ボンバルディア CRJ
ボンバルディア CRJ
- 用途:旅客機
- 製造者:ボンバルディア・エアロスペース社
- 運用者
- コムエアー(100機以上)
- スカイウェスト(100機以上)
- 初飛行:1991年 (CRJ100)
- 生産数:1,200機以上
- 運用開始:1992年 (CRJ100)
- 運用状況:運用中
ボンバルディア CRJ(Bombardier Canadair Regional Jet)は、カナダのボンバルディア・エアロスペース社が製造・販売しているジェット旅客機のシリーズ名である。
目次 |
[編集] 概要
カナダの航空機製造メーカーであるカナディア社は、1980年代に就航したビジネスジェットであるCL-600 チャレンジャーをベースに胴体を延長する等の設計変更を施し、地方都市間輸送用のリージョナル・ジェットの製造を計画した(そのため、書類上はCL-600の派生型という扱いになっていた)。機体の開発が開始された時、既にボンバルディア・エアロスペースはカナディア社を買収していたが、「CRJ(カナディア・リージョナル・ジェット)」の名称が付けられた。
最初のタイプであるCRJ100は1989年に開発が開始され、1991年5月に初飛行を行った50席級ジェット機のパイオニアである。2005年11月の時点で30以上の航空会社へ1,200機以上が引き渡されている。
機体後部に集中装備された2発のジェットエンジンとT字尾翼を持つナローボディ旅客機である。小さな機体に対応していない空港に乗り入れるため、機体に乗降用タラップ(機体前部左舷のドアと一体になっている)が内蔵されていることなどが大きな特徴である。客室は他社のリージョナルジェットと同様に、通路を挟んで2席ずつの座席配置となっている。
シリーズ中には座席数に応じて、CRJ200(50席)、CRJ700(70席)、CRJ900(90席)等のバリエーションが存在する。CRJ700、CRJ900の開発、製造には1990年代から日本の三菱重工業も参加しているが、MRJとの兼ね合いから2008年に離脱を決定した。
日本ではJ-AIRが200型を9機保有し、北海道、東北、九州、四国などの地方都市空港間の路線で使用している。また、IBEXエアラインズが、100型、200型を各2機と700型を2機保有し、成田空港、伊丹空港、仙台空港を拠点として運用している。なお日本における販売代理店は総合商社の双日がつとめている。
[編集] 派生型
[編集] CRJ100/CRJ200
CRJ100はCRJシリーズの最初のモデル。50人乗りでゼネラル・エレクトリックのCF34-3A1エンジンを搭載する。開発当時においては、西側諸国における初の本格的に量産された50席クラスのジェット旅客機であった。
CRJ200は、CRJ100のエンジンをゼネラル・エレクトリックのCF34-3B1に置き換え離陸重量を増加したタイプであり、胴体、翼などはCRJ100と変わらない。
[編集] CRJ700
CRJ700は胴体を延長した70席クラスの機体。初飛行は1999年で、2001年に市場に投入された。初期型はゼネラル・エレクトリックのCF34-8C1エンジンを採用していたが、その後CF34-8C5に置き換えられた。
CRJ700の主な競合機種は、ブラジルのエンブラエル社製のエンブラエル170や、日本の三菱航空機が開発しているMRJ70、ロシアのスホーイ・スーパージェット60/75である。
[編集] CRJ705/900
CRJ900は2003年に登場した90席クラスのタイプ。700型の胴体をさらに延長し翼も大型化した。エンジンはCRJ700後期型と同じCF34-8C5を使用。900型の主な競合機種はエンブラエル175/190や日本の三菱航空機が開発中のMRJ90、スホーイ・スーパージェット75/95である。
CRJ705はCRJ900の機体をベースにビジネスクラスを導入する代わりに、最大定員を75人にしたタイプである。CRJ900と比較して主翼のウイングレットが改良されている。エア・カナダの子会社であるエア・カナダJazzがローンチカスタマーとなり、2005年に登場した。大手航空会社との競争下にあるリージョナル航空会社のサービス向上策の一つとして開発された。
[編集] CRJ1000 NextGen
ボンバルディア・エアロスペースは、エンブラエル195に対抗するため、CRJ900の胴体を延長したCRJ900Xを基にして100席のCRJ1000 NextGenが2007年2月に開発が開始された。2008年9月3日にケベックで初飛行を行った。標準とER (Extended-Range) の2つのバージョンがある。すでにフランスのブリッド・エアが15機とイタリアのMyAirが14機を確定発注をし、2009年の10月から12月にかけて納入される見込みである[1]。
[編集] 仕様
| 型式 | CRJ700 | CRJ705 | CRJ900 | CRJ1000 |
|---|---|---|---|---|
| 乗員 | 2名 | |||
| 座席数 | 78席 (1-クラス, 最大) 70席 (1-クラス, 標準) 66席 (2-クラス, 標準) |
90席 (1-クラス, 最大) 86席 (1-クラス, 標準) 75席 (2-クラス, 標準) |
104席 (1-クラス, 最大) 100席 (1-クラス, 標準) 86席 (2-クラス, 標準) |
|
| 全長 | 32.51 m (106 ft 8 in) | 36.40 m (119 ft 4 in) | 39.13 m (128 ft 4.7 in) | |
| 全幅 | 23.24 m (76 ft 3 in) | 24.85 m (81 ft 6 in) | 26.18 m (85 ft 10.6 in) | |
| 全高 | 7.57 m (24 ft 10 in) | 7.51 m (24 ft 7 in) | 7.50 m (24 ft 6 in) | |
| 翼幅 | 70.61 m² (760 ft²) | 77.4 m² (833 ft²) | ||
| 胴体最大直径 | 2.7 m (8 ft 10 in) | |||
| 最機内幅 | 2.57 m (8 ft 5 in) | |||
| 機内全高 | 1.89 m (6 ft 2 in) | |||
| 運用時非積載重量 | 19,731 kg (43,500 lb) | 21,433 kg (47,250 lb) | 23,179 kg (51,100 lb) | |
| 燃料非搭載時最大重量 (ZFW) | 28,259 kg (62,300 lb) LR: 28,801 kg (63,495 lb) |
31,751 kg (70,000 lb) LR: 32,024 kg (70,600 lb) |
35,154 kg (77,500 lb) | |
| 最大離陸重量 (MTOW) | 32,999 kg (72,750 lb) ER: 34,019 kg (75,000 lb) LR: 34,926 kg (77,000 lb) |
36,504 kg (80,500 lb) ER: 37,421 kg (82,500 lb) LR: 38,330 kg (84,500 lb) |
EuroLite: 38,995 kg (85,968 lb) 40,824 kg (90,000 lb) ER: 41,640 kg (91,800 lb) |
|
| 最大積載量 | 8,527 kg (18,800 lb) LR: 9,070 kg (19,995 lb) |
10,319 kg (22,750 lb) LR: 10,591 kg (23,350 lb) |
11,975 kg (26,400 lb) | |
| 貨物容積 | 15.5 m3 (550 cu ft) | 16.8 m3 (590 cu ft) | 19.4 m3 (690 cu ft) | |
| 最大離陸重量時の滑走距離(ISA) | 1,564 m (5,131 ft) ER: 1,676 m (5,499 ft) LR: 1,851 m (6,073 ft) |
1,778 m (5,833 ft) ER: 1,861 m (6,106 ft) LR: 1,944 m (6,378 ft) |
EuroLite: 1,822 m (5,978 ft) 1,996 m (6,549 ft) ER: 2,079 m (6,821 ft) |
|
| 上昇限度 | 12,497 m (41,000 ft) | |||
| 基本巡航速度 | マッハ 0.78 (829 km/h, 515 mph) | マッハ 0.78 (829 km/h, 515 mph) | マッハ 0.80 (850 km/h, 528 mph) | マッハ 0.78 (827 km/h, 515 mph) |
| 最大巡航速度 | マッハ 0.825 (876 km/h, 544 mph) | マッハ 0.83 (885 km/h, 559 mph) | マッハ 0.83 (881 km/h, 547 mph) | マッハ 0.82 (870 km/h, 541 mph) |
| 最大航続距離 | 1,434 nmi (2,656 km; 1,650 mi) ER: 1,732 nmi (3,208 km; 1,993 mi) LR: 2,002 nmi (3,708 km; 2,304 mi) |
1,719 nmi (3,184 km; 1,978 mi) ER: 1,963 nmi (3,635 km; 2,259 mi) LR: 1,999 nmi (3,702 km; 2,300mi) |
1,350 nmi (2,500 km; 1,550 mi) ER: 1,593 nmi (2,950 km; 1,833 mi) LR: 1,828 nmi (3,385 km; 2,104mi) |
ユーロライト: 909 nmi (1,683 km; 1,046 mi) 1,345 nmi (2,491 km; 1,548 mi) ER: 1,535 nmi (2,843 km; 1,766mi) |
| 最大燃料積載量 | 8,822 kg (19,450 lb) | |||
| エンジン (2x) | GE CF34-8C5B1 | GE CF34-8C5 | GE CF34-8C5 | GE CF34-8C5A1 |
| 離陸推力 (2x) | 56.4 kN (12,670 lbf) | 58.4 kN (13,123 lbf) | 59.4 kN (13,360 lbf) | 60.6 kN (13,630 lbf) |
| APR推力 (2x) | 61.3 kN (13,790 lbf) | 63.4 kN (14,255 lbf) | 64.5 kN (14,510 lbf) | 64.5 kN (14,510 lbf) |
出典: CRJ700,[2][3][4] CRJ705,[5][6] CRJ900,[7][8][9] CRJ1000[10][11][12][13]
注記:
- デルタ・コネクション航空のCRJ900 航空機は座席が76席で4人の乗員でファースト/コーチクラスが組み合わせられた仕様である。[14]
[編集] 出典
- ^ Bombardier CRJ1000 Regional Jetliner, Aerospace Technology, 2009-11-22 確認
- ^ CRJ700 Specifications. ボンバルディア
- ^ CRJ700 NextGen Fact Sheet. Bombardier, June 2009.
- ^ CRJ700 NextGen Fact Sheet at crjnextgen.com
- ^ CRJ705 Specifications. Bombardier
- ^ CRJ705 Interior. Bombardier
- ^ CRJ900 Specifications. Bombardier
- ^ CRJ900 NextGen Fact Sheet. Bombardier, June 2009.
- ^ CRJ900 NextGen Fact Sheet at crjnextgen.com
- ^ CRJ1000 NextGen Fact Sheet. Bombardier, June 2009.
- ^ CRJ1000 NextGen Fact Sheet at crjnextgen.com
- ^ Bombardier CRJ1000 at globalsecurity.org
- ^ Meet the Bombardier CRJ1000 EuroLite at flightglobal.com
- ^ Canadair Regional Jet 900 (CRJ)
[編集] 外部リンク
- ボンバルディア・エアロスペース(英語)(フランス語)
- CRJ-200/-700/-900/-1000概要 (pdf) - 財団法人日本航空機開発協会(日本語)