アウディ

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アウディ
Audi AG
Audi-Logo 2016.svg
インゴルシュタットの本社
インゴルシュタットの本社
種類 株式会社
本社所在地 ドイツの旗 ドイツ
バイエルン州インゴルシュタット
設立 1909年7月16日
業種 自動車産業
事業内容 自動車
売上高 7兆4925億円(2018年)
営業利益 4463億円(2018年)
従業員数 90,000(2019年)
主要株主 フォルクスワーゲンAG
主要子会社 ドゥカティ
関係する人物 アウグスト・ホルヒ(創業者)
外部リンク [1]
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アウディAG(Audi AG ドイツ語: [ˈaʊ̯di ʔaːˈɡeː] ( 音声ファイル))は、ドイツの高級車メーカー。バイエルン州インゴルシュタットに本社を置く。親会社であるフォルクスワーゲンAGの子会社として、世界9ヶ所の生産拠点で自動車を生産している。

概要[編集]

ドイツ国内には、インゴルシュタット、ネッカーズルムに組み立て工場がある。過去にはKarmann-Rheineカブリオレモデルの80(1997年 - 2000年)、A4(2002年 - 2009年)を一部生産委託していた時期もあった。

2012年現在、ドイツ国外の生産拠点はハンガリージェールベルギーブリュッセルスペイン・マートレル、スロヴァキアマルティンブラチスラヴァ(両工場はVWのプラント)、インドアウランガーバード中華人民共和国長春市の7箇所に置いている。

なお、2013年度から中国仏山市でも生産(年間生産能力15~20万台)が開始される予定。

同グループでは、主に中〜上級価格帯をカバーするブランドと位置づけられている。「クワトロ英語版」(quattro)という名称の四輪駆動システムを持ち、アルミボディなど先進的な技術を用いる傾向がみられる。ディーゼルエンジンTDI)を、環境対策上のガソリンエンジン車の代替と位置づけており、重点的に開発・宣伝を行なっている。車種構成はFF車FFベースの四輪駆動車がほとんどである。従来車体デザインがおとなしいと評されていたが、最近はデザイン的にもBMWメルセデスベンツに引けを取らないよう押しの強いデザインを取り入れ、フロントマスクが睨み付けるようなデザインのモデルも増えてきた。

エンブレム[編集]

アウディのエンブレム

現在のアウディ車に使われている「フォーシルバーリングス」と呼ばれる4つの輪を組み合わせたエンブレムは、かつてのアウトウニオンのエンブレムに手を加えたもので、アウトウニオン設立に参加した4社の団結を象徴するものである。なお、左から順にアウディ、DKWホルヒヴァンダラーを指すものとされる。

なお、アウトウニオン設立以前のアウディのエンブレムはアルノ・ドレッシャードイツ語版のデザインになるもので、"audi"と書かれた逆三角形の上に半球が乗り、更にその上にアラビア数字の「1」が乗るといったものであった。

名称[編集]

創業者アウグスト・ホルヒde:August Horch)の姓「horch」は、「聞く」を意味するドイツ語horchen」を連想させるものであった。これをラテン語に訳した言葉にちなむ[1]。「horch」は「horchen」の親称二人称単数の命令形であり、そのラテン語が「audi (audī)」

後述するように、ホルヒは「ホルヒ自動車製造株式会社」から追放されたのち、新会社「ホルヒ自動車製造有限会社」を設立したが、裁判所に訴えられ名称を使用することができなくなった。ホルヒが友人のフランツ・フィッケンチャードイツ語版と相談した際、フランツの息子ハインリッヒが「聞く」という意味のラテン語「アウディ」はどうかと提案し、それが採用されることになった[2]

1985年にアウディNSUアウトウニオンAGからアウディAGへ社名変更したが、「アウディ」が選ばれた理由は「世界のだれもが発音しやすい名前」だからという[3]

沿革[編集]

創業期[編集]

創業者はアウグスト・ホルヒ(August Horch 、1868-1951年)。自動車史の黎明期にメルセデス・ベンツ工場長を務めた後に独立、ザクセン州ツヴィッカウホルヒを設立し、1901年から自動車生産を開始、当時としては高性能・高品質の自動車を送り出して名声を得る。

しかしアウグスト・ホルヒは、良質の車を作ることにこだわって経営面への配慮を欠くきらいがあり、1909年には経営陣から追放を受けた。速やかに自力で別のホルヒを設立、自動車生産を開始したが、元のホルヒの抗議によって、同一社名・車名を使うことを差し止められる。

この結果、アウグスト・ホルヒは1910年に自社の社名・車名を「ホルヒ」から「アウディ」に変更。アウディとはラテン語で「聞く」という意味でオーディオの語源であり、ホルヒのドイツ語での意味と同義である。

アウディは2612cc(2.6L)4気筒のモデルからスタートし、3564cc(3.6L)、4680cc(4.7L)、5720cc(5.7L)となっていく。これらは人気を得、スポーツイベントでも活躍した。アウグスト・ホルヒは1920年にアウディを去った。初の6気筒モデルは1924年の4655cc(4.7L)だった。1928年、アウディはDKWのオーナーだったイェルゲン・スカフテ・ラスムッセンに買収される。同年、ラスムッセンは米国リッケンバッカー自動車の生産設備を購入、この設備は1929年から生産された高級モデル、ツヴィッカウAudi Zwickau )とドレスデンAudi Dresden )で使われ、またこれらにはリッケンバッカーのエンジンを搭載した。他にプジョーからライセンスした4気筒エンジンを搭載したモデルも生産された。この時期のアウディ車は特殊なボディワークがなされた高級車だった。

アウトウニオン[編集]

アウディタイプE

第一次世界大戦後の不況の中、ドイツ自動車市場にはアメリカ大手自動車メーカーが大挙して進出し、既存の国内メーカーを脅かしていた。これに対抗するため、1932年にザクセン州に本拠を置く中堅メーカーであったDKW、アウディ、ホルヒヴァンダラーの4社が合同し、新たにアウトウニオン(Auto Union, 自動車連合)を結成した。「アウディ」ブランドのモデルは同社の中級〜高級クラスの車種として存続したが、第二次世界大戦勃発で製造中止された。

アウトウニオンは、第二次世界大戦の戦禍とその敗戦後のソ連によるザクセンの工場接収という壊滅的なダメージから逃れ、西ドイツのインゴルシュタットを新天地として再出発した。部品やバイク、バンの生産を経て、「アウトウニオン」および「DKW」ブランドで乗用車の生産を再開した。1956年から1964年まではダイムラー・ベンツの支配下にあり、1964年以降はフォルクスワーゲンの傘下となっている。

アウディの復活[編集]

1965年に「アウディ」ブランドの乗用車生産が再開され、前輪駆動の堅実な中級セダンを主軸とする形で80・スーパー90・100などモデルのラインナップを広げた。1969年にはロータリーエンジンの開発で知られたNSUを併合、アウディNSUアウトウニオンとなる。以降は80や100シリーズなどのヒット作を世に送り出しフォルクスワーゲン・グループの中〜上級クラスを担うブランドとして発展した。1985年に社名をアウディに変更した。

1980年代には乗用車用四輪駆動システムの「クワトロ」を開発し、「四輪駆動はオフロード向け」というイメージを塗り変えた。

1986年には、今では鉄の防錆に欠かせない亜鉛めっきを量産車として世界初採用し、車体の耐久性・持続性を向上させた[4]。後に他の自動車メーカーも追随した。

フォルクスワーゲンのゴルフはアウディが開発を手がけた車である。1970年代、ビートルの後続車の開発がなかなか進まないフォルクスワーゲンにアウディの社長だったルドルフ・ライディングが移籍し、当時フォルクスワーゲンがビートルの後続モデルとして計画しポルシェが設計・開発していたミッドシップの2ドア・ハッチバック試作車EA266を設計図を見たとたんに開発中止を命じ、元職場で計画中だったFF車を急遽代案として採用した[5]

近年・今後のアウディ[編集]

  • 技術分野ではクラッチを2つの構造としたデュアルクラッチトランスミッション、「S-トロニック」を採用している。グループ企業のフォルクスワーゲンなどにも「DSG」として利用されているが、「今のところ、最も理想的なトランスミッション」と言われている。
  • ランボルギーニ・ガヤルドの開発に技術などを提供している。
  • 2005年はクワトロ生誕25周年で、2月にクワトロ生誕25周年記念行事「クワトロナイト」が開催され、SUVコンセプトモデル「パイクスピーク・クワトロ」の市販版であるQ7を披露し、RS4が雪坂道を登るというパフォーマンスが披露された。
  • グリルの意匠は、逆台形から上下二段の「ダブル」、そしてそれをまとめた「シングルフレーム」へと変化してきており、現在では「シングルフレームグリル」がアウディのアイデンティティーとなっている。
  • 2008年自動車メーカー各社が大幅に新車の販売台数を減ずる中、アウディはA4をベースとしたコンパクトSUVQ5 TDI(コモンレールディーゼル)が牽引役となり、前年比4%増の100万3400台を記録し、創業以来初の100万台超えを達成している[6]
  • 今後はボトムレンジを担うA1、A5、A7、ステッペンウルフの市販版でA3ベースのQ3などが2010年前後までにデビューするといわれており、2005年10月19日、東京モーターショーでのプレス・ブリーフィングでは、アウディAGのマルティン・ヴィンターコルン会長(当時)も、「これからの3年間で、さらに6つの新しいプロダクツを販売していく」と明言している。
  • 2012年イタリアのオートバイメーカーであるドゥカティを傘下に持つ投資会社インベストインダストリアル・ホールディングスから株式を取得し、同社を買収した[7]

車種一覧[編集]

現行モデル[編集]

アウディの現行モデルには大きく分けてセダンハッチバックなどのAモデル、SUVのQモデルの二つのベースモデルがあり、それに加えてTT、R8の二つのスポーツカー電気自動車モデルのe-tronシリーズをラインナップしている。また、一部モデルを除きベースモデルをチューニングしたハイパフォーマンスモデルが設定されており、アウディのチューニングによるSモデル(Sportに由来)、子会社であるアウディスポーツ(旧クワトロ社)のチューニングによりさらに性能を高めたRSモデル(Racing Sportに由来)がある。

外観 車名 ボディ形状 ラインナップ
2019 Audi A1 S Line 30 TFSi 1.0.jpg A1 ハッチバック
  • A1 スポーツバック
Audi A3 Sportback 30 TFSI (3AA-GYDLA).jpg A3 ハッチバック
セダン
  • A3 スポーツバック
  • A3 セダン
2020 Audi A4 S Line 35 TDi S-A facelift 2.0 Front.jpg A4 セダン
ステーションワゴン
  • A4 セダン
  • A4 アバント
  • A4 オールロードクワトロ
  • S4
  • S4 アバント
  • RS4 アバント
2020 Audi A5 S Line Edition 1 40 TDi 2.0.jpg A5 クーペ
カブリオレ
4ドアクーペ
  • A5
  • A5 カブリオレ
  • A5 スポーツバック
  • S5
  • S5 カブリオレ
  • S5 スポーツバック
  • RS5 クーペ
  • RS5 スポーツバック
2018 Audi A6 S Line 40 TDi S-A 2.0.jpg A6 セダン
ステーションワゴン
  • A6
  • A6 アバント
  • S6
  • S6 アバント
  • RS6 アバント
Geneva International Motor Show 2018, Le Grand-Saconnex (1X7A1755).jpg A7 4ドアクーペ
  • A7 スポーツバック
  • S7 スポーツバック
  • RS7 スポーツバック
2018 Audi A8 50 TDi Quattro Automatic 3.0.jpg A8 セダン
Audi Q2 FL IMG 4088.jpg Q2 クロスオーバーSUV
  • Q2
  • SQ2
2019 Audi Q3 quattro S-Line 45 TFSi front NYIAS 2019.jpg Q3 クロスオーバーSUV
クーペSUV
  • Q3
  • Q3 スポーツバック
  • RS Q3
  • RS Q3 スポーツバック
2021 Audi Q4 e-tron Sport 35.jpg Q4 e-tron クロスオーバーSUV
クーペSUV
  • Q4 e-tron
  • Q4 スポーツバック e-tron
Audi Q5 FY Facelift IMG IMG 5014.jpg Q5 クロスオーバーSUV
クーペSUV
  • Q5
  • Q5 スポーツバック
  • SQ5
2020 Audi Q7 S Line TDi MHEV Quattro facelift 3.0.jpg Q7 SUV
  • Q7
  • SQ7
2019 Audi Q8 S Line 50 TDi Quattro 3.0.jpg Q8 クーペSUV
  • Q8
  • RS Q8
2019 Audi TT S Line 45 TFSi S-A 2.0.jpg TT クーペ
コンバーチブル
  • TT
  • TT S クーペ
  • TT RS クーペ
Audi R8 (2019) coupes IMG 4964.jpg R8 クーペ
スパイダー
  • R8 クーペ
  • R8 スパイダー
Audi e-tron 55 quattro at IAA 2019 IMG 0551.jpg e-tron クロスオーバーSUV
クーペSUV
  • e-tron
  • e-tron スポーツバック
Audi RS e-tron GT IMG 5019.jpg e-tron GT 4ドアクーペ
  • e-tron GT
  • RS e-tron GT

かつてのモデル(戦前除く)[編集]

アウディ・80 (B2)

コンセプトカー[編集]

ここ数年はモーターショーに出品するコンセプトカーは殆どがクアトロとなっている。

アウディ Avus quattro
アウディ Rosemeyer
  • アウディ Studie Auto 2000(1981年
  • アウディ quattro Spyder(1991年
  • アウディ Avus quattro(1991年
  • アウディ Steppenwolf(2000年
  • アウディ Rosemeyer(2001年
  • アウディ Avantissimo(2001年
  • アウディ Nuvolari quattro(2003年
  • アウディ Pikes Peak quattro(2003年
  • アウディ LeMans quattro(2003年
  • アウディ RSQ(2004年
  • アウディ allroad quattro concept(2005年
  • アウディ Q7 hybrid concept(2005年
  • アウディ Shooting brake concept(2005年
  • アウディ Roadjet concept(2006年
  • アウディ A1 project quattro(2007年
  • アウディ A1 Sportback(2008年
  • アウディ R8 TDI Le Mans(2008年
  • アウディ Sportback(2009年
  • アウディ e-tron2009年
  • アウディ quattro(2010年
  • アウディ A1 e-tron(2010年
  • アウディ A1 clubsport quattro(2011年
  • アウディ e-tron Spyder(2011年
  • アウディ Urban Concept(2011年
  • アウディ A2 concept(2011年
  • アウディ A3 concept(2011年
  • アウディ Sport quattro concept(2013年
  • アウディ TT Offload Concept(2014年
  • アウディA3 clubsport quattro concept(2014年
  • アウディ TT Sportback concept(2014年
  • アウディ prologue(2014年
  • アウディ prologue Avant Show Car(2015年
  • アウディ e-tron quattro concept(2015年
  • アウディ prologue allroad(2015年
  • アウディ h-tron quattro concept(2016年
  • アウディ Q8 concept(2017年
  • アウディ Q8 sport concept(2017年
  • アウディ e-tron Sportback concept(2017年
  • アウディ Elaine(2017年
  • アウディ Aicon(2017年
  • アウディ PB18 e-tron(2018年
  • アウディ e-tron GT concept(2018年
  • アウディ Q4 e-tron Concept(2019年
  • アウディ AI:ME(2019年
  • アウディ AI:TRAIL quattro(2019年
  • アウディ A6 e-tron Concept(2021年
  • アウディ skysphere concept(2021年
  • アウディ grandsphere concept(2021年

テクノロジー[編集]

  • S-トロニック - デュアルクラッチトランスミッションで、もともとはアウディS1などのラリーカーからフィードバックされた技術。過去にポルシェがレース(Cカー)で使用していたものがルーツであるという話もある。シフトチェンジをすべて電子制御化、バイワイヤー化されたATセレクターとスロットルを連動させることにより、シフトアップ&ダウンに要する時間は、わずか0.2秒。もっとも難しいとされる6速から2速へのシフトダウンも0.9秒で行う。
  • クアトロシステム - センターデフにトルセンデフを搭載し、電気的(ブレーキによる4輪独立空転制御)ではなく、駆動力(トルク)に応じて機械的に差動を制限し、空転を防ぐ。現行S、RSモデルおよびA4、A5、Q5、A6、Q7では、イニシャルで前後比40:60に設定されている。A3、S3、TTではハルデックスカップリングを用いた4輪駆動システムが採用されており、こちらはイニシャルの前後比が95:5となっている。またR8も同じくハルデックスカップリングを用いたシステムであるが、前後比は15:85とかなりMRに近くなっている。
  • 燃料層状噴射(Fuel Stratified Injection ) - 4ストローク機関で圧縮行程の燃焼室に直接ガソリンを噴射するガソリン直噴エンジンで、失火を防ぐため点火プラグ周りのみを理論空燃比とし、層状燃焼(プラグ周り以外は希薄燃焼)させるすることで燃料消費を抑える。
  • TDIテクノロジー(Turbocharged Direct Injection) - 排出ガスの後処理を含むコモンレール式ターボディーゼル直噴エンジンシステム。高出力、省燃費、低環境負荷を実現。2006年からル・マン24時間耐久レースの参加車両にも採用され、3年連続、5回の総合優勝を成し遂げている。
  • アウディスペースフレーム - スペースフレームアルミ押し出し材の溶接組み立てで構成し、重量を押さえ、かつ剛性を高めた。量産車としては世界初採用。
  • アウディマグネティックライド - 磁性流体で作動するアダプティブシステムにより、走行状況とドライバーのドライビングスタイルに応じてロールの抑制を行い、乗り心地とダイナミックな走りを同時に実現する。
  • プロコン-テン(ProcontenProgrammed Contraction-Tension の略) - 運転者衝突保護システム。衝突時に衝撃でエンジンが後方に押された場合、各所と連動した金属製ワイヤーと滑車により、シートベルトのテンションが引っ張りこまれ、それと同時にステアリングポストがダッシュボード側に引っ込むように沈み込んでいく。これらの作動により、運転者がハンドルで体を強く打つことから避けることができる。

日本での販売[編集]

アウディジャパン株式会社
Audi Japan
Audi-Logo 2016.svg
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
140-0001
東京都品川区北品川四丁目7番35号
法人番号 8010901014362
代表者 代表取締役 フィリップノアック
資本金 56億500万円
売上高 1351億0800万円(2020年12月31日時点)[8]
営業利益 ▲11億8600万円(2020年12月31日時点)[8]
経常利益 ▲2億6200万円(2020年12月31日時点)[8]
純利益 11億3600万円(2020年12月31日時点)[8]
純資産 197億6400万円(2020年12月31日時点)[8]
総資産 979億8100万円(2020年12月31日時点)[8]
決算期 12月末日
特記事項:2022年1月1日にフォルクスワーゲングループジャパンへ吸収合併され解散。
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Audi みなとみらい

1967年にヤナセがアウディLを輸入したことから始まる。以来1992年末までヤナセにより輸入・販売された。また、1992年にフォルクスワーゲンアウディ日本」(のちのフォルクスワーゲングループジャパン)が輸入元となり、旧ジヤクス系の「ファーレン」及びトヨタ自動車系の「DUO」店でフォルクスワーゲン(VW)と併売された。

1998年アウディ部門が独AUDI AGが100%出資する「アウディジャパン」として分離(現社長フィリップ・ノアック)。VWとの併売体制になっている「ファーレン」「DUO」販売網のディーラー契約を一旦白紙に戻し、改めてアウディ専売のディーラー契約を結び直し、2001年より新CIに準拠した全国ディーラー網を始動させた。2007年にはヤナセとの共同出資で作ったディーラー「ヤナセアウディ販売」をアウディジャパン側が全部買収し、「アウディジャパン販売」としてインポーター直販体制を作った。2008年の新規登録台数は16,040台であり、輸入車に占める割合は7.8%であった[9]

首都圏大阪にショールーム(販売店)を設置しており、2013年には横浜・みなとみらい地区にアウディジャパン販売が展開するショールームの中で国内最大規模(旗艦店)となる「Audi みなとみらい」が開業した。また、東京・尾山台にある本社ショールームは安藤忠雄の設計となっている。

2016年1月より、前社長である大喜多寛の退任により、アウディジャパン販売株式会社の代表取締役社長であった、斎藤徹が着任した。

また、2016年より、R8とRSモデルを販売するサブブランド「アウディスポーツ」が5店舗で展開された。

2020年、アウディジャパン販売の全株式を「PAIGジャパンオートモビルインベストメント合同会社」に譲渡[10][11]。日本での販売をポルシェ・ホールディングの世界展開に組み込み、アウディジャパンはインポーター業務に専念する。

2022年1月1日付で、アウディジャパンはフォルクスワーゲングループジャパンへ吸収合併され、アウディジャパンは解散した。日本におけるアウディのインポーター業務はフォルクスワーゲングループジャパンが継承した[12]

モータースポーツ[編集]

ラリー[編集]

スポーツ・クワトロを運転する女性ドライバー、ミシェル・ムートン(1984年RACラリー)

1981年から1986年まで世界ラリー選手権(WRC)に4輪駆動車のクワトロが参戦し、1982年と1984年にマニファクチャラーズタイトルを獲得して、通算23勝を挙げた。グループBのライバルメーカーも4輪駆動化に追随し、以後ラリーにおける優位性を決定的にした。また、クワトロはパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムでも成功を収めた。

スポーツカーレース[編集]

2014年のル・マン24時間レースでワンツーフィニッシュを飾ったR18 e-tronクワトロ

1999年よりプロトタイプレーシングカーを開発し、各国の耐久レースに参戦している。FIA 世界耐久選手権(WEC)ではトヨタや同じフォルクスワーゲングループのポルシェと熾烈な対決を演じ、2012年2013年にマニュファクチャラーズタイトルを獲得した。

ル・マン24時間レースでは1999年の参戦初年度で3位に入賞し、翌2000年にR8で初優勝を達成。2001年、2002年、2004年、2005年に5回の総合優勝を記録した(2003年はワークス参戦を休止)。2004年は日本のプライベートチームであるチーム郷が優勝した。2006年はR10で出場し、2008年まで3連覇を果たした。2010年にはR15、2011年から2014年までにはR18で出場し合計で5連覇を果たした。ル・マン通算勝利数ではポルシェの19勝に次ぐ13勝を挙げる一方で、1999年の参戦初年度から2016年のWEC撤退までの全18年間に及ぶ連続表彰台入賞という前人未到かつ史上初の大記録を達成した。この事からファンからは「ル・マンの鉄人メーカー」と呼ばれるようになり、一方でワークスドライバーだったトム・クリステンセンは9勝を挙げ、ル・マン最多勝ドライバーとなった。しかし2016年いっぱいで撤退した。

2020年、2017年からワークス参戦するフォーミュラEから2021年限りで撤退し、LMDh(ル・マン・デイトナ・h)でWECの最高峰に復帰すると共にIMSAへ参戦することが報じられた[13]

また、2006年のR10がル・マン初のディーゼルエンジン搭載車として、2012年のR18 e-tron クワトロが初のハイブリッドシステム搭載車として総合優勝を達成し、ル・マンにおける技術革新にも貢献している。ヘッドライトに関しては2011年にフルLED化、2014年にはレーザーハイビームを導入した。

宣伝・広報活動[編集]

日本[編集]

提供番組[編集]

不祥事・事件[編集]

中国販売店による「日本人皆殺し」横断幕[編集]

2012年9月中国国内のアウディ販売店で「日本人を皆殺しにする」という横断幕が掲げられた。中国尖閣諸島をめぐる反日デモが激化する中で、販売店の中国人社員14人が抗議行動として個人的な意志からこの横断幕を掲げた。内容は「我々は自分たちを犠牲にしても日本人を皆殺しにする!たとえ国家が滅亡しても釣魚島(尖閣諸島)を取り返す!」であった。

アウディ日本法人はすぐにコメントを発表。「このような行為があったことは誠に遺憾であるとともに、憤りを覚えております」とのニュースリリースを掲載した。ドイツ本社の「(今回の行為は)受け入れがたい」というコメントも含まれていた。ドイツ本社はTwitterで「我々は今回の中国での行動といかなる暴力からも距離を置く。我々は対話と外交を主張する」というコメントを出した。しかし、このドイツ本社のコメントについては他人事のように述べているという批判が日本のネット上で起きた。台湾やアメリカでも「もっと深刻にとらえ、きちんと謝罪すべきではないのか」との批判の声がネット上で起きた[14][15][16]

排出ガス規制不正問題[編集]

フォルクスワーゲン車の排出ガス規制不正問題(フォルクスワーゲン#排出ガス規制不正問題)は同様なディフィートデバイスを搭載したアウディ社ディーゼルエンジンにも波及し、A1A3A4A5A6TTQ3Q5が対象となると発表された[17]。さらに、3リットルV6ディーゼルエンジンを搭載した2016年モデルのQ5Q7A6A7A8にも不正ソフトウェアが発見されたと米環境保護局が発表した[18]

2018年6月18日にはルパート・シュタドラー英語版会長が不正に関与した疑いで逮捕された[19]

その他[編集]

多様なニーズに応えるオーダーメイドプログラムとして「Audi exclusive」がある。11色のレザー、8色のアルカンターラ、9種類のカーペット、7種類のウッド、2種類のインタルシアウッドから成るインテリアのみならず、アルミホイールやオフィスパーツ、また、スペシャルボディーカラーの選択も可能な「自分だけの」アウディを創るプログラムである。

脚注[編集]

  1. ^ Google翻訳によれば、「Sie hören」をラテン語に訳すと「audis」となる。Audi, Wikipedia (en)
  2. ^ 御堀『アウディの矜持』、25頁。
  3. ^ 『アウディの矜持』の著者が本社のアウディミュージアムで学芸員に質問したところ、そのように回答され、事務所に連絡を取って確認もしてくれたという(御堀『アウディの矜持』、80-81頁)。
  4. ^ 1986年の項、Audi media services
  5. ^ 「ぼくの日本自動車史」徳大寺有恒/草思社より
  6. ^ アーカイブされたコピー”. 2009年2月8日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2009年3月9日閲覧。
  7. ^ アウディ、ドゥカティ買収を正式発表 レスポンス 2012年4月19日閲覧。
  8. ^ a b c d e f アウディジャパン株式会社 第51期決算公告
  9. ^ ブランド別輸入車新規登録台数の推移(2008)、日本自動車輸入組合[リンク切れ]
  10. ^ フォルクスワーゲングループに属する、オーストリア拠点の販売会社「ポルシェホールディングGmbH」の日本法人
  11. ^ アウディジャパン2020年3月30日分プレスリリース「アウディジャパン販売株式会社の株主の変更について」2020年4月20日確認
  12. ^ VWグループジャパン、アウディジャパンを吸収合併レスポンス 2021年12月21日
  13. ^ アウディ、LMDhでスポーツカー復帰へ!「カーボンニュートラルと同時に顧客の願いも念頭に」”. autosport web. 2020年12月1日閲覧。
  14. ^ 中国アウディ販売店で「我々は日本人皆殺しにする」 怒りの声にアウディ日本法人は謝罪 J-cast 2012-09-19
  15. ^ 「日本人は皆殺し!」の横断幕を掲げた中国のアウディディーラーに米でも批判の声 Livedoor News 車カテゴリー(Autoblog JP)2012年09月25日
  16. ^ ユニクロに「尖閣は中国領」、アウディに「日本人皆殺しに」 中国の店舗で掲載されたメッセージ WSJ日本語版 Japan Real Time 2012-09-19
  17. ^ アウディ、VW排ガス操作問題で210万台に影響ロイター 2015年9月29日
  18. ^ アーカイブされたコピー”. 2015年11月21日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2015年11月21日閲覧。 yahoo 2015年11月21日
  19. ^ “アウディの会長逮捕 不正の中止を指示しなかった疑い”. 朝日新聞. (2018年6月18日). https://www.asahi.com/sp/articles/ASL6L62PWL6LUHBI01L.html 2018年6月18日閲覧。 

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • 御堀直嗣 『アウディの矜持』 河出書房新社、2012年、ISBN 9784309246116

外部リンク[編集]