ジョジョリオン

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ジョジョの奇妙な冒険 > ジョジョリオン
ジョジョリオン
ジャンル サスペンス・ホラー
漫画:ジョジョの奇妙な冒険 Part8
ジョジョリオン
作者 荒木飛呂彦
出版社 集英社
掲載誌 ウルトラジャンプ
レーベル ジャンプ・コミックス
発表期間 2011年6月号 - 連載中
巻数 既刊13巻(2016年7月現在)
(第105巻[注釈 1] - )
テンプレート - ノート

ジョジョの奇妙な冒険 Part8 ジョジョリオン』(ジョジョのきみょうなぼうけん パート8 ジョジョリオン、JOJO'S BIZARRE ADVENTURE Part8 JoJolion)は、荒木飛呂彦による漫画作品。漫画作品『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの一部で、第8部(Part8)にあたる。漫画は集英社の青年向け漫画雑誌『ウルトラジャンプ』にて2011年6月号(2011年5月19日発売)より連載されており、単行本は2016年7月現在13巻まで刊行されている。

概要[編集]

大震災によってできた謎の隆起物「壁の目」より出現した記憶喪失の主人公・東方定助を取り巻く物語であり、「呪い」を解く物語であるとされている。

Part4と同じ地名のM県S市杜王町が舞台で、似た名前の人物も登場しているが、関連性は無く、全く別の住人の物語であると作者は言及している[1]東日本大震災の被災地を思わせる舞台設定について、作者は「舞台を杜王町にすることはもともと決めていたのですが、構想の段階で震災が起きました。杜王町は仙台市がモデルなので避けて通ることは出来ませんでした。」と述べている[2]。なお、仙台市は作者の出身地である。

2013年12月5日、第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞した[3]

作品名について[編集]

「ジョジョリオン」という作品名について、作者が次のように説明している。

「ジョジョリオン」という題名(タイトル)は、「・・lion」というのが「祝福されるもの」「福音」とか「記念」という意味があるそうで、昔のギリシアとかの古い言葉だそうです。「ジョジョ」との合成語で主人公「定助」が、この世存在することの意味としてタイトルにさせていただきました。「ピグマリオン」というギリシア神話悲劇王様の名前や「エヴァンゲリオン」という日本のアニメ作品がありますが、関係あるかどうかは知りません。

—荒木飛呂彦(『ジョジョリオン』 2、表紙カバーより)

ストーリー[編集]

3月11日に起きた大震災後の杜王町に、突如出現した「壁の目」。ある日、広瀬康穂はその近くに、土に埋もれた青年を発見する。彼は病院に運ばれるが、自分に関わる記憶を全て失っており、2人分の瞳や舌が合わさり、睾丸が4つ存在していた。街の名士である東方家に居候することになり、東方定助と名付けられた彼は、康穂の協力を得ながら、僅かな手がかりから自分と因縁のある「吉良吉影」の名を知り、そこから己の正体を探る。

「帰るべき場所は?」「なぜ自分はこの場所に存在しているのか?」「この杜王町でどういう使命を持っているのか?」……それを突き止めていく物語である。青年は不思議な「しゃぼん玉」を操る「スタンド能力」を持っており、同じような能力を持つ者との出会いが、青年を彼らとの戦いの渦中に投入してゆく。

登場人物[編集]

※担当声優はゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』『ジョジョの奇妙な冒険 アイズオブヘブン』でのキャスト。

主要人物[編集]

東方 定助(ひがしかた じょうすけ)
声 - 真殿光昭
主人公でPart8の「ジョジョ」。大震災から約半年後、「壁の目」付近で発見された謎の青年。全裸で地中に埋まっていたところを広瀬康穂に助けられた。記憶喪失に陥っており、自分が何者なのかを知ろうとしている。推定19歳。
当初は身元不明の身であり名前も無かったが、病院への救急搬送の後、東方憲助に引き取られ、彼の養子(「東方」姓)となる。そして、康穂が昔飼っていた犬「ジョースケ」に顔が似ているという話を聞いた憲助により、「定助(じょうすけ)」と名付けられ、東方家で暮らすこととなった。
首筋には「星型の痣」と歯型があり、睾丸(作中では「タマ」と表現されている)が4つある。前歯はすきっ歯で、眼球や舌にはよく見ると縦に繋ぎ目がある[4]DNA型鑑定では、吉良吉影とはほぼ同一人物であるとの結果が出ている。
記憶喪失で自分に関する記憶は一切無いが、おおよそ高校生程度の知識や一般的な教養を持ち合わせている。また、物の全長・距離を目視で精密に測る特技を持つ。眠るときはベッドのマットレスの下に挟まって寝ることを好む。口癖は「おれェー?」「たっぷり」。
その正体は、吉良吉影と空条仗世文が「壁の目」付近の地面にて融合した事により生まれた存在。後述の「ロカカカの樹」を秘匿していた敵スタンド遣いたちに襲われ、負傷し、逃げ延びた末に津波に襲われたことで地盤が崩れ地面に埋まったのが原因。身体だけでなく心も融合している事から、スタンドも二人のスタンドの特徴である「シャボン玉」と「破裂(爆発)させる」というのが融合したものとなっている。
『オールスターバトル』の北米版では、Part4の主人公・東方仗助との区別のため"Josuke Higashikata 8"と表記される。
ソフト&ウェット(柔らかくてそして濡れている)
【破壊力 - C / スピード - B / 射程距離 - D / 持続力 - B / 精密動作性 - C / 成長性 - A】
体の中央に碇のマークが描かれたロボットのような外見のスタンド。指先や星型の痣から飛び出した「しゃぼん玉」が物体に触れて割れることで、その物体から音、視力、水分、摩擦など「物理的な何か」を一時的に奪う。また、しゃぼん玉を割らずに奪ったものを中に閉じ込め、後に割れた場所で閉じ込めたものを開放するという使い方もできる。解放される時はシャボン玉に当たった対象に中身が解き放たれる。この能力で自分の体にあるものは奪えないが、割れないシャボン玉として傷口に当てておくことで止血することができる。吉良が持っていた「破裂(爆発)させる」という能力の特徴も受け継いでおり、後の描写ではシャボン玉が振れて破裂した場合、接触したものを破壊することも可能となっている。
拳によるラッシュ攻撃時は、歴代主人公の空条承太郎空条徐倫などと同じく「オラオラオラオラ……オラァ!!」と連呼する。だが厳密には若干異なり、定助の掛け声には「オラオラ…」の連呼中に1つだけ「アラ」が紛れ込んでいる[注釈 2]
第1巻1話の見開きタイトルページと「ウルトラジャンプ」2011年6月号の表紙には違ったデザインで描かれていた。
広瀬 康穂(ひろせ やすほ)
声 - 喜多村英梨
杜王町に住む大学一年生。社会学部[5]。19歳。身長166cm。スリーサイズは85・65・88(ホリーの見立て)。震災でできた「壁の目」の近くをうろついていたところ、地面に埋まっていた裸の青年(定助)を助け、それが縁で彼の正体を突き止める調査に協力することになる。壁の目付近で、定助・常秀と同様の歯型の傷を右足首に負い、それによりスタンドが発現する。
交友関係は一応大学の友達はいるようだが、心を通わせる程度の仲ではない。また、母と二人暮らしだが、だらしない母・鈴世のことは軽蔑しており、家庭内でも自分の居場所がないと感じ、自らを「ひとりぼっちすぎる」と称している。常秀とは幼馴染で多少の縁があったが、現在は定助に恋心を抱いている。一方で、自分に好意を寄せる常秀には嫌悪しつつもどっち付かずな態度を取っており、彼に誤解を与えてしまっている。
つるぎに懐かれて以降は、よく彼と一緒に行動している。
ペイズリー・パーク
【破壊力 - なし / スピード - なし / 射程距離 - A / 持続力 - A / 精密動作性 - D / 成長性 - C】
全身に地図をあしらったデザインの遠隔操作女性(人)型のスタンド。パワーはないが人の足を折ることぐらいはできる。
携帯やカーナビ、町の防犯カメラやあらゆる情報システムを利用し、対象者のわずかな痕跡を探し当てて追跡して情報収集を行い、康穂本人や守るべき対象者を安全な方向へ誘導していく能力。セキュリティカードの記録を読むことも出来る。康穂がピンチに直面すると携帯またはPC画面に「食べ物と道具」等の二つの選択肢が現れ、その場の状況に会った方を選ぶ事によりその物が発現し康穂や仲間を安全な方向へ誘導していく。
東方 常秀(ひがしかた じょうしゅう)
声 - 三浦祥朗
東方家の次男。康穂と同じ大学の一年生。18歳。康穂の幼馴染であり、彼女に思いをよせているが、一方的な片思いで非常に嫉妬深く、キレやすく、嫌味な性格。発見現場で定助と接触した際に、定助と同様の歯型の傷を左ひざに負う。父・憲助が得体の知れない定助を引き取った思惑も知らない模様で、父が定助を特別扱いしていることや、康穂が定助と仲良くなっていることが気に入らない。当初はスタンドのことを認識している様子は無かったが、「カツアゲロード」の住人達に絡まれたことがきっかけでスタンドが覚醒する。
ナット・キング・コール(Nut King Call)
【破壊力 - C / スピード - D / 射程距離 - C / 持続力 - A / 精密動作性 - E / 成長性 - A】
体中にネジとナットを付けられた人型のスタンド。攻撃対象の人や物にネジとナットを埋め込み、ネジを外すことによってその部分をバラバラに分解できる。つけ外しも自由自在で人の場合は出血などはしない。康穂の服に取り付け脱がせた事にも使われている。違うもの同士をくっつけることも可能。
吉良 吉影(きら よしかげ)
享年29。船医。首筋には定助と同じジョースター家の血統であることを表す「星型の痣」がある。美しい手をしていて、ナルシスト。手に執着を持ち、部屋にモナリザの絵が飾ってあったり、切った爪を瓶に収集しているなど、Part4に登場した同名のキャラクター・吉良吉影との共通点が見られる。
曖昧なことを嫌っており、笹目を唆して彼の指を自ら食べさせた。どこかで殺人を犯しているのではないかと笹目に思わせるような危険な雰囲気を漂わせている。定助と康穂が発見した3日前に既に死亡しており、遺体は定助が埋まっていた場所のさらに下に埋まっていた。定助とは逆に、発見された時睾丸が無かった。東方家の家系図の記述に従えば、Part7の主人公ジョニィ・ジョースターの子孫であり、東方家とも遠い縁戚関係にある人物とされる。
南の海でトビウオが跳ねたことによる吉良が勤務していた船内の事故で岩石と化した大年寺山愛唱と会ったことから、謎の果実「ロカカカ」をめぐる奇妙な運命に身を投じることとなる。
生前は、母・ホリーの病を治すべく、かつて自身が救った少年・仗世文と結託し、大年寺山の一瞬の隙を突いて「ロカカカ」の枝を奪取、接ぎ木して6ヶ月もの間密かに育てていた。しかし、収穫目前に仗世文と共に田最環の襲撃を受け、肝臓を失う大けがを負ってしまう。最後まで諦めず仗世文を救おうとし、咄嗟の機転で小型ボートを爆破。仗世文を庇った際に更に負傷してしまい意識を失った。
その後、何らかの原因によって肉体は死亡し、現在は定助の半身となっている。
スタンドでのラッシュ攻撃時の掛け声は「WRYYYYYEEEE…A(ウリイイイイイィィィィ…ア)!!」。第1部や第3部のDIOや第5部のジョルノと似た掛け声で、彼らと同じくスタンドではなく本体自身が叫ぶ。
キラークイーン
姿形はPart4の吉良吉影のスタンド「キラークイーン」に酷似しており、爆弾に関する能力である点も同じだが、詳細は異なる。
触れると爆発する「しゃぼん玉」を生成するスタンド。後述する虹村京の回想では、定助の「ソフト&ウェット」のしゃぼん玉とそっくりのものを複数個浮遊させている他、笹目桜二郎の皮膚の下に直接生成したり、離れた距離にある走行中のバイクのタイヤの内部に生成したりしている。
シアーハートアタック
「爆弾戦車」を複数台生成する。手のひらサイズから血管を通れる程度の極小サイズまで大きさがあり、前者は小型ボートを木端微塵にするほどの破壊力を持ち、後者は血管を傷つけず血栓のみを破壊する程度の威力に抑えることができる。この方法で当時大怪我を追っていた仗世文を救った。

東方家関係者[編集]

現在までに登場している東方家直系でスタンド使いの人物が操るスタンドは、名に「キング」が入るという共通点がある。

四代目 東方 憲助(ひがしかた のりすけ)
声 - 小杉十郎太
身寄りのない定助を引き取った東方家の家長。59歳。北米大陸横断レースの参加者だった日本人「初代東方憲助」(Part7『スティール・ボール・ラン』のノリスケ・ヒガシカタ)の曾孫で、フルーツの輸入事業で成功した曾祖父の後を継ぎフルーツ専門店「東方ふるうつ屋」を経営している。仕事上はマーケティングの基本を心得、高度に実践する敏腕経営者。ただし、高級品を扱っていることを鼻にかけたような発言もしている。
気さくな性格で、家庭内では皆から慕われる優しい父親だが、言動から古風な家制度を重んじている面がある。またプライバシーを大切にしており、家族であっても自分の部屋には立ち入らせない。怒った時は息子二人と似たような反応を見せる。
経緯は不明だが「スタンド」の名称やそのルールを熟知している。
東方家の長男に代々現れる奇病を克服したいと考えている。定助を引き取ったのは、定助の半分を構成する吉良吉影が、病を治す何らかの方法を見つけていたからである。
当初は(大弥とイチャついていたので)定助に対して殺意も見られたが、完全に忌み嫌っている訳ではなく、「東方家を守るため」であれば彼の味方にもなりうる存在であり、定助には自分もまた「お前のことを思っている」人間のひとりだと語っている(ただし序列はつるぎの次である)。定助からは「尊敬している」と言われている。
東方家の家系図の記述に従えば、「憲助」を襲名する前の名前は「常助」。1963年(連載時は1971年だったが単行本で修正されている)の冬に11歳で奇病を発病している。
キング・ナッシング(King Nothing)
ジグソーパズルが組み合わさってできた人型の遠隔操作型スタンド。対象の匂いを可視化、記憶して追跡する能力を持つ。身体のパズルをバラバラに出来、狭い隙間に入り込むこともできる。匂いの対象に身体を組み替えることもできるが、その正体が定かでない場合は本体の予測の範囲内で変化する。射程距離内に対象がいる場合は自動的に追跡を開始する。対象を見失っても、匂いを記憶している限り射程距離内に入れば即座に追跡を再開する。応用として、物体の断片から切断部分を大まかに構造を再現して元の形状を推測する手法もあるが、上記のように再現には本体の知識に左右されるので完全とは言えない。
東方 常敏(ひがしかた じょうびん)
東方家の長男。32歳。つるぎの父。「毎日が日曜日」だと思っているタイプ。
世界を飛び回るビジネスマンで、各国の土産を買って帰ってくるなど家族思いの一面もあるが、微妙なセンスな上、あまりニーズに合っていないことが多い。常秀と異なり、父親との関係は良好である。息子のつるぎ曰く「毎日が夏休みだと思っているタイプ」。相田みつをのファンで、彼の名言を口にしては周りの人間と「だものォー!」と言い合うことを楽しみとしている。愛車はランボルギーニ ガヤルド
熱心なクワガタムシの愛好家で、世界中で珍しいクワガタムシを見つけては家に持ち帰り、「アスリート」として飼育している。表向きは社交的な人物だが非常にプライドが高く、特にクワガタムシに対する熱の入れようはつるぎをして「自分以上に子供」と言わしめる程。一方で、勝つために数十分で死んでしまうような細工を仕込むなど、容赦ない面も持ち合わせている。
八木山夜露とは間違いなく知り合いとつるぎは推測していて、夜露が持っていた病を治す果実の事を知っており、その秘密を探ろうとする定助とクワガタムシの決闘ゲームを行う。ランボルギーニのカーナビの足跡をペイズリーパークの能力で探った結果、果実がなった鉢植えを渡したか、受け取ったかしている様子が確認された。
スピード・キング
木製人形のような人型スタンド。
「温度操作」をする能力。対象者の一部に筆やテッシュペーパーなどで間接的に触るとその対象者の体内や表面、物の一部分だけを摂氏60~70℃程度まで温度を上げる事ができる。定助とのクワガタ対決で常敏はこの能力を使い「ローゼンベルグオウゴンオニクワガタ」に仕込んだワックスを溶かし、意図的に攻撃を操作していた。 一度持たされた「熱」を解除する方法は不明だが、「ソフト&ウェット」の能力で取り除くことは可能である。
射程距離は10cm程度と非常に短い。また、他にも隠された能力を有している模様。
東方 密葉(ひがしかた みつば)
常敏の妻。32歳。彼女の名前(三つ葉=クローバー)から取ったのか、家族の数人はトランプのマークをモチーフとした名前になっている。
東方 つるぎ(ひがしかた つるぎ)
声 - 井口裕香
常敏の息子。9歳。本名は「剣」と書く。サングラスをよくかけていてダジャレ好き。ウルトラジャンプ掲載時には初登場時2歳と表記されていたが、コミックス2巻では体格はそのままで9歳に変更され、2巻と同日発売のウルトラジャンプに掲載された話でも2002年生まれに設定変更されていた(なお、そちらの話が3巻に収録された際には1982年生と誤記されているコマが1つある)。
男子であるにもかかわらず女装をしているが、これは東方家では病気の魔物からの魔よけのため、長男を12歳まで娘として育てるという掟のためである(憲助や常敏もそのように育てられた)。だがこれはあくまでも迷信であり、解決には至っていない。康穂に好意を寄せており、一度はスタンド能力を使って定助と会うことを妨害したりもした。
近い将来、死に至る病にかかる運命にあることから、「病を治療する」という条件と引き換えに、八木山夜露の定助殺害計画に加担する。「壁の目」付近に定助を誘き寄せ夜露の能力に陥れるが、同時に憲助も巻き込むことになってしまい、彼の説得に応じて定助らをシェルター内に招き入れた。
病を治す手がかりが夜露の遺した果実にあると判明してからは、その正体を突き止めるべく定助に協力するようになる。
ペーパー・ムーン・キング
【破壊力 - E / スピード - E / 射程距離 - C / 持続力 - C / 精密動作性 - B / 成長性 - E】
つるぎが折った「折り紙」に触ったり(踏んずけたり)すると、周りの人間の顔が同じに見えて認識する力を失わせる。周囲の写真や人形までも同じに顔に見えてしまう。また、徐々に文字やデザイン、看板も同様で区別ができなくなる。「折り紙」は遠く離れたターゲット(攻撃対象者)まで飛ばすこともできる。同時に複数者への攻撃が可能。つるぎの折った折り紙は「蝉」は空を飛び、「カエル」なら跳びはね、「バナナ」は踏むと滑るなど、その折った形の特徴を持つ。なお、どの物体が相手にどう見えるかは本体の任意で決定できるようであり、奥の手として「接近すると危険な物体を相手の知人に似せて、自滅に追い込む」という芸当も可能。
雑誌掲載時はつるぎ本人が「ペーパー・ムーン」と呼んでいたが、単行本で正式名が明かされた。
東方 鳩(ひがしかた はと)
東方家の長女。24歳。職業はファッションモデル。全身タイツのような服を着用している。
雑誌の表紙に載ったり、荒川静香と共演したりとそれなりの知名度を持つ芸能人だが、ハワイに行くにはパスポートが必要だと知らない(日本にあると誤認していた)ために家族旅行をふいにするなど、常識外れのバカで、父親からも「俺の娘がこんなにバカだとは思わなかった」と呆れられている。
後に仕事先で知り合った田最環と恋仲になり、彼を邸宅に招いて家族に紹介するが、実際は彼の東方家を全滅させるという目的のために利用されたに過ぎなかった。本性を現した田最の「ビタミンC」で溶かされた上に蹴り飛ばされてしまうが、定助によって助けられた後は裏切りに涙しながらもスタンド能力で田最に反撃し、定助と共に倒した。
ウォーキング・ハート
鳩が履いているヒールをレイピアのように延長させて攻撃するスタンド。延長させたヒールの威力は高く、人体を紙のように貫く。攻撃そのものは鳩が蹴りを放つことで行う。他、鳩の体重を持ち上げて壁を直角に歩かせるなどしている。
東方 大弥(ひがしかた だいや)
声 - 早見沙織
東方家の次女。16歳。耳のついたフードを常に被っている。2〜3歳の時に断層から転落したことで視力をほとんど失った(一応、家の中では自分のことは自分で行える)。そのような境遇もあって父・憲助からは溺愛されている。
音楽はイエスなどのプログレッシブ・ロックを好んで聴く。人懐っこく所有欲の強い性格で、公正さを重んじており、他人から気を遣われることを嫌う。
当初は憲助の放った刺客として定助に差し向けられる。しかし彼女は父の思惑は知らず、単純に定助に好意を抱き、自分だけのものにするために女の武器を使って誘惑したり、スタンド攻撃を仕掛けるものの、スタンドで彼の策にはまって影を踏んでしまい、奪った記憶を取り返されて敗北。憲助の思惑とは逆に定助に手懐けられてしまった。以降は純粋に家族として接している様子。
カリフォルニア・キング・ベッドちゃん
【破壊力 - なし / スピード - なし / 射程距離 - E / 持続力 - B / 精密動作性 - E / 成長性 - E】
相手が予め約束したルールを破るたびに発動し、相手の記憶の一つをチェスの駒にして奪うスタンド。本人曰く断層から転落した際に視力の代わりに身につけた能力だという。顔の付いた体の各パーツが紐でつながったようなデザイン。「ちゃん」までがスタンド名である(『JOJOVELLER』より)。
駒となった記憶を元に戻すには、大弥に記憶の持ち主の影を踏ませるしかない。駒を物理的に傷つけると記憶の持ち主にダメージが伴う上、完全に破壊すると封じられた記憶は永久に失われてしまう。また、大弥自身は駒の中の記憶を自由に読むことが出来る。エンリコ・プッチのホワイトスネイクと類似した能力であるが、発動毎に奪える記憶は攻撃を受けた時に考えていたことのみで、「スタンドを使える」という記憶は奪えるが、スタンド能力そのものを奪うことは出来ない。
虹村 京(にじむら きょう)
東方家に仕える家政婦。22歳。物腰は丁寧だが、冷静でポーカーフェイス。メイド服姿で、星の模様をしたタイツを履き、ポリスハットのような帽子を常に被っている。基本的に礼儀正しく、黙々と仕事をこなすタイプ。しかしその内面には悲哀と憎悪を併せ持っている。
正体は吉良吉影の妹で、首筋には定助と同じジョースター家の血統であることを表す「星型の痣」がある。Part7の主人公ジョニィ・ジョースターの子孫であり、東方家とも遠い縁戚関係にある。たった一人の家族である入院中の母、吉良・ホリー・ジョースターを影で守っている。ホリーに会うため大学病院に向かう定助を敵と間違えスタンド攻撃を仕掛けたが敗れ、定助が敵対する人物ではないと分かり仲間となる。定助に「壁の目」の持つ『2つのものが混ざり合う』という特異な現象を教え、彼が吉良と混ざった人物であることを教えた。「東方家は何かを知っている」と考え、その秘密を探るため、東方家に「家政婦の虹村」として潜り込んでいる。
ボーン・ディス・ウェイ(BORN THIS WAY)
【破壊力 - C / スピード - B / 射程距離 - A / 持続力 - A / 精密動作性 - E / 成長性 - E】
黒色のバイク乗りの姿をした自動追尾型スタンド(ライダースーツヘルメットバイクもスタンドの一部)。本体が目標と認識した相手が何かを「開く」動作を行うと、どこからともなく現れ、強烈な冷気を発しながら相手にモーターバイクで突進攻撃を延々と繰り返す。目標の相手が何かを「閉める」動作を行うと消える。京の意志では自由に出せないらしく、定助に接近された時はボールペンのキャップを取って投げ渡すことでスタンドを発現させている。また、口など生物的なものはトリガーにならない模様。
本誌掲載時は「ゴーイング・アンダーグラウンド(GOING UNDERGROUND)」というスタンド名だったが、単行本の際に訂正された。
岩助(いわすけ)
東方家の敷地周辺にいた野良犬。名前はつるぎにより命名(この時、定助憲助は露骨に嫌な顔をしていた)。
元々は東方家の長男に現れる奇病にかかっていたが、八木山夜露によって果実のようなもの(ロカカカの実)を食べさせられ、生存している。この様子を見てつるぎは夜露との取引に乗った。夜露の死後、つるぎにより東方家の飼犬となった。岩人間と同じように皮膚を硬質化して眠ることから、生物としては「岩犬」と呼称される。また、壁を自由に通り抜ける能力を持っている。

敵スタンド使い[編集]

笹目 桜二郎(ささめ おうじろう)
22歳。サーファー。誘いに乗って海辺まで来た女性を能力で「支配」して楽しむという、危険な趣味を持つ。ただし、殺人を犯した事はない(相手の女を生かしておいて警察に駆け込まれたとしても、証拠が無いため捕まらない、という理由)。
吉良吉影に一晩中罵られた結果、酒の酔いとやっていたクスリの影響もあって、両手10本の指先を自分で食うはめになってしまったことで吉良に恨みを抱き、吉良の自宅であるマンション204号室の真上の部屋を借りたうえ、真下の吉良の部屋に周到に罠を張り、それから3日後に部屋に来た定助を吉良と誤認して復讐を開始するが敗北。顔を合わせて自分が襲った相手が吉良でないことを知り、攻撃の意志を失くす。定助のことは「吉良に半分似ている」と述べており、顔をしっかり合わせるまでは別人だと気づかなかったという。吉良に関する様々な情報を引き出させられた後、定助から蹴りを入れられ気絶し放置された。
回想では吉良との関係について「仲良くなった」と言っていたが、自分の指を自分で食べさせられる以前から「気に入らない」と嫌われており容赦なく罵られていた。また、海岸はおろか、海が見えるところに近づくことを吉良から禁じられており、港のラーメン屋でナンパしていたところを彼のスタンド能力により制裁を加えられていた(前述のスタンド能力を悪用した趣味を防ぐためか、単なる嫌がらせかは不明)。
ファン・ファン・ファン
【破壊力 - E / スピード - C / 射程距離 - D / 持続力 - A / 精密動作性 - E / 成長性 - E】
相手の真上に立つことで能力が発動し、対象の手足に血で丸に矢印の「印」を描くことで相手の手足を支配下に置くスタンド。ただし、対象の手足のいずれかに「傷」をつけなければ支配下に置けず、また、相手が傷ついても、自分が相手の真上にいなければ「印」を付けられず、支配下に置けない。そのためスリッパの中、タオルの内側、ベランダに幾多の罠を仕掛けて「傷」を負わせようとした。4本の腕のようなもので立っており、胴体の下にはとても短い足が付いている。
オータム・リーブス(Les Feuilles) / 銀杏(いちょう)の葉
杜王町にあるカツアゲロード内に落ちている「銀杏の葉」の裏面に無数いる、吸盤に似た手足を持つ小さな虫のようなスタンド。「ニィーッ」と鳴く。この銀杏の落ち葉を踏んだ人間、もしくは上に置いた物体を高速で直線移動させる能力を持つ。この力はスタンド能力のない杜王町住民の間でも古くから知られるところとなっており、近隣の者はこれを悪用し、この場所を通る人間に被害者を装った「カツアゲ」を行っている。定助もこの被害にあったが、この能力を逆に利用しピンチを脱している。
1901年11月11日、ある目的のため来日していたPart7の主人公ジョニィ・ジョースターがこの場所で亡くなった時からここの「銀杏の葉」に力(パワー・スタンド能力)が残っている。本体は存在せず自然現象能力に近いものとなっている。
八木山 夜露(やぎやま よつゆ)
声 - 松風雅也
建築家。好きな飲み物はチェリーコーク
定助の正体について何か知っているようで、彼の「記憶」を戻らせないために定助を殺そうとしている。彼や康穂のことをずっと見てきたと語る謎の青年。性格は冷徹かつ狡猾で、定助曰く「利用できるものは何でも利用し、全てを奪い取る男」と評される。
作中で初めて登場した「岩人間」である。「八木山夜露」という名は10年前、身寄りのない子供から戸籍と共に奪ったもの。当初は年齢を「28歳」と名乗っていたが、実際のところは不明である。
2年前、彼の設計により現在の東方邸が建築された。その後、腕を見込んだ憲助から離れのシェルター内の一室を貸し出され、そこで駅前のフルーツパーラー店舗の設計を担当した。憲助とはあくまで仕事上の関係に過ぎず、それほど親密な関係にはないという。
2011年の8月19日、仲間の田最環と共に「ロカカカ」を盗んだ犯人である仗世文・吉良の両名を襲撃する。彼らの逃走後も追跡して発見するも、余震による津波で撤退を余儀なくされてしまった。
数週間後、東方家に引き取られた定助の正体に気づき、殺害を計画。東方家の敷地に侵入し、岩人間の体質を生かして庭に潜伏していた。そこで自身のスタンド能力に加え、つるぎに対して「病を治してやる」という交換条件で計画に加担させたり、康穂を人質として利用するなどして定助を始末しようとするが、憲助の助力を得た定助の機転で海中に引きずり込まれ、「S&W」の能力で肺の中の空気を奪われる。そこで既に岩人間の皮膚呼吸に必要なだけの空気が周囲に存在しなかったため、その場で溺死した。
死後、腰袋から果実が海中に落ち、石化した死体は崩れて流れていくところを定助により回収され、ともに憲助によりその生体を分析されている。
最初に戦った「岩人間」であるが、恋人に裏切られた大年寺山愛唱を洪水から助けたりなど、その後も回想シーンに度々登場している。
アイ・アム・ア・ロック(I Am a Rock)
透明のカプセルを頭にかぶり、体中の棘がカプセルを貫通し外へ突き出ている人型スタンド。
本体が攻撃対象者の体のどこか一部に触れると、その周辺の何かが(植木鉢や栗など)相手の体の「中心」に向かって徐々に加速しながら押しつぶすように最後の最後まで集まってくる。定助はこの状況を「重力の愛情」という言葉で表している。集まってくるものは一度につき一種類に限られ、その種類は夜露が決定する。射程距離は本体から5~10m程度とかなり短く、一度範囲内から出ると能力は解除される。
また、本体の両目から膜のようなものを引き出して相手に巻き付け動きや意識を任意の方向に「集中」させていた(劇中では膜を巻いた康穂の口を「中心」にして水を顔面に被せ、口内に「集中」させて攻撃していた)が、これもスタンドの能力なのかどうかについては言及がない。
大年寺山 愛唱(だいねんじやま あいしょう)
杜王スタジアムの非正規警備職員(1ヶ月ほど眠りにつく周期があるため正規の仕事には就けない)。29歳。独身。「ロカカカ」の売人であり、東方常敏とも取引関係にあった。
非常に神経質な性格で、鳥に見られるだけで動悸が止まらなくなったり、糞をかけられて癇癪を起こしたりする。そのため救心を常用している。
その正体は八木山夜露と同じ岩人間。過去(眠り方からして少年期)に夜露に建ててもらった家で人間の女性と交際していたが、自分が1か月間、岩となって眠っている間に女性に浮気され、土地の権利書と共に逃げられた過去を持つ。この時夜露に助けられて以来、彼に対する信頼は厚い。
常敏に「ロカカカ」の実を売った場面を康穂とつるぎに見られ、自分を尾行されたために「ドゥービー・ワゥ!」を使って2人を殺害しようとする。後にその標的が常敏の息子であることがわかり彼に掴み掛るが、実はそれはつるぎの「ペーパー・ムーン・キング」で常敏と認識するようにさせられた杜王町を走るバスであり、そのまま轢き殺されて死亡・消滅した。
ドゥービー・ワゥ! (Doobie Wah!)
頭に王冠をつけた、ランプの精のようなデザインのスタンド。
本体が触れた標的をどこまでも追跡する遠隔自動操縦型のスタンドで、射程距離は無限。標的の呼吸に反応して竜巻と共に出現し、切り刻んだり粉々に破壊したりする。呼吸が小さくなればそれに応じて竜巻の大きさも小さくなるが、標的が呼吸をしている限りどこにいても瞬時に出現する。
エイ・フェックス兄弟
瓜二つの外見をした双子の岩人間。共にサッカーのユニフォームを着用しており、細目で坊主頭。見分けはほとんど付かないが、ピアスの位置が異なる。
吉良・仗世文との抗争後、逃げ延びたカレラを始末するべく各地を転々としており、彼女を追って杜王町へ再訪。吉良のマンション前にいた彼女を始末しようとしたところで、助けに入った定助と交戦する。カレラはそれまで2人との面識はなかったが、2人は少なくともカレラのことや、吉良・仗世文の存在と死亡、更には吉良と仗世文のスタンド能力のことまで知っており、定助のことを彼らに似ていると評した。
後の回想シーンでは、8月の事件当日に八木山夜露からの指示を受け、逃亡した仗世文と吉良の捜索にあたっている。そこで二人を発見して襲撃するも、決死の思いで迎撃してきた仗世文に撃退され重傷を負っている。
ピアスは左耳につけている。作戦を立てたり、交渉に出る役割を担当することが多い。右手の親指以外の部分がになっており、普段は衣服で隠している。
弟と協力して定助をスタンド能力に侵そうとするが、「S&W」で毒ガスを封じられた上、導火線状になった「ラブラブデラックス」の髪の毛を利用して身体に火を付けられ死亡・消滅する。
ショット・キー No.1
ヴィジョンを持たないエイフェックス兄の両手に発現したスタンド。
岩の左手で触れたものを右手に一瞬で移し替える。有機物や無機物、固体・液体・気体の区別なく、瞬時に右手に出現する。針金を移動させて敵を拘束したり、弟のスタンドを移動させて攻撃するのにも利用された。また警察官に捕まりそうになった時はこの能力で手錠を移動させ、警察官の皮膚を貫き大けがを負わせている。
ピアスは右耳につけている。他人には寡黙だが兄に対してはよく話す。サッカーボール型のバッグ(デザインはブラズーカに似ているがジッパーが付いている)を常に携帯しており、優れたボールテクニックを持つ。兄によれば子供の頃から寝ているときでさえもボールを手放したことが無いという。
兄と協力して定助を追い詰めるが、兄がばらまこうとした自身の毒ガスを「S&W」のシャボン玉により無効にされ、逆に自身に浴びせられて死亡・消滅する。
ショット・キー No.2
エイフェックス弟が持ち歩くボールバッグの中に入り込んだ小人のようなスタンド。
毒ガスを発生させて攻撃する。毒ガスの射程距離はボールバッグから20cm程。まともに吸い込めば即死するレベルの猛毒だが、本体にも影響が及んでしまう。
田最 環(だも たまき)
鳩のボーイフレンド。自称23歳。小太りでサングラスをかけており、髪は薄い。「ダモカンクリーニング店」を経営しているという。
鳩とは仕事中に出会い、彼女のアクセサリーを修繕する際に一部を組み替えて「ダイスキ」というメッセージを残したことがきっかけで交際を始めている。彼女からは「環(かん)ちゃん」の愛称で呼ばれる。
その正体は岩人間であり、自身が抱える3つの問題(「八木山夜露を殺した人物の捜索」「仗世文の殺害」「東方家の全員を皆殺しにする」)を1度に解決する為、東方家に鳩のボーイフレンドとして侵入、家の中にスタンドによる結界を張り、虹村をはじめ東方家の面々を密かに襲撃しはじめる。
当初は小声でボソボソと喋る物静かな男を演じていたが、実際は拷問を愉しんだりなど残忍な男。鳩に対してもただ利用していただけで、実際は何の感情も抱いていない。激情的な性格だが、随所で推理力や判断力の高さがうかがえる。また、回想では夜露からは「さん」づけで呼ばれており、彼に対しては命令できる立場にあった。
吉良・仗世文とは因縁のある人物であり、過去に二人にロカカカの枝を奪われ、後にそのことに気づいて調査にあたっていた。2011年の8月19日、ボート上にいた二人を仲間の夜露と襲撃して拷問、吉良に重傷を負わせるが、吉良の「シアーハートアタック」によりボートを爆破され二人は逃亡、爆発によりダメージを負う。その後、二人の逃亡先を推測してそこに仲間を派遣することにより、結果的に彼らを始末した。
件の事件後は仗世文を捜しており、仗世文のパスポートの顔写真を自分の顔写真に変えている。また、「ロカカカ」を探しに東方家の敷地へ向かった夜露や他の3人の仲間が行方不明となって以降は、東方家の誰かが彼らを殺したものとして疑念と復讐心を抱くようになった。
それまでの登場人物たちとは違い、定助を見ても吉良・仗世文の二者とは外見が「まったく違う」と評しており、憲助の話を聞くまでその正体に気がつかなかった。
憲助から必要な情報を聞いた後、用済みとなった鳩と定助を溶かして殺そうとしたところ、真意を知り、定助の機転により復活した鳩からの逆襲を受けることとなった。鳩の屋根の上からの攻撃より逃れる為に撤退するが、射程距離外に出た事で復活した定助に追撃され、命乞いをするも頭を砕かれて死亡、消滅する。
ビタミンC
道化師のような姿をした人型スタンドで、額に「C」の文字がある。
指紋に触れたものを究極まで柔らかくする能力を持つ。直接触れたもののみでなく、窓や壁などに結界を張るように指紋を残すことで、その中に存在するものまで柔らかくする。柔らかくなったものは、搗きたての餅のように伸び、二つ折りにした千円紙幣などでも簡単に切断できるようになる。また、溶かされた相手は空中に投げた5円玉すらも押し返せなくなる。
対象者のスタンドにまで効力が及ぶため、術中にはまれば相手を完全に無力化できる。反面、射程距離の外ではその効力が及ばず、相手が射程距離外に出ると元に戻ってしまう。

その他[編集]

吉良・ホリー・ジョースター(きら・ホリー・ジョースター)
吉良吉影の母。 52歳。元TH医大病院勤務の眼科医師でTG大客員教授の肩書を持つが、現在はTG大 大学病院に入院中。康穂をエロ本に掲載された写真の女性と思い込んだり、看護師をブーツと間違えるなどといった奇行が目立つ。その原因は「脳の一部が欠落している」ためであるが、その欠落のあまりの不自然さに、ここの病院の医師たちは当惑している。定助同様、物の全長・距離を目視で精密に測る特技を持つ。
海で溺れて死にかけた幼少の仗世文を助けた過去があり、そのため彼からは聖女のように慕われていた。
回想の時点では息子と二人で自宅で暮らしていたが、記憶が欠落する、息子を仗世文と間違えるなど病状の進行がみられた。
帽子屋
帽子屋「SBR」の店主。客の顔は一通り覚えているらしい。定助の帽子を売ったのも彼であり、記録によれば、帽子は定助が発見される3日前に吉良吉影が購入したものだという。顔が似ていたからか定助のことを吉良と断定した。
ジョースター地蔵の世話もしており、偶然だが定助と同じ帽子をかぶせている。
裸の女性
名称不明。定助と康穂が訪れた吉良吉影の自宅マンションの浴槽にいた女性。東京から来て杜王町を旅行中、笹目に吉良を陥れる罠として利用するために拉致され、裸のまま浴室に閉じ込められていた。吉良吉影とは面識があるらしく、定助を吉良だと勘違いしていた。定助が笹目を倒した隙に、部屋から裸のまま逃亡。ゴミバケツの中に隠れていた所を、通りがかった子供に発見されている。
広瀬 鈴世(ひろせ すずよ)
康穂の母。44歳。昼間からゲームをしたり酒を飲んでいる。泥酔し胸についていた「キスマーク」を見られるなど、娘の康穂から軽蔑されているが、つるぎのスタンド攻撃で錯乱し家を飛び出した康穂を外に探しに出るなど、優しい一面も見られる。
ペット屋
カツアゲロードにペットショップを構える老人。スタンド使いではないが道の特性と被害者心理を知り尽くした古強者で、定助をも手玉に取り32万円を巻き上げた。歳相応に伝承などに詳しく、物語の根幹に関わる重要なエピソードを定助に伝えた(ただし有料)。
岩切 厚徳(いわきり あつのり)
プロ野球選手。当時24歳。通称「アー君」。常にマスクをしている。
球団「晴天バーディーズ」のピッチャーで、年俸は2009年度で3億円。大リーグ入りが決定していたところ、(回想時の)昨年に右肩を故障し、故障者リスト入りしてしまう。
そのため復活を賭けて大年寺山愛唱との裏取引に応じ、杜王スタジアムにて「ロカカカ」の実を2億円で購入、「等価交換」のリスクを承知で摂食した。その後、右肩は完治し、選手として完全復活を果たすも、引き換えに歯と下顎が石化してしまった。
この取引の一連の流れは吉良が盗撮によって記録しており、写真や映像は「ロカカカ」の効力を示す証拠となった。
ジョニィ・ジョースター
Part7の主人公。1901年11月(29歳)、日本政府の要望(お雇い外国人)による馬術指導のために来日した。この時、不治の病におかされていた日本人の妻、理那を故郷である杜王町で療養させていた。治療のため杜王町を訪れるが、11月11日夕刻に岩による撲撃事故に合い、翌日未明に亡くなったと新聞で報道されている。
ペット屋の老人が語る話によれば、ジョニィは理那の病を治すためにニューヨークのある墓地の地下深くにある「聖なる遺体」を持ち出し、理那の病を世界のどこかにいる誰かに引き受けさせようとした。しかしそれを引き受けたのは皮肉にも息子のジョージであり、彼はジョージを救うため、「聖なる遺体」と「タスク」の力を合わせることでジョージを蝕む病が自分に降りかかるよう仕向け、引き受けた病と爪弾の直撃による致命傷で死亡したという。
東方 理那(ひがしかた りな)
ジョニィの妻 1874年生まれ。
「スティール・ボール・ラン」レースの後、大西洋を渡る船の中でジョニィと知り合った彼女は、そのまま彼の故郷へ向かい18歳で結婚する。しかしある時原因不明の病にかかり、初めは記憶を失ったり思い出したりする程度だったが、最終的には顔に折り紙のような折り目がついて硬くなり、命に関わるほどになった。そのため日本に帰されたが、その時ジョニィが持ち出した「聖なる遺体」により自身の病は取り除かれたが、代わりに息子のジョージがその禍を被ってしまった。
ジョニィの死後、当初は彼を殺害した罪に問われて警察に拘留されたが、その後釈放され警察から謝罪を受けた。
ジョージ・ジョースター
ジョニィと理那の長男で妹がいる。1898年生まれ。
作並 カレラ(さくなみ カレラ)
20歳。無職の女性。将来はデザイナー志望らしい。フラフラと覚束ない足取りで歩く。容姿端麗だが浪費癖があり、知性と品性に欠ける。
定助の前身である、空条仗世文と吉良吉影とは知り合いであった。定助のことをほぼ仗世文と混同しており、彼の愛称で「セッちゃん」と呼ぶ。一方で吉良に対しては嫌悪感を抱いていた。
「今」を楽しんで生きることをモットーとしており、牛脂パンの耳など各店舗で無料配布されているものを利用しつつ、スタンド能力を使って詐欺師紛いの行動を繰り返しながら金銭を稼ぎ、その日暮らしの生活をしている。
自分や仗世文らを追う岩人間たちから隠れ続ける生活を送っていたが、エイ・フェックス兄弟戦で定助と共闘したことで、杜王町に再び滞在することを決める。また、かつて吉良の家で植木鉢の「ロカカカの樹」を見て知っているため、事件前後にどこかに隠されたと思われるそれを、金目当てで狙うようになった。
後の回想では、仗世文と同じT学院農学部の学生で、彼とはあまり親しくはないが一方的に好意を寄せ、ストーカー行為をしていたことが明かされた。岩人間との抗争には何も知らずに巻き込まれただけであった。
ラブラブデラックス
アフロヘアーをした女性(人)型のスタンド。
他人が触れたところに、その人物の髪の毛を生やす。射程距離は80mほどであり、その射程から離れると髪の毛は抜け落ちてしまう。
スタンドが触ると、触った個所だけにスタンド自身の髪の毛が生える。髪の毛を導火線のように束ねたり、標的の足跡を追跡したりと応用範囲が非常に広い。
空条 仗世文(くうじょう じょせふみ)
リーゼント頭の青年。物語開始の数日~数か月前の時点で19歳。T学院農学部所属の大学生。
カレラが定助と勘違いした人物。最初にカレラが見せた携帯電話の中の写真ではリーゼント頭をしており、吉良、カレラと共に親しげに写っていた。
幼い頃、母親から離れたところで海遊びをして溺れてしまい、近くに来た母親に助けを求めたが見殺しにされて生死の境をさまよっていた所をホリー(と、吉影)に救われる。成長した後にホリーが病に侵されていると知ると、吉影と手を組み、岩人間たちが持つ病を治す謎のフルーツ「ロカカカ」を巡る運命に身を投じる。
大年寺山愛唱からロカカカの枝を奪うと、スタンド能力を用いて接ぎ木を行い、密かに栽培していた。しかし、震災後にそれが田最環らに察知されると、執拗な追跡によって収穫を目前に控え、吉影とヨット内で育ち具合を話していたところで襲撃を受けてしまう。
ヨットが爆破した後、気を失った吉影を必死で陸にあげ、育てた2つのロカカカの1つをソフト&ウェットで砕いて吉影の口に入れる。その後、襲撃によって付いた吉影の傷が治ったのと引き換えに自らの顔の右側が砕け散り、左指にヒビが入る。だが、吉影が頭に鉄の破片がささって、死んでいる事に気づき、号泣。もう1つのロカカカをエイ・フェックス兄弟の襲撃を撃破して吉影に食べさせ、吉影と一体となり、定助の半身となる。
ソフト&ウェット
東方定助のスタンドの基となったスタンド。詳細は不明だが、「しゃぼん玉」(ただし星型のマークは無い)を用いて何かを吸い上げる能力を有している。
ラーメンの上に零した胡椒を吸い上げてテーブルの上に放出したり、切断された枝を木に接着(接ぎ木)したり、フルーツをバラバラに分解して口の中に運んだりと、定助のスタンドとは多少異なった能力である。

用語・キーワード[編集]

杜王町
本作の舞台となる杜王町は物語の中でM県S市紅葉区にある町とされている。町の名産品は牛たんミソ漬け[6]、別荘地帯と観光およびマイクロ・チップ部品製造産業が主な財源となっている[6]。町は大震災で深刻な被害を受けた上に、地面の下から隆起してきた「壁の目」によってライフラインが絶たれたのが大きな問題となっている。
壁の目
3月11日の震災の際に海岸から内陸へ数百メートルの地点で突然隆起してきた壁。町の小学生により名付けられ、その高さは1 - 3m(特に高い部分は15m)、幅は5 - 8m、距離は全長10kmにも及び、これによって道路水道電気ガスなどが遮断されている[7]。ここで康穂が定助を発見したところから物語は始まる。作者曰く、この場所はPart7・スティール・ボール・ランに登場する「悪魔の手のひら」と同じ意味(役割)を持っているとの事。
周辺の地面には秘密があり、物と物を一緒に埋めるとそれらが混ざり合う特徴がある(レモンミカンを一緒に埋めれば見た目は変わらずに中身が混ざり合う)。これを知っているのは一部の人間だけであり、虹村京曰く東方家の誰かは震災前から先祖代々知っているという。
定助がその影響を受けた人間であることを示すように、彼の眼球とシャボンは中間あたりで境目ができており、微妙にデザインがずれている。また、吉良と定助の睾丸の件を見るに、きっちり半等分されるわけではない模様。
スティール・ボール・ラン・レース全記録
Part7のレース記録を詳細に綴った初代・東方憲助(Part7のノリスケ・ヒガシカタと同一人物)による著作。何故か家系図が収録されており、東方家、ジョースター家、吉良家の関係が描かれている。しかし家系図では、特に憲助を始めとしたPart7の登場人物のレース当時の年齢、さらに生没年と整合性が取れていない。
支倉高校(はぜくらこうこう)
現時点では名称のみ登場。常秀曰く「偏差値は結構いい」「自分の知ってる者に悪そうな者はひとりもいない」。
カツアゲロード(別名 デッドマンズ・カーブ)
この道を通過すると何故かカツアゲに遭い、常秀も一度カツアゲに遭った。カツアゲする者はここの住人であるが一定していない。この道の南に支倉高校がある。
スタンドの力を利用していて証拠がろくに上げられないせいか、警察もここの事件にはあまり介入しないようにしている模様。その隙を突いて、違法な取引にも使われている。
ジョースター地蔵
ジョニィ・ジョースターが1901年11月11日に落石事故で亡くなったとされる現場に「異国の地で命を落とした米国人騎手の死を悼む」として1902年5月23日に祀られた地蔵。カツアゲロードの南にある。
「病」
東方家の人間がかかる謎の奇病。初期症状では記憶が少しずつ無くなっていき、やがて皮膚に折り紙のような線が入り、体が岩のように固くなって死に至る。
岩人間
皮膚が硬質化してのようになる特異体質の人間の総称。
皮膚を「石」のようにすることで、生物としての活動のほとんどを停止させる。この状態で、自然界の高低温や乾燥に耐えることが出来る。石になっていられる時間は限られているが、限界点までの範囲内であれば任意で解除できる。「S&W」のラッシュでも傷つかない程硬いが、身体が欠けると出血する。活動を再開するには微弱ながらも皮膚呼吸が必要であり、これが出来ないと体細胞が急激に劣化して窒息死する。
作中では八木山夜露が初めて岩人間として登場した。夜露以外にも岩人間が社会の中に紛れ込んでいるかもしれないと憲助は推測している。
#46(単行本では第11巻収録)の冒頭で4ページに渡って岩人間の詳細な解説がグラフ形式にて書かれている。
ロカカカ
東方家の奇病を治す可能性を持つ果実。果実名は#41(単行本では第10巻収録)にて明らかにされている。
形状はイチジクに似ており、鉢植の樹に実る。岩人間たちが所有しているが、その栽培方法等は不明。
この実を食べると、例えば車椅子に乗った惚けた老人が、欠損した足が生えジョギングが出来るほどまでに回復する。ただしその効果は等価交換であり、身体のどこか一部が岩となって粉々になってしまう。
ごま蜜団子
第2話で杜王銘菓として登場した「ごま蜜団子」は実際にある岩手県の和菓子店が製造している「生菓子[注釈 3]」がモデルで、2012年に開催された原画展ではパッケージを「ごま蜜団子」に変えた商品が限定販売された[注釈 4]

書誌情報[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ Part1からの通算
  2. ^ ゲーム『オールスターバトル』でのラッシュ攻撃時の台詞にも、きちんと「アラ」を含んで再現されている。
  3. ^ 劇中と同じく8個入りと16個入りがある。
  4. ^ 松栄堂公式サイト

出典[編集]

  1. ^ 荒木飛呂彦・著『ジョジョリオン』 第1巻、表紙カバー
  2. ^ 朝日新聞夕刊』2011年7月2日『震災後の世界 マンガに 「ジョジョリオン」など
  3. ^ ジョジョ、連載開始から28年目で「文化庁メディア芸術祭」大賞”. MSN(発信元・ORICON STYLE) (2013年12月5日). 2013年12月21日閲覧。
  4. ^ 繋ぎ目は#016「『ペイズリー・パーク』と『ボーン・ディス・ウェイ』 その⑤」以降に明確に描写された。
  5. ^ 常秀と同じ大学似通っており、曰く「社会性ゼロの人しかいない」社会学部だという
  6. ^ a b 『ジョジョリオン』第1巻 p.13
  7. ^ 『ジョジョリオン』第1巻 pp.16-17

発売日[編集]

以下の出典は『集英社BOOK NAVI』(集英社)内のページ。書誌情報の発売日の出典としている。

  1. ^ ジョジョの奇妙な冒険 Part8 ジョジョリオン/1|荒木 飛呂彦|ジャンプコミックス|BOOKNAVI|集英社” (n.d.). 2012年12月1日閲覧。
  2. ^ ジョジョの奇妙な冒険 Part8 ジョジョリオン/2|荒木 飛呂彦|ジャンプコミックス|BOOKNAVI|集英社” (n.d.). 2012年12月1日閲覧。
  3. ^ ジョジョの奇妙な冒険 Part8 ジョジョリオン/3|荒木 飛呂彦|ジャンプコミックス|BOOKNAVI|集英社” (n.d.). 2012年12月1日閲覧。
  4. ^ ジョジョの奇妙な冒険 Part8 ジョジョリオン/4|荒木 飛呂彦|ジャンプコミックス|BOOKNAVI|集英社” (n.d.). 2013年5月18日閲覧。
  5. ^ ジョジョの奇妙な冒険 Part8 ジョジョリオン/5|荒木 飛呂彦|ジャンプコミックス|BOOKNAVI|集英社” (n.d.). 2013年10月18日閲覧。
  6. ^ ジョジョの奇妙な冒険 Part8 ジョジョリオン/6|荒木 飛呂彦|ジャンプコミックス|BOOKNAVI|集英社” (n.d.). 2014年3月23日閲覧。
  7. ^ ジョジョの奇妙な冒険 Part8 ジョジョリオン/7|荒木 飛呂彦|ジャンプコミックス|BOOKNAVI|集英社” (n.d.). 2014年5月19日閲覧。
  8. ^ ジョジョの奇妙な冒険 Part8 ジョジョリオン/8|荒木 飛呂彦|ジャンプコミックス|BOOKNAVI|集英社” (n.d.). 2014年10月17日閲覧。
  9. ^ ジョジョの奇妙な冒険 Part8 ジョジョリオン/9|荒木 飛呂彦|ジャンプコミックス|BOOKNAVI|集英社” (n.d.). 2015年2月19日閲覧。
  10. ^ ジョジョの奇妙な冒険 Part8 ジョジョリオン/10|荒木 飛呂彦|ジャンプコミックス|BOOKNAVI|集英社” (n.d.). 2015年7月17日閲覧。
  11. ^ ジョジョの奇妙な冒険 Part8 ジョジョリオン/11|荒木 飛呂彦|ジャンプコミックス|BOOKNAVI|集英社” (n.d.). 2015年12月18日閲覧。
  12. ^ ジョジョの奇妙な冒険 Part8 ジョジョリオン/12|荒木 飛呂彦|ジャンプコミックス|BOOKNAVI|集英社” (n.d.). 2016年3月18日閲覧。
  13. ^ ジョジョの奇妙な冒険 Part8 ジョジョリオン/13|荒木 飛呂彦|ジャンプコミックス|BOOKNAVI|集英社” (n.d.). 2016年7月19日閲覧。

外部リンク[編集]