人形劇 三国志

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人形劇 三国志
ジャンル 人形劇
放送時間 土曜日18:00~18:45(45分)
放送期間 1982年10月2日1984年3月24日(68回)
放送国 日本の旗 日本
制作局 NHK
出演者 島田紳助松本竜介ほか
オープニング 作曲:細野晴臣
エンディング 『三国志ラヴ・テーマ~三国志の歌~』小池玉緒
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人形劇 三国志』(にんぎょうげき さんごくし)とは1982年10月2日から1984年3月24日にかけNHKでテレビ放送された人形劇である。『三国志演義』をモチーフに三国の興亡を描いた。人形劇本編の合間に、ストーリーテラーとして漫才師の紳助・竜介が出演していた。

人形美術家・川本喜八郎が担当した美しい人形で有名。ストーリーや展開は子供が見ても楽しめるよう判りやすさに重点を置いており、『演義』よりも荒唐無稽・勧善懲悪の要素がより強調されている。この勧善懲悪の強調ぶりは、声を聞いただけで善人か悪人かが分かるほどである。

NHK(地上波TV)で数度再放送されているほか、時代劇専門チャンネルでも放送され、2011年5月中旬よりNHKオンデマンドからの配信も順次開始されている。


注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。


目次

[編集] 概要

劉備(その死後は諸葛亮)を巡る説話を中心としたストーリーとなっている。呂布の弟として登場する海賊首領「呂王」などのオリジナルキャラクターやオリジナルストーリーを取り入れつつ、桃園の誓いから五丈原の戦いまでを描いている。日本で映像化された三国志作品では、諸葛亮の死まで描いた数少ない作品である。

また演義だけではなく『三国志正史』や民間伝承、さらには『水滸伝』からもストーリーを取り入れている。

[編集] 民間伝承

桃園の誓い
張飛が井戸に肉を吊るしており、関羽と争いになるエピソード。
関羽と貂蝉の悲恋
曹操が貂蝉を関羽に娶わせたとされるエピソードから流用。本作では貂蝉は呂布と関羽の間で板挟みになった挙句、呂布の後を追って自害した。
阿斗趙雲に託した直後の淑玲(「三国志演義甘夫人に相当)の末路
横山光輝原作コミックス「三国志」」における玄徳夫人アニメ「横山光輝 三国志」における香蘭)の末路エピソードを採り入れた。
正史
督郵を劉備が殴るシーン(演義では張飛が殴る)。
水滸伝
張飛の虎退治のエピソード(武松及び李逵のものから流用)。

[編集] 番組ならではの特色、および脚色

放映時間も人形劇としては異例の1話45分という長時間に及ぶ。これはNHK大河ドラマと同じ長さで、人形劇の形態をとった大河ドラマとも言える。

また専門の声優ではなく実力派の俳優を起用し、子供向け番組とは思えぬ重厚なドラマを展開した。先に台詞を収録しそれに合わせて人形を操作するプレスコ技法が使用されたほか赤壁の戦い等の合戦シーンでは人形劇では初めて本物の炎が使われ、より迫力のあるシーンとなった。また川や池などにも本物の水が使用されており、特に死を前にした劉備から後事を託された孔明が雨の中慟哭する場面では人形の頭部が水で溶けてしまう危険性があるにもかかわらず孔明の人形を実際に雨に見立てた水に濡らして迫真の演技をさせている。

一方で登場人物を絞り込んだことや勧善懲悪の強調によって一部人物の性格や言動が演義と比較して大幅に変えられている点があり、呉将呂蒙の扱い(荊州の領民を惨殺したうえ、それを止めさせるために投降した関羽を騙し討ちにして哄笑するなど狡猾かつ非情な将軍として描かれている。『演義』では、敵国の民衆に対しても公正な人物であったと描かれている)等が顕著な例であった。この作品は、こういった点が批判される事もあった。[1]

他、主要人物の一人である張飛について、大の蛇嫌いという設定を加えて同キャラクターのコミカルさに弾みを付けさせたり、董卓を暇さえあれば知恵の輪遊びに興じさせるなど、番組独自の大胆なアレンジもされている。

各回での合間に挿入されている紳助・竜助の解説場面をニュース番組のパロディーに仕立て、司会者の紳助が実況映像枠の中の(政治部記者に扮した)竜助と会話し、続けて竜助が等身大サイズのまま人形サイズである渦中の人物達(曹操など)に取材、相手は作中にて稀代の悪役や高慢な人格といった設定であっても、まるで現実社会での近代以降の政治家の様に快く取材に応じ、コメントを返すなど、製作者側のちょっとしたお遊び的な一工夫も時々見られる。

最終回のラストは紳助・竜助が視聴者にこれまでの視聴に対するお礼を述べた後、人形達に代わって挨拶をしようとしたところ劇中から飛び出してきたほぼ全ての人形達がそろって「ありがとうございました」と言って手を振るという演出であった。

[編集] 主なキャスト

この作品では、1人の声優が何人もの声を当てている。同じ声優が演じている人物同士で会話する場面もある。また、話によって声優が異なる登場人物(程昱など)も存在した。

また殆どの登場人物は、他の登場人物から姓諱で呼ばれたが、劉備・諸葛亮・司馬懿の3名はほぼ終始一貫、(玄徳・孔明・仲達)で呼ばれた。

玄徳典韋程昱馬岱馬謖ほか
関羽、張角袁紹劉表馬騰諸葛瑾馬良仲達姜維ほか
張飛、夏侯淵陳宮張松龐徳程普孟優夏侯楙ほか
孔明、呂布、公孫瓚何進郭嘉許褚蔡瑁劉琦曹丕、呂蒙ほか
曹操董卓周瑜陸遜伊籍魏延関平曹叡ほか
美芳(張飛の妻)、玄徳の母、貂蝉、弁皇子(弘農王、廃帝)、呉国太(貞姫の母)ほか
淑玲(玄徳の妻)、協皇子(陳留王、後の献帝)、勝平(後の関平)ほか
孫権孫策袁術、献帝、趙雲馬超許攸管輅劉禅、程昱ほか
龐統孫堅王允盧植単福魯粛喬国老司馬徽黄忠賈詡左慈孟獲ほか
貞姫(孫夫人)、阿斗(後の劉禅)、勝平ほか

また作中で様々な場面に現れ狂言回し的な役割を担う紳々(しんしん、声:島田紳助)、竜々(ろんろん、声:松本竜介)が、主に兵卒として主君を次々と変えながら(張角呂布など、最終的には劉備および諸葛亮)終始登場する。最終回ラストでは、劉備、関羽、張飛、趙雲、諸葛亮の墓を見ながら、「わしらの知ってる人達は皆あの中へ入ってしもうたなあ」としみじみつぶやいている。

[編集] 主なスタッフ

[編集] 作中で使用された楽曲

  • 三国志メイン・テーマ(OP、作曲:細野晴臣)
  • 三国志ラヴ・テーマ(ED、作曲:細野晴臣・歌:小池玉緒、別名「三国志の歌」)

この2曲はEP盤・シングルCD(ともに廃盤)が発売されたほか、『決定版 細野晴臣 ベスト・セレクション』(廃盤)に収録が確認されている。『メイン・テーマ』は細野のベスト盤『HOSONO BOX 1969-2000』、『YEN BOX VOL.2 BONUS DISC/MALE』(ともに限定盤のため入手困難)に収録。『ラヴ・テーマ』は『YEN BOX VOL.2 BONUS DISC/FEMALE』(限定盤のため入手困難)に収録。 『ラヴ・テーマ』のみ収録されているコンピレーション盤『イエロー・マジック・歌謡曲』、『青春ラジメニア 20周年記念アルバム アニソン玉手箱~ひねくれの逆襲~』が現在入手できる。

このほか軍勢(特に大軍)の出陣シーンで流れる曲、主人公サイドの感動的なシーンで流れる曲、主人公サイドの重要人物が奇襲を受けるなど突然の不幸に見舞われるシーンで流れる曲など使用頻度の高い楽曲が確認されるがCD化はされていない。

一説によるとNHK交響楽団が収録時に生演奏でBGMを演奏して曲をつけていたため(セリフや効果音の入っていない)音源が存在せず、CD化することができないと言われる。

[編集] こぼれ話

  • OP映像は砂漠をイメージしたもので、ED映像は『NHK特集 シルクロード』の映像を加工したものが用いられている(シルクロードの素材は一部本編でも使用されている)。
  • 使用された人形の大半は川本の好意により「人形の町」として知られる長野県飯田市に寄贈され、現在同市に設立された川本喜八郎人形美術館に展示されている。なお今日まで様々な展覧会で展示され照明を浴び続けた為、いくつかの人形、特に曹操のものは色褪せが激しく放送当初の鮮やかな色彩は失われてしまっている。
  • NHKアーカイブスNHKオンデマンドにて全話を視聴することが出来る。

[編集] 映像商品

  • 『人形劇 三国志全集 』全17巻 アミューズ・ビデオ (DVD)

[編集] 関連商品

  • 北陸製菓 『海洋堂 三国志フィギュアコレクション』

[編集] タイトル

  1. 桃園の誓い
  2. 黄巾の嵐
  3. 張角の最期
  4. 英雄 動乱の都へ
  5. 都に嵐吹く
  6. 怪物 都を制す
  7. 燃える都
  8. 帝を救え!
  9. 連環の計
  10. 龍虎 相搏つ
  11. 豪傑張飛の涙
  12. 野望空し 猛将 呂布
  13. 許田の巻狩り
  14. 帝の陰謀
  15. 関羽の決心
  16. 関羽の義
  17. 決死の千里行
  18. 張飛の虎退治
  19. 官渡の戦い
  20. わざわいを呼ぶ馬
  21. 玄徳の結婚
  22. 軍師登場
  23. 三顧の礼
  24. 天下三分の計
  25. 水魚の交わり
  26. 孔明 新野を焼く
  27. 不吉な赤い星
  28. 淑玲 死す
  29. 決戦! 百万対一万
  30. 孔明の大論戦
  31. 謎の水上大要塞
  32. 苦肉の計
  33. 赤壁の戦い
  34. 曹操を逃すな!
  35. 風雲 南郡城
  36. 玄徳虎穴に入る
  37. 王覇の業
  38. 玄徳の失敗
  39. 父子再会
  40. 氷の城
  41. 蜀への地図
  42. 戦乱の英雄たち
  43. 引き裂かれた愛
  44. 三つの日輪
  45. 凶星西の空に輝く
  46. 落鳳坡に死す
  47. 龐統の仇を討て!
  48. 葭萌関の決闘
  49. 関羽危うし!
  50. 曹操の野心
  51. 怪物登場
  52. 許昌炎上
  53. 名将の死
  54. 玄徳 王位に即く
  55. 五虎大将関羽 出陣す
  56. 関羽の涙
  57. 暗雲 荊州城
  58. 関羽死す
  59. 関羽の亡霊
  60. 曹操の死
  61. 漢王朝滅亡
  62. 痛恨! 張飛憤死す
  63. 関羽・張飛よ安らかに
  64. 玄徳の死
  65. 孔明の愛の鞭
  66. 出師の表
  67. 泣いて馬謖を斬る
  68. 孔明五丈原に死す

[編集] 脚注

  1. ^ 田中芳樹は著書『中国武将列伝』で、呂蒙を中国史に名を残す武将として挙げた上で『人形劇 三国志』での呂蒙の扱いについて批判している。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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