秋山真一郎

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秋山真一郎
2022年竹田城Sパドック
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 滋賀県[1]
生年月日 (1979-02-09) 1979年2月9日(45歳)[1]
身長 167cm
体重 50kg
血液型 A型
騎手情報
所属団体 JRA
所属厩舎 フリー
初免許年 1997年
免許区分 平地[2]
騎手引退日 2024年2月29日
重賞勝利 中央38勝
地方5勝(うちダートグレード4勝、その他1勝)
G1級勝利 3勝(中央2勝、地方交流1勝)
NHKマイルカップ(2012年)
阪神ジュベナイルフィリーズ(2012年)
ジャパンダートダービー(2014年)
調教師情報
初免許年 2024年
経歴
所属 栗東・野村彰彦(1997.3 - 2000.7)
栗東・フリー(2000.7 -2024.2)
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秋山 真一郎(あきやま しんいちろう、1979年2月9日 - )はJRA栗東トレーニングセンターに所属する調教師、元騎手

来歴[編集]

1997年栗東の野村彰彦厩舎所属騎手としてデビュー。同期には武幸四郎勝浦正樹村田一誠らがいる。

2年目の1998年にはカネトシガバナーで重賞初勝利並びにGI競走初騎乗を併せて達成。さらに当時の野村厩舎の代表管理馬であるキョウエイマーチの主戦騎手に起用され、京都金杯・阪急杯を制するなど騎乗停止処分中の一回を除き引退まで同馬の騎乗を務めている。

またデビュー年こそ重賞勝利は無かったものの、翌1998年以降毎年JRA重賞勝利を記録、2012年まで15年連続でJRA重賞を勝利した(2013年は重賞勝利無し)。中京競馬場と相性が良く、通算重賞34勝(2018年4月21日現在)のうち、中京開催の重賞を6勝している。

2005年にはサカラート東海ステークスに勝利。同レースの前身であるウインターステークスは父・忠一が唯一勝利したサラブレッド重賞でもあり(1987年・クラウンエクシードでの勝利)、親子騎手制覇となった。2009年にはサクラオリオンに騎乗し、中京記念函館記念に優勝。同馬では札幌記念でも3着と好走し、この活躍が同年のサマージョッキーズシリーズ優勝につながった。

2012年NHKマイルカップカレンブラックヒルで優勝し、デビュー16年目、55回目の騎乗でGI初勝利となった[3]。12月には阪神ジュベナイルフィリーズローブティサージュで優勝し、GI2勝目。

2014年10月14日の京都第1競走でシンゼンガンプに騎乗し、史上28人目のJRA通算10000回騎乗を達成した[4]

2018年福島牝馬ステークスキンショーユキヒメで優勝し、史上5人目のJRA全10場重賞制覇を達成した [5]

2019年8月18日、北九州記念をダイメイプリンセスで勝利し、小倉競馬場の平地重賞レース完全制覇を達成。

2020年6月25日の福島第10競走をスマートランウェイで優勝し、JRA通算1000勝を達成した[6]

2020年10月28日の調教中に落馬。第一腰椎破裂骨折と診断され、翌年2月7日まで約3ヶ月休養した[7]

2023年12月7日、2024年度の新規調教師免許試験に合格した事がJRAより発表された。自身初の調教師免許受験で一発での合格となった[8]。調教師免許発効日は、本人申請により翌年3月1日を選択したため、2月末をもって騎手を引退する[9][10][11]。現役最終日となった2024年2月25日は小倉競馬場で8鞍騎乗し、3Rで1着となりこれが騎手生活最後の勝利であった[12]。引退騎乗は小倉11R下関Sで12着。当日全レース終了後に引退式が行われた。小倉競馬場で引退式が行われたのは2008年の嘉堂信雄以来[13]。小倉で行われる平地重賞をすべて勝っているのは河内洋武豊と秋山本人だけで思い入れの深い場所を選んだ[13]

主な騎乗馬[編集]

騎乗成績[編集]

日付 競馬場・開催 競走名 馬名 頭数 人気 着順
初騎乗 1997年3月1日 1回中京1日2R 4歳未勝利 ヤマニンポシブル 16頭 3 3着
初勝利 1997年3月9日 1回中京4日2R 4歳未勝利 スズカアオイ 16頭 1 1着
重賞初騎乗 1997年8月10日 3回小倉2日11R 小倉記念 シーフリージア 10頭 10 4着
重賞初勝利 1998年9月20日 5回阪神4日11R 神戸新聞杯 カネトシガバナー 14頭 5 1着
GI初騎乗 1998年11月8日 6回京都2日11R 菊花賞 カネトシガバナー 17頭 6 8着
GI初勝利 2012年5月6日 2回東京6日11R NHKマイルカップ カレンブラックヒル 18頭 1 1着
年度 1着 2着 3着 騎乗数 勝率 連対率 複勝率 備考
1997年 33 34 36 412 .080 .163 .250
1998年 37 30 33 366 .101 .183 .273
1999年 33 33 25 378 .087 .175 .241
2000年 30 35 38 453 .066 .143 .227
2001年 66 33 46 600 .110 .165 .242 小倉ターフ賞
2002年 38 61 65 623 .061 .159 .263
2003年 69 56 52 662 .104 .189 .267
2004年 48 43 46 639 .075 .142 .214 中京競馬記者クラブ賞
フェアプレー賞(関西)
2005年 45 53 51 613 .073 .160 .243 フェアプレー賞(関西)
2006年 73 55 63 708 .103 .181 .270 フェアプレー賞(関西)
2007年 38 54 58 622 .061 .148 .241
2008年 33 34 43 498 .066 .135 .221
2009年 47 39 39 589 .080 .146 .212 サマージョッキーズシリーズ優勝
2010年 52 48 48 616 .084 .162 .240 フェアプレー賞(関西)
2011年 52 41 50 596 .087 .156 .240 フェアプレー賞(関西)
2012年 49 44 32 589 .083 .158 .212 フェアプレー賞(関西)
2013年 42 49 45 577 .073 .158 .236
2014年 46 57 50 577 .080 .179 .265
2015年 34 38 45 476 .071 .151 .246
2016年 25 19 22 387 .065 .114 .171
2017年 40 37 37 502 .080 .153 .227 フェアプレー賞(関西)
2018年 31 31 39 495 .063 .125 .204
2019年 28 31 39 399 .070 .148 .246
2020年 21 30 28 339 .062 .150 .233
2021年 14 17 13 262 .053 .118 .168
2022年 20 15 20 300 .067 .117 .183
2023年 12 16 15 218 .055 .128 .197
2024年 3 0 6 47 .064 .064 .191
中央 1059 1033 1084 13543 .078 .154 .235
地方 37 46 19 257 .144 .323 .397

(2024年2月26日現在 JRA騎手名鑑より)

家族[編集]

父の秋山忠一(あきやま ちゅういち、1951年6月17日 - 、香川県出身[15])もJRA騎手で、1974年にデビューし、1981年のタマツバキ記念(ダイドルマン)、1987年のウインターステークス(クラウンエクシード)など重賞4勝を含む通算216勝を挙げ、1991年2月で騎手を引退[16]。同年3月から栗東T.C.佐藤正雄(2018年2月28日付で定年)厩舎で調教助手を務めていたが、2016年に定年を迎え退職した[17]

脚注[編集]

  1. ^ a b 平松さとし (2018年8月10日). “騎手22年目・秋山真一郎の忠実さ。 武豊の美しいフォームのように。”. Number Web. 文藝春秋. 2021年5月14日閲覧。
  2. ^ 平成28年度 騎手免許試験合格者” (PDF). 日本中央競馬会 (2016年2月11日). 2016年3月25日閲覧。
  3. ^ 【NHKマイルC】14年ぶりの無敗王者!ブラックヒル - Sponichi Annex 2012年5月7日付
  4. ^ 秋山真一郎騎手、JRA通算10000回騎乗を達成 | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2022年1月31日閲覧。
  5. ^ “【福島牝馬S】秋山がキンショーユキヒメで史上5人目のJRA全10場制覇! 「届かないと思った」” (日本語). スポーツ報知. (2018年4月21日). https://hochi.news/articles/20180421-OHT1T50112.html 2018年4月21日閲覧。 
  6. ^ 秋山がJRA通算1000勝達成 現役では20人目に | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2021年8月24日閲覧。
  7. ^ 骨折で休養していた秋山真一郎騎手が7日に実戦復帰”. サンスポZBAT!競馬 (2021年2月4日). 2021年2月4日閲覧。
  8. ^ 秋山真一郎騎手、一発合格で調教師へ転身「そろそろ次のステップに」 - サンスポZBAT! 2023年12月8日
  9. ^ 2024年度 新規調教師免許試験合格者 - JRAニュース(日本中央競馬会)2023年12月7日
  10. ^ JRA、2024年度の新規調教師免許試験合格者を発表 秋山真一郎騎手や田中勝春騎手など9人 女性も合格 - 競馬実況web(ラジオNIKKEI)2023年12月7日
  11. ^ G1・2勝の秋山真一郎騎手が調教師試験に合格 来年2月末で騎手引退 - 日刊スポーツ 2023年12月7日
  12. ^ 秋山真が有終V!騎手生活ラストデー飾っても「まだまだやりたい」 - スポニチ Sponichi Annex ギャンブル”. スポニチ Sponichi Annex. 2024年2月27日閲覧。
  13. ^ a b 秋山真一郎騎手が小倉の引退式で胴上げ「これから(送別会で)泣きます!(笑い)」”. UMATOKU | 馬トク - スポーツ報知' (2024-02-25JST18:16:00+0900). 2024年2月27日閲覧。
  14. ^ 2015年小倉大賞典レース結果 - netkeiba.com 2015年2月28日閲覧
  15. ^ 秋山忠一”. 日刊ゲンダイ競馬. 日刊ゲンダイ. 2021年5月20日閲覧。
  16. ^ 秋山真一郎騎手調教師試験合格 父・元騎手の忠一さんが祝福コメント「うらやましい競馬人生」 - スポーツ報知 2023年12月7日
  17. ^ 秋山忠一”. 日刊ゲンダイ競馬. 日刊ゲンダイ. 2021年5月20日閲覧。

関連項目[編集]