おしゃれキャット
| おしゃれキャット | |
|---|---|
| The Aristocats | |
| 監督 | ウォルフガング・ライザーマン |
| 脚本 |
ラリー・クレモンズ ヴァンス・ジェリー フランク・トーマス ジュリアス・スヴェンセン ケン・アンダーソン エリック・クレワース ラルフ・ライト |
| 原作 |
トム・マクゴーワン トム・ロウ |
| 製作 | ドン・B・テータム |
| 製作総指揮 | ロイ・O・ディズニー |
| 音楽 | ジョージ・ブランズ |
| 撮影 | ボブ・ブロートン |
| 編集 | トム・アコスタ |
| 製作会社 | ウォルト・ディズニー・プロダクション |
| 配給 | ブエナ・ビスタ・ディストリビューション |
| 公開 |
|
| 上映時間 | 78分 |
| 製作国 |
|
| 言語 | 英語 |
| 製作費 | $4 million[1] |
| 興行収入 | $55.7 million[2] |
| 前作 | ジャングル・ブック |
| 次作 | ロビン・フッド |
『おしゃれキャット』(原題: The Aristocats)は1970年12月11日に公開されたウォルト・ディズニー・プロダクション製作のアニメーション映画。日本では1972年3月11日に公開。
原題のAristocatsとは、「貴族階級」という意味のaristocratのもじりである。
目次
解説[編集]
1961年、ウォルト・ディズニーはトム・マクゴーワンとトム・ロウに"Wonderful World of Color"で放送する番組の物語作成を依頼した[3]。 当初は実写で製作される予定であったが、出来たストーリーが大変素晴らしく、当初の予定を変更し長編アニメ映画として製作されることとなった[3]。これを受けて美術監督であり脚本家でもあるケン・アンダーソンが1年半もかけて基礎作りをした。しかし1966年末にウォルトが死亡。この意思を継いでプロデュースしたのは脚本家のウィンストン・ヒブラーと「王様の剣」よりアニメ映画の責任者となったウォルフガング・ライザーマンだった。音楽ではジョージ・ブランズがミュージカルのバックの楽譜の為にフランス風のアコーディオンのような牧歌調の曲を目玉として、1940年代のジャズバンドと長い経歴の中から沢山の音楽を提供、更にシャーマン兄弟がオープニングテーマを合わせて3曲提供、そのオープニングテーマをモーリス・シュヴァリエが歌った事で話題となった。予算は400万$以上が組まれ、35名のアニメーター達によって32万5千枚以上の下絵が描かれ、主要な20のシーンでは1125の個別のシーンにペイントされた背景900が使用された。ロイ・O・ディズニーのビジネス面のおかげでこのプロジェクトに250人が雇われ、ウォルトの死後、映画は大成功を収めドル箱シリーズが始まった。
あらすじ[編集]
フランスのパリにダッチェスという美しい猫が3匹の仔猫たちと暮らしていた。飼い主は、金持ちの老婦人。老婦人は財産を猫たちに遺そうと弁護士を呼んで遺言状を作成する。その遺言を盗み聞きしたのが、長年仕えていた執事エドガー。猫たちが死んだ時には自分に遺産が入る事を知ると、エドガーは遺産目当てに、猫たちを睡眠薬入りミルクを飲ませて眠らせ、パリの郊外に捨ててきてしまった。
目を覚ましたダッチェスたちの前に現れたのが、野良猫オマリー。ダッチェスの美しさと気品に惹かれたオマリーは、いっしょにパリを目指す。
登場キャラクター[編集]
人間[編集]
- ボンファミーユ夫人 (Madame de Bonfamille)
- 大金持ちの老婦人。ファーストネームはアデレード(Adelaide)。かつては有名なオペラ歌手であり、『カルメン』は当たり役だった。
- ダッチェス親子の飼い主で、自分の死後、財産を飼い猫たちに遺そうと遺言の作成をオートクールに依頼する。心優しい性格のためエドガーの本性に最後まで気がつかず、突然いなくなった彼を心配する場面もある。
- ダッチェスがオマリーを連れて帰って来たことに喜び、その後、財産を使って猫たちのための支援団体を設立した。
- エドガー (Edgar)
- ボンファミーユ夫人に長年仕えてきた執事。一見真面目で愛想が良い執事だが本性は強欲かつ狡猾な性格。夫人の遺産の相続権が猫たちに継続されると知り、ミルクに睡眠薬を入れ、猫たちを遠くに捨ててしまう。最後はジャズ猫たちにやられ、アフリカへ追いやられていく。
- 本作のディズニー・ヴィランズにあたるが、作中ではオマリー達、猫だけでなく犬のナポレオン・ラファイエットやオートクール弁護士などにもひどい目に合わせられるなど、ヴィランズの中では比較的悲惨なキャラクターである。
- ジョルジュ・オートクール (Georges Hautecourt)
- 弁護士である老人。古くからのボンファミーユ夫人のファンでもある。夫人に頼まれ、遺言状を作成する。エドガーの本性に薄々感づいていたようが、夫人にはあえて話さなかった。
- 牛乳配達 (French Milkman)
- 物語の最初で『おしゃれキャット』の歌を歌いながら牛乳を配達している。
ネコ[編集]
- ダッチェス (Duchess)
- 本作のヒロイン。白い美猫。トゥルーズ、ベルリオーズ、マリーの母猫。
- 「ダッチェス」という名前は「公爵夫人」の意味。
- トーマス・オマリー (Thomas O'Malley)
- 侠気のある、オレンジ色の毛をした雄猫。ダッチェスたちがパリに帰る手助けをするなど、ダッチェス親子にとって頼りになる存在。本名は、エイブラハム・デ・レイシー・ジュゼッペ・ケイシー・トーマス・オマリーという。
- ベルリオーズ (Berlioz)
- 灰褐色の仔猫(牡)。首に赤いリボンを結んでいる。ピアノ演奏が得意。マリーの兄猫。
- ジャズ猫 (The Scat Cats)
- オマリーの友人の野良猫たち。バンドを組んでいる。
- スキャット・キャット (Scat Cat)
- バンドのリーダー。
- チャイニーズ・キャット(Shun Gon)
- シャム猫系。
- イングリッシュ・キャット(Hit Cat)
- ハワイアンTシャツを着た英国系の猫。
- ロシアン・キャット(Billy Boss)
- ロシアンブルー系の猫。
ネズミ[編集]
- ロクフォール (Roquefort)
- ダッチェスたちと一緒に暮らすネズミ。
イヌ[編集]
- ナポレオン (Napoleon)
- エドガーがダッチェスたちを捨ててきた郊外に住む老犬。ブラッドハウンド種。ラファイエットとどちらがリーダーであるか言い争っている。
- ダッチェス親子を捨てにやってきたエドガーに襲いかかったことで、それとは知らずにダッチェスたちを救った。
- ラファイエット (Lafayette)
- ナポレオンと同じくエドガーがダッチェスたちを捨ててきた郊外に住む老犬。バセットハウンド種。ナポレオンとどちらがリーダーであるか言い争っている。
ガチョウ[編集]
- アビゲイル (Abigail Gabble)
- イギリス産まれのガチョウ。溺れていたオマリーを助ける。パリのレストランで伯父と待ち合わせをしており、パリまでダッチェスたちと同行する。
- アミリア (Amelia Gabble)
- アビゲイルとは姉妹のガチョウ。
- ワルドー (Uncle Waldo)
- アビゲイルとアメリアの伯父ガチョウ。
- パリのレストランで酔っ払っていた。なお、そのレストランの名物料理は「田舎風ガチョウ料理」。
ウマ[編集]
- フルー・フルー (Frou-Frou)
- ボンファミーユ夫人に飼われている馬。
声の出演[編集]
| 役名 | 原語版声優 | 日本語吹替 (追加収録部分) |
|---|---|---|
| ダッチェス | エヴァ・ガボール | 新道乃里子 (谷育子) |
| トーマス・オマリー | フィル・ハリス | 大宮悌二 (銀河万丈) 歌: 世良明芳 |
| マリー | リズ・イングリッシュ | 内藤愛美 |
| トゥルーズ | ゲイリー・デュビン | 稲葉祐貴 |
| ベルリオーズ | ディーン・クラーク | 曽根洋介 |
| エドガー | ロディ・モード=ロクスビー | 川久保潔 |
| ボンファミーユ夫人 | ハーマイオニー・バデリー | |
| フルー・フルー | ナンシー・カルプ | 中村紀子子 |
| ジョルジュ | チャールズ・レイン | 槐柳二 |
| ロクフォール | スターリング・ホロウェイ | 肝付兼太 |
| ナポレオン | パッド・バトラム | 槐柳二 |
| ラフィエット | ジョージ・リンゼイ | 八木光生 |
| ワルドーおじさん | ビル・トンプソン | |
| アミリア | キャロル・シェリー | 渡辺富美子 |
| アビゲイル | モニカ・エヴァンス | 竹口安芸子 |
| スキャット・キャット | スキャットマン・クローザース | |
| チャイニーズ・キャット | ポール・ウィンチェル | |
| イングリッシュ・キャット | ロード・ティム・ハドソン | |
| イタリアン・キャット | ヴィトー・スコッティ | |
| ロシアン・キャット | サール・レイブンズクロフト | |
| 牛乳配達 | ピーター・レナデイ | 北村弘一 |
| ル・プティ・カフェのシェフ | ピーター・レナデイ | |
| カエル | メル・ブランク | 原語版流用 |
| その他 | 里見京子 達依久子 龍田直樹 さとうあい 沢りつお 若富邦夫 山崎唯 |
- 日本語吹き替え版は、上記に挙げた配役とは別の配役版が存在する。
スタッフ[編集]
映像制作[編集]
| 企画統括 | ウォルト・ディズニー |
| 製作総指揮 | ロイ・O・ディズニー |
| 製作 | ドン・B・テータム |
| 製作補 | E・カードン・ウォーカー |
| 原作 | トム・マクゴーワン、トム・ロウ |
| 脚本 | ラリー・クレモンズ、ヴァンス・ジェリー、フランク・トーマス、ジュリアス・スヴェンセン、ケン・アンダーソン、エリック・クレワース、ラルフ・ライト |
| 音楽 | ジョージ・ブランズ |
| オーケストレーション | ウォルター・シーツ |
| トーマス・オマリー担当作画監督 | ミルト・カール |
| ダッチェス、マリー、トゥルーズ担当作画監督 | フランク・トーマス |
| ボンファミーユ夫人、アビゲイル、アミリア、ワルドー担当作画監督 | オリー・ジョンストン |
| エドガー、ジョルジュ担当作画監督 | ジョン・ラウンズベリー |
| レイアウト | ドン・グリフィス、バジル・デヴィドヴィチ、シルヴィア・ローマー |
| ロクフォール、スキャット担当原画 | エリック・ラーソン |
| 原画 | ハル・キング、エリック・クレワース、フレッド・ヘルミック、ジュリアス・スヴェンセン、ウォルト・スタンチフィールド、デイヴ・ミッチェナー |
| エフェクト原画 | ダン・マクマナス、ディック・ルーカス |
| キャラクターデザイン、美術監督 | ケン・アンダーソン |
| 背景 | アル・デンプスター、ビル・レイン、ラルフ・ヒューレット |
| 撮影 | ボブ・ブロートン |
| 音響監督 | ロバート・O・クック |
| 音楽編集 | イヴリン・ケネディ |
| 編集 | トム・アコスタ |
| 助監督 | エドワード・ハンセン、ダン・アルガイア |
| 制作担当 | ドン・A・ダックウェル |
| アニメーション制作 | ウォルト・ディズニー・プロダクション |
| プロデューサー | ウォルフガング・ライザーマン、ウィンストン・ヒブラー |
| 監督 | ウォルフガング・ライザーマン |
| 配給 | ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント |
日本語版音声制作[編集]
| 演出 | 金田文夫、向山宏志、深澤茂行 |
| 脚本翻訳 | 高瀬鎮夫 |
| 録音制作 | 東亜発声映画 |
| プロデューサー | ジャック・カッティング |
| 日本語版制作 | DISNEY CHARACTER VOICES INTERNATIONAL, INC. |
主題歌[編集]
| 使用箇所 | 曲名 | 作詞 | 作曲 | 訳詞 | 歌 | 訳歌 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| オープニングテーマ | おしゃれキャット The Aristocat |
リチャード・M・シャーマン ロバート・B・シャーマン |
若谷和子 | モーリス・シュヴァリエ | 古賀力 | |
| エンディングテーマ | みんな猫になりたいのさ Ev'rybody Wants to Be a Cat |
フロイド・ハドルストン | アル・リンカー | フィル・ハリス スキャットマン・クローザース ポール・ウィンチェル ヴィトー・スコッティ サール・レイブンズクロフト |
世良明芳 | |
| 挿入歌 | スケールとアルペジオ Scales and Arpeggios |
リチャード・M・シャーマン ロバート・B・シャーマン |
ロビー・レスター ゲイリー・デュビン ディーン・クラーク リズ・イングリッシュ |
新藤乃里子 稲葉祐貴 曽根洋介 内藤愛美 | ||
| ひとりぼっちじゃない[4] She Never Felt Alone |
ロビー・レスター | 新藤乃里子 | ||||
| トーマス・オマリー・キャット Thomas O'Malley Cat |
テリー・ギルギーソン | フィル・ハリス | 世良明芳 | |||
日本でのマリー人気[編集]
日本では映画自体はヒットには至らず、長らく一部のディズニーファン以外には殆ど知られていない作品だったが、2002年2月に本作に登場する仔猫マリーのキャラクター商品が発売され、女子高生などを中心にキャラクターが独自の人気を獲得することになった。2008年現在でも、日本におけるおしゃれキャット自体の知名度は低い為、キャラクター商品としてのマリーは知っていても、マリーが何のアニメーションのキャラクターなのかを知らない人も多い。
日本におけるマリーのブームは、10代の女性向けのファッション雑誌でモデルがマリー好きを公言したことがきっかけであるとされる。
マリーは、敬宮愛子内親王が大いに気に入っていることでも知られている。
その他[編集]
- 東京ディズニーランドに、本作にちなんだグッズ販売ショップ「おしゃれキャット」が設置されていたが2011年1月10日に閉店。
- マリーが登場するショーやパレードは多くあるが、東京ディズニーランドで2013年4月15日より開催されているパレード「ハピネス・イズ・ヒア」では、マリーだけではなくベルリオーズとトゥルーズも登場する。3匹が乗るフロートにはロクフォールの造形があり、ダッチェス、トーマス・オマリーのイラストも描かれている。
- 日本ではマリーがいわゆる「可愛い系」として非常に人気が高く、「おしゃれキャット=マリー」のイメージが強いが、本作の主人公はあくまでダッチェスである。
脚注[編集]
- ^ “Magical Kingdoms”. Magical Kingdoms (1970年12月24日). 2016年8月10日閲覧。
- ^ “The Aristocats, Box Office Information”. The Numbers. 2016年8月10日閲覧。
- ^ a b “The Secret Origin of the Aristocats”. 2016年9月15日閲覧。
- ^ 未使用楽曲
外部リンク[編集]
- おしゃれキャット - allcinema
- おしゃれキャット - KINENOTE
- The Aristocats - オールムービー(英語)
- The Aristocats - インターネット・ムービー・データベース(英語)
- The Aristocats - The Big Cartoon DataBase
- おしゃれキャット - Movie Walker
- おしゃれキャット - 東宝WEB SITE
- 「おしゃれキャット」特別映像 - YouTube・ディズニー・スタジオ公式チャンネル