中京記念

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中京記念
開催国 日本の旗 日本
主催者 日本中央競馬会
競馬場 中京競馬場
創設 1953年8月23日
2014年の情報
距離 芝1600m
格付け GIII
賞金 1着賞金3800万円
出走条件 サラ系3歳以上(国際)(特指)
負担重量 ハンデキャップ
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中京記念(ちゅうきょうきねん)は、日本中央競馬会(JRA)が中京競馬場で施行する中央競馬重賞競走GIII)である。競馬番組表での名称は「トヨタ賞 中京記念(トヨタしょう ちゅうきょうきねん)」と表記される[1]

正賞はトヨタ賞[1]

概要

1953年に「中京開設記念(ちゅうきょうかいせつきねん)」の名称で創設された[2]、4歳(現3歳)以上の馬による重賞競走[3]。第1回は中京競馬場の砂1800m(現在のダートとはやや異なる)で施行された。翌1954年には名称が「中京記念」に変更[3]され、「中京競馬場開設5周年記念」の名称で施行した1958年[3]を除き、「中京記念」の名称が定着している。現在中京競馬場で行われている重賞競走では、最も古い歴史を持つ[2][3]

創設当初は夏季開催の8月に施行していたが、1957年以降は春季開催で定着[3]。この間、距離・コースともに幾度かの変遷を経て、2011年までは芝2000mのハンデキャップ競走で概ね定着していた[3]。2012年から施行時期が7月となり、あわせて距離も芝1600mに短縮[3]されたほか、サマーマイルシリーズの第1戦にも指定された[2][3]

外国産馬は1994年から2001年まで出走可能だった[3]が、2002年から2004年までは出走できなかった。2005年には国際競走となり、外国調教馬及び外国産馬が出走可能になった[3]。2012年からは特別指定交流競走に指定され、地方競馬所属馬も出走可能になった[3]

競走条件

以下の内容は、2015年[1][4]のもの。

出走資格:サラ系3歳以上、2014年7月26日以降2015年7月19日まで1回以上出走馬

  • JRA所属馬
  • 地方競馬所属馬(2頭まで)
  • 外国調教馬(8頭まで)

負担重量:ハンデキャップ

賞金

2014年の1着賞金は3800万円で、以下2着1500万円、3着950万円、4着570万円、5着380万円[1]

歴史

  • 1953年 - 4歳以上の馬による重賞競走として「中京開設記念」の名称で創設、中京競馬場の砂1800mで施行[3]
  • 1954年
    • 名称を「中京記念」に変更[3]
    • (豊田賞)の副称が付き、正賞として豊田賞、CBC賞(第6回まで[5])が贈られる[6]
  • 1955年 - 負担重量をハンデキャップに変更[3]
  • 1957年 - 出走資格を「5歳以上」に変更。
  • 1958年
    • この年のみ「中京競馬場開設5周年記念」の名称で施行[3]
    • 副称が(トヨタ賞)になる[7]
  • 1967年 - この年から「トヨタ賞中京記念」となる[8]
  • 1984年 - グレード制施行によりGIII[注 1]に格付け。
  • 1994年 - 混合競走に指定、外国産馬が出走可能になる(2001年まで)[3]
  • 2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件を「4歳以上」に変更。
  • 2005年 - 国際競走に指定され、外国調教馬は4頭まで出走可能となる[3]
  • 2007年 - 日本のパートI国昇格に伴い、外国調教馬の出走枠が8頭に拡大。
  • 2009年 - 外国調教馬の出走枠が9頭に拡大。
  • 2012年

歴代優勝馬

コース種別を記載していない距離は、芝コースを表す。

優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。

競走名は第1回が「中京開設記念」、第6回は「中京競馬場開設5周年記念」、ほかは「中京記念」[3]

回数 施行日 競馬場 距離 優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1953年8月23日 中京 砂1800m レダ 牝4 1:57.3 佐藤勇 武田文吾 熊谷新太郎
第2回 1954年8月22日 中京 砂1800m メイヂホマレ 牡3 1:54.1 蛯名武五郎 藤本冨良
第3回 1955年8月14日 中京 砂1800m ライリユウ 牡4 1:52 4/5 浅見国一 橋本正晴
第4回 1956年8月26日 中京 砂1800m ヒヤキオーガン 牡5 1:53 1/5 栗田勝 武田文吾
第5回 1957年2月10日 中京 砂1800m キヤツスル 牝4 1:55 2/5 栗田勝 武田文吾
第6回 1958年2月9日 中京 砂1800m ブレツシング 牝6 1:53 3/5 保田隆芳 尾形藤吉
第7回 1959年2月8日 中京 砂2000m カツラシユウホウ 牡4 2:07 0/5 蛯名武五郎 藤本冨良 牧市太郎
第8回 1960年2月7日 中京 砂2000m ホマレーヒロ 牡4 2:07.6 清田十一 武輔彦 仁木清七
第9回 1961年2月12日 中京 砂2000m シーザー 牡4 2:10.0 伊藤修司 伊藤勝吉 伊藤由五郎
第10回 1962年2月11日 中京 砂2000m クサナギ 牡5 2:07.8 伊藤竹男 岩佐宗五郎
第11回 1963年2月17日 中京 砂2000m ハルヒカリ 牡4 2:06.9 武邦彦 武平三
第12回 1964年2月16日 中京 砂2000m テツノオー 牡4 2:05.0 保田隆芳 尾形藤吉
第13回 1965年3月7日 中京 砂2000m パスポート 牝5 2:05.5 松永高徳 清水茂次 吉田善一
第14回 1966年3月6日 中京 砂2000m アオバ 牡4 2:06.2 森安弘明 森末之助 清水友太郎
第15回 1967年2月12日 中京 砂2000m エプソム 牡5 2:06.5 山本正司 伊藤修司
第16回 1968年2月11日 中京 砂2000m サトヒカル 牡4 2:04.8 武邦彦 大久保亀治 鴨常一
第17回 1969年2月9日 中京 砂2000m タニノハローモア 牡4 2:03.9 武邦彦 戸山為夫 谷水信夫
第18回 1970年11月8日 中京 2000m ゼットアロー 牡3 2:01.2 飯田明弘 小林三雄三 松波金弥
第19回 1971年3月7日 中京 砂1700m ダイホウゲツ 牡4 1:47.7 小林常泰 山岡寿恵次 嶋津芳三
第20回 1972年3月12日 中京 2000m エリモカップ 牡4 2:02.3 大久保光康 大久保亀治 山本慎一
第21回 1973年3月4日 中京 2000m ナオキ 牡4 2:02.1 佐々木昭次 田中康三 福留砂子
第22回 1974年3月3日 中京 2000m ヤマブキオー 牡4 2:01.1 蓑田早人 森末之助 清水一郎
第23回 1975年3月2日 中京 2000m ナオキ 牡6 2:01.0 佐々木昭次 田中康三 福留砂子
第24回 1976年2月29日 中京 2000m ロードカップ 牡4 2:06.2 川端義雄 高橋直 川口磐三
第25回 1977年3月6日 中京 2000m ホースメンホープ 牡4 2:00.7 小野幸治 小林稔 中路正志
第26回 1978年2月5日 中京 2000m キングラナーク 牡5 2:01.0 岩元市三 布施正 小柴タマヲ
第27回 1979年2月4日 中京 2000m メジロホーク 牡4 2:01.8 谷原義明 大久保末吉 メジロ商事(株)
第28回 1980年2月3日 中京 2000m アスコットロイヤル 牡4 2:01.8 河内洋 渡辺栄 淀牧場(株)
第29回 1981年2月1日 中京 ダート1700m ケイキロク 牝4 1:44.6 河内洋 浅見国一 内田敦子
第30回 1982年2月7日 中京 2000m クニノカチドキ 牡4 2:00.7 田原成貴 安藤正敏 初田豊
第31回 1983年2月6日 中京 2000m アローボヘミアン 牡4 2:01.1 川端義雄 梶与四松 伊達秀和
第32回 1984年2月5日 中京 2000m ハシローディー 牡5 2:00.6 村本善之 福永甲 (株)シンザンクラブ
第33回 1985年2月3日 中京 2000m パワーシーダー 牝4 1:59.6 柴田政見 増本豊 杉浦秀雄
第34回 1986年2月2日 中京 2000m シャイニングルビー 牝6 2:01.8 久保敏文 諏訪佐市 川田武
第35回 1987年3月22日 中京 2000m トウショウレオ 牡5 2:00.8 田島良保 鶴留明雄 トウショウ産業(株)
第36回 1988年3月20日 中京 2000m トップコート 牝4 1:59.6 田島良保 鶴留明雄 谷川牧場
第37回 1989年3月19日 中京 2000m インターアニマート 牡4 1:59.2 田島良保 福島勝 松岡正雄
第38回 1990年3月18日 中京 2000m オサイチジョージ 牡4 1:59.8 丸山勝秀 土門一美 野出長一
第39回 1991年3月17日 小倉 2000m レッツゴーターキン 牡4 2:01.6 小島貞博 橋口弘次郎 (株)日本ダイナースクラブ
第40回 1992年3月22日 中京 2000m ムービースター 牡6 2:00.6 岸滋彦 坪憲章 吉田照哉
第41回 1993年3月21日 小倉 2000m アラシ 4 2:03.3 土肥幸広 加藤敬二 東五郎
第42回 1994年3月20日 小倉 2000m シマノヤマヒメ 牝5 2:03.3 土肥幸広 島崎宏 嶋倉久榮
第43回 1995年3月19日 中京 2000m チョウカイキャロル 牝4 2:01.2 小島貞博 鶴留明雄 新田嘉一
第44回 1996年3月17日 中京 2000m イナズマタカオー 牡5 2:02.2 田島信行 音無秀孝 小島隆男
第45回 1997年3月16日 中京 2000m アロハドリーム 牡4 2:02.2 加藤和宏 岩城博俊 喜田啓照
第46回 1998年3月21日 中京 2000m トーヨーレインボー 牡4 1:59.5 松永昌博 松永善晴 トーヨークラブ
第47回 1999年2月21日 中京 2000m エリモエクセル 牝4 2:01.1 的場均 加藤敬二 山本慎一
第48回 2000年3月5日 中京 2000m メイショウドトウ 牡4 1:59.1 安田康彦 安田伊佐夫 松本好雄
第49回 2001年3月4日 中京 2000m ロードクロノス 牡6 1:59.7 岡部幸雄 藤沢和雄 (株)ロードホースクラブ
第50回 2002年3月3日 中京 2000m ツルマルボーイ 牡4 1:59.4 河内洋 橋口弘次郎 鶴田任男
第51回 2003年3月9日 中京 2000m タガノマイバッハ 牡4 2:00.1 安藤勝己 松田博資 八木良司
第52回 2004年3月7日 中京 2000m メイショウキオウ 牡7 1:58.6 秋山真一郎 福島勝 松本好雄
第53回 2005年3月6日 中京 2000m メガスターダム 牡6 1:59.5 松永幹夫 山本正司 (有)ノースヒルズマネジメント
第54回 2006年3月5日 中京 2000m マチカネオーラ 牡4 1:58.2 川田将雅 伊藤雄二 細川益男
第55回 2007年3月4日 中京 2000m ローゼンクロイツ 牡5 R1:56.9 藤岡佑介 橋口弘次郎 (有)サンデーレーシング
第56回 2008年3月9日 中京 2000m タスカータソルテ 牡4 1:58.4 中舘英二 藤原英昭 (有)社台レースホース
第57回 2009年3月14日 中京 2000m サクラオリオン 牡7 2:00.4 秋山真一郎 池江泰郎 (株)さくらコマース
第58回 2010年3月13日 中京 2000m シャドウゲイト 牡8 2:02.0 田中勝春 加藤征弘 飯塚知一
第59回 2011年3月20日 小倉 2000m ナリタクリスタル 牡5 2:00.0 武豊 木原一良 (株)オースミ
第60回 2012年7月22日 中京 1600m フラガラッハ 牡5 1:35.1 高倉稜 松永幹夫 (有)キャロットファーム
第61回 2013年7月21日 中京 1600m フラガラッハ 牡6 1:33.5 高倉稜 松永幹夫 (有)キャロットファーム
第62回 2014年7月27日 中京 1600m サダムパテック 牡6 1:37.1 田中勝春 西園正都 大西定
第63回 2015年7月26日 中京 1600m スマートオリオン 牡5 1:33.4 M.デムーロ 鹿戸雄一 大川徹

参考文献

  • 「中京記念(GIII)」『中央競馬全重賞競走成績集 古馬関西編』日本中央競馬会、2006年、491-572頁。 

脚注・出典

注釈

  1. ^ 当時の格付表記は、JRAの独自グレード。
  2. ^ 例外はジャパンカップ(出走可能頭数18頭で外国馬10頭以内)、宝塚記念(出走可能頭数18頭で外国馬8頭以内、ファン投票で10頭の枠があるため)、有馬記念(出走可能頭数16頭で外国馬6頭以内、ファン投票で10頭の枠があるため)
  3. ^ 2012年以降の中京競馬場芝1600mでは出走可能頭数が16頭となるため[10]。外国馬の出走枠は原則として出走可能頭数の半数まで[注 2]である。

出典

  1. ^ a b c d 平成27年第3回中京競馬番組” (PDF). 日本中央競馬会. 2015年7月22日閲覧。
  2. ^ a b c 2015年度第3回中京競馬特別レース名解説(第8日)” (PDF). 日本中央競馬会. p. 5. 2015年3月15日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t 今週の注目レース(第62回中京記念:歴史・プレイバック)”. 日本中央競馬会. 2015年7月21日閲覧。
  4. ^ a b 重賞競走一覧(レース別・関西)” (PDF). 日本中央競馬会. p. 20. 2015年7月21日閲覧。
  5. ^ 中央競馬全重賞競走成績集、498-499頁
  6. ^ 中央競馬全重賞競走成績集、494頁
  7. ^ 中央競馬全重賞競走成績集、498頁
  8. ^ 中央競馬全重賞競走成績集
  9. ^ 重賞競走一覧(レース別・関西)” (PDF). 日本中央競馬会. p. 20. 2015年7月21日閲覧。
  10. ^ 競馬番組一般事項” (PDF). 日本中央競馬会. 2015年7月21日閲覧。

各回競走結果の出典

外部リンク