パーカー・パイン登場

パーカー・パイン登場; Parker Pyne Investigates
著者	アガサ・クリスティー
発行日	イギリス1934年
発行元	イギリスCollins Mystery; 早川書房ほか
ジャンル	推理小説（短編集）
国	イギリス
言語	英語
形態	ハードカバー
ページ数	256ページ（原著初版、ハードカバー）
前作	なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?
次作	三幕の殺人
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『パーカー・パイン登場』（パーカー・パインとうじょう、原題：Parker Pyne Investigates, 米題：Mr. Parker Pyne, Detective）は、1934年に刊行されたアガサ・クリスティ作推理小説の短編集。パーカー・パインシリーズ。

収録作品に「ナイル河の殺人」（Death on the Nile）があり、ポアロ物の長編『ナイルに死す』（Death on the Nile）と同一のタイトルだが関係性はない。

収録作品[編集]

中年夫人の事件 - The Case of the Middle-aged Wife
『Woman's Pictorial』1932年10月8日号
退屈している軍人の事件 - The Case of the Discontented Soldier
『Cosmopolitan』1932年8月号
『Woman's Pictorial』1932年10月15日号
困りはてた婦人の事件 - The Case of the Distressed Lady
『Cosmopolitan』1932年8月号
『Woman's Pictorial』1932年10月22日号
不満な夫の事件 - The Case of the Discontented Husband
『Cosmopolitan』1932年8月号
『Woman's Pictorial』1932年10月29日号
サラリーマンの事件 - The Case of the City Clerk
『Cosmopolitan』1932年8月号
『The Strand Magazine』1932年11月号
大金持ちの婦人の事件 - The Case of the Rich Woman
『Cosmopolitan』1932年8月号
あなたは欲しいものをすべて手に入れましたか？ - Have You Got Everything You Want?
『Cosmopolitan』1933年4月号
『Nash's Pall Mall Magazine』1933年6月号
バグダッドの門 - The Gate of Baghdad
『Nash's Pall Mall Magazine』1933年6月号
シーラーズにある家 - The House at Shiraz
『Cosmopolitan』1933年4月号
『Nash's Pall Mall Magazine』1933年6月号
高価な真珠 - The Pearl of Price
『Nash's Pall Mall Magazine』1933年7月号
ナイル河の殺人 - Death on the Nile
『Cosmopolitan』1933年4月号
『Nash's Pall Mall Magazine』1933年7月号
デルファイの神託 - The Oracle at Delphi
『Cosmopolitan』1933年4月号
『Nash's Pall Mall Magazine』1933年7月号

訳書[編集]

一般書

一般書[編集]

※ 短篇タイトルの左の英字A～Lは、早川書房のクリスティー文庫版『パーカー・パイン登場』の収録順、該当ない場合は省いている。

早川書房

番号	出版年	書名	シリーズ名等	文庫名等	収録話数	訳者	巻末	ページ数	ISBNコード	カバーデザイン
01	1959年 11月15日	パーカー・パイン登場	世界ミステリシリーズ	ハヤカワ・ポケット・ミステリ No.520	12	赤嶺弥生	解説身上相談型探偵パーカー・パイン編集部F	210
02	1978年 2月15日	パーカー・パイン登場	クリスティー短編集 2	ハヤカワ・ミステリ文庫 HM1-31(ク-1-31)	12	乾信一郎	解説 “心の専門医” パーカー・パイン登場 T	312	4150700311	真鍋博
03	2004年 1月16日	パーカー・パイン登場		クリスティー文庫 57	12	乾信一郎	解説小熊文彦	378	978-4151300578	Hayakawa Design

番号	01	02	03
A	中年の妻の事件	中年夫人の事件
B	不満な軍人の事件	不満軍人の事件	退屈している軍人の事件
C	悩める婦人の事件	困った婦人の事件	困りはてた婦人の事件
D	不満な夫の事件
E	ロンドンの会社員の事件	サラリーマンの事件
F	金持ちの女の事件	富豪婦人の事件	大金持ちの婦人の事件
G	ほしいものは全部入手したか?	あなたはほしいものをみな持っていますか?	あなたは欲しいものをすべて手に入れましたか?
H	バグダードの門	バグダッドの門
I	シラズの家	シラーズの家	シーラーズにある家
J	高価な真珠
K	ナイル河の死	ナイル河上の死	ナイル河の殺人

東京創元社

番号	出版年	書名	シリーズ名等	文庫名等	収録話数	訳者	巻末	ページ数	ISBNコード	カバーデザイン	備考
04	1963年10月18日	パーカー・パインの事件簿		創元推理文庫 105-9	12	小西宏	解説厚木淳「ノート」	281			巻頭に「作者まえがき」
05	1985年5月10日	パーカー・パインの事件簿	クリスティ短編全集 9	創元推理文庫 105-9	12	厚木淳	訳者あとがき^{[注(一般書) 1]}	285	4488105092	装画:ひらいたかこ装幀:小倉敏夫	巻頭に「作者まえがき」
06	2021年 7月30日	パーカー・パインの事件簿【新訳版】		創元推理文庫 M-ク-2-27	14	山田順子	解説大津波悦子	412	978-4-488-10549-5	装画:松島由林装幀:柳川貴代+Fragment	巻頭に「はじめに」（クリスティ）

番号	04	05	06	備考
A	中年の人妻の事件
B	不満な軍人の事件		無聊をかこつ少佐の事件
C	悩める淑女の事件	悩めるレディの事件
D	不満な夫の事件
E	ある会社員の事件
F	金持の夫人の事件		大富豪夫人の事件
G	ほしいものは全部手に入れましたか?	ほしいものは、みんな手に入れましたか?	ほしいものはすべて手に入れましたか?
H	バグダッドの門
I	シラズの館		シーラーズの館
J	高価な真珠
K	ナイル河の死
L	デルファイの神託		デルフォイの神託
その他の収録作	－	－	ポーレンサ入江の出来事	^{[注(一般書) 2]}^{[注(一般書) 3]}
その他の収録作	－	－	レガッタレースの日の謎	^{[注(一般書) 4]}

新潮社

番号	出版年	書名	文庫名等	収録話数	訳者	巻末	ページ数	ISBNコード	カバーデザイン	備考
07	1960年 5月5日	クリスティ短編集（一）	新潮文庫赤135－B (ク-3-2)	13	井上宗次、石田英二	訳注解説井上宗次、石田英二	323/改版336	4102135022	鈴木邦治、野中昇	改版
08	1961年 12月20日	クリスティ短編集（二）	新潮文庫赤135－C (ク-3-3)	14	井上宗次、石田英二	訳注解説井上宗次、石田英二	357/改版374	4102135030	鈴木邦治、野中昇	55刷改版1994
09	1985年 1月25日	青い壷の謎	新潮文庫ク-3-10	10	中村妙子	解説中村妙子	332	978-4102135112	野中昇	^{[注(一般書) 5]}

番号	07	08	09
A	中年の人妻の事件	－	中年の人妻の事件
B	－	不満な軍人の事件
C	悩める淑女の事件	－	－
D	－	不満な夫の事件	－
E	あるサラリーマンの冒険	－	－
J	－	金持ちの女の事件	－
I	－	シラズの事件	－
J	－	高価な真珠	－
L	－	デルフィの神託	－
その他の収録作	エジプト墓地の冒険	マーズドン荘の悲劇	第四の男
	ダヴェハイム氏の失跡	安アパートの冒険	赤信号
	イタリア貴族の怪死	百万ドル公債の盗難	縁は異なもの^{[注(一般書) 6]}
	検察側の証人	グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件	白木蓮の花
	うぐいす荘	首相誘拐事件	ジェインの職探し
	火曜の夜のつどい	遺言書紛失事件	仄暗い鏡の中に
	アスターティの神殿	クリスマスの悲劇	青い壺の謎
	金塊事件	溺死	あっぱれ、男^{[注(一般書) 7]}
	舗道の血痕	－	－
	動機対機会	－	－

脚注(一般書)[編集]

^ テキストは1948年のペンギン・ブックス版で、1934年のコリンズの初版本を参照。「作者まえがき」は1948年のペンギン・ブックス版より。「ある会社員の事件」、「ほしいものは、みんな手に入れましたか?」、「バグダッドの門」、「デルファイの神託」の両版間の異同について触れる。
^ 追加された2篇はいずれもパーカー・パインもので、この1冊でパーカー・パイン登場作品を網羅する。
^ （原題: Problem at Pollensa Bay）（『Liberty』1932年9月5日号、『The Strand Magazine』1935年11月号）(発表順 #13)
^ （原題: The Regatta Mystery）（原型作はポアロもの「ポワロとレガッタの謎」、邦訳は論創社『十人の小さなインディアン』ISBN 978-4846017224に収録。『Hartford Courant』1936年5月3日号、『The Strand Magazine』1936年6月号に掲載。）(発表順 #14)
^ 1982年に刊行された短編集（原題：The Agatha Christie Hour）である。同年に放映されたイギリスのテレビシリーズ『アガサ・クリスティー・アワー』に合わせてイギリスのコリンズ社が編纂したもの。1985年に中村妙子の翻訳で、新潮文庫から刊行された。同文庫では、すでに「中年の人妻の事件」が『クリスティ短編集（一）』に、「不満な軍人の事件」が『クリスティ短編集（二）』に収録済みであったが、コリンズ社からの編集意図を尊重してほしいという強い要望により、中村妙子の新訳で重複して収録することになった。先行2集と併売となったので、重複しているという「注記」は本短編集と、前記の2つの短編集計3冊の巻末に掲載されている。
^ 「車中の女」。
^ 「エドワード・ロビンソンは男なのだ」。

児童書

児童書[編集]

※ 短篇タイトルの左の英字A～Lは、早川書房のクリスティー文庫版『パーカー・パイン登場』の収録順、該当ない場合は省いている。

岩崎書店

番号	出版年	書名	シリーズ名等	文庫名等	収録話数	編者等	訳者	巻末	ページ数	ISBNコード	カバーデザイン	備考
101	1994年4月	金持ちの未亡人事件	アガサ・クリスティー探偵名作集 15		3		各務三郎	アガサ・クリスティー作品と解説各務三郎	174	426504915X	中島みのり

番号	101	備考
C	とほうにくれた若い女の事件
D	妻を愛しすぎた夫の事件
F	金持ちの未亡人事件

ポプラ社

番号	出版年	書名	シリーズ名等	文庫名等	収録話数	編者等	訳者	巻末	ページ数	ISBNコード	カバーデザイン	備考
102	2007年3月14日	ロマンスはミステリーのなかに	ミステリーセレクション 9		3	赤木かん子編			180	978-4591096390

番号	102	備考
A	中年の人妻の事件
その他の収録作	ジェインの求職	^{[注(児童書) 1]}

脚注(児童書)[編集]

^ 他に山口雅也「海に消ゆ」。

映像化[編集]

『アガサ・クリスティー・アワー』（原題：The Agatha Christie Hour^[1]）は、アガサ・クリスティーのミステリー短編を原作とし1982年に放送されたイギリスの1時間テレビドラマのミニシリーズ。
製作はテムズ・テレビ（Thames Television International）。シリーズは、1982年9月7日から11月16日まで全10話が放送された。そのうち2話のみの登場であるがパーカー・パインをモーリス・デナムが演じた。

第1話「中年夫人の事件（The Case of the Middle-Aged Wife）」（英国）1982年9月7日放映監督=マイクル･シンプソン
第5話「不満軍人の事件（The Case of the Discontented Soldier）」（英国）1982年10月5日放映監督=マイクル･シンプソン

脚注[編集]

^ 数藤康雄=編『アガサ・クリスティー百科事典』早川書房クリスティー文庫100 ISBN 978-4151301001 2004年刊 398ページでは、Agatha Christie's Hourとなっている。

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[1] テキストは1948年のペンギン・ブックス版で、1934年のコリンズの初版本を参照。「作者まえがき」は1948年のペンギン・ブックス版より。「ある会社員の事件」、「ほしいものは、みんな手に入れましたか?」、「バグダッドの門」、「デルファイの神託」の両版間の異同について触れる。

[2] 追加された2篇はいずれもパーカー・パインもので、この1冊でパーカー・パイン登場作品を網羅する。

[3] （原題: Problem at Pollensa Bay）（『Liberty』1932年9月5日号、『The Strand Magazine』1935年11月号）(発表順 #13)

[4] （原題: The Regatta Mystery）（原型作はポアロもの「ポワロとレガッタの謎」、邦訳は論創社『十人の小さなインディアン』ISBN 978-4846017224に収録。『Hartford Courant』1936年5月3日号、『The Strand Magazine』1936年6月号に掲載。）(発表順 #14)

[5] 1982年に刊行された短編集（原題：The Agatha Christie Hour）である。同年に放映されたイギリスのテレビシリーズ『アガサ・クリスティー・アワー』に合わせてイギリスのコリンズ社が編纂したもの。1985年に中村妙子の翻訳で、新潮文庫から刊行された。同文庫では、すでに「中年の人妻の事件」が『クリスティ短編集（一）』に、「不満な軍人の事件」が『クリスティ短編集（二）』に収録済みであったが、コリンズ社からの編集意図を尊重してほしいという強い要望により、中村妙子の新訳で重複して収録することになった。先行2集と併売となったので、重複しているという「注記」は本短編集と、前記の2つの短編集計3冊の巻末に掲載されている。

[6] 「車中の女」。

[7] 「エドワード・ロビンソンは男なのだ」。

[8] 他に山口雅也「海に消ゆ」。

[9] 数藤康雄=編『アガサ・クリスティー百科事典』早川書房クリスティー文庫100 ISBN 978-4151301001 2004年刊 398ページでは、Agatha Christie's Hourとなっている。

[注(一般書) 1]

[注(一般書) 2]

[注(一般書) 3]

[注(一般書) 4]

[注(一般書) 5]

[注(一般書) 6]

[注(一般書) 7]

[注(児童書) 1]

[1]