荻野アンナ
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荻野 アンナ(おぎの あんな 1956年11月7日 - )は、日本のフランス文学者、小説家。慶應義塾大学文学部教授。本名、荻野安奈。
人物・経歴
アンナ・ガイヤールとして神奈川県横浜市中区に生まれ育つ。父はイタリア、スペイン、クロアチアなどの血を引くアメリカ人。母江見絹子は画家で、岡本太郎らと交流した。荻野の文学研究や創作活動には、母親の強い影響があると自認している。
小学生時代に日本へ帰化し、荻野姓となる。フェリス女学院高等学校、慶應義塾大学文学部仏文科を卒業。フランス政府給費留学生としてパリ第4大学に留学し、ラブレーを研究する。のち、慶應義塾大学大学院博士課程修了。
小説家としては1991年『背負い水』で第105回芥川賞を受賞。2002年『ホラ吹きアンリの冒険』で読売文学賞を受賞。2008年『蟹と彼と私』で第19回伊藤整文学賞を受賞。
駄洒落好きとして知られ、ワイドショーのコメンテーターとして駄洒落を連発する他、芥川賞の受賞を報せる電話にも「あ、しょう」と応えた。 2005年には落語家の11代目金原亭馬生に弟子入り。2009年現在、二つ目として金原亭駒ん奈を名乗り高座にも上がっている。
2002年、慶應義塾大学文学部教授に就任。2007年、内閣官房「美しい国づくり」プロジェクト・企画会議委員。2009年より読売文学賞選考委員。
著書
単著
- 遊機体 文藝春秋 1990
- ブリューゲル、飛んだ 新潮社 1991 のち文庫
- 私の愛毒書 福武書店 1991 のち文庫
- 背負い水 文藝春秋 1991 のち文庫
- アイ・ラブ安吾 朝日新聞社 1992 のち文庫
- コジキ外伝 岩波書店 1992
- 週刊オギノ 角川文庫 1993
- アンナ流元気がなにより 海竜社 1993
- マドンナの変身失格 福武書店 1993
- 桃物語 講談社 1994
- 食べる女 文藝春秋 1994
- ラブレー出帆 岩波書店 1994
- 百万長者と結婚する教 講談社 1995
- アンナの工場観光 共同通信社 1995 のち朝日文庫
- 生ムギ生ゴメ生アクビ 講談社 1995
- 名探偵マリリン 朝日新聞社 1995 のち文庫
- 空の本 パルコ出版 1996
- 華のパサージュ物語――パリ 日本放送出版協会 1996
- 半死半生 角川書店 1996
- 一日三食ひるね事典 ティビーエス・ブリタニカ 1999
- 空飛ぶ豚 アンナのブタ・コレ 共同通信社 1999
- ホラ吹きアンリの冒険 文藝春秋 2001
- けなげ 岩波書店 2002
- とんとん拍子 清流出版 2002
- アンナのエネルギー観光 エイ出版社 2004
- ラブレーで元気になる みすず書房 2005
- 蟹と彼と私 集英社 2007
- 殴る女 集英社 2010
- 働くアンナの一人っ子介護 グラフ社, 2009.1.
共編著
- (松原秀一、養老孟司共著)『死の発見―ヨーロッパの古層を訪ねて』(岩波書店 1997年)
- (夏石番矢、復本一郎共編)『パロディーの世紀』(雄山閣出版 1997年)
- 荻野アンナとテリー伊藤のまっかなウソのつき方 イーグルパブリシング, 1999.7.
- 人造美女は可能か? 巽孝之共編著. 慶應義塾大学出版会, 2006.9.
- 大震災欲と仁義 荻野アンナとゲリラ隊 著 共同通信社, 2011.6.
翻訳
- とんだタビュラン ジャンージャック・サンペ 作・絵 太平社, 1997.7
- 恋人たち アーム・スール ジャンージャック・サンペ 作・絵 太平社, 1998.11.
- おはなのすきなおおかみくん マルティーヌ・ブール 絵 マリー・オディール・ジュード 文 講談社, 1999.2. 世界の絵本
- サン・トロペ ジャンージャック・サンペ 作・絵 太平社, 1999.11.