インタープロトシリーズ

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インタープロトシリーズ

インタープロトシリーズは、2013年(平成25年)から富士スピードウェイで開催されているワンメイクレース。通称「ips」。

概要[編集]

ル・マン24時間レースで日本人初の総合優勝を果たした元レーシングドライバーで、現在はトムスの監督やフォーミュラトヨタ・レーシングスクール校長を務める関谷正徳が中心になって立ち上げたワンメイクレースシリーズ[1]である。

ワンメイクレースでありながら、関口雄飛ロニー・クインタレッリ黒澤琢弥安田裕信など、スーパーフォーミュラSUPER GTなどのトップカテゴリーで活躍しているプロフェッショナルドライバーとジェントルマンドライバーがペアを組み、1台のマシンをシェアしてレースを戦う仕組みを取っている点が大きな特徴となっている。

また、東名スポーツB-MAXインギングなどの、国内のトップカテゴリーで活躍しているチームが多数参戦していることや、専用のラウンジの提供など技術的サポートやホスピタリティが充実していることも特徴である。

専用マシンとして開発された「kuruma」は、軽量なボディにパワーを抑えたエンジンを搭載し、さらにABSなどの電子制御デバイスを排除することで、プロフェッショナルドライバーがイコールコンディションで戦うことができるだけでなく、ジェントルマンドライバーがレーシングドライビングスキルの向上を図れることを目的に設計されていることが特徴である。

レース形式[編集]

レース初日にジェントルマンおよびプロフェッショナルの予選、ジェントルマンの決勝第1レースを、レース2日目にジェントルマン決勝第2レースとプロフェッショナルの決勝レースが行われるのが基本フォーマットである。

予選[編集]

レース初日に実施される。ジェントルマンドライバーの走行が15分間。続けてプロドライバーの走行が10分間で実施される。

決勝[編集]

レース初日にジェントルマンの決勝第1レースが10~15ラップで実施される(レースにより変動)。決勝第1レースのスタート順は当日の予選順となり、第1レース決勝順位が翌日の第2レースのスタート順となる。レース2日目は、ジェントルマンの決勝第2レースが12~15ラップ(レースにより変動)で、プロドライバーの決勝レースが22ラップで実施される。 2014年シーズンからは、プロドライバーの決勝レースフォーマットが、8周(又は15分)と10周(又は25分)の2レース制へと変更された。スタート順位はジェントルマン同様、第1レースは前日の予選順、第2レースは第1レースの順位により決定される。

専用マシン「kuruma」[編集]

インタープロトシリーズで使用されるワンメイクマシン「kuruma」

マシンは、4リッターV型6気筒エンジン(製造者は未公表)をミッドシップに搭載したワンメイクカーボン及びパイプスペースフレームでつくられたシャシーに、グラスファイバー製ボディーカウルを被せた構成となっている。エンジン出力は約340ps、車重は1100kg程度となっており、電子制御デバイスなどは基本的に排除されている[2]

なお、ジェントルマンドライバーの走行データをデータロガーなどで取得し、そのデータをプロフェッショナルドライバーと比較することで、レーシングドライビングスキルの向上に生かすことができる。

使用パーツの大半は日本国内の製品であり、タイヤも横浜ゴムADVAN)のワンメイクとなっている。キットの状態で販売され、マシンの組み立ては御殿場周辺のレーシングガレージが担当する。マシンには「kuruma」の愛称が与えられている。月3台までの受注生産、約2200万円での販売となる。

元々は2011年東京オートサロンで株式会社ブーメランが発表したモックアップ「BRG1」が原型である[3]。2012年3月25日に富士スピードウェイで行われたスーパー耐久開幕戦では、ピットウォークの時間を利用して谷口信輝によるデモラン[4]が行われた。また、シリーズ開幕戦直前となる翌2013年のSUPER GT 第2戦の際もカラーリングされた2台の「kuruma」がデモランを披露している。なお同マシンは、本シリーズ以外に20142015年の間スーパー耐久・ST-1クラスにも参戦が認められていた[5]

エントリー[編集]

2013年[編集]

カーNo. エントラント ジェントルマンドライバー プロドライバー 備考
2 BEND 青木三秀 田中哲也 (開幕戦のみエントリー)
3 INGING MOTORSPORT 卜部治久
永井宏明(最終戦)
横溝直輝
4 RSS AKIRA 平川亮
16 ララパルーザ 渡邉久和 影山正彦
蒲生尚弥(最終戦)
19 YUSHIN TEAM A・Q・M F+ 伊藤良男 平中克幸(開幕戦)
黒澤琢弥(第2戦~)
36 MYZ 三浦勝(開幕戦)
RYUBI(第2戦~)
井口卓人(開幕戦)
里山勉(第2戦~)
37 J-Gear号 COOLSHIRT 澤田透 蒲生尚弥(開幕戦)
中山雄一(第2戦~)
50 B-MAX DRAGON 関口雄飛 (第2戦からエントリー)

2014年[編集]

カーNo. エントラント ジェントルマンドライバー プロドライバー 備考
3 INGING MOTORSPORT FLING RAT(開幕戦、最終戦)
MOTOR MOUSE(第2、3戦)
山野直也
4 RSS AKIRA 平川亮
16 ララパルーザ 渡邉久和 影山正彦(開幕戦)
アンドレア・カルダレッリ(第2戦)
ロニー・クインタレッリ(第3戦~)
19 Team Kurosawa Yuke Taniguchi 黒澤琢弥
36 MYZ とおる君(開幕戦)
森川誠一(第2戦~)
平中克幸(開幕戦)
里山勉(第2戦~)
37 TOMEI SPORT 畠中修 中山雄一
95 Team SPOON 荒聖治(開幕戦、賞典外)
篠浦文彦(第2戦)
永井宏明(第3戦~)
荒聖治(開幕戦、第2戦)
佐々木孝太(第3戦~)

2015年[編集]

2015年シーズンよりジェントルマンドライバーについては、エキスパートクラスとジェントルマンクラスにクラス分けなされた。

カーNo. エントラント ジェントルマンドライバー プロドライバー 備考
3 INGING MOTORSPORT FLING RAT
(エキスパート)
国本雄資(開幕戦)
石浦宏明(第2~最終戦)
4 RSS AKIRA
(エキスパート)
平川亮
7 TOMEI SPORT とおる君 山下健太(開幕戦、第2戦、最終戦)
坪井翔(第3~4戦)
16 TOMEI SPORT 渡邊久和 ロニー・クインタレッリ
19 Team Kurosawa Yuke Taniguchi
(エキスパート)
黒澤琢弥
36 MYZ 堀主知ロバート
(エキスパート、開幕戦)
里山勉(第2戦)
渡部敏晃(第3~4戦)
田島剛(最終戦)
土屋武士(開幕戦)
蒲生尚弥(第2戦)
里山勉(第3~4戦)
松田次生(最終戦)
37 TOMEI SPORT 畠中修
(エキスパート)
中山雄一
50 B-MAX DRAGON
(エキスパート)
高星明誠(開幕戦~第2戦)
山田 真之亮(最終戦)
開幕戦、第2戦、最終戦のみエントリー

2016年[編集]

カーNo. エントラント ジェントルマンドライバー プロドライバー 備考
3 INGING MOTORSPORT FLING RAT(エキスパート) 石浦宏明
4 RSS 今中大介[6] 安田裕信
7 J-POINT とおる君 坪井翔
8 J-POINT 田島剛(エキスパート) 松田次生
16 TOMEI SPORT 渡邊久和 ロニー・クインタレッリ
19 Team Kurosawa 髙橋照夫 平手晃平
37 TOMEI SPORT 上野嘉三 中山雄一
50 B-MAX DRAGON(エキスパート) 佐々木大樹
55 KTR 佐藤政宏 桧井保孝

ポイントシステム[編集]

初年度である2013年はプロフェショナルのランキングは賞金ランキングになっており、優勝賞金60万円、1位25万円、3位10万円、4位以下5万円。ポールポジション賞金5万円、ファステストラップ賞金5万円が加算される。2014年シリーズはポイント制となり、以下のとおりのポイントが与えられる。

・予選 1位 2ポイント ・決勝

1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位
レース1 10 8 6 5 4 3 2 1
レース2 20 16 12 10 8 6 4 2

・決勝各レースを通じてのファステストラップに1pt

歴代チャンピオン[編集]

IPSクラス プロドライバー
(所属チーム)
2013年 平川亮
(RSS インタープロト)
2014年 平川亮
(RSS インタープロト)
2015年 平川亮
(RSS インタープロト)
2016年 中山雄一
(MS☆S Syn駆Racing)
2017年 関口雄飛
(Team Kurosawa GRIT RACING)

シリーズ開催[編集]

2013年[編集]

開催日 開催サーキット 備考
開幕戦 6/22(土)~23(日) 富士スピードウェイ 富士チャンピオンレースと併催
第二戦 8/24(土)~25(日) 富士スピードウェイ 富士チャンピオンレースと併催
最終戦 9/21(土)~22(日) 富士スピードウェイ アジアン・ル・マン・シリーズと併催

2014年[編集]

2年目となる2014年は、全戦富士チャンピオンレースとの併催となった。最終戦では、レクサス・IS Fのサーキット専用車両CCS-Rとの混走レースとなり、3台のCCS-Rが出走した。また、「kuruma」の2015モデルが合わせて発表された[7]

開催日 開催サーキット 備考
開幕戦 4/19(土)~20(日) 富士スピードウェイ 富士チャンピオンレースと併催
第二戦 6/21(土)~22(日) 富士スピードウェイ 富士チャンピオンレースと併催
第三戦 9/20(土)~21(日) 富士スピードウェイ 富士チャンピオンレースと併催
最終戦 11/1(土)~2(日) 富士スピードウェイ 富士チャンピオンレースと併催

2015年[編集]

2015年は、SUPER GTの開催スケジュール変更に伴い、当初予定されていたレースカレンダーの大幅な変更が余儀なくされた。 7月には、初の1dayレースとして開催。特別戦として2時間セミ耐久レースが行われる。前年最終戦に引き続き、今季もレクサス・IS F CCS-Rとの混走となる[8]

開催日 開催サーキット 備考
第一戦・第二戦 5/16(土)~17(日) 富士スピードウェイ 富士チャンピオンレースと併催
特別戦 7/20(月・祝) 富士スピードウェイ
第三戦・第四戦 9/26(土)~27(日) 富士スピードウェイ ザ・ワンメイクレース祭り2015 富士~秋~と併催
第五戦・第六戦 12/5(土) 富士スピードウェイ 富士チャンピオンレースと併催

2016年[編集]

開催日 開催サーキット 備考
第一戦・第二戦 4/2(土)~3(日) 富士スピードウェイ 富士チャンピオンレースと併催
第三戦・第四戦 6/25(土)~26(日) 富士スピードウェイ 富士チャンピオンレースと併催
第五戦・第六戦 9/17(土)~18(日) 富士スピードウェイ 富士チャンピオンレースと併催
第七戦・第八戦 12/3(土)~4(日) 富士スピードウェイ アジアン・ル・マン・シリーズと併催

レース放送[編集]

衛星放送[編集]

開催初年度よりJ SPORTSで毎レースのダイジェスト放送(30分)がオンエアされている。[9]

インターネット放送[編集]

2013年の開幕戦、第二戦では出走各車のオンボードカメラからの映像がUstreamにて配信された。

脚注[編集]

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外部リンク[編集]