仮面劇場

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仮面劇場
著者 横溝正史
発行日 1938年
ジャンル 小説
日本の旗 日本
言語 日本語
ページ数 242
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仮面劇場』(かめんげきじょう)は、横溝正史の長編推理小説。およびそれを原作としたテレビドラマ作品。

2014年3月までにテレビドラマ1作品が制作されている。

概要[編集]

1938年10月から11月まで『サンデー毎日』に『仮面劇場』として連載され、『暗闇劇場』『旋風劇場』との2度の改題による単行本刊行をへて、1970年10月に、講談社版『横溝正史全集2』に再び『仮面劇場』として収録された。

ストーリー[編集]

重複障がい者の美少年虹之助が小舟に乗せられ、波間を漂流していたところを未亡人の大道寺綾子が鎌倉の邸宅にひきとる。綾子は、自分の婚約者志賀恭三とその家族に引き合わせることにしたが、探偵由利麟太郎は、計り知れない戦慄を虹之助から感じ取る。

登場人物[編集]

  • 虹之助 - 「盲にして聾唖なる虹之助の墓」と記された位牌と共に、生きながら水葬にされ、東部瀬戸内海巡りの観光船に救助された、三重苦の美少年。
  • 大道寺綾子 - 鎌倉の中御門に屋敷を構える汽船会社重役・大道寺慎吾の未亡人。没落した男爵家の娘。虹之助を最初に発見し、引き取って教育を施そうとする。
  • 志賀恭三 - 世界中を駆けずり回っている冒険家。甲野兄妹の従兄。綾子が再婚を考えている相手。
  • 志賀琴江 - 恭三の妹。甲野四方太の死後、恭三が東京へ連れて行ったあと行方不明。
  • 甲野由美 - 有名な女流歌手。西荻窪に居住していたが、虹之助が大道寺家に来る直前に鎌倉へ転居してきた。
  • 甲野静馬 - 由美の兄。洋画家で春陽会の会員。由美と共に鎌倉へ転居してきた。
  • 甲野四方太 - 甲野兄妹の父。物語が始まる前月に死去。小豆島の醤油醸造元の名家。子供たちが芸術の道に進んだため、醸造事業は親戚に譲るよう手配していた。
  • 甲野梨枝子 - 甲野兄妹の母で、志賀兄妹の母の妹。夫・四方太の葬式を済ませると小豆島を出て子供たちと同居している。病で足腰が立たない。
  • 鵜藤五郎 - 静馬と同郷の画家仲間で、甲野家に書生のような形で同居している。
  • 君江 - 綾子の母方の叔母。夫と死別後、大道寺家の家事一切を切り盛りしている。
  • 鈴木(院長) - 千住で精神病院を開業している医者。志賀恭三とは同郷の古い友人。父親も小豆島で医者をしており、甲野四方太の親友だった。
  • 由利麟太郎 - 私立探偵。かつて警視庁の捜査課長であった。
  • 三津木俊助 - 新日報社の花形記者。由利先生と組んで多くの事件を解決しており、本作でも甲野家の事情などを調査する。
  • 江馬(警部) - 梨枝子殺害事件に司法主任として関わる。由利先生の名声を知っており、協力的。

テレビドラマ[編集]

1978年版[編集]

仮面劇場
ジャンル テレビドラマ
原作 横溝正史『仮面劇場』
企画 角川春樹事務所
脚本 鴨井達比古
監督 井上芳夫
出演者 古谷一行
エンディング 茶木みやこ「あざみの如く棘あれば」
製作
制作 毎日放送
放送
放送国・地域 日本の旗 日本
放送期間 1978年9月16日 - 10月7日
放送時間 土曜日22:00 - 22:55
放送分 55分
回数 4
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横溝正史シリーズII・仮面劇場』は、TBS系列1978年9月16日から10月7日まで毎週土曜日22:00 - 22:55に放送された。全4回。

由利麟太郎と三津木俊助の役割が各々概ね金田一耕助と日和警部に置き換えられており、各回の最後に「原作には金田一耕助は登場していませんが原作者の了解を得て脚色しました」と表示される。

  • 天神祭の場面は芦ノ湖の花火大会に変更され、甲野由美が演奏会の合間に抜け出した設定は無い。甲野兄妹と鵜藤は元から鎌倉在住で、虹之助に関わる事実は全く知らなかった。
  • 虹之助が鎌倉に来て以降、金田一は基本的に大道寺家に逗留している。
  • 綾子は小豆島の貧しい漁師の娘で、恭三とは幼馴染であった。
  • 原作での被害者に加えて、大道寺家家政婦・君枝(冒頭で船に同乗しており芦ノ湖畔のホテルで殺害)、大道寺家運転手・源造、大道寺綾子亡夫の妹・珠代、虹之助を引き取っていた小豆島の寺の尼僧、その寺の寺男・松造が殺害される。
  • 金田一は途中で小豆島へ実際に出向いて調査しており、その調査結果に恭三の両親(恭介と真知子)など原作で明らかでない一族の名前が記載されている。
  • 虹之助の卓抜した嗅覚など盲聾を前提とした設定は前半では原作通りだが、最後には全くの演技であったとし、触覚による読唇術を心得ていた設定は無い。ただし、義眼に毒薬を隠していた設定は原作通りである。
  • 最後に志賀恭三が持ち込んだ拳銃で琴絵が虹之助を殺害したうえ自殺する。
キャスト
スタッフ
毎日放送TBS系列 横溝正史シリーズII
前番組 番組名 次番組
黒猫亭事件
(1978.9.2 - 1978.9.9)
仮面劇場
(1978.9.16 - 1978.10.7)
迷路荘の惨劇
(1978.10.14 - 1978.10.28)

漫画[編集]

  • 真珠色の仮面(高階良子講談社なかよしKC、1975年11月5日、ISBN 4061082256、ISBN-13 9784061082250)
    • 横溝正史の小説『仮面劇場』を原作とする。『なかよし』(講談社)にて連載された。『十字架に血のさかずきを』を同時収録。