1990年フランスグランプリ
レース詳細 | |||
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日程 | 1990年シーズン第7戦 | ||
決勝開催日 | 7月8日 | ||
正式名称 | Rhône-Poulenc Grand Prix de France | ||
開催地 |
ポール・リカール・サーキット フランス ル・キャステレ | ||
コース | 常設サーキット | ||
コース長 | 3.813km | ||
レース距離 | 80周(305.040km) | ||
決勝日天候 | 晴れ(ドライ) | ||
ポールポジション | |||
ドライバー | |||
タイム | 1'04.402 | ||
ファステストラップ | |||
ドライバー | ナイジェル・マンセル | ||
タイム | 1'08.012(Lap 64) | ||
決勝順位 | |||
優勝 | |||
2位 | |||
3位 |
1990年フランスグランプリ(仏: 1990 Grand Prix de France)は、1990年F1世界選手権の第7戦として、1990年7月8日にポール・リカール・サーキットで決勝レースが開催された。
概要
[編集]ポール・リカールにおけるフランスGP開催は今回が最後となり、1991年から新設されたマニ・クールに舞台を移した。フランスGPは2008年をもって一旦カレンダーから外れ、2018年から再びポール・リカールで復活することになる。なお、1990年は路面が再舗装され、スムーズな路面が「レイトンハウス勢の快走」というドラマを演出することになった。
予選
[編集]予選2列目まではマクラーレンとフェラーリの二強が分け合った。フェラーリは新型037エンジンを予選用として投入し、ナイジェル・マンセルがポールポジションを獲得。マンセルのポールはウィリアムズ-ホンダに在籍していた頃の1987年メキシコGP以来2年9カ月ぶりとなった。1989年ベルギーGPから続いてきたマクラーレン勢の連続ポールは12戦でストップした。
前戦メキシコGPで2台とも予選落ちしたレイトンハウスは、今回空力を改良したCG901Bを持ち込み、イヴァン・カペリが7位、マウリシオ・グージェルミンが10位で2台ともトップ10入りした。
予備予選
[編集]順位 | No | ドライバー | コンストラクター | タイム | 差 |
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1 | 29 | エリック・ベルナール | ローラ・ランボルギーニ | 1'05.165 | — |
2 | 30 | 鈴木亜久里 | ローラ・ランボルギーニ | 1'06.505 | +1.340 |
3 | 17 | ガブリエル・タルキーニ | AGS・フォード | 1'07.232 | +2.067 |
4 | 18 | ヤニック・ダルマス | AGS・フォード | 1'08.151 | +2.986 |
DNPQ | 14 | オリビエ・グルイヤール | オゼッラ・フォード | 1'08.219 | +3.054 |
DNPQ | 33 | ロベルト・モレノ | ユーロブルン・ジャッド | 1'09.885 | +4.720 |
DNPQ | 34 | クラウディオ・ランジェス | ユーロブルン・ジャッド | 1'10.368 | +5.203 |
DNPQ | 31 | ベルトラン・ガショー | コローニ・スバル | 4'02.465 | +2'57.300 |
DNPQ | 39 | ブルーノ・ジャコメリ | ライフ | — | — |
予選
[編集]順位 | No | ドライバー | コンストラクター | タイム | 差 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | ナイジェル・マンセル | フェラーリ | 1'04.402 | — | |
2 | 28 | ゲルハルト・ベルガー | マクラーレン・ホンダ | 1'04.512 | +0.110 | |
3 | 27 | アイルトン・セナ | マクラーレン・ホンダ | 1'04.549 | +0.147 | |
4 | 1 | アラン・プロスト | フェラーリ | 1'04.781 | +0.379 | |
5 | 19 | アレッサンドロ・ナニーニ | ベネトン・フォード | 1'05.009 | +0.607 | |
6 | 6 | リカルド・パトレーゼ | ウィリアムズ・ルノー | 1'05.059 | +0.657 | |
7 | 16 | イヴァン・カペリ | レイトンハウス・ジャッド | 1'05.369 | +0.967 | |
8 | 5 | ティエリー・ブーツェン | ウィリアムズ・ルノー | 1'05.446 | +1.044 | |
9 | 20 | ネルソン・ピケ | ベネトン・フォード | 1'05.640 | +1.238 | |
10 | 15 | マウリシオ・グージェルミン | レイトンハウス・ジャッド | 1'05.818 | +1.416 | |
11 | 29 | エリック・ベルナール | ローラ・ランボルギーニ | 1'05.852 | +1.450 | |
12 | 26 | フィリップ・アリオー | リジェ・フォード | 1'05.980 | +1.578 | |
13 | 4 | ジャン・アレジ | ティレル・フォード | 1'06.084 | +1.682 | |
14 | 30 | 鈴木亜久里 | ローラ・ランボルギーニ | 1'06.100 | +1.598 | |
15 | 3 | 中嶋悟 | ティレル・フォード | 1'06.563 | +2.161 | |
16 | 11 | デレック・ワーウィック | ロータス・ランボルギーニ | 1'06.624 | +2.222 | |
17 | 12 | マーティン・ドネリー | ロータス・ランボルギーニ | 1'06.647 | +2.245 | |
18 | 9 | ミケーレ・アルボレート | アロウズ・フォード | 1'06.847 | +2.445 | |
19 | 25 | ニコラ・ラリーニ | リジェ・フォード | 1'06.856 | +2.444 | |
20 | 8 | ステファノ・モデナ | ブラバム・ジャッド | 1'06.937 | +2.535 | |
21 | 22 | アンドレア・デ・チェザリス | ダラーラ・フォード | 1'07.137 | +2.735 | |
22 | 10 | アレックス・カフィ | アロウズ・フォード | 1'07.207 | +2.805 | |
23 | 23 | ピエルルイジ・マルティニ | ミナルディ・フォード | 1'07.315 | +2.913 | |
24 | 21 | エマニュエル・ピロ | ダラーラ・フォード | 1'07.687 | +3.285 | |
25 | 7 | デビッド・ブラバム | ブラバム・ジャッド | 1'07.733 | +3.331 | |
26 | 18 | ヤニック・ダルマス | AGS・フォード | 1'07.926 | +3.524 | |
DNQ | 24 | パオロ・バリッラ | ミナルディ・フォード | 1'08.008 | +3.606 | |
DNQ | 17 | ガブリエル・タルキーニ | AGS・フォード | 1'08.147 | +3.745 | |
DNQ | 35 | グレガー・フォイテク | オニクス・フォード | 1'08.232 | +3.830 | |
DNQ | 36 | J.J.レート | オニクス・フォード | 1'08.487 | +4.085 | |
出典[1] |
決勝
[編集]夏のヨーロッパラウンドの幕開けとなる南仏ポール・リカールは、陽炎が立ちのぼる快晴、高温のコンディションとなった。
前年、スタート直後にマルチクラッシュが起きた1コーナーでは、今年は混乱は起きなかった。続くミストラルストレートでベルガーがマンセルをパスして首位に浮上。2周目にはセナもマンセルを抜いてマクラーレンがワンツー体制に持ち込んだ。しかし、先頭ベルガーのペースが上がらず、セナ、マンセル、ナニーニまでの4台が先頭集団を形成。以下、パトレーゼ、プロスト、ピケ、アレジ、カペリまでが10秒差以内で周回を重ねた。
80周レースの20周を過ぎると、各車がタイヤ交換のタイミングを迎えた。28周目にピットインしたベルガーは左リアタイヤの交換に12.7秒を要した。30周目にセナもピットインしたが、またも左リアタイヤ装着に16.6秒もかかってしまい、マクラーレンの2台は優勝争いから後退した。
33周目、パトレーゼが上位勢で最後にピットインすると、タイヤを交換していないレイトンハウスのカペリとグージェルミンがワンツー走行となり、3位プロスト以下、ナニーニ、マンセル、セナ、ピケ、ベルガー、パトレーゼと順位が変動した。「タイヤ1回交換」がセオリーと思われていた中、レイトンハウスは硬めのタイヤで80周を走り切る作戦を選んでいた。
2位グージェルミンは20周近くプロストを抑えていたが、54周目にプロストに抜かれ、58周目にエンジン故障でリタイアした。プロストはすぐにカペリに追いついたが、ミストラルの最高速が伸びるレイトンハウスを攻め切れず、カペリの初優勝が見えてきた。72周目には7位のマンセル、75周目には3位のナニーニがリタイア。カペリのマシンも油圧が低下し始め、プロストが最後のチャージをかける。78周目、高速「シーニュ」でぴたりと背後につき、続く「ボーセ」への飛び込みでインに入り、残り3周でトップに浮上。地元観衆の歓声を浴びながらチェッカーを受け、ポイントランキング首位のセナに3点差まで接近した。この2年間、チームの低迷に苦しんできたカペリは、2位表彰台でこぼれる涙をぬぐった。
プロストのフランスGP制覇は3年連続5回目。F1世界選手権が開幕した1950年から40年間参戦してきたフェラーリは、この勝利によって通算100勝に到達した。
結果
[編集]順位 | No | ドライバー | コンストラクター | 周回 | タイム/リタイア | グリッド | ポイント |
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1 | 1 | アラン・プロスト | フェラーリ | 80 | 1:33'29.606 | 4 | 9 |
2 | 16 | イヴァン・カペリ | レイトンハウス・ジャッド | 80 | +8.626 | 7 | 6 |
3 | 27 | アイルトン・セナ | マクラーレン・ホンダ | 80 | +11.606 | 3 | 4 |
4 | 20 | ネルソン・ピケ | ベネトン・フォード | 80 | +41.207 | 9 | 3 |
5 | 28 | ゲルハルト・ベルガー | マクラーレン・ホンダ | 80 | +42.219 | 2 | 2 |
6 | 6 | リカルド・パトレーゼ | ウィリアムズ・ルノー | 80 | +1'09.351 | 6 | 1 |
7 | 30 | 鈴木亜久里 | ローラ・ランボルギーニ | 79 | +1 Lap | 14 | |
8 | 29 | エリック・ベルナール | ローラ・ランボルギーニ | 79 | +1 Lap | 11 | |
9 | 26 | フィリップ・アリオー | リジェ・フォード | 79 | +1 Lap | 12 | |
10 | 9 | ミケーレ・アルボレート | アロウズ・フォード | 79 | +1 Lap | 18 | |
11 | 11 | デレック・ワーウィック | ロータス・ランボルギーニ | 79 | +1 Lap | 16 | |
12 | 12 | マーティン・ドネリー | ロータス・ランボルギーニ | 79 | +1 Lap | 17 | |
13 | 8 | ステファノ・モデナ | ブラバム・ジャッド | 78 | +2 Laps | 20 | |
14 | 25 | ニコラ・ラリーニ | リジェ・フォード | 78 | +2 Laps | 19 | |
15 | 7 | デビッド・ブラバム | ブラバム・ジャッド | 77 | +3 Laps | 25 | |
16 | 19 | アレッサンドロ・ナニーニ | ベネトン・フォード | 75 | 電気系 | 5 | |
17 | 18 | ヤニック・ダルマス | AGS・フォード | 75 | +5 Laps | 26 | |
18 | 2 | ナイジェル・マンセル | フェラーリ | 72 | エンジン | 1 | |
DSQ | 22 | アンドレア・デ・チェザリス | ダラーラ・フォード | 78 | 失格 | 21 | |
Ret | 3 | 中嶋悟 | ティレル・フォード | 63 | ギアボックス | 15 | |
Ret | 15 | マウリシオ・グージェルミン | レイトンハウス・ジャッド | 58 | エンジン | 10 | |
Ret | 23 | ピエルルイジ・マルティニ | ミナルディ・フォード | 40 | 電気系 | 23 | |
Ret | 4 | ジャン・アレジ | ティレル・フォード | 23 | ディファレンシャル | 13 | |
Ret | 10 | アレックス・カフィ | アロウズ・フォード | 22 | サスペンション | 22 | |
Ret | 5 | ティエリー・ブーツェン | ウィリアムズ・ルノー | 7 | エンジン | 8 | |
Ret | 21 | エマニュエル・ピロ | ダラーラ・フォード | 7 | ブレーキ | 24 | |
出典[2] |
レース後の選手権順位
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- 注記:ランキング上位5位まで記載。
脚注
[編集]- ^ “French Grand Prix - OVERALL QUALIFYING”. Formula1.com. 2020年4月24日閲覧。
- ^ “French Grand Prix - RACE RESULT”. Formula1.com. 2020年4月24日閲覧。
- ^ a b “France 1990 - Championship STATS F1”. www.statsf1.com. 2020年4月24日閲覧。
前戦 1990年メキシコグランプリ |
FIA F1世界選手権 1990年シーズン |
次戦 1990年イギリスグランプリ |
前回開催 1989年フランスグランプリ |
フランスグランプリ | 次回開催 1991年フランスグランプリ |