Love Letter (1995年の映画)

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Love Letter
監督 岩井俊二
脚本 岩井俊二
出演者 中山美穂
豊川悦司
音楽 REMEDIOS
撮影 篠田昇
編集 岩井俊二
製作会社 フジテレビジョン
ヘラルド・エース
配給 日本ヘラルド映画
公開 日本の旗 1995年3月25日
カナダの旗 1995年9月8日
台湾の旗 1996年8月10日
香港の旗 1996年8月22日
アメリカ合衆国の旗 1998年7月10日
中華人民共和国の旗 1999年3月6日
シンガポールの旗 1999年9月2日
大韓民国の旗 1999年11月20日
香港の旗 2005年10月27日
台湾の旗 2016年9月9日
中華人民共和国の旗 2021年5月20日
上映時間 117分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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Love Letter』(ラヴレター)は、1995年に公開された日本映画中山美穂豊川悦司主演。テレビドラマやCMなどで活躍していた岩井俊二の劇場用長編映画監督第1作である[1]。また、後に数々の映画を手掛けるロボットが初めて関わった映画作品である[2]

概要[編集]

恋文から始まる、雪の小樽神戸を舞台にしたラブストーリー。

第19回日本アカデミー賞にて、作品が優秀作品賞を、秋葉茂を演じた豊川悦司が優秀助演男優賞と話題賞(俳優部門)を、少年時代の藤井樹を演じた柏原崇と、少女時代の藤井樹を演じた酒井美紀が新人俳優賞を、REMEDIOSが優秀音楽賞を受賞した[3]。一人二役を演じた中山美穂は、ブルーリボン賞報知映画賞ヨコハマ映画祭高崎映画祭などで主演女優賞を受賞した[1]。1995年度『キネマ旬報』ベストテン第3位、同・読者選出ベストテン第1位[1]

製作はフジテレビ韓国では1999年に映画を公開した。韓国で140万人の観客を動員する興行記録[4]。韓国政府が1998年10月日本大衆文化の流入制限を段階的に開放し始めて以来、初めて韓国で大ヒットした日本映画とされる。それ以前に公開された『HANA-BI』『影武者』『うなぎ』などは、いずれも2週間で打ち切り・観客動員は5万〜9万人(韓国文化観光省調べ)と奮わなかった[5]

1999年韓国でも公開され人気を博し、劇中に登場する「お元気ですか?」という台詞が流行語となったり、豊川悦司の「それが山田さん家ィやったら、手紙は届かへんのや」という関西弁の台詞がバラエティ番組でモノマネされるなどの話題を呼び、舞台となった小樽には韓国人観光客が大勢訪れた[6]韓国ドラマ『甘い人生』は、序盤、本作の影響で主人公が小樽に行く設定)。

なお、藤井樹(女性)の自宅という設定だった小樽市の旧坂別邸は、2007年5月26日に火災で焼失している[7]

あらすじ[編集]

神戸に住む渡辺博子は、婚約者で山岳事故で亡くなった藤井樹の三回忌に参列したあと、彼の母・安代から彼の中学時代の卒業アルバムを見せてもらう。博子はそのアルバムに載っていた、彼が昔住んでいたという小樽の住所へ「お元気ですか」とあてのない手紙を出す。

博子の手紙は、小樽の図書館職員で同姓同名の女性・藤井樹のもとに届く。樹は不審に思いながら返事を出すと、博子からも返事がくる。奇妙な文通を続けていたが、博子の友人・秋葉茂の問い合わせで事情が判明する。博子は樹に謝罪し、婚約者だった藤井のことをもっと知りたいと手紙を出す。

樹は藤井とクラスメイトだった中学時代の思い出を手紙に綴る。同姓同名の二人の藤井樹はクラスで囃し立てられ、図書委員にされてしまう。女子の樹は誰も借りない本ばかり借りるなどの風変わりな男子の藤井に戸惑う。博子から樹に学校を撮ってきてほしいとインスタントカメラが送られてくる。樹は久しぶりに母校を訪ね、図書委員の女子生徒たちから、図書カードに残る「藤井樹探しゲーム」が流行っていると聞かされる。

秋葉茂は博子を連れて、藤井樹が死んだ山のふもとの山小屋に泊まる。小樽の樹は風邪をこじらせて倒れる。樹の父親は救急車が間に合わず亡くなっていた。祖父の剛吉は吹雪の中、樹を背負って病院に運ぶ。樹は祖父とともに入院する。

翌朝、秋葉は藤井が死んだ山に向かって「博子ちゃんは俺がもろたで」と叫ぶ。博子は「お元気ですか。私は元気です」と繰り返し呼びかけて号泣、ようやく藤井への思いを断ち切る。小樽の樹も病床からうわごとで「お元気ですか」とつぶやく。

小樽の樹は中学3年の正月に父親を亡くしたが、なぜか藤井が訪ねてきて図書室で借りた本を樹に預けて引っ越していった。博子は退院した樹に今までもらった手紙を「あなたの思い出だから」と送り返し、藤井は図書カードに樹の名前を書いていたのではないかと問う手紙を添える。樹の家に図書委員の女子生徒たちが訪ねてくる。藤井が樹に預けた本の図書カードの裏には、樹の似顔絵が描かれていた。樹は藤井の初恋に気付き照れながら涙ぐむ。

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

受賞歴[編集]

関連項目[編集]

  • 探偵!ナイトスクープ - 映画のストーリーは、1993年8月13日放送の「手紙をくれた少女」というエピソードに着想を得たもの[8]
  • イルマーレ - 本作の韓国公開の翌年に制作された韓国映画。本作の影響を受けているとされる[9]

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c “Love Letter(1995)”. 日本映画情報システム (文化庁). https://www.japanese-cinema-db.jp/Details?id=2312 2019年4月8日閲覧。 
  2. ^ ““日本映画の変革者ROBOT 制作会社ロボットの挑戦” 『Love Letter』/『幕が上がる』上映会”. ART AleRT SAPPORO (ART AleRT SAPPORO 編集部). (2016年3月27日). https://artalert-sapporo.com/events/detail/731 2019年4月8日閲覧。 
  3. ^ “第19回日本アカデミー賞”. 日本アカデミー賞公式サイト (日本アカデミー賞協会). https://www.japan-academy-prize.jp/prizes/?t=19 2019年4月8日閲覧。 
  4. ^ 日本映画「ラブレター」 ソウルで21年ぶり再上映へ” (日本語). world.kbs.co.kr. 2020年3月31日閲覧。
  5. ^ 「Love Letter」韓国でウケた 若い女性の心つかみ25万人動員中日スポーツ、1999年11月25日。(インターネットアーカイブのキャッシュ)
  6. ^ “岩井俊二監督「『お元気ですか』…韓国では今も流行っているんですか?」”. Kstyle (LINE). (2016年1月30日). http://news.kstyle.com/article.ksn?articleNo=2037058 2019年4月8日閲覧。 
  7. ^ “映画「ラブレター」ロケ地 小樽の旧坂別邸が全焼”. 産経新聞ENAK (産業経済新聞社). (2007年5月27日). http://www.sankei.co.jp/enak/2007/glace/may/kiji/28cinema_loveletter.html 2019年4月8日閲覧。 
  8. ^ 『探偵!ナイトスクープ − アホの遺伝子』(松本修 著、2005年4月、ポプラ社 )、259ページ
  9. ^ <10>時を超える「愛の手紙」【ゲイルズバーグの春を愛す】”. 西日本新聞 (2015年6月28日). 2020年4月21日閲覧。

外部リンク[編集]