彌彦神社

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彌彦神社
Iyahiko-jinja 1.JPG
拝殿
所在地 新潟県西蒲原郡弥彦村弥彦2898
位置 北緯37度42分24.16秒
東経138度49分33.68秒
座標: 北緯37度42分24.16秒 東経138度49分33.68秒
主祭神 天香山命
神体 弥彦山神体山
社格 式内社名神大
越後国一宮
国幣中社
別表神社
創建 不詳
本殿の様式 三間社流造
例祭 2月2日
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神体とする弥彦山
(ただし中央は多宝山で、左後方が弥彦山)
一の鳥居と社号標

彌彦神社(いやひこじんじゃ、常用漢字体:弥彦神社)は、新潟県西蒲原郡弥彦村にある神社式内社名神大社)、越後国一宮旧社格国幣中社で、現在は神社本庁別表神社

正式には「いやひこ」だが、地名などが全て「やひこ」と読む関係で、一般には「やひこ」と呼ばれる。

概要[編集]

越後平野西部の弥彦山(標高634m)山麓に鎮座し、弥彦山を神体山として祀る神社である。

万葉集』にも歌われる古社であり、祭神の天香山命越後国開拓の祖神として信仰されたほか、神武東征にも功績のあった神として武人からも崇敬された。宝物館には日本有数の大太刀(長大な日本刀)である「志田大太刀(しだのおおたち、重要文化財)」や、源義家源義経上杉謙信などに所縁と伝えられる武具などが社宝として展示されている。

宮中同様に鎮魂祭を行うとして、石上神宮物部神社と共に有名である。なお、当社の鎮魂祭は宮中で行われる11月22日でなく、4月1日11月1日の年2回行われる。二年参りや初詣、秋の菊まつりは特に賑わう。

祭神[編集]

「天香語山命」とも表記。地名から「伊夜日古大神(伊夜比古大神、伊夜彦大神)」などとも称される。
弥彦山頂にある御神廟(奥の宮)が神廟にあたるとされる。

なお祭神に関しては、大屋彦命大彦命とする説もある。

歴史[編集]

概史[編集]

創建年代は不詳。祭神の天香山命は、『古事記』に「高倉下」として登場する。社伝によれば、命は越後国開拓の詔により越後国の野積の浜(現 長岡市)に上陸し、地元民に漁撈製塩稲作養蚕などの産業を教えたとされる。このため、越後国を造った神として弥彦山に祀られ「伊夜比古神」として崇敬された。このほか、彌彦の大神は、神武天皇即位の大典の際に自ら神歌楽(かがらく)を奉奏したとされる。ただし、尾張国造家の祖神である天香山命が越後に祀られるのは不自然なため、本来の祭神は北陸の国造家高橋氏の祖神・大彦命ではないかとする説もある。

江戸時代には、越後高田藩藩主松平忠輝が、500石の社領寄進し、朱印地となった。朝廷からも篤く崇敬されたという。社家明治時代まで高橋氏が世襲した。

この頃神主であった高橋左近光頼により、神道家・橘三喜の教えの影響下で、神社の神宮寺を廃して仏像を取り払い神葬祭を行うなど、神仏分離が行われた。しかし元禄4年(1691年)に光頼は神宮寺の僧に訴えられて敗訴している。

国学者の平田篤胤は、彌彦神社に聖徳太子が記した神代文字が存在すると主張したが、該当の文書は火事で焼失したと伝わる。

明治4年(1871年)、近代社格制度において国幣中社に列した。

神階[編集]

境内[編集]

本社(山麓)[編集]

社殿は明治45年(1912年)に焼失し、大正5年(1916年)に現在地に移って再建された。拝殿の背後に弥彦山を仰ぐ[1]

  • 本殿 - 三間社流造
  • 幣殿
  • 拝殿
  • 万葉道

弥彦山頂[編集]

御神廟(奥の宮)
  • 御神廟
奥の宮。弥彦山頂に鎮座する(位置)。天香山命と妃神・熟穂屋姫命の神廟とされる。

その他[編集]

  • 大鳥居
弥彦と吉田を結ぶ県道29号線上、矢作駅近くに立つ(位置)。昭和57年(1982年)建立。高さ30mで、建立当時は日本一であった[2]
  • 弥彦神社上陸地
    • 所在地:寺泊町野積海岸
弥彦の神が上陸したとされ、石碑が立つ。

摂末社[編集]

摂社[編集]

  • 妻戸神社 (つまど-)
    • 祭神:熟穂屋姫命 (うましほやひめ-) - 天香山命の妃神
    • 鎮座地:長岡市寺泊野積(境外社、位置
    • 神廟:御神廟(弥彦山頂)
  • 武呉神社 (たけくれ-)
    • 祭神:天五田根命 (あめのいつたね-) - 第1嗣(天香山命の後継第1代)
    • 鎮座地:本社境内(位置
    • 神廟:本社境内
  • 船山神社
    • 祭神:天忍人命 (あめのおしひと-) - 第2嗣(後継第2代)
    • 鎮座地:新潟市西蒲区福井(境外社、位置
    • 神廟:鎮座地に同じ
  • 草薙神社
    • 祭神:天戸国命 (あめのとくに-) - 第3嗣(後継第3代)
    • 鎮座地:本社境内
    • 神廟:弥彦公園内の御殿山(位置
  • 今山神社
    • 祭神:建筒草命 (たけつつくさ-) - 第4嗣(後継第4代)
    • 鎮座地:本社境内
    • 神廟:新潟市西蒲区樋曽(位置
  • 勝神社 (すぐる-)
    • 祭神:建田背命 (たけたせ-) - 第5嗣(後継第5代)
    • 鎮座地:本社境内
    • 神廟:弥彦公園内の御殿山
  • 乙子神社 (おとご-)
    • 祭神:建諸隅命 (たけもろずみ-) - 第6嗣(後継第6代)
    • 鎮座地:本社境内
    • 神廟:本社境内 - 旧本殿近くの椎の神木西脇に鎮座
  • 桜井神社
    • 祭神:天香山命
    • 鎮座地:弥彦村麓字小桜(境外社、位置) - 弥彦神社の旧跡と伝えられる

末社[編集]

境内社
  • 二十二所社
    • 祭神:近畿周辺の著名な22神
  • 八所神社
    • 祭神:京都以東の著名な8神
  • 十柱神社 (とはしら-)
本来は大己貴神のみを祀ったが、元禄7年(1694年長岡藩主・牧野忠辰牧野氏に関わる4神を合祀して社殿が建てられ「五所宮」とされた。明治8年、燕市渡部の十柱神社から合祀して牧野氏の4神を除き、以後「十柱神社」と改めた。
社殿は江戸時代中期の造営で、国の重要文化財。
境外社
  • 湯神社
  • 祓戸神社 (はらえど-) - 弥彦への本街道入口に鎮座し、穢れを除いていると伝えられる。
  • 火宮神社 (ひのみや-) - 祭神:迦具都知大神
  • 住吉神社 - 祭神:住吉三神。境内には蛸ケヤキが立つ
  • 上諏訪神社 - 祭神:建御名方命
  • 下諏訪神社 - 祭神:建御名方命

祭事・行事[編集]

祭事[編集]


行事[編集]

  • 弥彦菊まつり (新潟県菊花展覧会、11月1日-24日
1961年(昭和36年)から毎年開催の菊花展覧会。県内外からの6000鉢に及ぶ作品が並ぶ。畳60畳敷きの広さに、30000本の挿芽小菊を用い全国の景勝地を造園する「大風景花壇」は有名。新潟県・新潟県菊花連盟主催、厚生労働省後援。

文化財[編集]

重要文化財(国指定)[編集]

  • 境内末社 十柱神社社殿(建造物) - 大正6年指定
  • 大太刀(銘 南無正八幡大菩薩右恵門烝家盛 南無唵摩利支天源定重応永廿二年十二月日)(工芸品)
通称「志田大太刀(しだのおおたち)」。室町時代、備前長船派の刀工家盛の作。刃渡2.2の大太刀。昭和4年指定。
  • 鉄仏餉鉢(工芸品)
嘉暦2年(1326年)銘。昭和34年指定。

重要無形民俗文化財(国指定)[編集]

  • 弥彦神社燈篭おしと舞楽 - 昭和53年指定

国の登録有形文化財[編集]

いずれも大正5年建造で、平成10年に登録。

  • 本殿
  • 幣殿
  • 拝殿
  • 石廊下
  • 瑞垣・裏門
  • 神饌所
  • 伺候所
  • 祝詞舎
  • 一之鳥居
  • 制札台
  • 石橋
  • 絵馬殿
  • 手水舎
  • 神符授与所
  • 二之鳥居
  • 神木石柵
  • 鼓楼
  • 舞殿
  • 楽舎
  • 参集殿(旧拝観所)
  • 斎館(旧勅使館)
  • 狛犬
  • 摂社乙子神社
  • 摂社今山神社
  • 摂社草薙神社

新潟県指定有形文化財[編集]

  • 砧青磁袴腰大香炉(工芸品) - 昭和29年指定
  • 大太刀 拵共(工芸品) - 江戸時代後期。昭和29年指定
  • 鏡鞍(附 壺鐙)(工芸品) - 鎌倉時代。昭和39年指定
  • 上杉輝虎祈願文(書跡典籍) - 室町時代。昭和44年指定

新潟県指定天然記念物[編集]

  • 蛸ケヤキ - 昭和27年指定

現地情報[編集]

所在地
交通アクセス

本社まで

本社から御神廟(弥彦山頂)まで

  • 徒歩:約90分(山道)
  • 弥彦山ロープウェイ:山麓駅(本社から徒歩約10分、送迎バスあり)から山頂駅へ、下車後徒歩約10分

補足事項

  • 御神廟への参詣は登山に等しく、山麓と山頂とで気温・天気が異なることもあり注意が必要。
  • 駐車場:本社付近、弥彦山頂(弥彦スカイライン利用)にそれぞれ有り。
周辺

脚注[編集]

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  1. ^ 境内地図は弥彦神社地図(弥彦観光協会(外部リンク))参照。
  2. ^ 2012年現在の日本一は、和歌山県田辺市の大斎原(熊野本宮大社旧社地)のもので、高さ33.9m。

参考文献[編集]

  • 彌彦神社編『彌彦神社』(学生社2003年平成15年))
  • 『日本歴史地名大系 新潟県の地名』(平凡社)西蒲原郡弥彦村 弥彦神社項

関連項目[編集]

外部リンク[編集]