イエロー・マジック・オーケストラ (YELLOW MAGIC ORCHESTRA) は、イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)のデビューアルバム[1]。1978年11月25日にアルファレコードからリリースされた。
解説 [編集]
- 細野晴臣によるプロデュースで、坂本龍一と高橋幸宏と3人で楽曲を提供した。このとき高橋は作曲経験が浅かったため、坂本から作曲の方法を聞いたり、鼻歌を坂本が書き留めて譜面化するなどしていたという。また、当時細野は本名ではなく「ハリー細野」と名乗っており、プロデューサー名のクレジットも「HARRY HOSONO」となっている。
- 「東風」以降(LPレコードのB面)のノンストップ構成は、当時ディスコ向けメドレーアルバムをリリースしていたミーコの影響によるもの。また、ジョルジオ・モロダーのアルバム『永遠の願い』からも影響を受けたと細野はコメントしている。[2]。またドラム・トラックは、高橋がテープによるループでなく、全編にわたり演奏している。
- ジャケットデザインは脇田愛二郎。
- アルバム制作費は当時の一般的な制作費の倍に当たる800万円をかけていた[2]。
- アルバムには収録されなかった楽曲に、「インド」(仮タイトル)がある。(後にPre-YMO名義で発表)
- 翌年アルファレコードがアメリカのA&Mレコードと契約。本アルバムをリミックスした『イエロー・マジック・オーケストラ (US版)』がホライズン・レーベルからリリースされる。アメリカでのリミックス版を「米国版」(またはUS版)、オリジナルを「日本版」と呼ぶこともある。アメリカのリミックスは、トミー・リュピーマの長年のコンビのエンジニア、アル・シュミットがキャピタル・スタジオで行っている。「日本版」「米国版」の他、解説などを省略した廉価版として両方が入った2枚1組のCDも発売されたことがある。
- 2005年1月26日にバンド、といぼっくすがアコースティック楽器で本アルバムを完全カヴァーしたアルバム『アコースティックYMO』をリリース。「シムーン」と「マッド・ピエロ」ではヴォーカルに細野が参加。「コンピューター・ゲーム」の電子音までも生楽器で再現している。
- 「東風」「中国女」「マッド・ピエロ」の名称は、ジャン=リュック・ゴダールの『ゴダール3部作』と称される映画タイトルから取られている[3][2](「マッド・ピエロ」は邦題「気狂いピエロ」)。映画には関係なく、ゴダール好きの坂本がタイトルを引用したもの[2]。
リリース履歴 [編集]
収録曲 [編集]
全編曲: イエロー・マジック・オーケストラ。
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| 1. |
「コンピューター・ゲーム “サーカスのテーマ”」 (COMPUTER GAME "Theme From The Circus") |
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イエロー・マジック・オーケストラ |
1:48 |
| 2. |
「ファイアークラッカー」 (FIRECRACKER) |
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マーティン・デニー |
4:50 |
| 3. |
「シムーン」 (SIMOON) |
クリス・モスデル |
細野晴臣 |
6:27 |
| 4. |
「コズミック・サーフィン」 (COSMIC SURFIN') |
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細野晴臣 |
4:51 |
| 5. |
「コンピューター・ゲーム “インベーダーのテーマ”」 (COMPUTER GAME "Theme From The Invader") |
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イエロー・マジック・オーケストラ |
0:43 |
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| 6. |
「東風」 (TONG POO) |
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坂本龍一 |
6:15 |
| 7. |
「中国女」 (LA FEMME CHINOISE) |
クリス・モスデル |
高橋ユキヒロ |
5:53 |
| 8. |
「ブリッジ・オーバー・トラブルド・ミュージック」 (BRIDGE OVER TROUBLED MUSIC) |
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イエロー・マジック・オーケストラ |
1:16 |
| 9. |
「マッド・ピエロ」 (MAD PIERROT) |
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細野晴臣 |
4:20 |
| 10. |
「アクロバット」 (ACROBAT) |
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細野晴臣 |
1:13 |
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合計時間:
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37:44 |
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曲解説 [編集]
A面 [編集]
- コンピューター・ゲーム “サーカスのテーマ” - COMPUTER GAME "Theme From The Circus"
- アーケードゲーム「サーカス」の音をシンセサイザーで表現。シーソーの音、風船が割れる音、失敗時の葬送行進曲などが再現されている。曲後半からドラムの音が挿入され、ゲーム音がリズムに合わさり、次の曲へと連結される。[2]。ほとんどを細野晴臣が自宅で設計し、YMOの3人による手弾きで録音している。使用しているシンセサイザーはPS-3100のみで、松武秀樹はまったく関与していない。[4]
- ファイアークラッカー - FIRECRACKER
- 原曲はマーティン・デニーのアルバム『クワイエット・ヴィレッジ』に収録されているもの。YMOデビュー戦略として、「チャンキー・ミュージック」と銘打ち、この曲のカヴァーを売り出そうと、細野が構想したことが細野のメモに書かれている。本アルバムで最初に録音された。当初クリック音を頼りに3人で人力で録音したが、細野いわく「その出来があまりにも当たり前で、今までと変わらないものになってしまって」、その場で消去してしまった。しかし、そのテイクで「コンピューターの要素をもっと強く出していかないと面白くない」ことがわかったという。印象的なイントロ(ベースとフルート風のシンセサイザー)はシーケンサーによる演奏である。間奏のピアノは坂本による即興で、マリンバは細野が演奏している[5]。パーカッションのほとんどはシーケンサーによるものであるが、クラップはPollard SYNDRUMを使って高橋が叩いたものである。エンディングの爆竹風の音はシンセサイザーではなく、効果音を用いている[4]。アメリカでヒットした際には、デニーから自分の曲をカヴァーしてくれたお礼と、ヒットを祝福する電報が届いた[2]。2001年にはジェニファー・ロペスのシングル「I'm Real」でYMOバージョンがカヴァーされた。なお、この曲は1980年にリリースされた増殖に登場したスネークマンショーの伊武雅刀が声の出演をしている「空から日本を見てみよう」(テレビ東京系)で、空から何かを見つけた時の音楽に使われていた。
- シムーン - SIMOON
- 詳細は「シムーン (曲)」を参照。
- コズミック・サーフィン - COSMIC SURFIN'
- 細野の作品。元々は鈴木茂、山下達郎とのアルバム『パシフィック』に収録されていた[6]。細野は『パシフィック』制作時点で、既にテクノへの路線を目指す意思があったと回想している[2]。更に、インストと言えばベンチャーズということから「テクノとベンチャーズを掛け合わせて作ったんだと思う」とも語っている。松武秀樹のコメントによると、坂本と高橋が要望してアルバムに入れ、坂本が原曲を分析してアレンジしている[4]。メロディーはPS-3100、シンセ・ベースやサウンドエフェクトはMoogIII-Cを使っている[7]。高中正義がギターで参加している。
- コンピューター・ゲーム “インベーダーのテーマ” - COMPUTER GAME "Theme From The Invader"
- アーケードゲーム「スペースインベーダー」の音をシンセサイザーで表現。バックでは「サーカス」の音が流れている。この曲も松武は不参加である[4]。
B面 [編集]
- 東風 - TONG POO
- 詳細は「東風 (曲)」を参照。
- 中国女 - LA FEMME CHINOISE
- 詳細は「中国女 (曲)」を参照。
- ブリッジ・オーバー・トラブルド・ミュージック - BRIDGE OVER TROUBLED MUSIC
- タイトルは細野によるもの。エンジニアが曲名を尋ねたところ、困ってサイモン&ガーファンクルの『明日に架ける橋 (Bridge Over Troubled Water)』の駄洒落になった[要出典]。この曲に松武は関与していない。[4]
- マッド・ピエロ - MAD PIERROT
- 詳細は「マッドピエロ」を参照。
- アクロバット - ACROBAT
- ゲーム音と葬送行進曲が交互に流れる小品。「コンピューター・ゲーム」の音が背景音として使われている他、構成やメロディーの類似から「曲の終了とともにアルバムの頭に戻る」という意匠が施されている。米国版では削除された。
参加ミュージシャン [編集]
- 坂本龍一 - キーボード、エレクトロニクス、パーカッション、オーケストレーション
- 高橋ユキヒロ - ドラムス、パーカッション、エレクトロニクス、ヴォーカル
- 細野晴臣 - ベース、エレクトロニクス、キーボード、アレンジメント
- 松武秀樹 - マイクロ・コンポーザー・プログラミング
- 橋本俊一 - ヴォーカル(「シムーン」)
- 高中正義 - エレクトリック・ギター(「コズミック・サーフィン」、「中国女」)
- 布井智子(旧姓:江部) - セクシー・ヴォイス(「中国女」[8])
脚注 [編集]
- ^ クレジットは細野晴臣名義。
- ^ a b c d e f g 『イエロー・マジック・オーケストラ』アスペクト、2007年 ISBN 978-4-7572-1432-3
- ^ 田中雄二『電子音楽 in JAPAN』アスペクト、2001年 ISBN 978-4757208711
- ^ a b c d e 2010年5月15日(土)放送USTREAM「YMOファーストアルバム大解剖」その1より
- ^ ティン・パン・アレイ時代に横浜中華街でのライブで原曲に忠実なアレンジで演奏された。その時もマリンバを演奏していた。そのライブにはエレクトリックピアノとシンセサイザーで後に細野とYMOを組む事になる坂本龍一、ピアノで後にYMOのライブサポートメンバーとなる矢野顕子が参加していおり、演奏は、ボックスセット『Harry Hosono/Crown Years 1974-1977』のDISC-3「ハリー細野&ティン・パン。・アレイ in CHAINATOWN」で聞く事が出来る。
- ^ 「POLYPHONICS」名義でシングルカットされている。『パシフィック』はCD化されている他、過去に出した7枚のYMOのライブ盤とレアトラックを収録した1枚の計8枚のCDを収納したbCD-BOX「L-R TRAX Live&Rare Tracks 」のDisc 8に「パシフィックバージョン」として収められている
- ^ 『キーボード・スペシャル』1999年11月号より
- ^ 本業は当時のアルファレコード社長秘書であったため、クレジットがなかった。フランス語が堪能で、後のYMOのアルバムに幾度かヴォイスとして参加している。
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イエロー・マジック・オーケストラ |
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| 完全限定BOX |
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| 関連アルバム |
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| 映画 |
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| その他楽曲 |
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| 関連ユニット |
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