大子町

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だいごまち ウィキデータを編集
大子町
大子町旗 大子町章
大子町旗 大子町章
1961年9月12日制定
日本の旗 日本
地方 関東地方
都道府県 茨城県
久慈郡
市町村コード 08364-0
法人番号 4000020083640 ウィキデータを編集
面積 325.76km2
総人口 14,168[編集]
推計人口、2024年4月1日)
人口密度 43.5人/km2
隣接自治体 常陸太田市常陸大宮市
栃木県大田原市那須郡那珂川町
福島県東白川郡矢祭町棚倉町
町の木 ブナ
町の花
町の鳥 オシドリ
大子町役場
町長 高梨哲彦
所在地 319-3521
茨城県久慈郡大子町大字北田気662番地
外部リンク 公式ウェブサイト

大子町位置図

― 市 / ― 町・村

特記事項 町制施行日:1891年7月20日
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大子町(だいごまち)は、茨城県久慈郡。北西部の県北地域に位置し、福島県栃木県県境を接する。

概要

大子町は久慈川上流の奥久慈地域の中心であり、観光と農業を中心とする町である。食品(奥久慈しゃも、奥久慈りんごなど)、観光(袋田温泉釣りなど)、和紙原料の「那須」で知られる。かつて42,000人を越えた人口も今は減少が続いている。

地理

大子町中心街と久慈川

町中央部には久慈川が流れ、袋田の滝がある。久慈川に平行してJR水郡線が走る。町北部には、八溝山や高笹山、町南部には男体山生瀬富士がある。

隣接する自治体

気候

久慈川のシガ

標高120mと比較的標高は低いものの、盆地でかつ晴天率が高いため冬の朝晩の冷え込みは周囲と比較しても大変厳しい。1月の平均最低気温-5.5℃ははるか北に位置する岩手県盛岡市とほとんど同じで、南東北平地の多くのアメダスより低く、関東地方の平地に位置するアメダスとしてはずば抜けた低温となっている。

久慈川でシガが見られるのは大子町・福島県矢祭町付近だけであり、シガが関東地方のような低緯度で観測されるのは世界的にも珍しく、周囲と比較しても特に厳しい冷え込みが続くことを示している。シガとは流氷の一種で、川底でが発生し浮かび上がって流れる現象。表面が凍って流れるものではない。水量と気温のバランスが重要で、日本中でも数箇所でしか発生しない。また、大子町以南の久慈川ではほとんど観測できない。真冬の久慈川を彩る自然現象として観光の対象ともなる。

しかし冬の日中は他の関東平野部と同等に日射のため10℃近くまで気温が上がり暖かくなる。夏は猛暑日を記録することも多いが熱帯夜は稀で過去に数例しかない。このように日較差の非常に大きい気候が特徴である。

大子
東経140度20.7分、北緯36度46.7分、標高120メートル
大子(1981年 - 2010年)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 17.9
(64.2)
22.5
(72.5)
26.0
(78.8)
31.5
(88.7)
35.5
(95.9)
38.3
(100.9)
38.3
(100.9)
39.0
(102.2)
37.3
(99.1)
32.0
(89.6)
24.3
(75.7)
24.1
(75.4)
39.0
(102.2)
平均最高気温 °C°F 8.1
(46.6)
8.8
(47.8)
12.2
(54)
18.3
(64.9)
22.8
(73)
25.5
(77.9)
29.2
(84.6)
30.9
(87.6)
26.5
(79.7)
20.9
(69.6)
15.4
(59.7)
10.6
(51.1)
19.1
(66.4)
日平均気温 °C°F 0.4
(32.7)
1.4
(34.5)
4.9
(40.8)
10.8
(51.4)
15.7
(60.3)
19.6
(67.3)
23.4
(74.1)
24.7
(76.5)
20.7
(69.3)
14.3
(57.7)
7.9
(46.2)
2.6
(36.7)
12.2
(54)
平均最低気温 °C°F −5.5
(22.1)
−4.7
(23.5)
−1.4
(29.5)
3.9
(39)
9.8
(49.6)
15.1
(59.2)
19.4
(66.9)
20.6
(69.1)
16.5
(61.7)
9.4
(48.9)
2.4
(36.3)
−3.1
(26.4)
6.9
(44.4)
最低気温記録 °C°F −15.6
(3.9)
−14.0
(6.8)
−11.0
(12.2)
−6.0
(21.2)
−0.6
(30.9)
5.9
(42.6)
10.3
(50.5)
11.3
(52.3)
4.6
(40.3)
−1.7
(28.9)
−6.2
(20.8)
−10.8
(12.6)
−15.6
(3.9)
降水量 mm (inch) 36.6
(1.441)
45.0
(1.772)
96.4
(3.795)
112.7
(4.437)
135.1
(5.319)
151.5
(5.965)
194.7
(7.665)
205.6
(8.094)
201.4
(7.929)
139.2
(5.48)
75.4
(2.969)
38.0
(1.496)
1,435.1
(56.5)
平均降水日数 (≥1.0 mm) 4.8 5.4 9.9 10.9 12.2 13.5 14.7 11.1 12.6 10.8 7.1 4.0 117
平均月間日照時間 173.0 168.6 172.2 169.7 154.6 115.4 118.7 137.2 112.1 127.9 142.7 166.6 1,755.6
出典1:気象庁
出典2:観測史上1位~10位の値

歴史

沿革

行政区域変遷

  • 変遷の年表
大子町町域の変遷(年表)
月日 現大子町町域に関連する行政区域変遷
1889年(明治22年) 4月1日 町村制施行により、以下の村が発足。[1]
  • 大子村 ← 大子村・山田村・上岡村・浅川村
  • 依上村 ← 芦野倉村・塙村・田野沢村・上金沢村・下金沢村・相川村・初原村・槇野地村・左貫村
  • 袋田村 ← 袋田村・下津原村・久野瀬村・南田気村・北田気村・池田村
  • 宮川村 ← 矢田村・川山村・冥賀村・高田村・下野宮村
  • 黒沢村 ← 町付村・上野宮村・上郷村・中郷村・北吉沢村
  • 生瀬村 ← 小生瀬村・高柴村・内大野村・外大野村・大生瀬村
  • 上小川村 ← 栃原村・頃藤村・大沢村
  • 下小川村 ← 西金村・盛金村・久隆村・家和楽村
  • 諸富野村 ← 北富田村・諸沢村・西野内村
1890年(明治23年) 7月3日 依上村の一部(初原・槇野地・左貫)が分立し佐原村が発足。
1891年(明治24年) 7月20日 大子村が町制施行し大子町となる。
1955年(昭和30年) 2月11日 下小川村は諸富野村の一部(北富田の一部)を編入。
3月31日 大子町・依上村・袋田村・宮川村・佐原村・黒沢村・生瀬村・上小川村と下小川村の一部(西金・盛金の一部)合併し大子町が発足。
  • 変遷表
大子町町域の変遷表
1868年
以前
明治22年
4月1日
明治22年 - 昭和19年 昭和20年 - 昭和64年 平成元年 - 現在 現在
大子村 大子村 明治24年7月20日
町制
大子町 昭和30年3月31日
大子町
大子町 大子町
山田村
上岡村
浅川村
芦野倉村 依上村 依上村 依上村
塙村
田野沢村
上金沢村
下金沢村
相川村
初原村 明治23年7月3日
佐原村が分立
佐原村
槇野地村
左貫村
袋田村 袋田村 袋田村 袋田村
下津原村
久野瀬村
南田気村
北田気村
池田村
矢田村 宮川村 宮川村 宮川村
川山村
冥賀村
高田村
下野宮村
町付村 黒沢村 黒沢村 黒沢村
上野宮村
上郷村
中郷村
北吉沢村
小生瀬村 生瀬村 生瀬村 生瀬村
高柴村
内大野村
外大野村
大生瀬村
栃原村 上小川村 上小川村 上小川村
頃藤村
大沢村
西金村 下小川村
の一部
下小川村の一部 下小川村の一部
盛金村の一部
北富田村 諸富野村
の一部
諸富野村の一部 昭和30年2月11日
下小川村に編入

人口

大子町と全国の年齢別人口分布(2005年) 大子町の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 大子町
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性

大子町(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より


行政

町長

庁舎

旧庁舎

茨城県久慈郡大子町大字大子866番地にあった町役場本庁舎は築後約60年経過し、建物や設備の老朽化、耐震性などに問題があったため、旧東京理科大学大子研修センターグラウンド(茨城県久慈郡大子町大字北田気字上ノ原662番地外)に新庁舎を建設することになった[2]

新庁舎は、いばらき木づかいチャレンジ2022の木造に対する補助制度を利用し、地域産木材などを活用した地上2階建ての純木造庁舎となる[2]

2022年8月20日に新庁舎の竣工式典が行われ、同年9月20日から新庁舎での業務を開始した[3]

交通

鉄道

バス

道路

学校

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事・特産品

袋田の滝
月待の滝
  • 袋田の滝
    日本三名瀑のひとつ。四段に分れて落ちるので「四度の滝」とも呼ばれる。
  • 月待の滝
    表側と裏側 どちらからでも滝を鑑賞できる落差15mの滝。安達祐実主演「ガラスの仮面」のロケ地の一つ
  • 大子温泉
  • 袋田温泉
  • 塩ノ沢温泉
  • 関所の湯
  • 月居温泉
  • 浅川温泉
  • 八溝川湧水群(名水百選
  • 日輪寺
  • 八溝山
  • 常陸国YOSAKOI
    5月20日前後の土日に開催。大子町内では、常陸大子駅前通り会場、メイン会場、袋田会場にて開催。
  • りんご:観光リンゴ園が町内に点在し、観光バスがツアーで訪れる人気になっている。
  • 奥久慈茶
  • 奥久慈軍鶏:しゃも料理の店が町内に点在する。
  • 大子漆
  • コウゾ:和紙原料。大子那須楮と呼ばれ珍されるが、生産者が高齢化に伴い減っている。
  • 法龍寺
  • 十二所神社:大子地区にある神社。「大子ぶんぬき祭」「百段階段でひなまつり」が行われる。

出身者

その他

  • 水の郷百選:水に生き水と活きる緑のふるさと大子町
  • 横浜ゴム:タイヤのテストコース「D-PARC」が存在。1周2600mの周回路などを持つ。
ロケ地

脚注

外部リンク