太田川駅

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太田川駅
東口(2014年11月)
おおたがわ
ŌTAGAWA
所在地 愛知県東海市大田町後田52
北緯35度1分13.3秒 東経136度53分31.8秒 / 北緯35.020361度 東経136.892167度 / 35.020361; 136.892167
駅番号 TA  09 
所属事業者 名古屋鉄道
駅構造 高架駅
乗降人員
-統計年度-
14,541人/日
-2013年[1]-
開業年月日 1912年明治45年)2月18日
乗入路線 2 路線
所属路線 常滑線
キロ程 12.3 km(神宮前起点)
TA08 新日鉄前 (1.7 km)
(1.4 km) 尾張横須賀 TA10
所属路線 河和線
キロ程 0.0 km(太田川起点)
(新日鉄前) (- km)
(1.3 km) 高横須賀 KC01
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太田川駅(おおたがわえき)は、愛知県東海市大田町後田にある名古屋鉄道。東海市の代表駅である。

当駅より、常滑線から河和線が分岐する。2003年3月から2011年12月まで、前後の線路を含めた高架化工事が行われ、2011年12月17日に3層構造の高架駅となった。特急停車駅(ミュースカイの一部も停車)である。

駅構造

3面6線で、1階がコンコース、2・3階が乗り場となる名鉄初の3層構造の高架駅である[注釈 1]。1階には改札口、トイレ、売店、2階に1 - 4番ホーム、3階に5・6番ホームが設置される。2階ホームと3階ホームの間には、中3階が設けられ各ホームを連絡している。また、すべてのホームにエレベーターとエスカレーターが設置されている。発車標は種別部分がフルカラーで(3 - 6番線用は加えて到着列車ホーム階・金山駅先着列車案内も付加)、自動放送は種別、行先、停車駅の順に読み上げるタイプとなった。また、6+2や4+2と書かれた停車位置の標識が立てられている。

駅東側の駅前広場が2012年3月に完成した。バス乗り場は3月20日に仮駅西口付近から駅東側へ移転した。

駅の高架化以前、河和線の上下本線と交差する常滑線下り線は通過速度が抑えられていたが、仮線移行と同時に高速分岐器が取り付けられ、ミュースカイは当駅も最高速度120km/hで通過するようになった。

高架化後も駅南(常滑線側)に留置線が2本残されている。

のりば
ホーム 路線 方向 行先 備考
1 常滑線 下り 大野町常滑方面 待避線
河和線 - 知多半田河和内海方面  
2 常滑線 下り 常滑・中部国際空港方面  
河和線 - 知多半田・河和・内海方面 待避線
3 常滑線 上り 神宮前名古屋岐阜犬山新可児津島方面 常滑方面からの列車が入線
4 常滑線 上り 神宮前・名古屋・岐阜・犬山方面 常滑方面からの列車の待避線
5 河和線 上り 神宮前・名古屋・犬山・新鵜沼方面 河和線からの列車の待避線
6 河和線 上り 神宮前・名古屋・犬山・新鵜沼方面 河和線からの列車が入線

配線図

名古屋鉄道 太田川駅 構内配線略図
知多半田河和内海方面

神宮前
名古屋方面
名古屋鉄道 太田川駅 構内配線略図
常滑
中部国際空港方面
凡例
出典:[2]
高架化事業資料(2006年1月発行)より作成


地上駅時代 (2011年12月16日まで)

島式2面4線ホームを持つ地上駅で橋上駅舎を有していた。東口の旧駅舎は付近にある弥勒寺の宝塔を模した特徴的な構造をしており、1986年の駅舎改築時も旧駅舎から宝塔部分を移設してその造形を維持していた[3]が、高架化事業に伴って2009年2月20日に解体された。自動券売機・自動改札機・自動精算機などの設備はあったが、エレベーターは設置されていなかった。また、河和線からの上り列車は配線の都合上3番線にしか入線できず、そのため河和線からの普通列車が空港方面からの優等種別に接続する場合、通常とは発車するホームの順番が逆になっていた(4番線の優等種別が先発)。

高架化事業に伴い、2008年11月23日に仮駅舎、仮線に移行した。仮駅舎には、エレベーターが各ホームと西口に1台ずつ設置されていた。改札口は橋上の1か所で、出口は東口と西口の2か所であった。LEDタイプの発着案内板が設置され、自動放送も稼働した。旧駅舎では、行灯方式の行先表示機が使われていた(2011年現在名鉄では新可児駅にのみに残っているが形が異なる)が、仮駅本格供用開始時に神宮前駅などと同じLEDタイプの行先表示機に変わり、役割を終えた。当駅に設置されていた行灯方式の行先表示機は、名鉄資料館に移設・展示され、実際に操作することも可能である。

仮駅舎は2012年2月に取り壊され、跡地には再開発ビルが建設される予定である。

のりば (仮駅時代)
ホーム 路線 方向 行先 備考
1 常滑線 下り 常滑方面 待避線
河和線 - 知多半田河和内海方面 待避線
2 常滑線 下り 常滑・中部国際空港方面  
河和線 - 河和・内海方面  
3 常滑線 上り 神宮前名古屋岐阜犬山新可児津島方面 河和線からの全列車はここに入線
4 常滑線 上り 神宮前・名古屋・岐阜・犬山方面 常滑方面からの列車の待避線
地上駅時代(1957年)の構内配線略図
↑ 知多半田・河和方面

神宮前・
新名古屋方面
地上駅時代(1957年)の構内配線略図
大野町
常滑方面
凡例
出典:[4]


地上駅時代(1993年)の構内配線略図
↑ 知多半田・河和方面

神宮前・
新名古屋方面
地上駅時代(1993年)の構内配線略図
大野町・
常滑方面
凡例
出典:[5]


仮駅時代(2008年)の構内配線略図
↑ 知多半田・河和・内海方面

神宮前・
名古屋方面
仮駅時代(2008年)の構内配線略図
常滑・
中部国際空港方面
凡例
出典:[6]


高架化工事

当駅の高架化は、愛知県が事業主体となる太田川駅付近連続立体交差事業によって行われた[7]。この事業では、名鉄常滑線・河和線の太田川駅付近の約2.7km区間(常滑線約2.0km、河和線約0.7km)が高架化され、「開かずの踏切」である太田川1号踏切(当駅南方にあった踏切)を始めとした、区間内の6箇所の踏切が除却された。2011年12月17日(土)の始発列車から高架路線が使用されている。 また、高架化により、中部国際空港方面の列車と河和線からの列車との平面交差が解消された。

列車

常滑・空港方面からの普通列車は、ほぼ終日当駅止まりである(乗客を降ろした後一旦本線名古屋側に引き上げ、両渡り線を通って1・2番線に入る)。常滑・空港行きの普通列車は、一部をのぞき平日は当駅発、土休日は金山発となっている。土休日には当駅発の普通金山行きもある。また、一部の列車は当駅で増解結を行う。名古屋方面の列車は、常滑・中部国際空港方面からの列車が2階の3・4番ホーム、河和線からの列車が3階の5・6番ホームから発着する。

当駅で常滑・中部国際空港方面からの列車と河和線からの列車との乗り換えには移動が伴うため、平日朝ラッシュ時は聚楽園駅に快速急行4本、急行5本を特別停車することで、当駅での緩急接続を補完している。このようなことからか、5番ホームはほとんど使用されない。

河和線側に引き上げ線がないため、同線からの当駅止まりの列車は聚楽園駅や大江駅まで一旦回送される。当駅始発の名古屋方面の列車は河和方面からの回送列車が太田川駅で営業列車に変わる列車を除き3・4番ホームから発車する。

利用状況

  • 『名鉄120年:近20年のあゆみ』によると2013年度当時の1日平均乗降人員は14,541人であり、この値は名鉄全駅(275駅)中23位、常滑線・空港線・築港線(26駅)中3位、河和線・知多新線(24駅)中1位であった[1]
  • 『名古屋鉄道百年史』によると1992年度当時の1日平均乗降人員は17,711人であり、この値は岐阜市内線均一運賃区間内各駅(岐阜市内線・田神線・美濃町線徹明町駅 - 琴塚駅間)を除く名鉄全駅(342駅)中23位、常滑線・築港線(24駅)中2位、河和線・知多新線(26駅)中2位であった[8]
  • 東海市の統計によると2012年度の1日平均乗降人員は14,192人である[9]。常滑線・空港線では、神宮前駅・中部国際空港駅に次いで3番目に多く、河和線では最も多い。

近年の1日平均乗降人員は下表のとおりである。

年度 1日平均
乗降人員
2007年(平成19年) 13,234
2008年(平成20年) 13,176
2009年(平成21年) 12,949
2010年(平成22年) 13,218
2011年(平成23年) 13,784
2012年(平成24年) 14,192
2013年(平成25年) 14,541

駅周辺

太田川駅ロータリー

バス路線

歴史

太田川検車区(1982年)
仮駅建設の様子(2008年7月)

隣の駅

名古屋鉄道
常滑線
ミュースカイ中部国際空港駅発9時以降の上り列車とすべての下り列車)
通過
ミュースカイ(中部国際空港駅発9時以前の上り列車)・特急
神宮前駅 - 太田川駅 - 尾張横須賀駅
快速急行
神宮前駅 - (一部大江駅聚楽園駅) - 太田川駅 - 尾張横須賀駅
急行
大江駅 - (一部大同町駅・聚楽園駅) - 太田川駅 - 尾張横須賀駅
準急
聚楽園駅 - 太田川駅 - 尾張横須賀駅
普通
新日鉄前駅 - 太田川駅 - 尾張横須賀駅
河和線
特急
(神宮前駅方面 -) 太田川駅 - (一部南加木屋駅) - 阿久比駅
快速急行・急行・準急
(神宮前駅方面 -) 太田川駅 - 南加木屋駅
■普通
(神宮前駅方面 -) 太田川駅 - 高横須賀駅

関連項目

脚注

注釈

  1. ^ 同様の駅構造は京浜急行電鉄京急蒲田駅においてもみられる。

出典

  1. ^ a b 名鉄120年史編纂委員会事務局(編)『名鉄120年:近20年のあゆみ』名古屋鉄道、2014年、160-162頁。 
  2. ^ 小笠原秀樹 「最近の大規模改良工事について~拠点駅における鉄道高架化事業~」p.100(『鉄道ピクトリアル No.771 2006年1月号臨時増刊』電気車研究会、2006年
  3. ^ a b c 名古屋鉄道株式会社(編)『この駅この町 沿線散歩・名鉄100駅』名古屋鉄道広報宣伝部、1986年、139頁。 
  4. ^ 澤田幸雄 「名鉄の駅,構内設備の思い出」p.145(『鉄道ピクトリアル No.816 2009年3月号臨時増刊』電気車研究会、2009年
  5. ^ 宮脇俊三原田勝正 『東京・横浜・千葉・名古屋の私鉄 (JR・私鉄全線各駅停車)』小学館、1993年、ISBN 978-4093954112
  6. ^ 電気車研究会、『鉄道ピクトリアル』通巻第816号 2009年3月 臨時増刊号 「特集 - 名古屋鉄道」、巻末折込「名古屋鉄道 配線略図」
  7. ^ 太田川駅付近連続立体交差事業 名古屋鉄道常滑線・河和線の高架切替について 〜踏切渋滞が解消されます〜 - 愛知県、2011年10月19日最終更新
  8. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、651-653頁。 
  9. ^ 平成25年度東海市の統計(PDF版) - 8.運輸・通信” (PDF). 東海市. 2014年6月29日閲覧。
  10. ^ 「軽便鉄道運輸開始」『官報』1912年2月27日(国立国会図書館デジタル化資料)
  11. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、938頁。 
  12. ^ 「地方鉄道営業哩程変更」『官報』1922年8月5日(国立国会図書館デジタル化資料)
  13. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、982頁。 
  14. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、1030頁。 
  15. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、581頁。 
  16. ^ 常滑線・河和線 太田川駅付近連続立体交差事業 仮線切替に伴う仮駅舎供用開始〜平成20年11月23日の初列車から仮線での列車運行を開始予定〜 - 名古屋鉄道、2008年11月6日
  17. ^ 常滑線・河和線 太田川駅付近連続立体交差事業 12月17日(土)から本線切替に伴う本駅舎供用開始 〜同日より一部ダイヤ改正も実施〜 - 名古屋鉄道、2011年10月19日

外部リンク