ドラコ・マルフォイ

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ドラコ・マルフォイ: Draco Malfoy)は、J・K・ローリングの小説『ハリー・ポッター』シリーズ、およびその派生作品に登場する架空の魔法使いである。

概要[編集]

主人公ハリー・ポッターのライバル的存在。ホグワーツ魔法魔術学校スリザリン寮に所属する男子生徒で、“純血”の名家マルフォイ家の子息。

登場巻[編集]

全巻

人物[編集]

名前[編集]

ファーストネームの「ドラコ」は、ラテン語で竜や蛇を意味する。蛇は、ドラコが所属するスリザリン寮のシンボルである。家名のマルフォイは分解すると、フランス語で不誠実(Mal foy)を意味する。 6巻のポルトガル語版、初版ではドラコ・ルシウス・マルフォイ(Draco Lucius Malfoy)と紹介されており、ミドルネームの「ルシウス」は父親の名に由来する。

外見[編集]

全体的に父に似ており、顔は青白く、顎が尖っている。瞳の色は薄いグレー[1]。ただし髪は父と違い、プラチナブロンドである。

来歴[編集]

1980年6月5日、誕生。

1991年7月31日、マダム・マルキンの洋装店でハリーと初対面[2]

同年9月1日、ホグワーツ魔法魔術学校に入学、スリザリン寮生となる。入学直前、ホグワーツ特急の中でハリーと2度目の対面を果たすが、この時ハリーが自分に従わなかったため、以後ハリーを敵視する。

1992年9月、スリザリン寮のクィディッチ代表チームのシーカーとなる。この時ハリー達3人に“代々スリザリンの家系”であるという根拠から、「スリザリンの継承者」ではないかと疑われるが、当人はシロだった。

1995年9月、スリザリン寮の監督生に就任。さらにドローレス・アンブリッジが校長を自称すると「尋問官親衛隊」の一員に選ばれ、監督生をも上回る権限で他の寮の生徒に嫌がらせを行った。

1996年、父の失敗の埋め合わせとして、ヴォルデモートから死喰い人見習いに任命され、アルバス・ダンブルドアの殺害を命じられる。幾度となく失敗するが、最終的に「姿をくらますキャビネット棚」を修理し、死喰い人をホグワーツ城内に引き入れることに成功する。その後、ドラコの代わりにセブルス・スネイプがダンブルドアを殺害すると、死喰い人たちと共にホグワーツから逃亡する。

1998年のイースター休暇で実家に帰省中、人さらいに捕らえられたハリーたちと再会。この後、マルフォイ邸で戦闘が起こるが、この時ハリーに自身の杖を奪われる。

ホグワーツの戦いでは、分霊箱を探すハリー、ロン・ウィーズリーハーマイオニー・グレンジャーの邪魔をするためにホグワーツに残り、ビンセント・クラッブグレゴリー・ゴイルと共に「必要の部屋」で対峙するが、クラッブが放った「悪霊の火」によって命の危機に陥り、ハリーたちに助けられて「必要の部屋」から脱出した。その後、ホグワーツ防衛隊に加わることはなかったが、闇の陣営側として誰かを傷つけることもなかった[3]

実は第6巻終盤から第7巻でハリーに自身の杖を奪われるまで、ニワトコの杖の忠誠心を得ていた[4]

性格・才能[編集]

純血主義者。誇り高く常に偉そうな態度を取り、自身に逆らう者に対しては卑怯な手段を用いてでも貶めようとする[5]など、典型的なスリザリン気質の持ち主である。一方で「絶対的に自分より上」の者には逆らわず、逆にそうした者に取り入ろうとする傾向がある。

ドラコが誇るのは、自身の純血や一族の資産・権力など「自身が属する何か」である場合が大半で、自分自身を誇ることはほとんどない[6]

第1巻ユニコーンの血を啜るヴォルデモートを見て逃げ出す、ハーマイオニーの杖を首にあてられ悲鳴を上げる、悪霊の火で満ちた必要の部屋から即刻逃げ出すなど、かなり臆病な一面もある。

しかし作者はインタビューでドラコについて「閉心術の才能を秘めている」と述べており、実際に第6巻ではスネイプに対して閉心術を使用、成功させている。また透明マントを用いて隠れていたハリーの存在を看破したり、モンタギューの事故から死喰い人をホグワーツに引き込む方法を考案する、必要の部屋を有効活用するなど、頭は悪くない。

人間関係[編集]

父は“純血”の魔法使いルシウス・マルフォイ、母は“純血”の魔女ナルシッサ・マルフォイ。両親からは可愛がられており、ドラコも両親を侮辱する者に対してはあからさまな敵意を見せる。

ホグワーツではクラッブやゴイルを従えて行動していることが多い。3人の親はいずれも死喰い人であり、親同士の力関係が反映された関係ではあるが、ドラコはそれなりに2人のことを大事に思っていた節がある[7]

父の旧友スネイプが担当していた「魔法薬学」の授業では優遇されていた。ドラコもスネイプに敬意を表し、信頼していたが、第6巻では心を閉ざしてしまう。これは伯母ベラトリックス・レストレンジからスネイプへの疑惑を吹き込まれたこともあるが、第7巻ではスネイプがダンブルドアに「(ドラコは)ルシウスの座を私が奪った、と考えているのです」と発言する場面があり、この変化にも死喰い人の力関係が影響していたと考えられる。

一方、同学年のグリフィンドール生であるハリー、ロン、ハーマイオニーとは敵対関係にある。原作1巻ではハリーから「ダドリーより嫌な奴」と称される他、特にロンとは親同士が犬猿の仲であることもあり仲が悪い。またハーマイオニーに対してはマグル生まれであることからたびたび「穢れた血」と侮蔑している。しかし第7巻の終章(2017年9月時点)では、ハリー、ロン、ハーマイオニー、ジニーに対し、そっけないながらも頭を下げて挨拶する場面があり、以前ほど敵意を抱いていないことが窺える。

物語終了後[編集]

ダフネ・グリーングラスの妹アステリアと結婚し、息子スコーピウス・ヒュペリオンを授かっている。

  • スコーピウス・ヒュペリオン・マルフォイ(息子)
外見はドラコと瓜二つ。アルバス・セブルス・ポッター(ハリーとジニーの第二子)やローズ・ウィーズリー(ロンとハーマイオニーの第一子)とは同学年になる。

財産[編集]

母ナルシッサが見繕った杖を使っている。本体はサンザシ、芯は一角獣のたてがみ、25センチ、ある程度弾力性がある。マルフォイ邸でハリーに奪われたため、ホグワーツの戦いのときは母の杖を借りていた。
先述の通り、一時ニワトコの杖の忠誠を得ていた(後にハリーに忠誠が移動する)。
クィディッチ用箒
2年次、寮のクィディッチ代表チームに加入した際、父ルシウスからニンバス2001を贈られる。この箒は他のチームメイトたちにも贈られた。
輝きの手
2年次、父ルシウスに購入してもらう。6年次、死喰い人がホグワーツに潜入する際に活用された。

映画・ゲーム[編集]

トム・フェルトンが演じていた(日本語版の吹き替えは三枝享祐が担当した)。髪型は当初オールバックだったが、『アズカバンの囚人』から変化した。

小説では死喰い人見習いだったため、左腕に闇の印が刻まれているかは不明だったが、映画では闇の印が刻まれていた。

日本語版のゲームでは木内レイコが声を担当していた。

脚注[編集]

  1. ^ 「薄い青」と描写されたこともある。
  2. ^ 実は親友となるロン、ハーマイオニーよりも先に会っていた。
  3. ^ ただし死喰い人に襲われそうになった際、死喰い人に対して「味方だ!」と叫んだため、ロンに助けられた後殴られた。
  4. ^ 第6巻終盤、ニワトコの杖を持っていたダンブルドアを武装解除したため。
  5. ^ そしてたびたび報復されてひどい目にあう。
  6. ^ ドラコ自身が何かに優れているという描写はあまりないが、6年生のとき、O・W・Lで規定以上の成績を取らないと履修が認められない「魔法薬学」と「変身術」を履修していることから、これらの科目は成績が良い模様。
  7. ^ 第7巻では自身も危険だったにもかかわらずゴイルを見捨てようとせず、また「必要の部屋」から脱出に成功した際も、生死不明のクラッブに呼びかけていた。