顕浄土真実教行証文類

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教行信証 から転送)

顕浄土真実教行証文類』(けんじょうどしんじつきょうぎょうしょうもんるい)とは、鎌倉時代の僧親鸞の著作。全六巻。一般には略して、『教行信証』(きょうぎょうしんしょう)。正式な表題は『顯淨土眞實敎行證文類』と記述されている。本願寺三世覚如以前は『敎行證(教行証)』と称されていた。また『敎行證文類(教行証文類)』、『廣文類(広文類)』、『本典』などと略称される。

浄土真宗の立教開宗の根本聖典とされる。『御草本』と呼ばれる自筆の再稿本が坂東報恩寺東京都台東区)を経て東本願寺に現存する(『坂東本』〈国宝〉)。東国(関東)在住時代に一応まとまり、親鸞が死ぬまで補訂した永遠に未完の書ともいえる。

念仏の要文を集め、自分の解釈も入れ、体系的に叙述している。『仏説無量寿経』を根本経典とし、現世での往生成仏を説いた。

2003年7月より2004年3月にかけて『坂東本』の修復が行われた。その際、調査を行ったところ、新たに約700ヶ所に、角筆(竹などを尖らせた筆記具。紙に凹みをつけて書き込む。)によりつけられた書き込みが発見される。その内400ヶ所は、重要箇所に注意を促す「合点(がってん)」と呼ばれる書き込み。

[編集] 内容

本願力回向を往相回向還相回向の二つに分け、その往相の法義を「教」・「行」・「信」・「証」の四法として明かした。

[編集] 構成

注:巻名の()内は通称。

  • 「顕浄土真実教行証文類序」(総序) - 初めにある序文である。
  • 「顕浄土真実教文類一」(教巻)
    「教」とは、釈迦が説いた『無量寿経』(親鸞は『大無量寿経(大経)』と称した。)であり、本願を宗とし、名号を体とする釈迦がこの世に生まれた本懐の教であるとする。この経に説かれた法義が、次の行信証の因果である。
  • 「顕浄土真実行文類二」(行巻)
    「行」とは、本願の名号であって、破闇満願の本願力の働きをもち衆生を往生成仏せしめる行法である。
    「行巻」の最後に、浄土真宗各派の勤行に用いられる「正信念仏偈(正信偈)」がある。
  • 「顕浄土真実信文類三」(信巻)
    「信」とは、この行法を領受した三心即一の無疑の信心をいう。この信の体は名号であり、また仏の大智大悲心であるからよく真実報土に到って涅槃さとりを開く因となる。これを信心正因という。
  • 「顕浄土真実行証文類四」(証巻)
    「証」というのは験現という意味で、行信の因徳が仏の果とあらわれることを証という。すなわち阿弥陀仏同体のさとりで、涅槃とも滅度ともいう。この証果の悲用として、衆生救済の還相が展開するという。
  • 「顕浄土真仏土文類五」(真仏土巻)
    このような証の現れる境界が、第五の「真仏土」であって、光明無量・寿命無量の大涅槃の境界である。それは同時に往還二回向のおこる本源でもある。
  • 「顕浄土方便化身土文類六」(化身土巻) - 「本」と「末」に分けられる。
    以上五巻で顕真実の法義は終わるが、この「化身土巻」において、権化の教と、邪偽の教を区分し明かされる。権化の教とは、聖道門浄土門内の方便教である要門、真門のことである。また邪偽の教とは、仏教以外の外道のことをいう。このように「仮」と「偽」を簡ぶことによって、真実を明らかにされる。
    「化身土巻・末」の最後に、一般に「後序」と呼ばれる、本書撰述の本意を述べている。

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