には都道府県によって「扱いが異なる」が一部の都道府県では「自動車税課税保留制度」があり、この制度の下、「保留」という処置が執られる。この制度の適用は、基本的に都道府県が職権で行うものであるが、納税義務者等からの事情届の提出を要件とする都道府県もある。
ただし、自動車の再使用すなわち車検申請に際して保留は解除され納付義務が発生する。対して、一時抹消及び抹消手続きが申請された際には納付義務がそのまま消滅する。一時抹消後、登録(車検)した場合には、消滅した自動車税の納付義務は回復しない場合が多い(都道府県により対応は違う)。ただし、車検が有効な期間に納付されていなかった自動車税に対しては保留ではなく未納分とみなされ、保留期間に入った後も納税義務は保留されず、消滅もしないので注意が必要。
この制度は、法の趣旨を「逸脱」し[10]、「自動車税は自動車を使用している期間に対して課税される」という考え方の下、車検が切れた期間は「自動車は使用されていない」とみなして納税義務を保留とするものである。都道府県によって扱いが異なり、また課税担当者によっても扱いが異なることがある理由が、ここにある。車検が切れている車であっても、例えば年式の新しい車、高級車、クラシックカーなど財産価値の高い車についてはこの保留制度を適用しないなど、課税担当者の恣意的な運用も見られる。
納税通知書を発付する時点で車検切れになっている自動車について、一律に課税保留する(最初から納税通知書を送付しない)取り扱いをしている都道府県がある一方、納期限までに納税のあった自動車については課税を継続し、滞納になって一定期間を経過した自動車のみ、遡って課税保留する(これにより、滞納した方が納税義務者にとって得になる)扱いをする県もある。
非課税・減免[編集]
- 国・地方税法にいう非課税独立行政法人・国立大学法人・日本年金機構・都道府県・市町村等が所有する自動車は非課税である(地方税法第146条)。
- 身体障害者等が所有する自動車やもっぱら身体障害者の通院などに使用する自動車については、条例により減免を行っている都道府県が多い。
- 自動車が盗難に遭っていた期間については、警察に届出した上で申請することにより、月単位で(盗難に遭った翌月から、発見されて警察から返却された月まで)自動車税が減免され、すでに納付済みの自動車税については還付を受けられる。
各国の自動車税[編集]
日本の自動車税は日本自動車工業会の調査によれば、ドイツの約2.4倍、イギリスの約1.4倍、フランスの約6倍、アメリカ合衆国の約14倍となっている(全て同条件で比較[11]:車体価格130万円、9年間使用、排気量1800cc)など、非常に高額である[2]。
アメリカ合衆国では、連邦レベルの自動車税は存在しない。州ごとにライセンスナンバーの更新費用が、毎年徴収される。額は州(場合によっては郡)によって異なるが、一般的な乗用車の場合20ドルから60ドル未満がほとんどである。
フランスでは、2000年をもって個人の所有する自動車に対する自動車税は廃止されている。
自動車税以外の自動車関連諸税を含めた諸外国との比較[編集]
自動車税以外の自動車関連諸税(自動車重量税、自動車取得税、消費税、付加価値税など)も含めて比較した場合は、日本はドイツとフランスの約1.9倍、イギリスの約1.4倍、アメリカの約5倍となっており、前述の自動車税のみの比較とは差が縮小してはいるが、やはり高額である[11]。
しかし燃料税(ガソリン税・軽油引取税)に関して、日本は先進国のなかで安く、保有税と燃料税を全部含めた「トータルコスト」だと、自動車所有者の平均納税額は、日本よりヨーロッパ諸国のほうが高い税制となっている[12]。
なお自動車関連諸税は、日本以上に高額な国家(シンガポール、インドネシアなど)も存在するが、以下のように自動車にだけ特別高い税金がかけられているわけではなかったり、自動車関連諸税が高額でも、公共交通機関の安価な運賃による自家用自動車の代替移動手段により、国民生活に大きな支障を及ぼさないといった背景がある。
ノルウェーやスウェーデンなどの北欧諸国は、排気量・重量・環境対策技術に合わせた取得税に高額な消費税(25%前後)がかかり、取得後の道路税や炭素税などの環境税を合わせると日本以上になるが、北欧諸国は自動車に限らず、高額な税負担を求められる(高負担高福祉)国であり、自動車ユーザーに対する負担が特別高いというものではない[13]。また電気自動車は免除、燃費の良いエコカーは減税になる特例が存在し、都市部では公共交通機関が発達しているため、国民の生活には影響が少ない。
デンマークは、登録税として車両価格の180%(ディーゼル車はさらに課税される)が、デンマークは総人口の9割近くが都市に居住しており[14]、さらに全体的に平坦な国土であり山が少ない(最高地点は海抜173m)ため、自転車専用道が整備されるなど、国民に自転車利用が浸透している背景がある[14]。また公共交通機関も充実しているため、雨天でも影響は少ない。
シンガポールは年間の新規登録台数に上限があり、景気に合わせて価格が変動する入札制の車両購入権(英語: COE Certificate Of Entitlement)に加え、輸入関税・消費税・登録料・道路税が課せらるため、乗り出しまでに車両価格の4-5倍程度が必要になり、購入後もERP(Electronic Road Pricing)というETCに類似した装置が義務化されているため、市街地への進入や、シンガポール・チャンギ国際空港へ乗り入れると、自動的に課税される。
シンガポールは国土面積が日本の淡路島程度であり、マレーシアからの分離独立当初から、自動車による慢性的な渋滞が発生し社会問題になっていた[15]ことから、高額な税金は限られた国土を有効に使うために、自動車を極力排除しようという政策によるものである[15]。その代わり低料金の公共交通機関が充実しているため、個人が実用品として自家用車を購入する必要はほとんど無い[15]。しかし、購買力のある富裕層が高級車を買い求めるため、シンガポール政府がCOEを減らしても、登録台数はあまり減少していない[16]。
自動車ユーザーへの過重な負担[編集]
日本では、自動車の所有者に対して、この自動車税の他にも自動車重量税や自動車取得税、燃料への課税(ガソリン税・軽油引取税・石油ガス税)、さらには消費税(自動車の購入時と燃料購入時への課税)が課せられる。多数の税金が複雑に絡み合っており、またその負担額も大きく、特に自家用の乗用車にはさらに高額な負担を強いていることから、若者の車離れを促進し、国内の自動車産業を衰退させている原因として、自動車業界から問題視されている[17][18]。
特に自家用乗用車の自動車税について、軽自動車に課せられる軽自動車税とは比較にならないほど過重な税負担となっていることが問題視されている[19]。自家用軽乗用車は1年で10,800円である(2014年度までの登録車で登録より13年未満経過の車両については7,200円)。これに対して排気量1.0リッター以下の自家用普通乗用車(排気量600ccの旧型スマート[20]などを含む)は、わずか1年でも29,500円も支払わなければならず、排気量1.0リッター超1.5リッター以下のコンパクトカーですら34,500円も支払わなければならない。これは、エンジンの排気量のみを基準に課税していることに起因することと、軽自動車が特別優遇されていることに起因している。しかし、世界的に見ると日本の自家用普通車への課税額は異常に高い額であり[2][11]、日本自動車工業会の志賀俊之会長(当時)は優遇されているはずの軽自動車への税負担額(この当時の段階では7,200円)が国際的なレベルであるとしている[19]。
日本自動車工業会の調査によれば、車体価格180万円(税抜)、排気量1800cc、車体重量1.5トン未満の乗用車について、年間燃料消費量1,000リッターという条件で11年間保有した場合、有料道路の料金(2010年度の料金収入より試算したもの)や自賠責保険、自動車リサイクル料金を加味すると、185万4,200円もの税負担額が課せられる(税率は2012年4月1日現在のもの)[21]。
営自格差[編集]
自家用車と事業用車に対する税額の差を営自格差といい、自家用車は軒並み事業用車より高額であるが、とりわけ乗用車に対する税額の差がおよそ4倍と極めて大きく問題視されている[22]。なお、軽自動車税においても同様で乗用車に対する営自格差が最も大きい(乗用登録車の営自格差ほどの大差は無いが、2015年4月の増税により差が拡大している)。
自動車重量税との二重課税の関係[編集]
自動車重量税は、自動車税とは納付の期日や方法が異なるものの、自動車税と同じく「自動車の保有」に対して課税される。自動車業界は自動車税と自動車重量税は課税原因が同じであり、二重課税であると指摘している[23]。
その他[編集]
普通徴収で自動車の数だけ課税される為その納付件数が膨大であり、納期内納付率もほかの税目と比べて高くない。納税の義務を果たしやすくあるいは納税逃れが出来なくするようにするべく、コンビニ・Pay-easy(ペイジー)など納付機会の拡大とともに、滞納者に対してタイヤロック装置を使用した自動車の差押えなど、徴収強化を実施している。
原則として現金納税と決められているが、それ以外の納付方法があり、以下に表記。
- 秋田県・石川県・山梨県・徳島県・高知県を除き、クレジットカード払い(分割可。要手数料)が利用できる(2019年現在)。
- 「自動車保有関係手続のワンストップサービス」という行政サービスを利用することで、インターネットバンキング経由での電子納付が利用できる。なお、対象地域は全国ではなく一部地域のみ(個人番号カードやICカードリーダーが必須)。
脚注[編集]
- ^ “増税への道筋合意…自動車税の制限税率1.5倍に”. response.jp (2005年12月15日). 2012年8月20日閲覧。
- ^ a b c “第7回 みんなで考えようクルマの税金”. 自動車税制改革フォーラム (2009年10月31日). 2011年7月27日閲覧。
- ^ 輸入車の中には、4,009cc(フォード・エクスプローラーの2代目 - 4代目モデル)や2,034cc(メルセデス・ベンツ B200他)など、ごくわずかに税率区分を上回る車種が存在する。
- ^ “2019年10月1日、自動車の税が大きく変わります”. 総務省 (2009年10月31日). 2019年10月13日閲覧。
- ^ 例:X80系のマークII・チェイサー・クレスタの、1990年8月以降の2000cc超(ガソリン車)のエンジン(2500cc、3000cc)を搭載した仕様など。
- ^ “自動車税のグリーン化特例の概要”. 国土交通省. 2018年8月9日閲覧。
- ^ “経済産業省関係 平成21年度税制改正のポイント”. 経済産業省 (2008年12月12日). 2012年2月8日閲覧。(PDF)
- ^ a b “古いクルマに乗ることは「罪」なのか? 「自動車税のグリーン化」をもう一度考える”. 乗りものニュース (2015年6月20日). 2017年9月9日閲覧。
- ^ “海外からの中古車は20万キロでも「新車」扱い、でも国産車は13年経過で環境負荷大きい?”. carview ("2018-05-15"). 2018年8月9日閲覧。
- ^ 自動車税は本来的に財産税であり、自動車を所有していることそのものに担税力を見出しているものであって、車検有効期間中であるか否か、実際に運行に供されているか否かは課税要件となっていない。
- ^ a b c “JAMA レポート No.78 自動車関係諸税の国際比較”. 日本自動車工業会. 2012年1月6日閲覧。
- ^ 清水草一 (2016年9月11日). “自動車税、減税なるか より公平な税負担 問題は代替財源”. 乗りものニュース 2019年3月29日閲覧。
- ^ “スウェーデン「国民負担70%でも医療費、大学、給食費みんなタダ」”. J-CAST (2010年8月11日). 2013年9月29日閲覧。
- ^ a b “平成22年度 自転車交通の総合的な安全性向上策に関する調査報告書”. 内閣府 (2011年3月). 2013年9月29日閲覧。
- ^ a b c “シンガポールの政策(2011年改訂版)陸上交通政策編”. 財団法人自治体国際化協会 (2011年6月16日). 2013年9月29日閲覧。
- ^ 一向に減らない交通渋滞|シンガポールのクルマ事情|コラム|AsiaX Column
- ^ “知ってる?クルマの税金”. 日本自動車連盟(JAF). 2012年10月29日閲覧。
- ^ “JAMA レポート No.91 自動車の税金について”. 日本自動車工業会. 2012年10月29日閲覧。
- ^ a b “環境自動車税、自工会志賀会長「現在の軽が国際的なレベル」”. response.jp (2010年11月18日). 2011年10月21日閲覧。
- ^ フェンダーが、軽自動車の幅を越える。スマートKは、フェンダーを切り詰めて軽自動車規格内におさめた。
- ^ “JAMA 自家用乗用車ユーザーの税負担額(11年間)”. 日本自動車工業会. 2012年10月30日閲覧。
- ^ “その差4倍以上! 同じクルマで自動車税がこんなに違う「営自格差」とは?”. クリッカー. 2018年3月19日閲覧。
- ^ “日本自動車会議所、自動車取得税・重量税の廃止求める。”. Response (2012年6月26日). 2012年11月9日閲覧。
関連項目[編集]
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