薄型テレビ

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液晶テレビ から転送)
薄型テレビ (CEATEC JAPAN 2005)

薄型テレビ(うすがたテレビ)は、テレビ受像機の種類の一つであり、一般的にはフラットパネルディスプレイを使ったテレビの事である。

目次

[編集] 概略

以前のテレビはブラウン管を使ったものが主流だったが、大画面になるにしたがってその奥行きが大きくなってしまう、また一定以上の大型化が困難であるという欠点があった。そこで、奥行きの小さい「薄型テレビ」の開発が進められ、日本では2003年からの地上デジタル放送(地デジ)の開始と相まって現在普及が進んでいる。デジタルカメラDVDレコーダーと合わせて、「デジタル家電」、「デジタル三種の神器」とも呼ばれる。

2003年から2009年にかけての薄型テレビの主流は「液晶テレビ」と「プラズマテレビ」である。一般的に液晶テレビは小画面~大画面(~108V型)、プラズマテレビは大画面のみ(32V型~150V型)の製品である。この2つは構造が全く異なり、一長一短がある。また、リアプロジェクションテレビ(リアプロ)もあるが日本国内では少数にとどまっている。

2009年現在では、液晶・プラズマ・リアプロの次の世代に当たる薄型テレビ用デバイスとして有機ELや無機EL、FED、TMOSなどの研究開発が進められている。

近年は一般家庭のみならず、公共施設・航空機鉄道車両自動車などにおいても広く用いられるようになっている。

[編集] 価格

年に2~3割と言われるペースで急速に低価格化されてきた。大手メーカー製品では2004~2005年に本格普及の目安と言われた1インチあたり1万円程度に到達した。2005年夏に大手量販店が台湾製などの格安液晶テレビ(32インチで10万円前後)を発売して価格破壊に拍車をかけた。2007~2008年には大手メーカー製品でも1インチあたり2500~5000円が当たり前になり、小型製品では2000円を切る物もある。このためメーカーは薄利多売を余儀なくされ、競争力の弱いメーカーが撤退・縮小する業界再編が2007年頃から表面化している。2008~2009年の世界的不況で価格下落のペースがさらに進み、それでも売れ行きが伸び悩んで各メーカーは大幅に収益が悪化した。

ブラウン管テレビと比べるとまだ高価だが、日本国内では既にブラウン管テレビの製造が完全終了しており販売も縮小傾向にある。

価格の国際比較

代表的なサイズにおいて、北米、欧州共同体、日本、中国での液晶テレビのネット販売での販売価格比較[1]は次の表の通りである。独自の高付加価値を追求する日本製品の販売価格の高さが特徴的である[2]

サイズ 解像度 北米 EU 日本 中国
19インチ 1440×900 297ドル 344ドル 506ドル 246ドル
32インチ 1366×768 607ドル 654ドル 891ドル 609ドル
42インチ 1920×1080 907ドル 1093ドル 1709ドル 946ドル

(2008年12月のデータ)

[編集] 普及率

総務省の統計では、2007年に薄型テレビの世帯普及率が約20%[3]、2008年には3分の1以上に達した[4]

薄型テレビの普及の課題は、上でも述べたブラウン管テレビより高い価格のほか、元々テレビは買い替えサイクルが長い製品のため古いテレビを使い続ける消費者が多いこと、またワンセグ対応携帯電話などの普及により据え置き型テレビを必要としない人が増えていることが挙げられる。その他の状況はテレビ離れ2011年問題の項目も参照。

[編集] 内蔵テレビチューナー

多くの製品は地上アナログチューナー及び地上デジタル/BS/110度CSのデジタル3波チューナーを内蔵しているが、デジタルチューナーはコストが高いため低価格機では地上アナログチューナーのみの場合がある。またデジタル対応テレビでも、低価格帯ではコストダウンのためBS/110度CSチューナーを省略した製品がある。一方で中級~高級機種ではデジタル3波チューナーを2系統搭載したものが珍しくない。2011年のアナログ停波に向け、アナログチューナーを省いた製品も2008年から登場してきた。

登場当初は、大画面サイズを中心にチューナーユニットが外付けの機種が多く見受けられた(ユニット部とディスプレイ部は専用ケーブルで接続していた)が、2007年まではほぼ全ての製品がチューナー一体型となっていた。ただ、今後は「超薄型」パネル(後述)の製品化により、再びチューナー分離型が増えることが予想される。

[編集] 設置方法

薄型テレビが実際に普及する以前は「壁掛けテレビ」のイメージが強かった(20世紀における21世紀像を参照)。しかし様々な要因により実際には壁掛けの普及は進んでいない。

一般家庭でも「壁掛け」は不可能ではないが、重量の点がネックとなって高いコストがかかる場合が多い。32型で20kg前後、50型以上では60kgを超える薄型テレビを壁に掛ける場合、多くの日本の一般住宅で使用されている石膏ボード等の壁材では強度が足りない。そのため大がかりな取り付け・補強工事が必要になる。またテレビの位置を自由に移動できなくなるなどの理由もあり、これまでと同じくテレビスタンドに設置する場合がほとんどである。

しかし、2007年から「超薄型」と呼ばれる奥行きがさらに薄く軽量な製品が登場し始めた。これらはチューナーを別ユニットにしたり、配線の必要がない無線ユニットを用意するなどで壁掛けを前提としたデザインとなっている。

[編集] ハイビジョンパネル

ブラウン管テレビにもハイビジョン解像度をもつ製品(ハイビジョンブラウン管テレビ)が存在するが、あくまでも高級品であった。ハイビジョン解像度がより一般的になったのは薄型テレビの世代からである。デジタルハイビジョン放送の普及とテレビの低価格化が主な要因となっている。

液晶パネル製造に強みがあるシャープが2005年頃からフルハイビジョン(1920×1080)パネルに力を入れ、他社の液晶テレビも追随して低価格化・より小さいサイズへのフルHDパネル搭載が進んだ。画素の微細さを上げると輝度など他の性能に影響が出る場合があるが、フルHDという非常に分かりやすいキーワードは消費者に高画質を訴える効果が大きかったと思われ、プラズマに対する液晶のシェア拡大の一因になったと考えられる。

パネルの高解像度化が遅れたプラズマ陣営は、50インチ以下ではフルHDは不要[5]と訴えるなど巻き返しを図ったが大きな効果はなかった。2007年以降になるとプラズマでもフルHDパネルが普及しつつある。

[編集] 画面サイズ

メーカー各社はブラウン管テレビに比べて一回り・二回り大きなサイズの薄型テレビへの買い替えを推奨している(例えばブラウン管の28インチなら薄型テレビの37インチなど)。その根拠としては設置スペースや、4:3と16:9の縦横比の違いから生じる見え方の差(視野角など)があるが、大型製品の販売を促進する宣伝効果の一面も否めない。

低価格化にしたがって40V型以上の大画面テレビの販売比率が年々上がっているが、依然として最も売れているのは30~40V型の製品である。また薄型テレビの普及率が上がった2007年前後から、「2台目需要」を意識した30V型以下の液晶テレビにも各社が力を入れるようになった。

[編集] 消費電力・環境性能

同じサイズで比較すると薄型テレビはブラウン管テレビより消費電力が低いが、画面サイズが大きくなる傾向があるためブラウン管テレビの世代に比べて省エネルギーが進んでいるとは一概に言えない。ただ近年は環境問題への関心が高まったこともあり、より消費電力が低い製品の開発や有害物質の不使用、リサイクルへの取り組みなどをアピールするメーカーが多い。

[編集] 高画質化回路

薄型テレビの性能を決定付けるものはディスプレイパネル自体の性能に加え、映像を処理する集積回路の性能が大きく関わっている。入力された映像をより美しく調整し、パネルの弱点を補ったり能力を引き出す働きを担っている。デジタル放送で発生する圧縮由来のノイズを軽減し、圧縮で失われた情報を復元したり、色・輝度などの表現をより豊かにする機能などがある。

大手メーカーが独自の高画質化機構に力を入れており、東芝の「メタブレイン」、パナソニックの「PEAKS」、ソニーの「ブラビアエンジン」、日本ビクターの「GENESSA」などがよく知られている。メーカー・機種により個性があるため好みが分かれる場合がある。

[編集] 家電リンク

HDMI端子が一般化した2006年以降、薄型テレビとDVDレコーダー等をHDMI接続で連携させ単一のリモコンで操作できるリンク機能が登場した。同じメーカーのテレビとレコーダーが売れやすくなる囲い込み効果により、特にパナソニックとシャープはDVDレコーダーのシェアを大幅に引き上げ、ブランド力の強化に成功した。

[編集] 録画機能

薄型テレビ自体にハードディスクドライブを搭載し、レコーダーを接続しなくてもデジタル放送の録画ができる製品がある。特に東芝や日立が力を入れている。レコーダーよりも手軽にタイムシフト視聴などができ、光学ディスクへのダビングを必要と感じない消費者に好まれている。またシャープは2008年にBDレコーダー内蔵液晶テレビを発売した。

[編集] ネットワーク接続

デジタルチューナーには双方向通信や有料番組購入のためにLAN接続機能がある。これを利用してインターネット接続も可能だが、テレビを使ったWebページ閲覧はパソコン・携帯電話ほど浸透しておらず、テレビに特化したポータルサイトが運営されている。2007年以降の大手メーカー製薄型テレビはアクトビラに対応した製品が多い。また2008年頃からYouTube等の動画共有サービスの動画を直接表示できる製品が登場した。

[編集] ブランド

ブランドは日本メーカーではほぼブラウン管テレビから一新されているが、一部メーカーでは初期はブラウン管テレビ時代のブランドを薄型テレビでも継承していた。また、薄型テレビそのものだけにとどまらず、自社のDVDレコーダーワンセグ対応携帯電話などに用いられるケースも出ている。

[編集] 液晶テレビ

液晶テレビ

テレビ画面に、液晶を用いたディスプレイ液晶ディスプレイ、略称『LCD』)を使用したテレビ。液晶の技術進展や低価格化から販売された[要出典]

1982年エプソンが世界で初めて液晶ディスプレイ(反射型1.2型)を使用したテレビ付きデジタル時計を販売。その後1984年には、TFTカラー液晶(透過型2.1型)を採用したポケットテレビ(商品名:テレビアン)を販売。最初に比較的大型の民生用商品の市場投入をしたのはシャープであり、当時の商品「ウィンドウ」は1995年の日経優秀製品・サービス賞で産業新聞・最優秀賞に選ばれている(なお、後継の「AQUOS」は2001年に同賞に選ばれている。また、ウィンドウはマイクロソフトから「ウィンドウという商品名は使うな」とクレームをつけられたことがある)。

日本では多くのメーカーが発売し競争が激しくなっている。しかし急激な価格下落などでシェアが小さいメーカーが競争力を維持するのが難しくなり、2007年には世界シェア1位の韓国サムスン電子も日本から撤退した。2009年現在ではシャープ、ソニー、パナソニックの上位3社で9割近くのシェアを占めている状況である。

[編集] 長所

  • 同サイズのプラズマテレビにくらべると年間消費電力量が低い(37Vプラズマテレビの場合およそ年間電力消費量は195kWhだが37V液晶テレビの場合163kWh、2008年同一メーカー品比較)
  • 低反射性(光沢処理がされている場合はこの限りでない)
  • 比較的長寿命(バックライト寿命6万時間はブラウン管の3倍)
  • 画面サイズの小型化、薄型化が可能
  • 小型でも解像度を高くできる
  • バックライトLEDを用いたり、CCFLの工夫により、色域を広く取れる(NTSC比を超える色域が表現できるようになった)

[編集] 短所

  • 応答速度が遅く、速い動きのあるシーンでは残像感がある。また、動画の解像度が静止画に比べ低くなる。
液晶は原理上(ホールド型)、応答速度を極限まで上げられたとしても、残像感を無くすことは出来ない。この欠点を補うため「倍速表示」「黒挿入」「バックライトブリンク」等の技術を用いて残像感の解消に努めている。特に2007年以降は、倍速表示をするモデルが増えてきた。
  • コントラストが低く、立体的な映像表現に難がある。特に部屋の照度が低くなると黒浮きが起こりやすく暗いシーンの階調再現が困難になる。
2008年に本格的に製品化された部分制御型LEDバックライトによりコントラストは飛躍的に向上した。このタイプは場面の明暗に合わせて画面の一部分だけバックライトを消すなどの制御が可能で、従来は不可能だった真の黒色に迫る表現ができる。
  • 視野角が狭い。
視野角:画面の正面から視点を上下左右に移動したときに、色が変化せずに画面が見える範囲を角度で表したもので、メーカー公表の数値は、コントラスト比10:1または5:1が確保できる角度である。コントラスト比10:1は、内容の判別は可能であるが鑑賞に堪える画質ではない。そのため、視野角170度などとカタログに表記されていても、実際に鑑賞に堪える視野角は大幅に小さい。実際の商品では (1)液晶材料と画素電極構造での対応(TFTと周辺回路に大きな負担が掛かり、高価となる) (2)液晶の視野角依存性を視野角補償フィルムと呼ばれる高分子異方性フィルム、などの技術である程度補っている。また、比較的視野角が広いIPSパネルもある。
  • 同サイズのブラウン管(ハイビジョン管、通常管を問わず)に比べて高価である(ただし、14~32インチ程度の場合に限る。これ以外の小型機や大型機ではむしろ安価)。
  • 大型化が困難。
2006年末に、シャープが108型液晶TVの試作品を発表。大型化の問題は、あくまでも技術的には解消されつつある。
2008年現在、有機EL、無機EL、ブラウン管、FED、電子ペーパーよりも大型のディスプレイが実用化されている。このことから、プラズマに次ぐ大型化しやすいディスプレイとも言える。
  • 表面に保護ガラスが無くパネル強度が低いため、物をぶつけるとパネル割れを起こすことがある。

[編集] 解像度

液晶テレビの解像度は、16:9タイプの場合、以下の3種類が存在する。

  • フルハイビジョン
横1920ピクセル・縦1080ピクセルの画素を持つ。フルHDとも表記される。かつてはフルスペックハイビジョンとも呼ばれていたが、何を以って「フルスペック」とするかでメーカー間の折り合いが付かず、現在この呼称は用いられない。
ハイビジョン本来の画質を再現できる。2004年に初めて発売され、現在では37V型以上のモデルはほぼ全てがフルハイビジョンパネルを搭載している。
ラインアップの下限は長らく37V型であったが、2006年にはシャープが初のフルハイビジョンパネル搭載32V型を開発・発売した。さらに同社は2007年11月に初の22V/26V型のフルハイビジョンパネル搭載モデルを発売した。
また、32V型以下を発売するのは長らくシャープのみであったが、2008年には東芝パナソニックがそれぞれ初のフルハイビジョンパネル搭載32V型を開発・発売した。
また、ナナオ (EIZO) が24V/27V型のモデルを発売している。
  • 標準ハイビジョン
横1366ピクセル・縦768ピクセルの画素を持つ。ワイドXGA (WXGA) とも表記される。
2007年現在、16V~32V型ではこの解像度が主流である。
  • 標準
横854ピクセル・縦480ピクセルの画素を持つ。海外ではEDと表記される。
現在ではほとんど見かけない。

[編集] 主なメーカーのブランド名

[編集] その他海外の主なメーカー

[編集] プラズマテレビ

パナソニック製103V型フルHDプラズマテレビ(右)。左は50V型。

プラズマディスプレイを使用したテレビ。プラズマの技術進展や低価格化から販売された[要出典]

1992年富士通篠田傳が世界で初めてプラズマディスプレイを使用したテレビを開発。「愛」の文字を表示させる。1993年に富士通ゼネラルが世界で初めてプラズマディスプレイを商品化(21インチサイズ)。1996年には富士通、富士通ゼネラルが世界初となる業務用42インチフルカラーPDPを開発、1997年9月には富士通ゼネラルが業務用42型ワイドプラズマディスプレイ、民生用42インチワイドタイプ(16:9画面)のプラズマテレビを同年11月に発売すると発表。 1997年12月にパイオニアが世界初の50型高精細ワイドプラズマテレビ「PDP-501HD」を発売した。

日本における主なメーカーは、パナソニックパイオニア(2010年3月で全面撤退予定)・日立富士通ゼネラル(現在は業務用のみ)など。国内シェアはパナソニックが独走している。海外ではLG電子なども強い生産力を持つ。かつてはソニー東芝なども販売していた。

液晶と並ぶ2強と言われるが、販売台数は液晶の1~2割程度にとどまっている。液晶も並行して生産するメーカーが多い。

[編集] 長所

  • 大画面・低コスト(特に大型になればなるほど、液晶ディスプレイよりも安い)
  • 自己発光なので、視野角が広い
  • 応答速度が速く、スポーツ番組やアクション映画などでも動きがなめらか、残像による動画ボケも起こりにくい。(ガンマ特性がフラットなので、比較的簡単な回路で忠実な階調性能を実現できる)
  • コントラストが高く、(液晶TVに比べ)立体感のある映像を表現できる。
    • プラズマテレビを推進するメーカーは「動画解像度」という独自の指標を設け、素早く動く物体を表示しても実際の精細さが損なわれにくいことをアピールしている。ただし動画解像度は液晶に対するプラズマの優位性を示すために考え出された側面が否めないため公平性に疑問があり、プラズマテレビを発売していないメーカーは液晶テレビの動画解像度に関して一切触れていない。
  • 白面積が増えると画面の明るさを抑える働き(ダイナミックブライトネス制御)がある為、まぶしさを抑え眼が疲れにくい。
  • 液晶と比較して画面強度が高く、パネル割れが起こりにくい。
  • プラズマパネルの寿命は輝度半減まで10万時間と長寿命

[編集] 短所

  • 最大消費電力が高い。但しプラズマテレビの最大消費電力はRGBの全画素が100%発光した際の全白表示時の数値であり、通常の映像では休む画素もある為、映す映像によって常に消費電力は変動。最大消費電力の2/3が実際にかかる消費電力の目安とされる。実際の電気代の目安は年間消費電力量から計算するのが妥当。
  • 小型化が難しく、パーソナル用途には向かない。
(2008年9月現在、液晶テレビは20型未満も存在するのに対し、大手メーカーのプラズマテレビの下限は現在のところ37V型である。ただし、バイ・デザインが32V型の販売を行っている。また、2005年モデルまでは日立や現在は撤退したソニーも32V型を生産・販売を行っていた。)
  • 液晶に比べて高精細化が難しい。
  • 画面に光が反射するため、設置に関しては反射を考慮する必要がある。最近では低反射パネルのモデルも登場。
  • ブラウン管TV同様に画面焼けが起き易く、長時間の静止画像表示には向かない。
(4:3の映像を常時表示した場合は、画面の両側に帯状の跡が残る事がある為、各社グレーバック等の対策を実施)
  • ブラウン管TVと同様に、ちらつき(フリッカー)が気になっていたが、ちらつきの無いプログレッシブ表示のモデルが主流になってきた。
  • プラズマは、赤 (R) ・緑 (G) ・青 (B) のそれぞれについて、点灯と消灯のどちらかしか表現できないため、高速で明滅させるパルス駆動(点灯回数が少ないと暗く見えるといった技法)により擬似的に階調を表現している。このため、バックライトと透過フィルター両面で調整が出来るLCDに比べると色域が狭くなりがちであったが、最新のモデルではx.v.Colorに対応、さらにHDTV規格(ITU-R BT709)比120%の高色域を再現できるモデルも登場してきた。
  • 開発・生産の設備などに、液晶TV以上のコストがかかる。
(ソニー・東芝など、プラズマTVから撤退して液晶TVに集約したメーカーも存在する)

[編集] 近年のプラズマテレビ

パナソニックやパイオニアの2006年モデルのプラズマテレビから、フルハイビジョンと呼ばれる横1920画素×縦1080画素の表示能力をもつ機種が登場した。

2007年4月現在のフルハイビジョンの最小モデルは、パナソニックの42V型が最小ではあるものの、従来プラズマテレビが苦手とされていた高精細化に向けて一歩前進した。また、消費電力面でも改善が進み、年間消費電力では液晶テレビを逆転する機種も現れた。

一方、液晶との競争においては劣勢であり、プラズマパネルから撤退するメーカーも多く、パネル生産を継続するのはパナソニックのみである(但し他メーカーもパナソニックからパネルの供給を受けて、プラズマテレビ自体の生産は継続する場合もある)。

[編集] プラズマテレビのコントラスト

プラズマテレビは,大型家電量販店などの明るい照明下では、画素の発光に蛍光ガスを用いる関係上、黒が濃い紫色などに見えてしまうことがある。またプラズマテレビは,暗い場面では画面も暗くなるため、明るい照明下では画面全体が暗く見える。 しかし、家庭の照明下では黒は黒く表示され、且つ暗い場面では画面も暗くなる特性は、コントラストの高さとなって、立体的な画像の表示につながっている。

[編集] 製造メーカーとブランド名

2008年第4四半期の世界市場でのプラズマ・ディスプレイ・パネル(PDP)の出荷シェアは次の通り[6]

日本 パナソニック 49.9% ファイル:b50.pngファイル:b30.pngファイル:b10.pngファイル:b05.pngファイル:b03.pngファイル:b01.pngファイル:b50.pngファイル:b30.pngファイル:b10.pngファイル:b05.pngファイル:b03.pngファイル:b01.png
韓国 サムスン 26.1% ファイル:b50.pngファイル:b01.pngファイル:b01.pngファイル:b50.pngファイル:b01.pngファイル:b01.png
韓国 LG 15.8% ファイル:b30.pngファイル:b01.pngファイル:b30.pngファイル:b01.png
日本 パイオニア 4.2% ファイル:b05.pngファイル:b03.pngファイル:b05.pngファイル:b03.png
日本 日立製作所 3.1% ファイル:b05.pngファイル:b01.pngファイル:b05.pngファイル:b01.png
韓国 Orion 0.1% ファイル:b01.pngファイル:b01.png

また、日本国内で販売各社が用いているブランド名は次の通りである。

[編集] リアプロジェクションテレビ

テレビの画面の後ろから映像を投影するテレビ。詳細はリアプロジェクションテレビを参照。方式としては薄型テレビが話題になるより以前から存在した。日本では住環境の問題から普及しなかったものの、欧米では大型テレビとして普及した。

日本では「大型テレビは液晶か、プラズマか」と言われていた中で、2004年エプソンが「LIVING STATION」を発売したことから注目されるようになる。

特徴としては液晶、プラズマテレビよりも価格が安いことがあげられる。簡単に大画面化できるので、製造コストが非常に安く済み、欧米等の海外では、液晶・プラズマに劣らないほどの人気を博している。映像は、“プロジェクション”の名が示す通り、後部から前面のスクリーンへ投影される。透過型または反射型の小型高速液晶により映像を作るため、液晶テレビよりも応答速度は速く、日本ビクター製のD-ILAては、プラズマテレビと同様のパルス駆動による階調表現を実現しているほどである。その他のメーカーでは、アナログ駆動により、プラズマテレビや液晶テレビよりも、滑らかな階調の映像を出力する。また、定期的にランプを交換する必要があるものの、ランプさえ交換すれば長く使える。視野角も狭く、量販店では非常に暗くて使いものにならないと思われがちであるが、一般家庭の光量では十分に明るい。使用される部品点数が少ないために故障し難く、大きさの割に重量が軽い。日本における主なメーカーは、エプソンソニー三菱電機日本ビクターなど。

かつてよりはかなり薄型にはなったものの、フラットパネルを使ったものよりは奥行きがあり、薄型テレビの範疇に入るか否かは意見が分かれる。

普及が進んでいた欧米においても、現在では液晶・プラズマに押されて縮小傾向となり、エプソンやソニーが2007年12月に北米市場からの生産撤退を発表した。

[編集] 薄型ブラウン管テレビ

薄型ブラウン管を使用したテレビ。最近ではサムスンが薄型ブラウン管テレビを販売している。

薄型ブラウン管テレビの特徴としては

  • 高コントラスト
  • 色彩表示能力、応答速度に優れる
  • 端の方が歪む

があげられる。

[編集] 有機ELテレビ

有機ELディスプレイを使用したテレビ。家庭用テレビとしては世界で初めて、ソニーが2007年11月22日に11V型を販売開始した。また、エプソン東芝サムスン電子等も開発に注力している。 携帯電話でのワンセグテレビとしてはauW53HMEDIA SKIN等のディスプレイに使用されている(有機ELの商品一覧も参照)。

特徴を「有機EL」から参照すると、他の製品よりもさらに薄く(紙のように薄くできる)、紙のように丸めることができ、低電圧、低消費電力、視野角が広い、高コントラスト、高画質と魅力的な項目が並ぶが、寿命の短さ、価格の高さ、大型化の難しさがネックとなっている。

2008年7月、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が中心となって主要な国内メーカーが有機ELの大型パネルの実用化に向けて共同開発を行うことが決まった[7]。それによると2010年代後半に40インチ以上の有機ELディスプレイの量産化を目指しており、家庭用テレビへの使用を見込んだものとみられる。

[編集] レーザーテレビ

画面の後ろから赤・青・緑のレーザー光を直接照射して画像を映し出すテレビ。リアプロジェクションテレビの発展形だが65型で液晶・プラズマテレビ並みの25cmの厚さ。消費電力もプラズマテレビの1/4。

三菱電機が米国でリアプロの買い替え需要に応える形で2008年秋に発売した。

[編集] FEDテレビ

電界放出ディスプレイ(FED)を使ったテレビ。いくつかの企業が製品化に向け開発を行っている。

[編集] SEDテレビ

FEDの一種である、SEDを使用したテレビ。基本原理はブラウン管と同じで、キヤノン東芝が共同開発した。

特徴は、高画質と低消費電力。液晶・プラズマテレビの省スペース性とブラウン管テレビの高画質を併せ持つ。次世代の薄型テレビとして期待が高いが、低コスト化の難航に加えて特許問題も抱え、製品化の延期を繰り返している。2007年内発売予定とされたが現在では明確なスケジュールが定まっていない。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

[編集] 脚注

  1. ^ ディスプレイサーチ 2008年12月 LCD TV 「E-Tail」価格 調査結果 [1]
  2. ^ 経済産業研究所 RETI デジタル家電の競争力――薄型テレビの事例 [2]
  3. ^ 地上デジタルテレビ放送に関する浸透度調査の結果 (PDF) 、総務省、2007年5月7日
  4. ^ 地上デジタルテレビ放送に関する浸透度調査の結果 (PDF) 、総務省、2008年5月8日。ただしこれらの調査は地デジチューナー搭載テレビを対象としているため、地デジ非搭載機を含めるとさらに多い。
  5. ^ 松下が50型以下にフルHDは不要と断言する理由 大河原克行のデジタル家電 -最前線-、インプレス AV Watch、2006年6月1日
  6. ^ ディスプレイサーチ Q4'08 PDPパネル出荷実績・全メーカランキング [3]
  7. ^ 「次世代大型有機ELディスプレイ基盤技術の開発(グリーンITプロジェクト)」に係る委託先を決定、NEDO、2008年7月10日