ナブテスコ

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ナブテスコ株式会社
Nabtesco Corporation
種類 株式会社
市場情報
東証1部 6268
2003年9月29日上場
本社所在地 日本の旗 日本
102-0093
東京都千代田区平河町2-7-9
JA共済ビル
設立 2003年(平成15年)9月29日
業種 機械
法人番号 3010001142283 ウィキデータを編集
事業内容 精密機器事業
輸送用機器事業
航空・油圧機器事業
産業用機器事業
代表者 小谷 和朗(代表取締役社長)
資本金 100億円
売上高 連結:1,985億27百万円
単独:1,337億09百万円
(2012年3月期)
総資産 連結:2,080億92百万円
単独:1,622億10百万円
(2012年3月31日現在)
従業員数 連結:4,995名 単独:2,020名
(2012年3月31日現在)
決算期 3月31日
主要株主 (株)神戸製鋼所 11.90%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY英語版 4.96%
日本マスタートラスト信託銀行(株)(信託口) 4.24%
(2012年3月31日現在)
主要子会社 ナブテスコオートモーティブ(株) 100%
東洋自動機(株) 100%
Gilgen Door Systems AG 100%
ナブコドア(株) 100%
ナブテスコサービス(株) 100%
外部リンク http://www.nabtesco.com/
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ナブテスコ株式会社Nabtesco Corporation)は、日本の機械メーカー。

概要

2003年に株式会社ナブコと帝人製機株式会社が株式移転により経営統合する際に純粋持株会社として設立、2004年にナブコと帝人製機から社名変更したティーエスコーポレーションの2社を吸収合併し、事業持株会社となる。

航空機の飛行姿勢を制御するフライト・コントロール・アクチュエーターでは世界有数のメーカーであり、産業用ロボットの関節などに世界中で使用される精密減速機は世界市場トップとなる約60%のシェアを占める。鉄道車両用機器では、新幹線・在来線等においてブレーキ装置で約50%、ドア開閉装置で約70%の国内市場シェアを持つほか、建物用自動ドア開閉装置では、約50%の国内市場シェアを持ち、自動ドアのマークはNABCOブランドとして知られている。

沿革

ナブコと帝人製機は、源流が同じで、神戸にかつて存在した鈴木商店の系列であった。1927年の鈴木商店の倒産の前後で、日本エヤーブレーキが設立されナブコとなり、また、鈴木商店から独立した帝国人造絹絲(帝人)から機械部門が分社したのが帝人製機である。ナブテスコの筆頭株主の神戸製鋼所もやはり鈴木商店傘下の企業であった。ナブテスコ・帝人・神戸製鋼所は3社とも三和グループに属するが、帝人と神戸製鋼所が三水会みどり会ともに参加しているのに対しナブテスコはみどり会のみに参加している[1][2]

ナブコ

神戸製鋼所を中心に、鉄道車両用空気ブレーキの製造会社として設立された。三菱電機と同様に、米国ウェスティングハウス・エア・ブレーキ社と技術提携し、同社ブレーキシステムの国産化を行ったほか、独自の「A動作弁」を開発、日本国鉄の旅客車用標準ブレーキとして長年に渡り採用された。

  • 1924年(大正13年)9月4日 - 神戸製鋼所と米ウェスティングハウス・エア・ブレーキ(WABCO)社間で鉄道車両用エアブレーキに関する特許権実施契約が成立。
  • 1925年(大正14年)3月5日 - 日本エヤーブレーキ株式会社設立、神戸市葺合区脇浜町(現中央区脇浜海岸通)の神戸製鋼所内で創業。以前からWABCO製空気ブレーキの導入に関わっていた発動機製造(現・ダイハツ工業)と東京瓦斯電気工業も資本参加している。[3]資本金30万円、従業員77名、取締役社長には元鉄道省札幌鉄道局長の島村鷹衛が就任。
    「日本エヤーブレーキ株式会社発祥の地」の石碑がヤマダ電機テックランド神戸本店の敷地内に2005年3月5日に設置された。
  • 1928年(昭和3年)7月 - 押田安之助技師が「A動作弁」を開発。
  • 1929年(昭和4年)1月 - 鉄道省客車に「AVブレーキ装置」としてA動作弁が採用される。以後国鉄の客車・電車の標準ブレーキシステムとして広く使用される。
  • 1943年(昭和18年)12月27日 - 戦時中の英語規制に伴い、日本制動機株式会社に改称。
  • 1946年(昭和21年)6月29日 - 日本エヤーブレーキ株式会社に社名を戻す。
  • 1949年(昭和24年)- 大阪証券取引所(現市場第一部)に上場。
  • 1951年(昭和26年)- 戦争により中断状態となっていたWABCO社との技術導入契約を更新。
  • 1953年(昭和28年)- 米ナショナル・ニューマティック社とドアエンジン・窓拭機の技術導入契約。
  • 1985年(昭和60年)- 東京証券取引所(市場第一部)に上場。
  • 1992年(平成4年)- 株式会社ナブコに改称。
  • 2001年(平成13年)- 本社を神戸市西区高塚台へ移転。
  • 2003年(平成15年)9月29日 - 帝人製機とともに、新設の純粋持株会社ナブテスコに株式移転し、経営統合。
  • 2004年(平成16年)10月1日 - ナブテスコに合併。

帝人製機

  • 1944年8月18日 帝人航空工業株式会社を設立し、帝国人造絹絲(現帝人)より分離独立
  • 1945年 帝人製機株式会社に改称
  • 1949年8月 東京証券取引所1部に上場
  • 2003年9月29日 ナブコとともに、新設の純粋持株会社ナブテスコに株式移転し、経営統合
  • 2003年10月1日 ティーエスコーポレーション株式会社(TSC)に商号変更
  • 2004年10月1日 ナブテスコに合併

ナブテスコ

  • 2003年9月29日 設立
  • 2004年10月1日 ナブコ、TSCを簡易吸収合併(両社の事業を当社にて統合)
  • 2009年12月1日 商用車用機器事業を分社化、ナブテスオートモーティブを設立
  • 2011年4月1日 スイス・KABA社より自動ドア部門を買収、Gilgen Door Systems AGを設立

製品

関連企業

番組スポンサー

脚注

  1. ^ 六大企業集団の無機能化 - 同志社大学学術情報検索システム内にあるPDFファイル。筆者は経済学者の田中彰。
  2. ^ メンバー会社一覧 - みどり会
  3. ^ 「愈陣容成れる日本空気制動機会社」神戸新聞 1925.4.18(大正14) | 神戸大学 電子図書館システム

参考文献

  • 70年史編纂委員会『ナブコ70年史:1925 - 1996』ナブコ、1997年10月。 

外部リンク