オートパイロット
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オートパイロット (Autopilot) とは、乗り物を、人の手によってではなく、機械装置により自動に操縦する装置・システムを指す名称である。
[編集] 概要
一般に「オートパイロット」と呼ばれるシステムは旅客機を始めとした航空機に導入されており、現代の航空機の操縦システムの上では、空港でのタキシング(地上走行)・巡航・アプローチ(空港への進入)・着陸など、出発から到着までほとんどの段階で、自動操縦システムが用意されている。なお、離陸は2008年現在でも手動で行っている。着陸の自動操縦は、計器着陸装置(ILS)を用いて気象条件・パイロットの資格などが整った状況で行う。
これらは、慣性誘導装置や外部のマーカー(目印となる電波発信器)などから目的地などに対する自身の相対位置を算出し、予定の移動経路との誤差を自動的に補正するものなどである。単純なものでは、所定の方向(方角)と高度のみを維持し、パイロットの負担を軽減させるなどしている。現代の航空機関士を廃した2人乗務のコックピットでは、問題発生時にはオートパイロットに操縦を任せてパイロットが問題解決にあたるのが基本となっている。
最も単純なオートパイロットの形態は、自動車のクルーズコントロールに見出すことが可能である。この機構は、設定された速度を維持しつづけるだけの機能しかないが、それでも運転者の負担を軽減させている。
また海洋においては、大型船舶で搭載しているものもある。ヨットのクルージングにおいてもオートパイロット装置が用いられることは多い。特にシングルハンド(一人)での航海時には、睡眠時間確保などの観点から必要度は高い。これらの乗物は移動時間が長く、その間中に人間の操縦者が不眠不休で操作していることができないため、状況の許す限りはこういった機構に頼ったほうが楽なためである。
ただ所定の条件下でのみ適切に機能する性質のものであるため、積極的に用いられるのは状況が安定している巡航時の進路誘導においてのみで、船舶では沿岸航行から接岸に際しては補助的なシステムに過ぎないなど、完全自動化には大きな技術的ハードルも存在する。
これらは、方位磁石のようなものからセンサーやジャイロコンパスといった自身の向きや状態・周囲の状況を判定する機能と、操縦装置のコントロールを組み合わせたものだが、さらにはGPS衛星の電波をキャッチして自身の現在位置を測定、予定経路との誤差から、どのように移動すればその誤差を修正できるかを判断するものも登場しており、移動経路を予め入力しておけば、複数経路を巡回して行くことも可能である。
ただ同種機構の操作ミスないし作動不良(どちらであったかの結論は出ていないが)から大韓航空機撃墜事件のように悲劇的な事件に発展したケースもあり、こういった機器の過信には絶えず警鐘が鳴らされている。
[編集] 技術的ハードル
これらの機器は状況が安定している限りに於いて、信頼に値する精度で機能しつづける事が可能な機器である(逆に信頼に値しなければ利用されない)。しかし状況がめまぐるしく変化する自動車の運転などでは、人間の運転を機械装置に代行させるには高い技術的ハードルが存在し、2000年代に於いてその模索は始まったばかりである。
航空機や船舶の場合、ある一定高度以上や大洋に出てしまえば障害物に突き当たったりする確率は一挙に低下するし、また状況も比較的安定しているため、オートパイロットの採用も進んだ。しかし航空機に於ける雲の下や、船舶に於ける流氷などがある海域では、オートパイロットの運用はそれら機器の機能如何では危険である。
現代のオートパイロットでは二重三重の安全装置も組み込まれ、人的なミスに対しても警告を発する信頼性設計で危険を回避するように設計されている。これらでは安全確保を最優先とし、矛盾する状況ではより安全性の高い回避行動を取るように設計されている。
なおこれをもう一歩推し進めたものとして、人工知能による機能の自動制御が存在する。これは一種のロボット(人間の仕事を代行する機械)で、ロボットカーレースのような様々な状況をリアルタイムで判断して移動するような機構の開発と試験も続けられている。

