小田部陽一
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小田部 陽一(おたべ よういち、1950年12月28日 - )は、日本の外交官。外務省経済局長、外務審議官、在ジュネーブ国際機関日本政府代表部特命全権大使を歴任。
人物
[編集]外交官の小田部謙一は父[1]。灘中学校・高等学校を経て[2]、一橋大学法学部在学中に外交官試験に合格し、1974年に中退して、外務省へ入省した[1]。
2002年には外務省総合外交政策局審議官としてクアラルンプールで行われた日朝国交正常化交渉に、鈴木勝也日朝国交正常化交渉担当大使、藪中三十二アジア大洋州局審議官、斎木昭隆アジア大洋州局参事官、平松賢司北東アジア課長、秋葉剛男条約課長、水内龍太分析1課長とともに参加。朝鮮民主主義人民共和国の鄭泰和大使、朴龍淵外務省アジア局副局長らと交渉を行った[3]。
その後外務省経済局長等を経て、2008年次官級の外務審議官就任。2009年7月のラクイラ・サミットでは事務方トップとして麻生太郎総理大臣の個人代表(シェルパ)を務めた[4]。
2010年、フランス共和国レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエを受章[5]。
2011年から在ジュネーブ国際機関日本政府代表部特命全権大使。福島第一原子力発電所事故を受けて、日本食品の輸入規制を行う国が増えてきたことに対応し、WTOの貿易交渉委員会で、各国の代表団に協定を順守した冷静な対応を求めた[6]。退任後、日仏会館理事[7]。
経歴
[編集]- 1974年 - 一橋大学法学部中退、外務省入省
- 1975年 - フランス語研修、在フランス日本国大使館アタッシェ
- 1976年 - フランス国立行政学院留学
- 1977年 - 外務省経済局国際経済第一課課長補佐
- 1980年 - 通商産業省資源エネルギー庁石油部政策課長補佐
- 1982年 - 外務省アジア局東南アジア第一課首席事務官
- 1985年 - OECD政府代表部一等書記官(パリ)
- 1988年 - 外務省経済局総務課首席事務官
- 1989年 - 外務省経済局国際経済第一課企画官
- 1990年 - 外務省経済局国際機関第二課長
- 1992年 - 外務省情報調査局企画課長
- 1993年 - 外務省総合外交政策局企画課長
- 1995年 - 在アメリカ合衆国日本国大使館参事官
- 1997年 - ハーヴァード大学国際問題研究所(CFIA)フェロー
- 1998年 - 在アメリカ合衆国日本国大使館公使
- 1998年 - 在大韓民国日本国大使館公使
- 2001年 - 外務省大臣官房外務参事官(経済局担当)
- 2002年 - 外務省大臣官房審議官(経済局担当)
- 2002年 - 外務省大臣官房審議官(総合外交政策局担当)
- 2003年 - 在フランス日本国大使館公使、博覧会国際事務局総会日本政府代表[8]
- 2005年 - 外務省中東アフリカ局アフリカ審議官
- 2007年 - 外務省経済局長
- 2008年 - 外務審議官(経済担当)
- 2010年 - レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエ受章
- 2011年 - 在ジュネーブ国際機関日本政府代表部特命全権大使
- 2016年 - 退官
- 2019年 - 日本国際問題研究所客員研究員[9]
同期
[編集]- 佐々江賢一郎(12年駐米大使・10年外務事務次官・08年政務担当外務審議官)
- 林景一(11年駐英大使・08年内閣官房副長官補・08年駐アイルランド大使)
- 吉川元偉(13年国連大使・10年OECD大使・09年アフガニスタン・パキスタン支援担当大使・06年駐スペイン大使)
- 高松明(11年駐スロバキア大使・科学技術振興機構理事・06年駐キューバ大使)
- 石田仁宏(08年駐アルゼンチン大使・05年駐ペルー大使・72年語学研修員採用、74年外務省公務員採用上級試験に合格して再入省)
- 四宮信隆(10年駐ポルトガル大使・07年駐ドミニカ共和国大使)
- 原田親仁(16年日露関係担当大使・11年駐露大使・08年駐チェコ大使)
- 目賀田周一郎(11年駐メキシコ大使・08年駐ペルー大使)
- 卜部敏直(11年駐フィリピン大使・07年駐アイルランド大使)
- 遠藤茂(09年駐サウジアラビア大使・07年駐チュニジア大使)
- 多賀敏行(12年駐ラトビア大使・09年駐チュニジア大使)
- 斉藤隆志(10年駐ミャンマー大使・06年駐セネガル大使)
- 城田安紀夫(10年駐ノルウェー大使・07年駐イラン大使・04年イラク復興支援等調整担当大使・01年駐カタール大使)
- 山本忠通(12年駐ハンガリー大使・10年アフガニスタン・パキスタン支援担当大使・08年ユネスコ日本政府代表部大使)
- 山中誠(11年駐ポーランド大使・10年科学技術担当大使・07年駐シンガポール大使)
- 佐藤重和(12年駐タイ王国大使・10年駐オーストラリア大使)
- 中根猛(12年駐独大使・09年ウィーン国際機関代表部大使)
- 黒木雅文(13年駐セルビア大使・09年駐カンボジア大使)
- 西ヶ廣渉(14年宮内庁宮務主管・12年駐ルクセンブルク大使・09年駐リビア大使)
- 吉澤裕(12年駐南アフリカ共和国大使・08年駐フィジー大使)
- 貞岡義幸(10年駐パラオ大使)
- 寒川富士夫(10年駐マラウイ大使)
- 沼田幹男(12年駐ミャンマー大使・11年外務省領事局長)
- 白石和子(12年駐リトアニア大使)
- 高橋二雄(13年駐アゼルバイジャン大使)
- 小池孝行(13年駐キルギス大使)
- 中北徹(07年アジア・ゲートウェイ戦略会議座長代理)
論文等
[編集]- 「洞爺湖サミットシンポジウム 洞爺湖サミットと世界経済の課題(総特集 洞爺湖サミットの課題と展望)」(馬田啓一、槍田松螢他と共著)世界経済評論52(6)(通号634)、2008年6月)
- 「年頭所感」(国際金融(1184)、2008年1月1日)
- 「日本経済外交の展望--北海道洞爺湖サミット、二〇一〇年日本APECに向けて(特集 経済外交のニューウェーブ)」(外交フォーラム 20(10)(通号231)、2007年10月)
- 「トップフォーラム 小田部陽一外務省経済局長との懇談--G8サミット、WTO、EPA」(日本貿易会月報(651)、200年.9月)
- 「日本・ナイジェリア・スペシャル・パートナーシップ・フォーラム」(Africa.47(2)(通号525)、2007年3月4日)
- 「小泉総理大臣アフリカ訪問の意義と成果」(Africa.46(3)(通号521)、2006年6月7日)
- 「小田部陽一アフリカ審議官に聞く」(清水眞理子と共著)(Africa.45(5)(通号517)、2005年10月11日)
- 「WTOドーハ会議の成果と日本〔含 質疑応答〕」(世界経済評論46(2)(通号558)、2002年2月)
脚注
[編集]- ^ a b 小田部陽一外務審議官がレジオン・ドヌール勲章を受章在日フランス大使館
- ^ 旺文社大学受験ラジオ講座テキスト 17(11) (旺文社, 1969-02)
- ^ 朝日新聞2002年10月26日
- ^ 日本経済新聞2009/07/04
- ^ “小田部陽一外務審議官がレジオン・ドヌール勲章を受章”. 駐日フランス大使館 (2019年1月17日). 2021年6月28日閲覧。
- ^ 朝日新聞2011年3月31日
- ^ 運営体制日仏会館
- ^ 平成15年 2003年9月2日付官報 本紙 第3683号 10頁
- ^ 研究スタッフ
外部リンク
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