花子とアン

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花子とアン
ジャンル テレビドラマ
放送国 日本の旗 日本
制作局 日本放送協会(NHK)
製作総指揮 加賀田透(制作統括
演出 柳川強、松浦善之助 ほか
原作 村岡恵理『アンのゆりかご 村岡花子の生涯』(原案)
脚本 中園ミホ
プロデューサー 須崎岳
出演者 吉高由里子
伊原剛志
黒木華
窪田正孝
室井滋
松本明子
カンニング竹山
ともさかりえ
浅田美代子
石橋蓮司
オープニング 絢香「にじいろ」
時代設定 1900年(明治33年)[1] - 昭和時代中期
本放送
放送時間 月曜日 - 土曜日
8:00 - 8:15
放送期間 2014年3月31日 - 2014年9月27日(予定)[2](156(予定)[2]回)
外部リンク 公式サイト
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花子とアン』(はなことアン)は、2014年(平成26年度)上半期に、NHK総合テレビジョンBSプレミアムで放送される連続テレビ小説・第90シリーズの作品である。

企画・制作[編集]

花子の生家ロケーション撮影が行われた、山梨県甲府市某所に作られたオープンセット。
2013年11月26日撮影[注 1]
地域の教会のロケーション撮影が行われた、韮崎市民俗資料館の旧小野家蔵屋敷[3]
2014年4月9日撮影。

赤毛のアン』に代表されるモンゴメリーなどの英米児童文学の日本語訳版を著し、明治から昭和の混乱期に翻訳家として活躍した村岡花子の半生を描いた伝記作品である[4]

村岡恵理(花子の孫)『アンのゆりかご 村岡花子の生涯』[5]を原案に、中園ミホの創作による、書き下ろし脚本にて制作[6]。本作では主人公・花子(はな)と『赤毛のアン』の主人公アンを重ね合わせ、随所に『赤毛のアン』を彷彿とさせる場面を散りばめるといった脚色がなされており[7]、本編後の「ベストフレンズ」のコーナーにて「このドラマはフィクションです」と表記されている。

2013年11月から山梨県などでロケーションが実施された[4]

主役を演じる吉高由里子は、前作『ごちそうさん』のに続き、オーディションを介さず直接オファーによって決まった。人選について、当作品を製作統括する加賀田透は「オーディションにするか、キャスティング(直接オファー)にするか迷っていた3月頃に、映画『横道世之介』を見て、お嬢様育ちのヒロインを演じた吉高さんがいいのではないかと思った。スタッフも中園ミホさんも満場一致で支持してくれた」と経緯を説明した[8]

劇中の語りは、美輪明宏が担当する。製作統括の加賀田透は、美輪を指名した理由について「『時空を越えて、過去も未来も自在に旅する人』、それが美輪明宏さんのイメージです。明治・大正・昭和にわたる『花子とアン』の世界に私たちをいざなってくれるのは美輪さんしかいないと思っております」と語っている[9]。また、脚本の中園ミホも、劇中の語りの毎回の締めの言葉である「ごきげんよう」を使い慣れている人物が他にいないという理由から美輪を指名したという。美輪本人も、2014年4月7日放送の『スタジオパークからこんにちは』において、劇中で表現される当時の時代背景や文化を直接知る世代の人間として自分が適役ではないかと判断し、依頼を引き受けた旨を語っている[10]

ロケ地[編集]

ロケは山梨県甲府市内にオープンセットを設置して行われたほか、女学校の撮影に博物館明治村愛知県犬山市)、群馬大学工学部(群馬県桐生市)、東京の街並みにワープステーション江戸茨城県つくばみらい市)などが使用された[11]

あらすじ[編集]

1945年(昭和20年)4月の東京大空襲の最中[7]、本作の主人公・村岡花子(旧名・安東はな)は「命より大事」な翻訳途中の Anne of Green Gables の原書を懐に抱え、子供たちを連れて戦火の中を逃げまどっていた。52歳の花子[12] が命がけで守り抜いたこの原書は、後年『赤毛のアン』の題名で翻訳出版され、日本中で人気を博することになる。

山梨県甲府の貧しい小作農家に生まれ育ったはなは、家の手伝いで学校にも通えなかったが、1900年(明治33年)7歳の時、行商人の父・吉平からもらった絵本に強い興味を持ったことを機に、父に導かれ尋常小学校に通い始める。そこで聡明さを発揮したはなを見た父は、彼女を東京のミッションスクール・修和女学校へ編入させようと動き出す。家族と周囲に反対され、その時は諦めざるを得なくなるものの、はなの本を愛する気持ちは3年を経て母・ふじと祖父・修造の気持ちを動かし、はなは女学校へ転校することとなる(第1週)。

女学校に編入し、慣れない環境と苦手な英語に囲まれホームシックに陥るはなは、外国人教師・スコット先生の歌声を聞き、初めて英語が心に響く。ある日はなは、落第と退学を恐れて、スコット先生が捨てた手紙を恋文と知らずに課題で利用し不正を犯す。結果的にスコット先生を傷つけたことに罪悪感に苛まれ、ブラックバーン校長たちに、退学前にスコット先生に謝りたいことを切に訴えたはなは、校長から、学校に残りたければ英語を学ぶよう説教される。以来心を改めて英語を必死に勉強し、やがてスコット先生に自ら英語で謝り許してもらい喜びを噛み締めたはなは、その後も英語の勉強に熱心に取り組み、5年の月日が流れる(第2週)。

はなは英語の成績は学年で一番になる程優秀に変わっていた。相変わらず本の世界に夢中の日々を送るはなは、奉仕活動で出会った帝大生・北澤司に初めて恋をする。彼と帰路を伴にしたうえに寄宿舎の門限を破ったはなは、罰則として校内中の掃除を課されるが、事の真相が、心を閉ざす孤児に尽くしていた為と知った校長から、掃除終了後に給金が渡されて帰省を命じられ、初めて実家に帰る。帰省したはなは、5年の間に変わった自分と故郷の人々との間に隔たりを感じ、妹・かよが製糸工場の女工として働きに出ることを知り愕然とする。家族の応援を胸に東京に戻り、北澤から求婚されたはなは、自分の身上を打ち明けて申し出を断り、失恋に終わる(第3週)。

登場人物[編集]

主人公[編集]

安東はな(あんどう はな)/村岡花子(むらおか はなこ)
演 - 吉高由里子(幼少期:山田望叶
山梨県・甲府の貧しい小作農家の長女として生まれる。幼少より想像力が豊かで空想にふけることが度々ある[13]。本名は「はな」だが、「花子」と呼ばれることを望んでいる(#演出上の特色を参照)。
行商帰りの父の計らいで学校に行けるようになってから読み書きの才能を見せ始め[1]、10歳の時、東京の名門である修和女学校に給費生で編入し寄宿生となる。当初、苦手な英語の課題をめぐって退学瀬戸際まで追い詰められるものの辛くも逃れ、同時に英語への情熱を育むこととなる[14]
故郷に一度も帰ることなく5年が経ち、本科へ進級した頃には英語の成績が学年一になるが、日常の行動は入学当時と大差なく、女学校の職員らからたびたび咎めを受ける。5年ぶりに帰省した際、家族たちの苦労を目の当たりにし女学校をやめて働くことを希望するが、当の家族たちから強く反対され、地主からも仕事の世話を断られて、再び女学校に戻る[15]

山梨・甲府の人々[編集]

安東家の人々[編集]

阿母村に居を構える。暮らしぶりの貧しい小作農家

安東吉平(あんどう きっぺい)
演 - 伊原剛志
はなの父。生糸を東京で販売し、その収益で日用品を買い付け甲府に帰って販売する行商をしているため、年の半分は不在にしている[16]
理想家で新しい物好き[13]。幼少時に学校へ行くことができず奉公などで苦労した経験から、学問の大切さを痛感している。はなの読み書きに対する強い興味と才能を見抜き、貧しい家の境遇も顧みず、はなを東京の女学校へ入れようと奮闘する[16]。念願叶ってはなが修和女学校の寄宿舎に入った後も彼女の様子を気にかけ、たびたび学校を訪問するが、甲府の村でははなの自慢ばかりで他の子供たちを顧みない父親と思われており、特に息子の吉太郎からは強い反発を買う[15]
その一方で、浅野中也の社会主義運動に共感し関心を持ち、浅野本人から依頼されて、社会主義の思想について書いた新聞や書物を行商で売り歩く[17][15]
安東ふじ(あんどう ふじ)
演 - 室井滋
はなの母。貧しい家の境遇にも関わらず理想ばかりを追い求める夫に振り回されながらも、明るく家庭を切り盛りしている[13]。学校に通ったことがなく、読み書きができないものの、本を愛するはなの気持ちを理解している。はなが10歳になった時、家のために頑張ってきた彼女の多くの本に囲まれたい夢を叶えるべく、女学校への進学に同意。反対する周造に夫婦で頼み込む[16]
吉平とのなれそめは、かつて甲府へ行商に来た吉平が疲労で倒れた際、偶然すれ違ったふじが吉平を介抱したことがきっかけであるという。それまで自分の村から出たことのなかった彼女は、見知らぬ土地の話題を楽しげに語る吉平に惹かれた旨を語っている[16]
はなが東京へ行ってから5年間、はなからの手紙を近所の朝市に代読してもらい、はなへの手紙も代筆してもらうが、やがて自分でも手紙を書きたくなり、遅まきながら朝市に頼んで字を習うことを決意する[15]
安東周造(あんどう しゅうぞう)
演 - 石橋蓮司
はなの祖父で、ふじの実父。入り婿の吉平とはそりが合わず、実娘のふじを困らせる[13]。最初に吉平がはなを東京の女学校へ入れたいと言い出した際も、はなを手放したくない思いもあり反対の姿勢を見せるが、3年後、娘夫婦に揃って頭を下げられ、はなの夢を叶えたいふじの強い思いを知り、はなの東京行きを認める[16]
5年後に帰省したはなが家族たちの窮状を知って女学校をやめて働きたい旨を訴えた際には、百姓ではなく勉強に専念して自分たちに作れないものを作ってほしいとはなを諭し、女学校へ戻るよう促す[15]
ちなみに、彼の名前は『赤毛のアン』に登場するアンの育ての親・マシューをもじったものである。また、彼の口癖である「そうさな」も、『赤毛のアン』におけるマシューの口癖に由来している[18]
安東吉太郎(あんどう きちたろう)
演 - 賀来賢人(幼少期:山崎竜太郎
はなの1つ年上[13]の兄。小学校に行っていた経験があるが、勉強が嫌いで学校をやめ、家の農業の手伝いに専念する。勉強嫌いから父に疎まれていると思って家を出ようと考えていたこともあり、はなが奉公に行く予定だった長野の材木問屋へ自ら行くことを志願し旅立つ[16][注 2]
3年後に奉公を終えた後も、吉平とは相変わらず距離を置く。さらに、家族の中でただ一人東京で最高水準の教育を受けているはなに対しても強烈な嫉妬の感情を抱くが、一方でははなが女学校をやめれば家族たちの苦労が無駄になるとして、彼女が女学校をやめて働くことにも反対する[15]
安東かよ(あんどう かよ)
演 - 黒木華(幼少期:木村心結[19]
はなの2つ年下の長妹[13]。幼少期、姉の上京後は妹の世話をする[17]
姉と違って学校へ行くことはできず、生活のために製糸工場へ女工として働きに行くことを決めるが、はなに心配をかけたくないため仕事のことは隠していた[15]
安東もも(あんどう もも)
演 - 土屋太鳳(少女期:渡邊れいら、幼少期:須田理央[20]、乳児期:黒沢莉愛奥寺心優佐藤紅[21]
はなの6つ年下の末妹[13]。幼少期は、はな以外の言うことを聞かず困らせる[16]

木場家の人々[編集]

安東家と同じく小作農家。

木場朝市(きば あさいち)
演 - 窪田正孝(幼少期:里村洋
はなの幼馴染みで同級生。はなに恋心を抱いている[13]
はなと同じく本が好きで、彼女に何かと親切に接する。はなが東京の修和女学校へ転校した後、読み書きのできないふじから頼まれ、はなからの手紙を読んで聞かせると同時に、はなへの手紙を代筆する[17]
小学校卒業後は進学せず、家業の百姓を継ぐが、勉強をしたい気持ちは変わらず持ち続ける。はなが修和女学校へ転校してから5年後、ふじに字を教える役目を新たに引き受ける[15]
木場リン(きば リン)
演 - 松本明子
朝市の母。吉太郎からは「村一番のおしゃべり」と呼ばれており。女に学問はいらないと放言し、吉平のことを「西洋かぶれでおかしくなっている」などと吹聴する[16]
「村一番の情報通」として、はなの身辺などに関して噂を伝えるという人物設定は、小説『赤毛のアン』のリンド夫人に共通するものである[18]

徳丸家の人々[編集]

裕福な暮らしぶりの地主。安東家や木場家をはじめ、はなの住む村で多くの小作人を抱えている。

徳丸甚之介(とくまる じんのすけ)
演 - カンニング竹山
武の父。地元の有力者であり、小作人たちから恐れられているが、ふじとは幼馴染み同士で、彼女のことは親しげに「ふじちゃん」と呼ぶ。家業として生糸を扱う商店を営んでいるが、勉強嫌いで成績の悪い息子・武が悩みの種であり、小作人の娘ながら東京の女学校へ進学したはなに関心を示す[17]
幼少時のはなから頼まれ、奉公先の斡旋をするが、実際には吉太郎がはなの代わりに奉公へ行くことになる[16]。その後、はなが家族を助けるために東京の女学校をやめて働きたいと再び希望した際には仕事の口はないと断る[15]
徳丸武(とくまる たけし)
演 - 矢本悠馬(幼少期:高澤父母道
はなの幼馴染みで同級生。地主の息子であることを鼻にかけており、取り巻きを何人も引き連れて、はなの名前や貧乏な境遇をからかったり、いじめたりする[16]。はなが転校先で英語を学んでいると知り、村では英語など役に立たないと馬鹿にするも逆に父から叱咤され、地主の息子として小作人の娘に負けないよう精進せねばならないと諭される[17]
その後、隣町の商業学校に進学するが、学校の成績は非常に悪く、相変わらず父から怒鳴られている。学校帰りの汽車の中で、帰省途中のはなを偶然見かけるが、はなと気付かず心を奪われる。彼女の正体が判明すると再び見下す発言をし、小学校の頃と変わっていないと評される[15]
三郎(さぶろう)
徳丸家の使用人。

その他の山梨・甲府の人々[編集]

本多先生
演 - マキタスポーツ
はなの尋常小学校時代の担任。
森牧師
演 - 山崎一
地域の教会の牧師。はなを東京のミッション系女学校に入れたいと願う吉平から、はなに洗礼を授けてほしいと頼まれるが、それには家族の理解と協力が必要であると説く。また、はなの才能を活かすために修和女学校の寄宿舎へ入学させたく周囲への説得を吉平から懇願されるが、はなが辛い思いをすると見解し、反対する[16]

東京の人々[編集]

修和女学校[編集]

明治時代、カナダ人の宣教師により設立された、東京・麻布に校舎を構えるミッション系女学校。校内は男子禁制[注 3]、生徒の大部分は特権階級の令嬢[注 4]で、言葉遣いや礼儀作法に厳しく、校長を筆頭とする複数の外国人教師により徹底した英語教育が行われている。生徒たちは下の学年から予科・本科・高等科に分けられ、下級生は「小さい人」、上級生は「大きい方」と呼ばれる。はなのように貧しい家の子女に対しては授業料を免除される「給費生」の制度もあるが、給費生は試験で1回でも落第点を取ればすぐに退学を言い渡される(他の生徒は悪くても留年で済む)など、他の生徒よりも条件が厳しく、実際に給費生として編入を許可される生徒は極めて少ない[17]

当時の日本で最高水準の教養を身に付けたこの学校の生徒たちは、外交官貿易会社などエリート階層の男性から非常に人気が高く、在学中に縁談を持ち込まれる生徒も多い。また、多くの生徒たちはそのような好条件の縁談を獲得することを最大の目標としている。しかし、男性から付け文をもらった事が発覚すると、校長により手紙は焼却処分される上、二度と男性から付け文を受け取らない趣旨の反省文を100回書く罰則が課されるなど、在学中の男女交際は厳しく禁止されており[15]、縁談が正式に成立した生徒は卒業を待たず退学することが慣例となっている[注 5]

教師および職員[編集]
ブラックバーン校長
演 - トーディ・クラーク
修和女学校の校長。英語教育に熱心なカナダ人女性で規律にも厳しく、英語の分からない編入当時のはなからは「鬼みたいにおっかない」と恐れられる[17]
英語の基礎を効率良く生徒たちに学ばせるため、自ら考案した独特な英語教育を学園内で実践する[注 6]。規則を守らない生徒や不正を犯した生徒に対しては「Go to bed!」(ベッドに行って寝てきなさい!)と命令し、食事抜きで長時間床に就かせ反省を促すのが常である[17]。その他にも、規則違反をした生徒に罰掃除を言い付けるなどの厳格な態度を日常的に示すが、その厳しさの根底には生徒たちに対する深い愛情が込められている[注 7]
当初、英語を嫌っていたはなが落第を恐れて不正行為を働いた時には激怒するが、はなが心の底から反省し、謝罪のために初めて英語を本気で学ぼうとしている姿勢を見ると表情を和らげ、今後は英語を真面目に学ぶことを条件に退学を保留とする温情を見せる[17]
茂木のり子(もぎ のりこ)
演 - 浅田美代子
修和女学校の裁縫教師で、寄宿舎の寮母でもある。はなが編入した当時、まだ幼く親を恋しがるはなの心情を思いやり、厳格な校長や富山のなだめ役も務める[24][13]。その反面、行儀作法にはうるさいと言われる[注 8]。はなが本科の生徒になってからも、はなの日常の規則違反を穏やかにたしなめつつ、陰では何かとはなのために便宜を図る姿勢を見せる[15]
富山タキ(とやま タキ)
演 - ともさかりえ
修和女学校の英語教師。校長の通訳も兼ねている。編入当時は田舎育ちで英語の基礎も分からないはなの指導に手を焼き、彼女に冷たい態度を取る。また校長や茂木に対しても遠慮のない苦言を呈し[17]、時として感情的過ぎると校長からたしなめられる場合もある[15]。はなが本科に進級し、英語の成績が学年一になっても、自分の授業の方針に沿わないはなの意訳を気に入らず彼女と対立する。生徒たちの噂によると、良縁に恵まれず独身の状態が続いているという[15]
スコット先生
演 - ハンナ・グレース
修和女学校の外国人教師。修和女学校への赴任を機に別れた恋人が故郷にいる[17]
外国人教師の中では最もはなに親切で[注 9]、美声の持ち主でもある[24]。彼女が恋人を想って毎夜唄う歌は、はなが初めて英語に興味を示すきっかけとなる[17]
校長が出した英語の課題をめぐり、はなとの間に溝ができるが、後日、彼女が必死で覚えた片言の英語による謝罪の言葉を聞き、はなを快く許す[17]
はなが本科生の時には、プライベートで彼女にクッキー作りを教えるほどの親しい間柄になっている[15]
白鳥かをる子(しらとり かをるこ)
演 - 近藤春菜
はなが修和女学校の寄宿舎に入舎した当初の同室の先輩。修和女学校の高等科の時は言語矯正会の会長役を務める[17]。基本的には親切であるが、言葉遣いに厳しく、はなの方言にたびたび苦言を呈する。
良縁に恵まれず、卒業後は同女学校の職員として勤めることとなる[15][注 10]。職員になってからは、婚期を逃した腹いせに生徒たちへの風当たりが強くなっていると酷評され、劇中の語りでも「はなの天敵」と紹介されている[15]
綾小路先生
演 - 那須佐代子
修和女学校の教師。生徒たちに「女徳」などの道徳を教える(第8回のストーリー)。
フィリップス先生
演 - サラ・マクドナルド
修和女学校の外国人教師。
女学生[編集]
醍醐亜矢子(だいご あやこ)
演 - 高梨臨(幼少期:茂内麻結
はなの友人で貿易会社の社長令嬢。両親の海外赴任により、はなと同時期に修和女学校に編入。同学年で寄宿舎も同室であることから、一番最初に友人になる[17]。他の多くの生徒たちと同様、容姿端麗で家柄の良い理想的な男性との結婚を夢見ており、他の友人たちと共に男性や縁談の話題に熱中する一方、奥手なはなの初恋も応援する[15]
一条高子(いちじょう たかこ)
演 - 佐藤みゆき
はなが寄宿舎に入舎当初の同室の先輩。本科に在籍中に外交官から縁談を持ち込まれ、海外赴任する相手の都合により早期退学を求められる[17]
畠山鶴子(はたけやま つるこ)
演 - 大西礼芳
松平幸子(まつだいら さちこ)
演 - 義達祐未
上記2名は、本科時代に寄宿舎ではなと同室になった友人たち。亜矢子と共にいつも男性や縁談の話題に花を咲かせている。ちなみに松平は在学中に両親の勧める縁談が決まり、卒業を待たず退学した[15]

その他の東京の人々[編集]

北澤司(きたざわ つかさ)
演 - 加藤慶祐
はなの初恋の相手。金沢の由緒有る家柄の帝大生で、帝大一の秀才と言われ、英語にも堪能である。
孤児院の奉仕活動ではなと出会い、彼女を初めて「花子」と呼ぶ。はなが帰省している間に修和女子校の寄宿舎へ恋文の葉書を送るが、その恋文は「不適切な表現がある」として、白鳥の手で真っ黒に塗りつぶされた状態ではなに手渡された。はなの英語の能力の高さから、彼女を貿易商の娘だと勘違いして結婚を前提に交際を申し込むが、身分不相応と考えたはなから別れを告げられる[15]
岩田祐作(いわた ゆうさく)
演 - 井上尚
北澤の友人で、財閥の子息[15]
ミニーメイ
演 - エラ・フィースティング
はなや北澤たちが奉仕活動する孤児院に預けられていたカナダ人の幼女。貿易商の父親と共に来日中に父親を亡くし、日本語も分からず周囲に対して心を閉ざしていたが、英語に堪能なはなと北澤の働きかけで少しずつ笑顔を見せ始める。これをきっかけに、はなと北澤は急速に接近していく。最後にはカナダから迎えが来て孤児院を去った[15]
浅野中也(あさの ちゅうや)
演 - 瀬川亮
吉平が支持する東京の社会主義運動家で、労民新聞の社主。行商人である吉平を宣伝活動のために利用する[17]
牧師
演 - 川中健次郎
はなや北澤たちが奉仕活動する孤児院の牧師。はながクリスマス会の後でミニーメイのために特別に英語の紙芝居をして楽しませてくれた(そのためにはなは寄宿舎の門限を破った)ことを茂木と富山に説明し、ミニーメイがはなのために紙芝居のお礼として描いた絵を取り次ぐ。この事情を知った茂木は校長に報告し、はなの門限破りの処罰を軽減するよう嘆願する[15]

その他の人々[編集]

村岡美里
演 - 三木理沙子
花子の娘[16]
村岡英治(むらおか えいじ)
演 - 鈴木亮平
葉山蓮子(はやま れんこ)[注 11]
演 - 仲間由紀恵
梶原総一郎(かじわら そういちろう)
演 - 藤本隆宏
嘉納伝助(かのう でんすけ)
演 - 吉田鋼太郎
宮本龍一(みやもと りゅういち)
演 - 中島歩

オープニング[編集]

エンディング[編集]

  • 「ベストフレンズ」と題し、一般公募で寄せられた、友情で結ばれた2人組のツーショット写真を紹介する[27]
  • なおドラマ本編は毎回、語りの「ごきげんよう、さようなら」という挨拶で締めている。これは実在の村岡花子がNHKのラジオ番組『子供の時間』(「コドモの新聞」)に出演していた際、「また明日、お話しましょうね。では皆さん、ごきげんよう、さようなら」の挨拶で締めくくっていた事に由来する[28]

演出上の特色[編集]

小説『赤毛のアン』へのオマージュ[編集]

劇中、小説『赤毛のアン』を基にしたエピソードが数々仕込まれている[7]

  • 第1回 - 教室で妹を泣かされ、怒ったはなが朝市に石板をぶつけるシーンは、からかわれたアンがクラスメイトを石板でぶつシーン[7][29]。さらに祖父の周造、朝市の母親であるリンは、それぞれマシュー、リンド夫人をもじったものであり、人物設定もそれぞれの特徴を盛り込んでいる[18]。また、はなが通うことになった学校の校名は「阿母(あぼ)尋常小学校」で、これは小説の舞台となるプリンス・エドワード島アボンリー村をもじったものである[30]
  • 登場人物の名前に関するもの。はなの生家である安東家は「東のアン」という意味合いで[18]、はなが周囲に「花子」と呼ばせるシーンは、アンが自身のことを「Ann」ではなく「e」をつけて「Anne」と呼ばれたがったというエピソードから[29][18]

村岡花子に関する実話[編集]

  • はなが編入する修和女学校の設定やくだりは、実在の村岡花子が明治時代に学んだ東洋英和女学校でのエピソードを基にしている[23]

お国言葉の採用[編集]

前々作『あまちゃん』の「じぇじぇじぇ」などに倣い、はなの故郷である山梨の「お国言葉」(甲州弁)を採用しており、制作統括の加賀田透は「ユーモラスで特徴的でもあるので話題になれば」と思いを述べている[31]。以下はその主な例で、「花子とアン」推進委員会の公式サイトでも甲州弁を確認することができる[32]

  • 「て」- 驚いた時に発する。驚きが強くなると「て、て」と続けて言う[31][33]
  • 「こぴっと」- 「しっかりしろ」という意味で、落ち込んでいる人間を励ます時などに使う[31][34]

スタッフ[編集]

スタッフの情報は「NHKドラマトピックス」も参照[2]

放送日程[編集]

放送日 サブタイトル 演出
1 001-006 03月31日 - 04月05日 花子と呼んでくりょう! 柳川強
2 007-012 04月07日 - 04月12日 エーゴってなんずら? 松浦善之助
3 013-018 04月14日 - 04月19日 初恋パルピテーション! 柳川強
4 019-024 04月21日 - 04月26日 嵐を呼ぶ編入生

ドラマ関連の企画[編集]

テレビ[編集]

ラジオ[編集]

イベント[編集]

  • 「花子とアン」〜もっと楽しむ“朝ドラ”の世界〜 - 2014年3月15日から6月29日まで開催。山梨県立図書館主催[36]

関連商品[編集]

ドラマガイド
  • NHKドラマ・ガイド 連続テレビ小説 花子とアン Part1(中園ミホ:作、NHKドラマ制作班:製作協力、NHK出版:編)

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 2013年11月現在、ロケーションセット所在位置は非公開のため、画像GPSデータは意図的に除去済み
  2. ^ はなは貧乏に苦しむ家族たちの生活を助けようとして地主の徳丸に掛け合い、3年間の契約で長野の材木問屋へ奉公に行くことを志願したが、相手方が男子を希望していたために断られ、代わりに吉太郎が奉公に行くことになった(第3回、第4回のストーリー)。
  3. ^ ただし、早朝に庭掃除を行う男性がいる他、全校生徒による礼拝は男性の牧師が担当している(第8回)。また、応接室の中に限り父親との面会は認められる(第12回)。
  4. ^ 村岡花子が通っていた東洋英和女学院がモデル[22][23]
  5. ^ ちなみに、当時の日本における特権階級の女性の結婚適齢期は16 - 17歳頃とされ、当時の修和女学校では在学中に結婚が決まって卒業を待たず退学する生徒が全体の半数近くもいたと説明されている(第18回のストーリー)。
  6. ^ 「50センテンス」(朝起きてから夜床に着くまでの日常生活の行動を細かくつづった50項目の英文)を生徒たちに暗唱させたり、週に1度英語だけで会話をしなければならない「イングリッシュ・スピーキング・デー」を設けるなど(第2週のストーリー)。
  7. ^ 具体的な例として、編入当時ホームシックのあまり礼拝堂で校長の悪口を言ったはなと亜矢子に対し、罰としてスコット先生の部屋の掃除を言い付けるが、その理由はホームシックを忘れさせるには体を動かすことが一番との配慮からであった(第9回のストーリー)。また、年末に寄宿舎の門限を破ったはなに対し校舎全体の大掃除を言い付けるが、はなが門限を破った真の理由を知ると、給金と称して3円の現金を渡し、汽車賃を惜しんで5年間一度も帰省していないはなが甲府へ帰省できるよう取り計らった(第15回のストーリー)。
  8. ^ 第10回で様子を見に来た吉平にはなが語った発言より。
  9. ^ 西洋料理を初めて見て戸惑うはなにナイフとフォークの使い方を教えたり、掃除の上手なはなを褒めるなど(第8回、第9回)。
  10. ^ 高等科の頃、縁談の有無について亜矢子から質問されると、縁談は多いが自分の気に入る男性がいないだけだと見栄を張っていた(第9回のストーリー)。
  11. ^ モデルは歌人柳原白蓮[25]
  12. ^ 1979年1月から12月まで、フジテレビジョン系で放送された番組。

出典[編集]

  1. ^ a b あらすじ第1週”. NHK連続テレビ小説「花子とアン」. 2014年4月1日閲覧。
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  36. ^ イベント情報|「花子とアン」〜もっと楽しむ“朝ドラ”の世界〜”. 「花子とアン」推進委員会. 2014年4月4日閲覧。

外部リンク[編集]

NHK 連続テレビ小説
前番組 番組名 次番組
ごちそうさん
(2013年度下半期)
花子とアン
(2014年度上半期)
マッサン
(2014年度下半期)
NHK総合テレビジョン 土曜日14:50-14:55枠(変動あり)
5分で『花子とアン』
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NHK総合テレビジョン NHKとっておきサンデー』内コーナー
ごちそうさん一週間
花子とアン一週間
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