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* 劇中歌「[[瑠璃色の地球]]」<ref>{{Cite news|url= http://www.cinemacafe.net/article/2017/08/03/51543.html |title= 広瀬すず、松田聖子の名曲を劇中披露!「素敵なシーンになりました」 |newspaper= シネマカフェ |publisher= イード |date= 2017-08-03 |accessdate= 2017-08-03 }}</ref>
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: 作詞 - [[松本隆]] / 作曲 - [[平井夏美]] / 編曲 - 神前暁 / 歌 - 及川なずな(CV. [[広瀬すず]])
: 作詞 - [[松本隆]] / 作曲 - [[平井夏美]] / 編曲 - 神前暁 / 歌 - 及川なずな(CV. [[広瀬すず]])
: [[1986年]]に発表された[[松田聖子]]の楽曲のカバー。主人公・なずなが劇中で歌う。オリジナルサウンドトラックに「及川なずな(CV. 広瀬すず)」名義で収録。
: [[1986年]]に発表された[[松田聖子]]の楽曲のカバー。ヒロイン・なずなが劇中で歌う。オリジナルサウンドトラックに「及川なずな(CV. 広瀬すず)」名義で収録。


== 関連書籍 ==
== 関連書籍 ==

2019年7月22日 (月) 00:35時点における版

打ち上げ花火、
下から見るか?
横から見るか?
監督 岩井俊二
脚本 岩井俊二
出演者 山崎裕太
奥菜恵
タモリ
音楽 REMEDIOS
撮影 金谷宏二
編集 茶園一郎
製作会社 フジテレビジョン
共同テレビ
配給 ヘラルド・エース
日本ヘラルド映画
公開 日本の旗 1995年8月12日
上映時間 90分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』(うちあげはなび、したからみるかよこからみるか)は、1993年にフジテレビで放送された岩井俊二監督のテレビドラマ作品。また、1995年に公開された映画作品。

2017年8月18日、この作品を原作としたアニメ映画が公開された[1]。詳細はアニメ映画の節を参照。

概要

本作品は当初、オムニバステレビドラマIf もしも』の一篇として1993年9月2日に放送する予定だったが、同年8月26日に放送する予定だったエピソードが見送られたため、1週間繰り下げて放送された。同年、テレビドラマとしては異例の日本映画監督協会新人賞を受賞した。その後、1995年8月12日にはオープニングタモリの出演シーンをカットして再構成されたバージョンが、映画として劇場公開された。

当時は若手のテレビドラマ監督・脚本家であった岩井俊二の評価と知名度を一気に上げ、映画製作に進出させるきっかけとなった作品である。その映像は、色調の調整などを使ってフィルムらしく見せる手法(フィルム効果、あるいはF効果と呼ばれる)を使って作成されており、これも当時のゴールデンタイムのテレビドラマとしては非常に珍しかった。

「東日本大震災により大きな被害を受けた本作のロケ地と東日本復興への願いをこめて」と、2011年7月22日から8月31日まで岩井俊二の公式サイトにて、無料で動画配信された[2]

あらすじ

小学生の典道と祐介は仲の良い友達だが、実は2人とも同級生のなずなの事が好きだった。しかしなずなの両親が離婚し、彼女が母親に引き取られて2学期から転校することになっているとは、2人には知るよしもなかった。親に反発したなずなは、プールで競争する典道と祐介を見て、勝った方と駆け落ちしようとひそかに賭けをする。勝ったのは祐介か? 典道か? 一瞬の勝負のあとから、AパートとBパートで異なる2つの物語が展開する。
Aパート
順調に泳ぐ典道だったが、プールのヘリに足をぶつけて負けてしまう。勝った祐介はなずなに「花火大会に二人で行こう」と誘われるも、祐介は男友達の考えた「打ち上げ花火は横から見たら丸いのか?平べったいのか?」を優先し、なずなとの約束を破ってしまう。それを知らないなずなは彼の実家の病院で散々待たされ、足の治療に来た典道に「君を誘ったらどうしてた?」と聞くと典道は「俺は裏切らない」と返すが、なずなはすさんだ表情の母親になすすべなく連れ戻されてしまう。怒った典道は祐介を殴り倒すと、「あの時俺が勝っていれば」と後悔する。
Bパート
足をぶつけることなく勝った典道はなずなに「花火大会に二人で行こう」と誘われ、男友達にも「打ち上げ花火は横から見たら丸いのか?平べったいのか?」と誘われるも、なずなとの約束を優先し、バスに乗せられ駅で降りた。なずなは時間が経つにつれ態度を変え駆け落ちせずバスで戻り、学校のプールに忍び込み水遊びをした後、「2学期で会おう」と叶うことのない約束をして典道の元を去っていく。一方祐介達は灯台に向かうも花火はすでに終わってしまった。典道は祭りで彼氏を連れた三浦先生から花火師を紹介してもらい、花火を一発打ちあげてもらう。典道は下から、祐介達は横から花火を見ることができた。

音楽

使われている楽曲は、全曲REMEDIOS(麗美の別名義)によってこの作品のために書き下ろされている。

特に、主題歌として使われた「Forever Friends」は、作品のクライマックスとなるシーンで使用されていることもあり、放送直後からフジテレビにはこの楽曲のCD化の問い合わせ・要望が多くあったというが、放送時点ではCD化されておらず、1996年に発売されたCD『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか? Soundtrack』に、放送から3年を経てようやく収録された。後にアニメ映画でもカバーされたバージョンが挿入歌として使われている。

撮影地

この作品の撮影はプロデューサーの原田泉がこのドラマのプロットを読み、この町以外にないと断言した千葉県海上郡飯岡町(現在の旭市)で実際に行われた。また、ロケは飯岡町以外に千葉県海上郡海上町(現在の旭市)、旭市の隣の市である銚子市でも行われており、子供たちが通う小学校は銚子市立豊岡小学校で当地の生徒をエキストラに撮影された。

特に、典道となずなが電車を待つシーンで使われた飯岡駅、典道の自宅として使われた家などは、放送後数年間に渡り、この作品のファンが訪れる姿が見られたという。この地は、この作品の大ファンである山崎貴が監督して2000年に公開された映画『ジュブナイル』の舞台にも使用された。

『If もしも』との関係

この作品が放送された番組である『If もしも』は本来、主人公の選択によってその後のストーリーがどう変化するかを見せるドラマシリーズであり、どちらかが主人公の空想であったりやり直しであったりしてはいけない、というルールがある。その意味では、この作品のシナリオは厳密には番組のルールから逸脱しており、『If もしも』側のスタッフは不満を示したと言われる。

また、岩井俊二が作成した初期の脚本段階での原題は『少年たちは花火を横から見たかった』であったが、撮影前に『If もしも』側のスタッフの強い意向により、現在のタイトルに差し替えとなった。これは、各エピソードのタイトルは「〜するか、〜するか」という形で統一するというルールが番組にあったためである。

このあたりのエピソードについては、1999年に発売されたドキュメンタリーDVD『少年たちは花火を横から見たかった』内でも詳しく触れられており、2017年6月には角川文庫で初期プロットを基にした岩井俊二の小説『少年たちは花火を横から見たかった』が発売された。

キャスト

スタッフ

アニメ映画

打ち上げ花火、
下から見るか?横から見るか?
Fireworks,
Should We See It from the Side or the Bottom?
監督 武内宣之
脚本 大根仁
原作 岩井俊二
製作 市川南
大田圭二
岩上敦宏
久保田光俊
製作総指揮 川村元気
古澤佳寛
出演者 広瀬すず
菅田将暉
宮野真守
松たか子
花澤香菜
浅沼晋太郎
豊永利行
梶裕貴
三木眞一郎
櫻井孝宏
根谷美智子
飛田展男
宮本充
立木文彦
音楽 神前暁
主題歌 DAOKO×米津玄師打上花火
撮影 江上怜
会津孝幸
編集 松原理恵
制作会社 シャフト
製作会社 「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」製作委員会
配給 東宝
公開

日本の旗 2017年8月18日
中華民国の旗 2017年9月15日
香港の旗 2017年9月28日

中華人民共和国の旗 2017年12月1日[3][4][5]
上映時間 90分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 15.9億円[6]
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同名タイトルのアニメ作品が、2017年8月18日に全国約300スクリーンで公開。総監督は新房昭之、脚本は大根仁が担当[7]。なお、岩井俊二も打ち合わせに参加しており、アイデアを提供している。

キャスト(アニメ映画)

スタッフ(アニメ映画)

主題歌(アニメ映画)

作詞・作曲 - 米津玄師 / 編曲 - 米津玄師、田中隼人 / 歌 - DAOKO×米津玄師
  • 挿入歌「Forever Friends」
作詞・作曲 - REMEDIOS / 編曲 - 神前暁 / 歌 - DAOKO
映画の挿入歌として、原作ドラマで主題歌として使用された「Forever Friends」をDAOKOがカバーした。挿入歌のミュージックビデオは、岩井俊二によりドラマのロケ地で撮影された。
作詞 - 松本隆 / 作曲 - 平井夏美 / 編曲 - 神前暁 / 歌 - 及川なずな(CV. 広瀬すず
1986年に発表された松田聖子の楽曲のカバー。ヒロイン・なずなが劇中で歌う。オリジナルサウンドトラックに「及川なずな(CV. 広瀬すず)」名義で収録。

関連書籍

小説
漫画
  1. 2017年8月4日発売、ISBN 978-4-04-106000-1
  2. 2018年3月2日発売、ISBN 978-4-04-106557-0
解説書
  • 『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?公式ビジュアルガイド』

受賞歴

その他

よしもと新喜劇「打ち上げ花火、田舎で見るか?都会で見るか?」 作・演出 玉井総司 2017年9月9日放送

脚注

  1. ^ a b c “岩井俊二の傑作「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」、大根仁×新房昭之でアニメ映画化!”. 映画.com (株式会社エイガ・ドット・コム). (2016年12月8日). http://eiga.com/news/20161208/1/ 2016年12月8日閲覧。 
  2. ^ 美少女・14歳の奥菜恵が主演!岩井俊二監督、幻の名作『打ち上げ花火 下から見るか、横から見るか』を岩井監督公式サイトで無料配信!”. シネマトゥデイ (2011年7月22日). 2017年8月13日閲覧。
  3. ^ Mtime时光网. “动画版《烟花》海报预告齐发 岩井俊二同名作品改编 广濑铃菅田将晖献声 – Mtime时光网”. news.mtime.com. 2017年8月14日閲覧。(中国語)
  4. ^ JM映画. “【剧场版】《烟花》/《升起的烟花,从下面看、还是从侧面看?》中文预告3_电影相关_电影_bilibili_哔哩哔哩”. www.bilibili.com. 2017年8月14日閲覧。(中国語)
  5. ^ 豆瓣电影. “烟花 打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?(豆瓣)”. https://movie.douban.com. 2017年9月22日閲覧。(中国語)
  6. ^ 2017年興行収入10億円以上番組 (PDF) - 日本映画製作者連盟
  7. ^ a b c d “岩井俊二の「打ち上げ花火」を大根仁&新房昭之がアニメ化、広瀬すずと菅田将暉出演”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2016年12月8日). http://natalie.mu/eiga/news/212410 
  8. ^ a b c d e “松たか子、『アナ雪』以来の声優出演 岩井俊二監督の名作『打ち上げ花火』”. ORICON NEWS (オリコン). (2017年6月12日). http://www.oricon.co.jp/news/2092197/full/ 2017年6月12日閲覧。 
  9. ^ a b c d e f g h i j k l 映画『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』公式サイト
  10. ^ “岩井俊二原作アニメ『打ち上げ花火』 主題歌はDAOKO×米津玄師”. ORICON NEWS. (2017年6月28日). http://www.oricon.co.jp/news/2093198/full/ 2017年7月2日閲覧。 
  11. ^ “広瀬すず、松田聖子の名曲を劇中披露!「素敵なシーンになりました」”. シネマカフェ (イード). (2017年8月3日). http://www.cinemacafe.net/article/2017/08/03/51543.html 2017年8月3日閲覧。 
  12. ^ 日本アカデミー賞『三度目の殺人』『関ヶ原』が最多10部門受賞!”. シネマトゥデイ (2018年1月15日). 2018年3月2日閲覧。

外部リンク