ベルリン・オリンピアシュタディオン
ベルリン・オリンピアシュタディオン Olympiastadion Berlin | |
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施設情報 | |
所在地 |
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位置 | 北緯52度30分53.2秒 東経13度14分22.2秒 / 北緯52.514778度 東経13.239500度座標: 北緯52度30分53.2秒 東経13度14分22.2秒 / 北緯52.514778度 東経13.239500度 |
起工 | 1934-36年 |
開場 | 1936年 |
修繕 | 1974年 |
拡張 | 2004年(W杯のため) |
所有者 | Olympiastadion Berlin GmbH |
運用者 | WALTER BAU-AG/DYWIDAG |
グラウンド | 天然芝 |
ピッチサイズ | 105 x 68 m |
建設費 |
4200万ライヒスマルク (1936年) 2億4200万€(2004年) |
設計者 |
ヴェルナー・マルヒ(1936年) フリードリッヒ・ヴィルヘルム・クラーエ(1974年) |
旧称 | |
Deutsches Stadion | |
使用チーム、大会 | |
ベルリンオリンピック 1936年 ヘルタ・ベルリン(ブンデスリーガ)1963年-現在 ベルリン・サンダー(NFLヨーロッパ)2004年-2007年 ワールドカップ西ドイツ大会 1974年 ワールドカップドイツ大会 2006年 世界陸上ドイツ大会 2009年 女子ワールドカップドイツ大会 2011年 UEFA EURO 2024 | |
収容人員 | |
76,243人 | |
アクセス | |
ベルリン地下鉄2号線オリンピアシュタディオン駅下車徒歩8分 Sバーン3号線・9号線オリンピアシュタディオン駅 |
ベルリン・オリンピアシュタディオン(ドイツ語: Olympiastadion Berlin)は、ドイツの首都ベルリンのシャルロッテンブルク=ヴィルマースドルフ区にある陸上競技場。ヘルタBSCのホームグラウンドとして使用されている。
歴史[編集]
1936年、ベルリンオリンピックのメインスタジアムとして開場。ベルリンオリンピックでは陸上競技やサッカー競技、ハンドボール競技が開催された。また、オリンピアシュタディオンは小規模ながら、スポーツコンプレックス (Olympiagelände Berlin) の体裁をとっており、スタジアム横にプール (Olympia-Schwimmstadion Berlin) が併設されている。オリンピックではこのプールで水泳競技が開催された。なお、当スタジアムのメインスタンドから向かって左側のサイドスタンドは中央部分が欠ききれているが、これはオリンピックでの聖火台の跡である。
1974年には、ワールドカップ西ドイツ大会の会場となった。ただし、ベルリンの取り扱いについては西ドイツと東ドイツで意見の相違があったため、東ドイツは一時期ベルリンでの開催に反対した。なお、西ベルリンは1990年のドイツ再統一までは、法律上はアメリカ合衆国、イギリス、フランスにより管理されていた(実質上は西ドイツの飛び地)ため、西ベルリンで開催された3試合はワールドカップで唯一開催国以外で開催された試合になっている。
2006年のワールドカップドイツ大会の会場として、再びワールドカップの舞台として使用された。この時に、FIFAの定めるスタジアムのスペックにあわせるために大規模な改修工事を行っている。スタンドの上に設置されている屋根もこの時に設置された。決勝戦を含めた6試合がオリンピアシュタディオンで開催されている。ワールドカップの決勝戦が首都のスタジアムで行われるのは、1990年のイタリア大会以来となった。
2009年には、世界陸上選手権・ベルリン大会の会場として使用された。ウサイン・ボルトが男子100mで9秒58、200mで19秒19、アニタ・ヴォダルチクが女子ハンマー投で77m96と3種目で世界記録が生まれた。
2011年には、FIFA女子ワールドカップ・ドイツ大会の開幕戦の会場となった。ただし、同大会で当会場が利用されたのはこの1試合のみであった。
2015年には、UEFAチャンピオンズリーグの決勝戦の試合会場に選定された[1]。
建築[編集]
リノベーション[編集]
1998年にベルリン市によって開催されたコンペティションで、設計会社GMPが最優秀となり、設計を担当した。1936年のオリンピックの複合施設の中核として計画されたスタジアムのリノベーションであり、歴史保存の条件と、サッカースタジアムを含む現在の複合機能施設の条件を同時に満たし、それらを調和させる必要があった。Werner Marchによって1936年に作られたマスタープランは歴史的環境保全の下に保存され、加えられた要素は、オリジナルストラクチャーの長所を強調するように計画された。スタジアムの優美な外観を視覚的に阻害することがないように、座席はすべて地下方向に増設された[2]。
よりサッカー観戦に適した環境を意図し、フィールドの標高は2.65メートル引き下げられた。おおよそ9万立方メートルの土砂が運びだされた。引き下げられた分、客席がフィールドに侵入する方向に新造された。付け加えられた屋根は、総面積37,000平方メートルをカバーし、3500トンの鉄骨重量が直径25センチの20本の柱によって支持されている。屋根構造は長さが68メートルで、日中の日差しを取り込めるように透明パネルが取り付けられている。西側の屋根は一部分架けられておらず、一般的なスタジアムの包囲的造形を打ち破る形態をもつ。観客がベルタワーを見られるように開かれており、都市軸を阻害しない。
天然石ブロックの保存は特に重視された。ファサードと柱には、Muschelkalk (化石が入った石灰岩)とGauingerトラバーチンが用いられており、細心の注意を払って保存された[2]。オリジナルの外観を補修するために、解体の前にすべての石の保存状況を記録された。陸上トラックの赤色は批判を浴び、ヘルタ・ベルリンのイメージカラーに合わせた青に変更された。リノベーションには7万立米のコンクリートと2万立米のプレキャストコンクリート部品が使われた。1.2万立米の旧コンクリート製部分が解体除去され、3万立米の天然石によって改装された。
最新の照明と音響技術を用いている。113席のVIP席とレストラン、2つの地下駐車場が作られた(630台)。リノベーションの総工費は2.42億ユーロである[要出典]。
収容力[編集]
ドイツで最大の収容力を持つスタジアムで常時74,475席を収容できる[2]。上段は31列、傾斜角23度、36,455席(うち常時36,032席、プレス290席、スカイボックス133席)下段は42列、傾斜角25.4度、38,020席(うち常時32,310席、ボックス560席、ラウンジ563席、拡張743席)、業務用4,413席、車いす174席[2]。これより大きいドイツのスタジアムはドルトムントのヴェストファーレンシュタディオンとミュンヘンのアリアンツ・アレーナがあるが、これらには立見席がある。
ギャラリー[編集]
オリンピックシンボルで装飾されたエントランス
1936年のベルリンオリンピック時のスタジアム
関連項目[編集]
- 新古典主義建築
- ヴァルトビューネ - オリンピアシュタディオン近隣の野外コンサート会場。ベルリン・オリンピックに合わせて建設された。
- 世界首都ゲルマニア
- ジダン頭突き事件
- UEFAチャンピオンズリーグ 2014-15 決勝
脚注[編集]
- ^ UEFA理事会、2015年の決勝開催地を決定 UEFA公式HP 2013年5月23日(5月24日閲覧)
- ^ a b c d Olympic Stadium, Reconstruction and Roofing GMP
外部リンク[編集]
- 公式サイト (ドイツ語) (英語)
- ベルリン・オリンピアシュタディオン
先代 長居スタジアム ( ![]() |
世界陸上競技選手権大会 会場 2009年 |
次代 大邱スタジアム ( ![]() |
先代 エスタディオ・ダ・ルス (リスボン) |
UEFAチャンピオンズリーグ 決勝戦会場 2015 |
次代 スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ (ミラノ) |