東京オリンピックスタジアム

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東京オリンピックスタジアム(とうきょう -)は、2016年夏季オリンピックの招致を目指した東京都が、東京五輪開催時のメインスタジアム(オリンピックスタジアム)として中央区晴海に建設を計画していた競技場である(2016年東京オリンピック構想)。このスタジアムは、開閉会式、陸上競技サッカー決勝、マラソンのゴール地点としていた。現状は、都の所有地で、公園や広場であり、近くには、中央区清掃工場や晴海トリトンスクエアなどがある。

概要[編集]

以下は、2009年2月12日IOCに提出した立候補ファイルに記載されている内容である。

  • 観客収容人数 10万人収容(2万は仮設)
  • コンセプト 屋根に太陽光発電パネルが設置され、環境に配慮する計画だった。
  • 外観・内装 外観はスタジアムの外壁には木が植えられて緑化され、東京湾の青色と一体となって、自然と共生するスタジアムを計画していた。内装は、メインの電光掲示板に加え、多くのスクリーンが設置される予定だった。ブルーが基調で、三層の観客席ととなる予定だった。

大会終了後について[編集]

大会終了後は、スタジアムの観客収容規模が10万人から8万人に縮小され、国際陸上競技連盟クラス1陸上競技場となり、陸上やサッカーなどの国際的な大会が開催可能としていた。

2016年夏季五輪招致失敗後の展開[編集]

しかし、2016年夏季五輪の開催地は2009年10月2日ブラジルリオデジャネイロへ決まり、東京への招致はならなかった。招致活動の先頭に立っていた東京都知事石原慎太郎は、続く2020年夏季オリンピック2013年に東京開催が決定)への招致に前向きな姿勢を見せたものの、最終決定は2011年4月に自身の任期を引き継ぐ次期都知事の意向に委ねる姿勢を示し、東京オリンピックスタジアムの建設構想も一時沈静化した。しかし、当初は都知事退任の意向を強く示していた石原が一転して2011年4月の都知事選挙に立候補し、オリンピック招致への再挑戦を掲げて四選を果たした事で状況は一変し、同年7月16日に2020年夏季五輪の招致を正式に表明した[1]。だが、新規スタジアム建設ではなく既存の国立霞ヶ丘陸上競技場を改修する方向となったため、事実上東京オリンピックスタジアムの建設は消滅した。なお同地には2020年東京オリンピックの選手村を建設することが決まっている。

なお、2018年大会または2022年大会FIFAワールドカップ開催を目指す日本には、開催規定の「8万人以上の観客収容能力があるスタジアムが国内に1つあること」という規定を満たすスタジアムが現在日本国内にないため、招致構想では2016年夏季五輪の開催地に東京が選ばれることが前提になっていた。日本サッカー協会犬飼基昭会長は「東京に決まらなければ、W杯の招致は辞退する」と言っていたほどである。また既に日本での開催が決定している2019 ラグビーワールドカップでも、試合会場の候補地の一つとして名前が挙がっていた[2]

結果的に五輪招致が失敗に終わると、日本サッカー協会は招致失敗を惜しみながらもFIFAワールドカップの招致活動を継続した(後に2022年大会招致へ一本化)。東京オリンピックスタジアムの代替となる「8万人スタジアム」としては、大阪市大阪駅北地区の再開発計画で浮上した「大阪エコ・スタジアム」建設が代替案として提起された。2010年12月2日のFIFA理事会で2022年大会はカタール開催が決定し、大阪エコ・スタジアム構想も事実上白紙となった。

スタジアムとその周辺の課題[編集]

スタジアムが建設される晴海地区には鉄道網が全く通っておらず、最寄り駅は、橋を渡ったとなりの地区にある、都営地下鉄大江戸線勝どき駅である。徒歩では、傾斜の大きな橋を渡らなければならない為、交通アクセスが不便である[3]。また、晴海地区は周辺の地区に比べ、再開発が遅れ、廃業に陥るホテルが多い。高速道路も以前は整備されていなかったが、2009年に、首都高速晴海線が開通し、自動車でのアクセスは、比較的便利になった。しかし、大会関係者や観客のほとんどが鉄道などの公共システムを使うため、鉄道の整備が何よりも重要である。それに加え、スタジアム建設予定地の周辺の道路には、運送業のトラックやタクシーの休憩場となっていることから、大会開催中、どこに休憩場をとるかという問題も発生する[要出典]

その他[編集]

東京招致委員会は、同立候補ファイルで、スタジアムに併設して、「国際スポーツ研究・交流センター」(仮称)を建設すると記載した。このセンターでは、日本やアジア諸国におけるオリンピックの普及活動や交流活動などを行う、オリンピックムーブメント振興のための重要施設となる。

関連項目[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 石原都知事、2020夏季五輪への立候補を正式に表明 - asahi.com 2011年7月16日
  2. ^ 国内開催地は流動的 2019年ラグビーW杯 - msn産経ニュース・2009年7月29日
  3. ^ ただし、ゆりかもめ東京臨海新交通臨海線を晴海を経由して勝どき駅まで延伸する計画は存在する。

外部リンク[編集]