コンテンツにスキップ

コーヒー酸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
コーヒー酸
{{{画像alt1}}}
{{{画像alt2}}}
{{{画像alt3}}}
識別情報
CAS登録番号 331-39-5
PubChem 689043
ChemSpider 600426
UNII U2S3A33KVM
DrugBank DB01880
KEGG C01481
ChEBI
ChEMBL CHEMBL145
特性
化学式 C9H8O4
モル質量 180.16 g mol−1
密度 1.478 g/cm3
融点

223–225 ℃

λmax 327 nm and a shoulder at c. 295 nm in acidified methanol[1]
危険性
NFPA 704
1
1
0
関連する物質
関連物質 クロロゲン酸
シコリン酸
クマル酸
キナ酸
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

コーヒー酸(コーヒーさん、caffeic acid)は、ケイ皮酸のパラ位及びメタ位がヒドロキシ化された構造を持つ芳香族カルボン酸で、フェニルプロパノイドの1種である。化学式はC9H8O4、分子量は180.16。IUPAC名は 3,4-ジヒドロキシケイ皮酸 (3,4-dihydroxycinnamic acid)。カフェ酸カフェイン酸とも呼ばれる。コーヒー酸はリグニン生合成の重要な中間体であるため、全ての植物に含まれている[2]

キナ酸とのエステルクロロゲン酸であり、メタ位のヒドロキシ基メトキシ基になったものはフェルラ酸として知られる。その他エステルとして植物界に広く分布し、その一部はタンニンとして知られる。生合成はチロシンあるいはフェニルアラニンが原料であり、ケイ皮酸の酸化による。

クロロゲン酸は、コーヒー酸のカルボキシル基がキナ酸5位のヒドロキシ基と脱水縮合した構造を持つ化合物である。

IARCは、コーヒー酸(カフェ酸)をヒトに対する発癌性の恐れがあるGroup2Bとしている[3][4]

有機半導体への応用が報じられた[5]

脚注

[編集]
  1. ^ Kevin S. Gould, Kenneth R. Markham, Richard H. Smith and Jessica J. Goris, (2000). “Functional role of anthocyanins in the leaves of Quintinia serrata A. Cunn.”. Journal of Experimental Botany 51 (347): 1107–1115. doi:10.1093/jexbot/51.347.1107. PMID 10948238. http://jxb.oxfordjournals.org/cgi/content/full/51/347/1107. 
  2. ^ Boerjan, Wout; Ralph, John; Baucher, Marie (2003). “Ligninbiosynthesis”. Annual Review of Plant Biology 54: 519–46. doi:10.1146/annurev.arplant.54.031902.134938. PMID 14503002. 
  3. ^ CAFFEIC ACID (Group 2B) International Agency for Research on Cancer (IARC) - Summaries & Evaluations Last updated 08/21/1997
  4. ^ IARC発がん性リスク一覧
  5. ^ コーヒー由来のカフェ酸が半導体デバイスの性能を向上。産総研と筑波大が発表(PC Watch 2022年12月5日掲載記事)

関連項目

[編集]