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根岸隆

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
根岸 隆
新古典派経済学
文化勲章受章に際して
公表された肖像写真
生誕 (1933-04-02) 1933年4月2日(91歳)
日本の旗 日本東京都
研究機関 東洋英和女学院大学
青山学院大学
東京大学
研究分野 経済理論経済学史
母校 東京大学経済学部
影響を
受けた人物
ケネス・アロー[1]
影響を
与えた人物
伊藤元重
林文夫
神取道宏
若杉隆平
受賞 日経・経済図書文化賞(1973年)
日本学士院賞(1993年)
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根岸 隆(ねぎし たかし、1933年昭和8年)4月2日 - )は、日本経済学者経済理論経済学史)。経済学博士東京大学論文博士1963年)。東京大学名誉教授。日本学士院会員文化功労者文化勲章受章、Econometric Society会長を歴任[2]

消費者の効用関数を、内生的な個人重要度(所得の限界効用の逆数)で加重して集計した社会的厚生関数の最大解と、完全競争均衡との同値性を発見し証明した[3]ケインズ・ネギシ均衡(Keynes-Negishi Equilibria:不完全競争的な製品市場および労働市場で、企業と労働組合とが屈折する需要曲線を想定して行動する際の市場均衡)の業績でも高名である[4][5]

数理経済学宇沢弘文国際経済学小宮隆太郎とならび、経済理論の根岸は、東大経済を代表する"巨匠"とされる。

略歴

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賞歴

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栄典

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著書

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単著

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  • 『価格と配分の理論』(東洋経済新報社、1965年)
  • 『貿易利益と国際収支』(創文社、1971年)
  • General equilibrium theory and international trade, (North-Holland, 1972)
  • Microeconomic foundations of Keynesian macroeconomics, (North-Holland, 1979)
  • 『ケインズ経済学のミクロ理論』(日本経済新聞社、1980年)
  • 『古典派経済学と近代経済学』(岩波書店、1981年)
  • 『経済学の歴史』(東洋経済新報社、1983年/第2版、1997年)
  • 『経済学のタイム・トンネル』(日本評論社、1984年)
  • Economic theories in a non-Walrasian tradition, (Cambridge University Press, 1985)
  • 『ワルラス経済学入門:「純粋経済学要論」を読む』(岩波書店、1985年)
  • 『経済学における古典と現代理論』(有斐閣、1985年)
  • History of economic theory, (North-Holland,1989)
  • Economic theories in a non-Walrasian tradition, (Cambridge University Press, 1989)
  • 『ミクロ経済学講義』(東京大学出版会、1989年)
  • General equilibrium theory, (Edward Elgar, 1994)
  • The history of economics, (Edward Elgar, 1994)
  • 『経済学史入門』(放送大学教育振興会、1997年/第2版、2001年)
  • Economic thought from Smith to Keynes, (Edward Elgar, 2000)
  • 『経済学史24の謎』(有斐閣、2004年)
  • 『経済学の理論と発展』(ミネルヴァ書房、2008年)
  • 『一般均衡論から経済学史へ』(ミネルヴァ書房、2011年)

共著

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編著

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  • 『経済学:理論篇』(日本評論社、1977年)
  • 『経済学のパラダイム:経済学の歴史と思想から』(有斐閣、1995年)

共編著

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訳書

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論文

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  • 「マーシャルは生産者余剰を忘れたのか?」『日本學士院紀要』第54巻第3号(2000年)doi:10.2183/tja1948.54.87
  • 「ミルはソーントンに如何に答えるべきであったか」『日本學士院紀要』第57巻第1号(2002年)doi:10.2183/tja1948.57.17
  • 「チューネンはなにを最大化したのか?」『日本學士院紀要』第59巻第3号(2005年)doi:10.2183/tja1948.59.199
  • 「マーシャルの部分均衡論と生産者余剰」『東洋英和大学院紀要』創刊号(2005年)NAID 110004618062
  • 「森嶋通夫教授と投資関数」『日本學士院紀要』第62巻第1号(2007年)NAID 110006377520

書評

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  • 久保田哲夫『為替レートと金融政策』『經濟學論究』第42巻第3号(1988年)NAID 110000404966

親族

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門下生

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脚注

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  1. ^ 経済学発展に貢献 文化勲章の根岸隆氏”. 日本経済新聞 (2014年10月24日). 2014年11月23日閲覧。
  2. ^ a b Takashi Negishi (1995). “Report of the President”. Econometrica 63 (3): 723-725. 
  3. ^ Takashi Negishi (1960). “Welfare economics and existence of an equilibrium for a competitive economy”. Metroeconomica 12 (2-3): 92-97. doi:10.1111/j.1467-999X.1960.tb00275.x. 
  4. ^ Dréze, Jacques H. and Herings, P. Jean-Jacques (2008). “Kinky perceived demand curves and Keynes–Negishi equilibria”. International Journal of Economic Theory 4 (2): 207-246. doi:10.1111/j.1742-7363.2008.00072.x. https://doi.org/10.1111/j.1742-7363.2008.00072.x,. 
  5. ^ 根岸隆「高田保馬博士と勢力説」『日本學士院紀要』第65巻第1号、日本学士院、2010年、75-91頁、doi:10.2183/tja.65.1_75ISSN 03880036NAID 110007687140 
  6. ^ 日比谷高校資料館Facebook、2016年3月18日。2020年2月16日閲覧。
  7. ^ 博士論文 『一般均衡理論の諸問題』 - 博士論文書誌データベースより。
  8. ^ 「http://xn--jshet-pd4dp0b234oba19fwh973b1zccr1dzf9hkb2atfp9mp.net/」経済学史学会
  9. ^ a b c d 会員個人情報 根岸隆”. 2014年11月23日閲覧。
  10. ^ 文化勲章にノーベル賞の天野さん・中村さんら7人”. 朝日新聞デジタル (2014年10月24日). 2015年9月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月2日閲覧。
  11. ^ 「実業界と学会にバランス取る 森泰吉郎氏」『日経ビジネス』1974年5月27日号、日経BP社、P.142

関連文献

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外部リンク

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先代
中村廣治
経済学史学会代表幹事
1997年 - 1999年
次代
馬渡尚憲