サーヴィス (YMOのアルバム)
『サーヴィス (SERVICE)』 | ||||
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YMO の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
1983年9月 - 10月 ALFA Studio "A" | |||
ジャンル |
テクノ AOR | |||
時間 | ||||
レーベル | Y.M.O./アルファレコード | |||
プロデュース | YMO | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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YMO アルバム 年表 | ||||
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『サーヴィス』収録のシングル | ||||
『サーヴィス』 (SERVICE) は、日本の音楽グループであるイエロー・マジック・オーケストラ (YMO) の8作目のアルバム。
背景
本来は前作『浮気なぼくら』を最後のアルバムとして散開(解散)する予定であったが、当時高橋幸宏がDJを担当していたラジオ番組『オールナイトニッポン』(1967年 - 、ニッポン放送)内でレギュラー出演していた、三宅裕司率いるS.E.T.(スーパー・エキセントリック・シアター)とのコラボレーションを、アルバム『増殖』(1980年)と同じ形態でリリースすることを高橋自身が細野に持ちかけ、散開記念アルバムとして制作された。
すでに解散が前提だったため、メンバー間の衝突はなく、穏やかに作業が進められたと高橋はコメントしている。
録音
使用機材はプロフェット5、シーケンシャルプロフィットT-8(76鍵)、Emulator、ローランドMC-4、ローランドTR-808、リン・ドラム、シモンズ(シンセドラム)が挙げられる。
リリース
1983年12月14日にアルファレコード(Y.M.O.レーベル)よりLPレコード、カセットテープの2形態でリリースされた。
初回版LPはイエロー・ヴィニール、カスタム・レーベル仕様だったが、当初はオレンジ、イエロー、ブルーの3色が予定されていた。
本アルバムの初回版LPがイエロー・ヴィニール、当時発売された高橋幸宏のライブアルバム『tIME aND pLACE』(1984年)がグリーン・ヴィニール、YMOの次作である『アフター・サーヴィス』(1984年)がオレンジ・ヴィニール(実際には赤に近い色)であり、3枚で「Yellow, Midori, Orange」という駄洒落の意味合いが込められていた。
収録曲
全編曲: YMO。 | ||||
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 時間 |
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1. | 「LIMBO」 | 高橋幸宏、細野晴臣、ピーター・バラカン | 高橋幸宏、細野晴臣 | |
2. | 「S.E.T.」 | |||
3. | 「THE MADMEN」 | 細野晴臣、ピーター・バラカン | 細野晴臣 | |
4. | 「S.E.T.」 | |||
5. | 「CHINESE WHISPERS」 | 高橋幸宏、ピーター・バラカン | 高橋幸宏 | |
6. | 「S.E.T.」 | |||
7. | 「以心電信 (YOU'VE GOT TO HELP YOURSELF)」 | 細野晴臣、ピーター・バラカン | 坂本龍一、高橋幸宏 |
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 時間 |
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8. | 「S.E.T.+YMO」 | |||
9. | 「SHADOWS ON THE GROUND」 | 坂本龍一、高橋幸宏、ピーター・バラカン | 坂本龍一、高橋幸宏 | |
10. | 「S.E.T.」 | |||
11. | 「SEE-THROUGH」 | ピーター・バラカン | YMO | |
12. | 「S.E.T.」 | |||
13. | 「PERSPECTIVE」 | 坂本龍一、ピーター・バラカン | 坂本龍一 | |
14. | 「S.E.T.」 | |||
合計時間: |
曲解説
メンバー共同制作の楽曲は少なく、それぞれ個々に作曲・歌唱しているため、ソロ作品のオムニバスアルバムに近い作りをしている[要出典]。
A面
- LIMBO
- S.E.T.
- THE MADMEN
- S.E.T.
- イントロに使われている曲はフュージョン・バンド、カシオペアの"Time Limit"。
- CHINESE WHISPERS
- 高橋はこの当時、全然活力が無かったらしく、この曲も好きではないとコメントしている。
- S.E.T.
- 以心電信(YOU'VE GOT TO HELP YOURSELF)
- 詳細は『以心電信 (YMOの曲)』を参照。
B面
- S.E.T.+YMO
- YMOメンバーも参加した落盤事故のコント。当時の三宅裕司は細野と坂本に会ったことがなかったが、三人の性格を、細野は冷静沈着、高橋は繊細、坂本はいつも怒っていると考えて台本を作成した。後日、坂本は自分自身の声を聞いて「声がこもって何を言っているか分からない」とコメントしている。
- SHADOWS ON THE GROUND
- 細野曰く「スティーリー・ダンを意識していると言われた」曲。当時アメリカで流行っていたAORな雰囲気を出している。どこか高橋のソロアルバム『サラヴァ!』の頃のようなクラウス・オガーマンを髣髴とさせる部分があるが、これに関して坂本は「幸宏のソロ曲を作っている感じだったので、無意識に出てしまったのかもしれない」と答えている。
- S.E.T.
- SEE-THROUGH
- シングル『過激な淑女』のB面にも収録されている。YMOの楽曲中、唯一のピーター・バラカン単独の作詞曲。
- S.E.T.
- PERSPECTIVE
- 歌詞の「Every day」が続くのは、コンセプチュアル・アートの第一人者である河原温から影響を受けている。坂本はラジオのインタビューで「YMOのフェイバリット」としてこの曲を挙げており[2]、本人もこの曲を気に入っていることが伺える。坂本のアルバム『/04』にピアノ連弾として再収録されている。
- S.E.T.
スタッフ・クレジット
イエロー・マジック・オーケストラ
参加ミュージシャン
- 藤井丈司 - テクニカル・アシスタンス
- 山添昭彦 - テクニカル・アシスタンス
- スーパー・エキセントリック・シアター/コントパート
スタッフ
- YMO - プロデューサー、ミックス・エンジニア
- 小池光夫 - レコーディング、ミックス・エンジニア
- 土井章嗣 - アシスタント・エンジニア
- 笠井鉄平(CBSソニー信濃町スタジオ) - マスタリング・エンジニア
- 井上嗣也 - アート・ディレクション、ペインティング
- Beans - デザイン
- 小尾一介 - A & Rコーディネーター
リリース履歴
No. | 日付 | 国名 | レーベル | 規格 | 規格品番 | 最高順位 | 備考 |
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1 | 1983年 12月14日 |
日本 | アルファレコード | LP・CT | YLR-28013 (LP) YLC-28011 (CT) |
5位 | |
2 | 1983年 | オランダ | Pick Up Records | LP | LPU 0001 | - | [3] |
3 | 1984年 5月25日 |
日本 | アルファレコード | CD | 38XA-13 | - | |
4 | 1987年 3月25日 |
日本 | アルファレコード | CD | 32XA-144 | - | |
5 | 1992年 3月21日 |
日本 | アルファレコード | CD | ALCA-294 | - | |
6 | 1992年 8月 |
オランダ | Roadrunner Records | CD | LS 9151 2 | - | [4] |
7 | 1994年 6月29日 |
日本 | アルファレコード | CD | ALCA-9047 | - | |
8 | 1998年 1月15日 |
日本 | アルファレコード | CD | ALCA-5224 | - | |
9 | 1999年 9月22日 |
日本 | 東芝EMI | CD | TOCT-24242 | - | [5] |
10 | 2003年 1月22日 |
日本 | ソニー・ミュージックハウス | CD | MHCL 212 | 80位 | [6] |
11 | 2003年 | カナダ、 イギリス |
エピック・レコード | CD | EK 91845 (CA) 513452 2 (UK) |
- | |
12 | 2010年 9月29日 |
日本 | ソニー・ミュージックダイレクト | ブルースペックCD | MHCL-20110 | 296位 | [7] |