大仏
大仏(だいぶつ)とは、大きな仏像を指す通称。中国などアジアの仏教圏では、天然の岩壁を彫刻した磨崖仏などが古くから造られてきた。日本においては、奈良時代に聖武天皇が、国家の安寧と民の幸福を祈願して東大寺に奈良の大仏(東大寺大仏)を造立したのを嚆矢とする。以降、現代に至るまで、大きな功徳を求めた願主によって各地に大きな仏像が造られてきた。
釈迦の背丈が1丈6尺[1]あったという伝説から、その高さで造られた仏像を丈六仏(じょうろくぶつ)という[2]。背丈を基準としているため坐像の場合は、約半分の大きさになる。一般的には「丈六仏」より大きい仏像を「大仏」というが、その定義より小さくても「大仏」と称するものもある。
また、大仏を安置する仏堂を大仏殿(だいぶつでん)と呼ぶことがあり、東大寺の大仏殿(金堂)が有名である。
主な大仏
日本
中国
韓国
アフガニスタン
タイ
台湾
- 八卦山の大仏
スリランカ
- 津波本願寺佛舎の大仏
ミャンマー
日本三大仏
詳細は「日本三大仏」を参照
日本三大仏は、日本にある大仏の中から代表的な3尊を選んだものである。うち2尊は奈良県奈良市の東大寺にある奈良の大仏と神奈川県鎌倉市の高徳院にある鎌倉大仏が挙げられる。残る1尊は時代とともに変遷しており、戦後以降は富山県高岡市の大佛寺にある高岡大仏[4][5]や岐阜県岐阜市の正法寺にある岐阜大仏[6][7]など諸説ある。
脚注
- ^ 「1丈6尺=約4.85メートル」とされるが、時代によって異なる。
- ^ やさしい仏教入門 大仏・丈六仏 飛不動尊 龍光山正宝院
- ^ 台座等は含まない。涅槃像は全長とする。
- ^ 観光スポット 高岡大仏とやま観光ナビ
- ^ 高岡大仏高岡市 2013年3月21日
- ^ ぎふ大仏フェスティバル実行委員会岐阜市公式ホームページ 2012年11月14日
- ^ 岐阜大仏(正法寺)岐阜観光コンベンション協会