馬事公苑

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馬事公苑
馬事公苑正門
馬事公苑正門
馬事公苑の位置(東京都区部内)
馬事公苑
所在地
前身 騎手養成・第18回東京オリンピック馬場馬術競技会場
開園 1940年(昭和15年)9月29日
運営者 JRA日本中央競馬会
設備・遊具 馬場馬術
公式サイト http://jra.jp/bajikouen/
馬事公苑 メインアリーナ
馬事公苑周辺の空中写真。1989年撮影。
国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成。

馬事公苑(ばじこうえん)は、東京都世田谷区上用賀にある公園。日本中央競馬会 (JRA) が運営する馬事普及の拠点である。1940年第12回東京オリンピックに向けて日本の馬術選手を育成する目的で開設された。同大会は日中戦争の影響で中止となったが、第二次世界大戦後の第18回東京オリンピックでは馬場馬術競技の会場となった。

概要[編集]

馬事公苑は、馬事関係の多方面の利用と馬事思想の普及を図る公共施設として、馬術競技場、馬匹博覧会等の会場、競技馬の調教場、乗馬趣味の涵養のための乗馬機会の提供場所、競馬騎手講習会場に利用されるものとして設置された[1]。 かつては国営競馬、日本中央競馬会 (JRA) の騎手養成所が置かれており、1982年競馬学校が開設されるまでは中央競馬騎手の養成が行われていた。

現在はJRA馬事公苑馬術大会のような統合的な競技会のほか、東京馬術大会などの馬場馬術競技、東京障害飛越選手権などの障害馬術競技、ホーストライアルなどの総合馬術競技、近代五種日本選手権大会馬術競技といった各種専門馬術競技会が定期的に開催されており、関東における主要な馬術競技会場となっている。一部の競技会では、競技馬の貸与も行っている。また愛馬の日秋分の日)では流鏑馬などの伝統馬事芸能や横鞍や軽乗演技の供覧、馬に親しむ日(競技会などのない第3日曜日、年8回程度)では体験乗馬や馬車運行、ホースショー(5月3日 - 5日)ではJRA馬事公苑馬術大会としての馬場、障害飛越競技に加えて警視庁第三方面交通機動隊騎馬隊やアンダルシアン種馬演技の供覧といった馬事普及の活動を行っている。

2020年夏季オリンピック・パラリンピックの競技会場の一つに選定され、馬場馬術競技および障害馬術競技ならびにパラ・ドレッサージュ(障害者馬場馬術)競技が行われることとなり、2016年12月31日をもって、会場整備に伴う工事のため休苑となる[2]。2022年秋頃にリニューアルオープンする予定である[3][4]

歴史[編集]

  • 1934年昭和9年) 当時の帝国競馬協会が東京市世田谷区用賀(現在の世田谷区上用賀)の土地約5万坪の土地を30万円で購入
  • 1939年(昭和14年)3月29日 - 建設着工
  • 1940年(昭和15年)9月29日 - 開苑
  • 1944年(昭和19年) - 名称を「修練場」と改める
  • 1948年(昭和23年) - 国営競馬の開始にともない「農林省畜産局競馬部東京競馬事務所」に改称、「騎手養成所」を復活
  • 1950年(昭和25年) - 第1回長期騎手講習(競馬学校騎手課程の前身)開始
  • 1954年(昭和29年) - 9月16日 日本中央競馬会の設立により同会の管轄下に置かれ、ふたたび「馬事公苑」の名になる
  • 1964年(昭和39年) - 第18回東京オリンピックの馬術競技開催
  • 1982年(昭和57年)3月23日 - 競馬学校開校、騎手養成業務のすべてを競馬学校に移管
  • 1991年平成3年) - スパニッシュ・ライディング・スクール(スペイン王立乗馬学校、オーストリア)来日公演。今上天皇皇后行幸啓
  • 1998年(平成10年) - カドルノワール・ド・ソミュール(国立乗馬学校、フランス)来日公演。今上天皇・皇后行幸啓

三つの苑訓[編集]

馬事公苑訓
馬事公苑訓
  • 「騎道作興」(きどうさっこう)至誠以って騎道作興すべし
  • 「百練自得」(ひゃくれんじとく)努力以って百練自得すべし
  • 「人馬一如」(じんばいちにょ)和協以って人馬一如たるべし[1]

施設[編集]

  • 厩舎:本厩舎4棟(156頭収容)、外来馬用厩舎(149頭収容)、検疫厩舎(6頭収容)
  • インドアアリーナ: 覆(屋内)馬場、95m * 42m、スタンド(2,300人収容)、道路をはさんだ立地で地下通路で結ばれている
  • メインアリーナ: 砂馬場、123m * 62m、スタンド(760人収容)
  • グラスアリーナ: 芝馬場、112m * 67m、スタンド(1,746人収容)
  • 走路: 砂、1周1,100m
  • ドレッサージュアリーナ: 砂馬場
  • 耐久競技(総合馬術競技)用走路:固定障害(飛び込み水濠など)
  • 放牧場
  • 庭園: 日本庭園(ひょうたん池)、児童遊園

馬事公苑出身の主な騎手[編集]

長期騎手課程

周辺[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b 武市銀治郎『富国強馬 - ウマからみた近代日本』講談社〈講談社選書メチエ 〉、1999年、第5章3
  2. ^ JRA 馬事公苑サイト/JRA馬事公苑からのお知らせ(2016/2/5)[1]2016年9月25日閲覧
  3. ^ 感謝Day&「サンクスホースデイズ in JRA馬事公苑」日本中央競馬会、2016年10月30日閲覧
  4. ^ JRA馬事公苑 休苑のお知らせ日本中央競馬会、2016年12月1日閲覧

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

座標: 北緯35度38分12.5秒 東経139度38分2.2秒