シーケンシャル・サーキット プロフェット5

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
プロフェット5 Rev.3

シーケンシャル・サーキット プロフェット5(Sequential Circuits Prophet-5)は1978年1月NAMMにおいて発表され、1978年から1984年にかけてシーケンシャル・サーキット社から発売されていたアナログシンセサイザー

特徴[編集]

初の音色メモリ可能なポリフォニックシンセサイザーで、ポリ・モジュレーション(POLY-MOD)という独自の機能により特徴的な音色が出せる。

5音同時発音可能で、音色はRev.1(後述)の場合40音メモリが可能である。音色メモリ機能はZ80CPUとして搭載し各パラメータの状態を記録可能にしたことにより実現した。また、カセットテープインターフェイスを搭載しており、外部のデータレコーダに音色データをセーブできる。61鍵、2VCO+VCF+VCA+LFOの構成である。

ポリ・モジュレーションという機能は、オシレーター(VCO)Bやフィルタのエンベロープで、オシレーターA、パルスウィズス、フィルターのカットオフ周波数を変調できるもので、複雑な倍音を合成することが可能となっている。

ユニゾンモードでのグライドが可能(後発のprophet-600はポリフォニックでのグライドが可能)

バージョン[編集]

全部で約7200台販売された。大きく分けて3つのバージョンに分かれる。機械としての安定性や機能面はRev.3が勝るが、反面楽器としての出音はRev.2以前の方が良いというユーザーもいる。

  • Rev.1 - 製造番号0001から0182。製造初期のモデルで若干個体差がある。木製ボード部はアカシア材、VCOとVCFのチップはSolid State Micro Technology(SSMT)製。電源スイッチはフロントパネルにある。
  • Rev.2 - 製造番号0183から1300。木製ボードの材質と内蔵チップはRev.1と同じ。電源スイッチが背面に移り、また若干パーツの変更があった。
  • Rev.3 - 製造番号1301から2469。木製ボード部はクルミ材に変更、また内部のVCO、VCFチップがCurtis Electromusic Specilities(CES)製となり、電圧制御法が変わったことによりRev.1や2に比べ安定性が増した。ノブやボタン等の一部も変更されている。
  • Rev.3.2 - 製造番号2470から4063。120音メモリとなった。後期モデルは部品を加えることでMIDI対応が可能。(製造番号で判断するとRev.3.3だが実際はRev.3.2が存在する)
  • Rev.3.3 - 製造番号4064以降。

主なユーザー[編集]

  • 坂本龍一
    YMOの頃に本機を多用。特にディストーションギターの様な強烈なリードトーンは、個性的な音色の一つである。2011年に於いてもいまだに一番気に入っているシンセサイザーだという[1]
  • YMO
    YMOの3名は中期から後期(散開前)にかけて本機を多用し、音作りに関しても熟知していた。
  • 和泉宏隆
    THE SQUAREの頃に本機を多用。アルバム『TRUTH』のスタッフクレジットのキーボードやシンセサイザーのリストにも本機の名が記されてお入り、使用されている事が分かる。
  • 喜多郎
  • 小田和正オフコース時代)
    コンサ-ト時は数台の本機を楽曲により使い分けていた。
  • 冨田勲
    使っていた事がある。

エミュレータ[編集]

音色を再現したソフトウェア・シンセサイザーとして、米国Wine Country ProductionsよりProphet Plus(日本未発売)、Native InstrumentsよりPro-53、ArturiaよりProphetVが発売されている。

ハードウェアとしては2006年にCreamwareよりPro-12 ASB、2007年にはプロフェット5の開発者であるDave Smithが設立したDave Smith InstrumentsよりProphet'08が発売された。