舞風 (駆逐艦)

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Maikaze.jpg
艦歴
計画 1939年度(マル4計画
起工 1940年4月22日
進水 1941年3月15日
就役 1941年7月15日竣工
その後 1944年2月17日戦没
沈没地点 北緯07度45分 東経151度20分 / 北緯7.750度 東経151.333度 / 7.750; 151.333
除籍 1944年3月31日
性能諸元
排水量 基準:2,033トン
全長 118.5m
全幅 10.8m
吃水 3.8m
機関 ロ号艦本式缶3基
艦本式衝動タービン2基2軸
52,000馬力
速力 35.0ノット
航続距離 18ノットで5,000
乗員 239人
兵装 50口径三年式12.7センチ砲連装×3
25mm機銃連装×2
61cm魚雷発射管4連装×2
爆雷16個

舞風(まいかぜ/まひかぜ)は日本海軍駆逐艦陽炎型駆逐艦の第18番艦である。1944年トラック諸島沖で米軍艦隊の砲撃によって戦没した。

艦歴[編集]

マル4計画、仮称第114号艦として藤永田造船所1940年(昭和15年)4月22日起工、1941年(昭和16年)3月15日進水、7月15日竣工。横須賀鎮守府籍。

太平洋戦争開戦時は「野分」、「」、「萩風」、「舞風」の4隻で第4駆逐隊を編成し南方部隊本隊に所属、南方作戦を支援する。また1942年(昭和17年)2月にスターリング湾を出発してジャワ機動作戦、ベンガル湾機動作戦に参加する。内地に帰還した後ミッドウェー海戦に参加し「加賀」の乗員を救助、魚雷で「赤城」の処分を行った。また直後のアリューシャン攻略作戦を支援するため北方海面に進出した。

米軍ガダルカナル島上陸後はソロモン諸島へ進出、第二次ソロモン海戦南太平洋海戦に参加する。その間ガ島輸送作戦などに従事。ラエ輸送時の1943年(昭和18年)1月10日に「磯風」と共同し米潜水艦を撃沈。その後ガ島撤退作戦に参加したが、2回目の作戦中の2月4日ショートランド南方で敵機の攻撃を受け損傷し、航行不能となる。同年3月に内地に帰還、7月まで横須賀工廠で修理を実施した。修理完成後はトラックに進出、「野分」と共に同方面で護衛任務についた。

1944年(昭和19年)2月17日僚艦「野分」と練習巡洋艦「香取」、特設巡洋艦赤城丸」を護衛しトラック諸島を出港、内地帰還の予定だったが当日早朝よりトラック島空襲に遭遇する。午前8時ごろ、空母「ヨークタウン (CV-10)」(USS Yorktown, CV-10)飛行隊TBF アベンジャー雷撃機(爆弾装備)3機が「舞風」を攻撃し、3発命中を主張[1]。午前8時30分、空母「エンタープライズ」(USS Enterprise, CV-6)のTBFが前部砲塔に爆弾1発命中、至近弾9を主張[2]。空母「エセックス」 (USS Essex, CV-9)のTBFが艦中央部に爆弾1発の命中を主張[2]。「野分」によれば、午前9時30分に「舞風」から機関室浸水航行不能と、第四駆逐隊司令官(磯久研磨大佐)の「野分」移乗を求める通信があった[2]。だが空襲が継続したため、「野分」に移乗する機会はなかった。

午後12時16分、「舞風」、「香取」、「野分」はレイモンド・スプルーアンス大将自身が指揮するアイオワ級戦艦ニュージャージー」(旗艦)、「アイオワ」、重巡洋艦「ミネアポリス」、「ニューオリンズ」、駆逐艦4隻を水平線上に発見した[3]。午後12時26分、「野分」は「舞風」に対する艦砲射撃を確認した[4]。「舞風」は戦艦と重巡洋艦の集中砲撃を受けて船体が分断され、午後1時43分に黒煙をあげつつ沈没した[5]。磯久研磨第四駆逐隊司令、萩尾力艦長以下240名全員戦死。同年3月31日除籍。

歴代艦長[編集]

艤装員長[編集]

  1. 中杉清治 中佐:1941年 4月10日 -

艦長[編集]

  1. 中杉清治 中佐:1941年 7月15日 -
  2. 萩尾力 中佐:1943年 6月22日 - 1944年2月17日戦死

脚注[編集]

  1. ^ 佐藤清夫『駆逐艦「野分」物語』(光人社、1997)109頁
  2. ^ a b c 佐藤清夫『駆逐艦「野分」物語』(光人社、1997)112頁
  3. ^ 佐藤清夫『駆逐艦「野分」物語』(光人社、1997)125頁
  4. ^ 佐藤清夫『駆逐艦「野分」物語』(光人社、1997)127頁
  5. ^ 佐藤清夫『駆逐艦「野分」物語』(光人社、1997)128頁

参考文献[編集]

  • 雑誌「丸」編集部『写真 日本の軍艦 第11巻 駆逐艦II』光人社、1990年 ISBN 4-7698-0461-X
  • 佐藤清夫『駆逐艦「野分」物語 若き航海長の太平洋海戦記』(光人社、1997) ISBN 4-7698-0803-8
     著者は1943年12月から144年9月まで「野分」航海長勤務。
  • 佐藤清夫『駆逐艦「野分」物語』(文庫版)光人社、2000年 ISBN 4-7698-2408-4
  • 外山操『艦長たちの軍艦史』光人社、2005年 ISBN 4-7698-1246-9