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宮城スタジアム

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宮城県総合運動公園宮城スタジアム
宮スタ
宮城スタジアム(2007年4月)
施設情報
所在地 宮城県宮城郡利府町菅谷字舘40-1
位置 北緯38度20分7.5秒 東経140度57分2.48秒 / 北緯38.335417度 東経140.9506889度 / 38.335417; 140.9506889座標: 北緯38度20分7.5秒 東経140度57分2.48秒 / 北緯38.335417度 東経140.9506889度 / 38.335417; 140.9506889
起工 1996年10月
開場 2000年3月31日
所有者 宮城県
運用者 財団法人宮城県スポーツ振興財団・同和興業・セントラルスポーツグループ(指定管理者
グラウンド 天然芝・洋芝が3種
照明 1500ルクス
大型映像装置 1基
建設費 約270億円
設計者 針生阿部共同アトリエ
建設者 奥村組
使用チーム、大会
2002 FIFAワールドカップ
ベガルタ仙台(不定期)
収容人員
49,133人
アクセス
仙台市都心部から10km
JR仙台駅から東北本線利府支線利府駅下車(約18分)、車で約10分。
北側から見た宮城スタジアム(連結写真)
宮城県総合運動公園南端から見た宮城スタジアムの遠景

宮城県総合運動公園宮城スタジアム(みやぎけん そうごううんどうこうえん みやぎスタジアム)は、宮城県宮城郡利府町宮城県総合運動公園(グランディ・21)内にある陸上競技場及び球技場。一般に「宮城スタジアム」、更に略して「宮スタ」と呼ばれる。(フルキャストスタジアム宮城→(日本製紙)クリネックススタジアム宮城とは異なる)

概要

仙台市都心部から見て北東郊外仙塩地区)の松島丘陵に、総事業費約270億円をかけて2000年3月31日に完成した宮城県営のスタジアム。メインスタンドとバックスタンドに架かる大屋根は、伊達政宗兜の前立三日月をモチーフにデザインされたもの。陸上競技の他、サッカーラグビーアメリカンフットボールなどに利用可能。メインスタンド側には『2002 FIFA WORLD CUP/MIYAGI』という宮城会場の証し看板がある。

地理的・構造的な問題を多く抱えているため、建設費290億円、維持費年間3億円という莫大な予算をつぎ込んだ大規模施設でありながら、施設の稼働率が非常に悪く、慢性的な赤字が大きな課題となっている。箱物行政の象徴、ワールドカップの負の遺産として、ネガティブに語られることも多い。

2005年11月23日には東北楽天ゴールデンイーグルスが本拠地・フルキャストスタジアム宮城が改修中であったため、球団初のファン感謝祭をここで行った。

指摘されている問題点

多くの問題点を抱えているため、施設の利用者数は低く(→宮城県総合運動公園#利用者数参照)、赤字体質の施設として知られる。

アクセス

宮城県総合運動公園#アクセス問題も参照

日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)に加盟するベガルタ仙台2002年Jリーグ ディビジョン1(J1)に昇格して以降、"準ホームスタジアム"として年間数試合を開催してきた。しかし、最寄り駅である利府駅から徒歩で1時間弱もかかり、周辺道路が片側一車線しかないためシャトルバスも増やしづらく、自家用車による渋滞も頻発する交通の便の悪さや、Jリーグ ディビジョン2(J2)降格で集客力が低下したことなどを背景に、2004年10月以降、4年余り当スタジアムでホームゲームを開催しなかった。

2009年1月から6月にかけて、ユアテックスタジアム仙台(以下、「ユアスタ仙台」)が芝張替え工事で使用不能となるため、その予行演習も兼ねて、2008年11月に仙台のホームゲーム(対サンフレッチェ広島)を開催。ユアスタ仙台の最大収容人員を上回る2万人を超す観衆が詰め掛けたものの、スタジアム周辺で渋滞が起きるなど、交通事情の悪さが改めて浮き彫りとなり、課題を残した。

2009年は、シーズン開幕からユアスタ仙台の工事が終了する6月末まで、11試合を宮城スタジアムで開催。前年の反省もあり、スムーズな交通整理によって大きな混乱は起こらなかったものの、アクセスの不便さから、チームが好調だったにもかかわらず観客動員数自体が大きく低下。2001年以降1試合もなかった観客動員数1万人割れを、この11試合の間に3度記録した(うち平日開催が2日あった)。

仙台がJ1に昇格した2010年はJ1リーグ戦3試合(4月4日:対鹿島アントラーズ5月15日:対浦和レッズ9月19日:対モンテディオ山形)を当スタジアムで開催した。

2011年はJ1リーグ戦1試合(4月29日:対浦和)を開催予定だったが、3月11日に発生した東日本大震災のためユアスタ仙台に変更された(公園全体が避難所、遺体安置所、及び救援物資搬送所などに利用され、一般利用に制限がかかっているため)。2012年も仙台がホームゲーム全試合をユアスタ仙台で開催するのと、震災からの復旧のための修繕工事や芝生の張替えため、宮城スタジアムでの開催は無し。

構造

メインスタンド
フィールドとバックスタンド
スタジアムフィールド部分

「政宗の兜の前立三日月」というデザイン先行で設計されたことから、大きく湾曲した屋根が雨避けとしての機能を果たしておらず、少し強い雨だと、吹き込んでくる風雨により観客席はずぶ濡れになってしまう。

デザイン先行の姿勢は観客席の構造にも影響しており、傾斜が非常に緩やかで柱の数も多く、また観客席とピッチの距離も異常に遠いため、観戦がしづらく、臨場感にも欠ける。

ジンクス

他にジンクス的なものとして、仙台は2008年まで宮城スタジアムで勝利なしと相性が悪く(2009年にようやく初勝利を挙げ、2010年は先述J1リーグ戦3試合で2勝1分けと無敗だった)、サポーターから嫌われている。また、2002年の日韓共催W杯において、日本代表がトルコ代表に0-1で敗れ、ベスト16で大会を去った時の「負け試合のスタジアム」という烙印まで押されてしまっている。

上記の理由などから2008年には解体案も出ている[1]

施設概要

  • 所在地 - 宮城県宮城郡利府町菅谷字舘40-1
  • 日本陸上競技連盟第1種公認
  • 収容人員 - 49,133人
    • メインスタンド - 2層式
  • 照明設備 - 最大1500Lx(屋根の庇に設置、照度可変)
  • 大型映像装置 - 1基
  • トラック - 全天候型ウレタン舗装
    • 1周400m×9レーン
  • フィールド - 寒地型西洋芝
    • 各種球技対応。ただしW杯終了後にピッチを一部改修したためFIFA規定を満たさなくなったが、2005年に再改修してFIFA規定に充足し、その年の9月に国際親善サッカー試合が開催された。2009年にも開催された(当初は九州石油ドーム(現:大分銀行ドーム)で行う予定が芝生コンディション悪化のため変更されたもの)
  • 補助競技場
    • 日本陸上競技連盟第3種公認
    • トラック - 全天候型ウレタン舗装、400m×8レーン
    • フィールド - 高麗芝

大規模集客イベント実績

スポーツ

国民体育大会全国障害者スポーツ大会以外は、全てサッカーの大会。

月日 イベント名 結果 観客数
2000年 6月11日 キリンカップサッカー2000 日本代表 1-1 スロバキア代表 45,831人
8月26日 Jリーグオールスターサッカー J-EAST 2-5 J-WEST 32,105人
2001年 10月13日
10月18日
第56回国民体育大会秋季大会(新世紀・みやぎ国体)
10月27日
10月29日
第1回全国障害者スポーツ大会翔く・新世紀みやぎ大会
2002年 6月9日 2002 FIFAワールドカップ G組メキシコ代表 2-1 エクアドル代表 45,610人[2]
6月12日 F組スウェーデン代表 1-1 アルゼンチン代表 45,777人[2]
6月18日 決勝T 1回戦】日本代表 0-1 トルコ代表 45,666人[2]
2005年 9月7日 キリンチャレンジカップ 日本代表 5-4 ホンジュラス代表 45,198人
2009年 10月14日 キリンチャレンジカップ 日本代表 5-0 トーゴ代表 32,852人
2010年 9月19日 Jリーグディビジョン1 第23節 ベガルタ仙台 2-0 モンテディオ山形 26,391人
2012年 8月19日22日27日 2012 FIFA U-20女子ワールドカップ U-20サッカー日本女子代表

コンサート

公園内その他の施設

セキスイハイムスーパーアリーナ

アクセス

ワールドカップなどの大規模イベント開催時には、利府駅から徒歩アクセスも利用される。距離は約3.4km、上り坂。50-60分程。

脚注

  1. ^ http://324newsdb.sblo.jp/article/34110882.html
  2. ^ a b c 販売数
  3. ^ 宮城スタジアムがファイナルだった

関連項目

外部リンク

先代
県総合運動公園陸上競技場
富山市
国民体育大会
主競技場

新世紀・みやぎ国体
次代
春野総合運動公園陸上競技場
高知市