コーヒー・リキュール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

コーヒー・リキュールとは、主要な原料の1つにコーヒーを使用して作る、リキュールの総称である。コーヒー・リキュールは、リキュールの中の1つのジャンルなので、自動的に混成酒にも分類されるである。また、リキュールなので、基本的に一定以上の濃度で糖分も含まれている。なお、コーヒー・リキュールの中には、コーヒー以外の香味原料として、バニラなども使用している例も見られ、そのような場合でも、通常コーヒー・リキュールに分類される。逆に、同じくコーヒー豆を使用しているリキュールとして、カプチーン・コーヒー・クリーム・リキュール、または、カプチーン・カフェ・クリーム・リキュール(Capucine Cafe Creme Liqueur)と呼ばれるリキュールも存在するが、こちらはクリーム・リキュールの1種であって、通常コーヒー・リキュールには分類されない(コーヒー・リキュールとは区別される)点に注意が必要である。

概要[ソースを編集]

コーヒー・リキュールは製品化されているものだけでも、何種類も存在する。コーヒー・リキュールには様々な銘柄があり、アイリッシュ・ウィスキー中性スピリッツブランデーラムなど、様々な酒がベースに選択され得るし、実際に選択されてきた。(選択の例は、「コーヒー・リキュールの銘柄」の節を参照のこと。)なお、リキュールの定義からは外れて混成酒となるものの、何らかの酒にコーヒー豆などを浸漬するなどの方法で、コーヒーの香味を移した酒はあちらこちらで見られる。事実、そのような混成酒は、特別な設備を使うことなく製造が可能であり、例えば、密閉できる容器に好きな蒸留酒を入れ、そこに焙煎したコーヒー豆を漬け込み、容器を密閉しておくだけでも出来上がる。その上、そうして出来た混成酒に、ある一定濃度以上に砂糖などを溶かし込むといった操作をすれば、正真正銘のコーヒー・リキュールが完成してしまう。このようなコーヒーを使った混成酒が、いつ頃か作られていたのかは定かではない。さらに、簡単に作ることができるため、コーヒー豆と酒のある地域であれば、自然発生的に製造が行われたのではないかとも言われ、発祥の地なども定かではない。なお、コーヒー・リキュールは、そのまま飲用されたり、カクテルの材料として利用されたりする他に、しばしば製菓にも利用される [1]

コーヒー・リキュールの銘柄[ソースを編集]

アイリッシュ・ベルベット (Irish Velvet)
アルコール度数20%、エキス分46%、アイリッシュ・ウィスキーがベース[1]
アマヤ (A'maya)
アルコール度数26度、エキス分44%、ブランデーがベース[1]
エクリッセ (Eclisse)
イタリア生まれのコーヒーリキュールで、イタリアンバーの本格的なエスプレッソマシーンを使って深煎り豆から抽出した濃いエスプレッソを4割使用して造られた「エクリッセ・エスプレッソ」と、そのエスプレッソにミルクをたっぷり加えた状態で造られた「エクリッセ・カプチーノ」の2種類が存在[2]。アルコール度数は前者21度・後者17度、エキス分は前者32%・後者23%となっている[3][4][5]。2003年7月24日よりアサヒビールを通じて日本国内でも販売されている[2]
カフェット (Caffeto)
アルコール度数28度、エキス分48%、サトウキビを原料とする蒸留酒がベース[6]コロンビア産のコーヒー豆を100%使って、コロンビアのボゴタ市で作られている。
カルーア (Kahlua)
アルコール度数26度、エキス分45%、中性スピリッツがベース。詳しくは、「カルーア」の記事を参照のこと。
ティア・マリア (Tia Maria)
アルコール度数26.5度、エキス分36.8%。元々はラムをベースとしていたが、1997年現在は中性スピリッツをベースとしている。詳しくは、「ティア・マリア」の記事を参照のこと。
ボルス・コーヒー (Bols Coffee)
1575年オランダ生まれのリキュール「ボルス」シリーズに属する一製品として、製造されているコーヒーリキュール[7][8]。主としてコロンビア産コーヒー豆を使用している[9]。アルコール度数24度、エキス分29%[8][10]。2004年1月8日よりアサヒビールを通じて日本国内でも販売されている[7]
モカンボ・ウィスキー・コーヒー (Mokambo Whisky Coffee)
アルコール度数32度、エキス分25%、アイリッシュ・ウィスキーがベース[1]

コーヒー・リキュールとカクテル[ソースを編集]

コーヒー・リキュール全般が使用されるカクテルとしては、例えば、オーガズムブラック・ルシアンホワイト・サテンなどが挙げられる。これらであれば、どのコーヒー・リキュールを選んでも問題はない。逆に、銘柄が限定されるカクテルも存在する。例えば、カルーア・ミルクならばカルーア以外のコーヒー・リキュールを使うことはできない。また、比較的、特定の銘柄が指定されやすいカクテルも存在する。例えば、ベルベット・ハンマージャマイカ・ジョーならば、第1選択となるコーヒー・リキュールは、ティア・マリアである。

出典[ソースを編集]

  1. ^ a b c d 成美堂出版 編集 『リキュールとカクテルの事典』 p.127 成美堂出版 2001年8月20日発行 ISBN 4-415-00835-6
  2. ^ a b “トロピカルフルーティリキュール「マンゴスティーナ」、本格コーヒーリキュール「エクリッセ・エスプレッソ」「エクリッセ・カプチーノ」プレミアムリキュール3商品の販売を開始” (プレスリリース), アサヒビール, (2003年7月8日), http://www.asahibeer.co.jp/news/2003/0708.html 2014年8月5日閲覧。 →アーカイブ
  3. ^ エクリッセ(Eclisse)”. Liquor World. アサヒビール. 2014年8月5日閲覧。→アーカイブ
  4. ^ エクリッセ エスプレッソ”. リカーぐるなび店(庄司酒店). ぐるなび食市場. 2014年8月5日閲覧。→アーカイブ
    ※当該製品のエキス分表記について、現状、ネット上に於いては通販サイト内に記載されているのみである
  5. ^ エクリッセ カプチーノ”. リカーぐるなび店(庄司酒店). ぐるなび食市場. 2014年8月5日閲覧。→アーカイブ
    ※当該製品のエキス分表記について、現状、ネット上に於いては通販サイト内に記載されているのみである
  6. ^ 福西 英三 『リキュールブック』 p.123、p.124 柴田書店 1997年7月1日発行 ISBN 4-388-05803-3
  7. ^ a b “世界で最も長い歴史を誇るリキュールの国際ブランド「ボルスリキュール」の輸入・販売を開始” (プレスリリース), アサヒビール, (2003年11月5日), http://www.asahibeer.co.jp/news/2003/1105.html 2014年8月5日閲覧。 →アーカイブ
  8. ^ a b ボルス(BOLS)”. Liquor World. アサヒビール. 2014年8月5日閲覧。→アーカイブ
  9. ^ ボルス(リキュール)”. 商品情報…スピリッツ・リキュール. アサヒビール. 2014年8月5日閲覧。→アーカイブ
  10. ^ ボルス コーヒー”. リカーぐるなび店(庄司酒店). ぐるなび食市場. 2014年8月5日閲覧。→アーカイブ
    ※当該製品のエキス分表記について、現状、ネット上に於いては通販サイト内に記載されているのみである

主な参考文献[ソースを編集]

  • 福西 英三 『リキュールブック』 柴田書店 1997年7月1日発行 ISBN 4-388-05803-3
  • 成美堂出版 編集 『リキュールとカクテルの事典』 成美堂出版 2001年8月20日発行 ISBN 4-415-00835-6

関連項目[ソースを編集]