フィン・キドランド

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フィン・キドランド
新しい古典派
White House, 2004
生誕 (1943-12-01) 1943年12月1日(73歳)
スタバンゲル近くのÅlgård
国籍 ノルウェーの旗 ノルウェー
研究機関 ノールウィージャン・スクール・オブ・エコノミクス (NHH)
カーネギーメロン大学
カリフォルニア大学サンタバーバラ校
研究分野 マクロ経済学, 政治経済学
母校 ノールウィージャン・スクール・オブ・エコノミクス (NHH) (BSc)
カーネギーメロン大学 (PhD)
影響を
受けた人物
エドワード・プレスコット
デイビッド・カス
実績 リアルビジネスサイクル理論
経済政策における動学的不整合性
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ノーベル賞受賞者ノーベル賞
受賞年:2004年
受賞部門:ノーベル経済学賞
受賞理由:動学的マクロ経済学への貢献:経済政策における動学的不整合性の指摘と、リアルビジネスサイクル理論の開拓

フィン・エルリング・キドランド(Finn Erling Kydland、1943年12月1日 - )は、ノルウェー経済学者。専門はリアルビジネスサイクル理論金融政策財政政策労働経済学などである。

2004年に動学的マクロ経済学への貢献が称えられ、アメリカの経済学者エドワード・プレスコットとともにノーベル経済学賞を受賞した。

略歴[ソースを編集]

栄誉・受賞[ソースを編集]

業績[ソースを編集]

リアルサイクルビジネス理論[ソースを編集]

  • キドランドの最大の業績は、ノーベル経済学賞の受賞理由にも挙げられたリアルビジネスサイクル理論の創始である。リアルビジネスサイクル理論は1982年にキドランドが、同じくノーベル経済学賞を受賞したエドワード・プレスコットとともに共同で執筆した論文『Time to build and aggregate fluctuations』に始まる研究である。これは1セクター最適成長モデルを基にした理論であり、経済に加わる実物的ショックから景気が変動することでどのように代表的経済主体が反応するかを考察する理論である。
  • リアルビジネスサイクル理論についてキドランドらは、それまで盛んであった貨幣的な要因を強調する考え方よりも実物的な側面を重視し、景気変動は不可避であるという主張をした。この主張はかなり挑戦的に記述されていたため、大きな反響を引き起こした。キドランドらが使用したカリブレーションと呼ばれる数値シミュレーションの手法にも反対の声が多かった。しかしながら手法については、1990年代初頭からは、ケインズ学派の論文においても同様の手法が用いられているようになった。
  • 静学的な手法が連立方程式を解いて解の挙動を調べるものならば、動学的な手法は連立微分方程式を解くことで解の挙動を調べるものといえる。しかしながら動学的な手法では明示的な解を求めることは困難である。そこで、現実の数値に基づいてシミュレーションを進める分析手法は、キドランドらの論文以降、確固たる地位を占めることになった。

趣味[ソースを編集]

  • キドランドはスポーツを好んでおり、特にサッカーを頻繁にプレイしていた。サッカーの試合観戦にもしばしば足を運んでおり、キドランドはアルゼンチンボカ・ジュニアーズのサポーターであった。またマラソンにも出場し、参加した大会を完走した。

著作[ソースを編集]

  • Endogenous Money, Inflation, and Welfare, (with: Espen Henriksen), Review of Economic Dynamics, April 2010.
  • Monetary Policy, Taxes, and the Business Cycle, (with: William Gavin, M. Pakko), Journal of Monetary Economics 54(6), September 2007; 1587-1611.
  • The Welfare Cost of Inflation in the Presence of Inside Money, (with: Scott Freeman, Espen Henriksen), in D.E. Altig & E. Nosal (eds.) Monteary Policy in Low-Inflation Economies, Cambridge University Press, 2006.
  • Quantitative Aggregate Theory, American Economic Review, 2006.
  • Home Production Meets Time to Build, (with: Paul Gomme, Peter Rupert), Journal of Political Economy, 2001.
  • Monetary Aggregate and Output, (with: Scott Freeman), American Economic Review, 2000.
  • Endogenous Money Supply and the Business Cycle, (with: William Gavin), Review of Economic Dynamics, 1999.
  • The Gold Standard as a Rule: An Essay in Exploration, (with: M. Bordo), Explorations in Economic History, 1995.
  • Dynamics of the Trade Balance and the Terms of Trade: The J-Curve?, (with: D. Backus, P. Kehoe), American Economic Review, 1994.
  • Intertemporal Preferences and Labor Supply, (with: V. Hotz, G. Sedlacek), Econometrica, 1988.
  • Kydland, F. and E. Prescott (1982), "Time to Build and Aggregate Fluctuations," Econometrica 50, 1345-1371.
  • Kydland, F. and E. Prescott (1977), "Rules rather than discretion: The inconsistency of optimal plans," Journal of Political Economy, 85, 473-490.

外部リンク[ソースを編集]