アルバス・ダンブルドア

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アルバス・ダンブルドア
Albus Dumbledore
『ハリー・ポッター』シリーズのキャラクター
初登場 ハリー・ポッターと賢者の石
最後の登場 ハリー・ポッターと死の秘宝
作者 J・K・ローリング
リチャード・ハリス(1–2)
マイケル・ガンボン(3–8)
トビー・レグボ(7・青年時)
永井一郎
詳細情報
性別
家族 パーシバル・ダンブルドア(父)
ケンドラ・ダンブルドア(母)
アバーフォース・ダンブルドア(弟)
アリアナ・ダンブルドア(妹)
配偶者 なし
国籍 イギリス

 

アルバス・パーシバル・ウルフリック・ブライアン・ダンブルドア: Albus Percival Wulfric Brian Dumbledore)は、J・K・ローリングの小説『ハリー・ポッター』シリーズ、及びその派生作品に登場する架空の魔法使いである。

目次

概要 [編集]

主人公ハリー・ポッターの母校・ホグワーツ魔法魔術学校の校長であり、ハリーの恩師。

魔法に関する研究や闇の魔法使いグリンデルバルドとの決闘など数々の業績を築いた、20世紀で最も偉大な魔法使い。魔法界でも多くの人々の尊敬を集めている。またヴォルデモートが唯一恐れる人物としても知られる。

登場巻 [編集]

全巻7巻では肖像画や憂いの篩、およびハリーの頭の中で登場。

人物 [編集]

名前 [編集]

「アルバス(Albus)」はラテン語で「白」を意味し、しばしば「善」の象徴として用いられる。

「パーシバル(Percival)」はアルバスの父親のファーストネームを取って名付けられたと思われるが[1]アーサー王物語にも同名の騎士が登場する。語源は、perce(貫く)とval(谷)で「谷を駆け抜ける者」とされている。

「ウルフリック(Wulfric)」は"Wolf-power"を意味し、伝説の英雄・ベオウルフ(Beowulf)を思わせる(ちなみにベオウルフは"Grendel"という巨人を倒しているが、この"Grendel"もゲラート・グリンデルバルドを思い起こさせる名前である)。

「ブライアン(Brian)」は「強い」「気高い」などの意味がある[2]

「ダンブルドア(Dumbledore)」は古いデヴォンの言葉で「マルハナバチ」を意味する。作者は、音楽好きで鼻歌を歌いながら歩き回っているイメージで「ダンブルドア」と名付けたという[3]

外見 [編集]

長身で、父親似のキラキラしたブルーの瞳と、半月型の眼鏡がトレードマーク。長い鼻は少なくとも二回は折れ曲がっている。髭と髪が長く、若い頃は鳶色で、今は銀色。

左膝の上に、ロンドンの地下鉄地図の形をした傷がある。

来歴 [編集]

生い立ち

1881年、モールド・オン・ザ・ウォルドに住むダンブルドア家の長男として生まれる。その後、父パーシバルがマグルの若者を襲撃しアズカバンへ投獄され(後に獄死)、これを機にダンブルドア家はゴドリックの谷へ移住する。

1892年、ホグワーツ魔法魔術学校に入学、グリフィンドール寮生となる。在学中は監督生と首席に選ばれ、またバーナバス・フィンクリー優秀呪文賞やカイロ国際錬金術会議特別功労賞を受賞するなど数々の栄誉に輝く。

1899年、卒業記念旅行の出発前夜に母ケンドラが死亡。弟(アバーフォース・ダンブルドア)をホグワーツで学ばせ、家に残される妹(アリアナ・ダンブルドア)の世話をするために、ゴドリックの谷に留まるが、同年夏、ゴドリックの谷を訪れたゲラート・グリンデルバルドと意気投合。アルバスはグリンデルバルドの計画に夢中になるが、2人の計画にアバーフォースが反対し、アバーフォース、グリンデルバルドとの三つ巴の争いになる。これに妹が巻き込まれて亡くなる。この事件を受けてグリンデルバルドはゴドリックの谷を去り、後に対決するまで2人が再び会うことはなかった。

その後、母校の「変身術」教授に就任。1938年にはトム・マールヴォロ・リドルにホグワーツ入学を薦め、1943年には退学処分になったルビウス・ハグリッドを森番としてホグワーツに残れるよう取り計らっている。

1945年、闇の魔法使いとして勢力を広げていたグリンデルバルドと決闘し勝利。この時、グリンデルバルドが持っていたニワトコの杖の忠誠を得る。

蛙チョコレートに付いているカードによると、この他にもドラゴンの血の12の使用法を発見したり、ニコラス・フラメルと錬金術の共同研究を行ったりと数々の功績を残しており、マーリン勲章勲一等を授与されている他、大魔法使い、魔法戦士隊長、最上級独立魔法使い、国際魔法使い連盟議長、ウィゼンガモット最高裁主席魔法戦士、といった肩書きを持っている(後半2つは5巻で一時剥奪されている)。

1956年頃、母校の校長に就任。ヴォルデモートが暗躍し始めると、不死鳥の騎士団を結成してこれに対抗する。1981年10月31日、ヴォルデモートが失踪すると、ヴォルデモートの「死の呪い」から生き残ったハリー・ポッターペチュニア・ダーズリー一家に預けた。

アルバスは、ヴォルデモートを倒す為、ヴォルデモートの過去を追求し、その弱点を探した。その結果、ヴォルデモートが分霊箱を複数作成したと予想し、それらの探索を始める。そして1996年夏、分霊箱の1つで死の秘宝の一つ"蘇りの石"が装備された「マールヴォロ・ゴーントの指輪」を発見するが、家族に会いたいが為に指輪を嵌め、分霊箱を保護する呪いを受けてしまい、スネイプの処置で一命はとりとめたものの、1年以内の死が確定する。

近い将来、ヴォルデモートが自分の持つニワトコの杖を狙ってくるだろうと予測していたアルバスは、自身の死を利用して、ニワトコの杖を葬る計画を立てる。杖は忠誠心を持ち(ニワトコの杖も例外ではない)、その忠誠心は杖を勝ち取ることによって移動する。ただし「計画された敗北」では忠誠心は移動しない為、アルバスはセブルス・スネイプに自分を殺させ、杖の最後の真の所有者として死ぬ計画を立てていた。こうすればアルバスから杖を勝ち取る者は誰も出てこなくなり、誰も杖の「真の所有者」にはなれなくなるはずだった。

1997年6月、ハリーと共にヴォルデモートの分霊箱の1つ「サラザール・スリザリンのロケット」(実はレギュラス・ブラックにすりかえられた偽物)を発見し、それをホグワーツ城に持ち帰った所でアルバスの命を狙うドラコ・マルフォイに遭遇。ハリーを守ろうとするがドラコに武装解除された。これにより、ニワトコの杖の忠誠心がドラコに移動してしまった。その後、スネイプがダンブルドアに止めを刺したが、ダンブルドアが最後の所有者のまま死ぬ計画は失敗した。

その後、ニワトコの杖はアルバスの遺体と共に墓に葬られるものの、ヴォルデモートに奪われてしまう。だが、最終決戦でハリーが取り返し、元の墓へ戻された。

性格 [編集]

常に茶目っ気たっぷりな好々爺だが、作者はアルバスについて「マキャベリ的な策謀家」と発言している。

ハリーはアルバスに対して「何でもできる」というイメージを抱いていたが、3巻でシリウス・ブラックを廃人にする極刑から救い出せないことを知ってショックを受けている。5巻でもハリーにいつ真実を告げようか悩んでいたことが明かされる。

過去に過ちを犯していても、悔い改めようという意志を見せた者は誰であれ仲間として受け入れる。それ故、悪に染まったヴォルデモートを救えないことを誰よりも悲しんだのはアルバスであった。

アルバス自身は、栄光と権力を前にすると判断力を失うという自覚を持っている(魔法大臣へ就任するよう何度も請われながらそれを拒否し続けたのはその為である)。

才能 [編集]

ホグワーツに入学後、1年で「ホグワーツ始まって以来の秀才」との評判を得るなど、ホグワーツの歴史上、最も優秀な学生の1人と思われる。その優秀さは終生変わらず、魔法に関しては作中でもヴォルデモートと並んでトップクラスの技量の持ち主。

並の魔法使いでは到底ダンブルドアの相手にはならず、ニワトコの杖を使用していることもあってか、ヴォルデモートでさえ激闘の末に逃げざるを得なかった。

ダンブルドアの存在故にヴォルデモートはホグワーツにだけは手出しができず、またグリンデルバルドはイギリスでは一切事件を起こさなかったとされる。

また言語能力にも優れており、作中ではマーミッシュ語を話している描写がある他、パーセルタングも習得している(ただし生まれつきのパーセルマウスではない為か、話すことはできても他人の操るパーセルタングを理解することはできない模様)。この他に洞察力も高く、彼の推量は大体が当たっている。ただしアルバス自身は「並外れて賢い故に、誤りも大きくなってしまう」と述べている。

魔法界育ち特有のセンスを持ち合わせつつ、マグルについて正確な知識を有している稀有な魔法使いである。マグル界の情報収集にも怠りがなく、4巻ではマグルの新聞を、6巻ではマグルの雑誌を読んだと語っている。また、彼が記した『吟遊詩人ビードルの物語』の解説文には、マグルの詩人アレキサンダー・ポープの『人間論』の一節が用いられている。

なお、彼の守護霊は不死鳥である。

趣味 [編集]

蛙チョコレート付属のカードによれば、アルバスの趣味は室内楽ボウリングである。彼自身の弁によれば、現在、彼の情熱は生徒達と文学、錬金術、そして厚い毛糸のソックスに注がれているとのこと。

アルバスはお菓子が好きで、特にマグル界の甘いものが好物(ただし百味ビーンズに関しては、食べるたびに妙な味に当たるジンクスがあるので好まない)。その為か彼が校長だった時、校長室に入る合言葉は全てお菓子の名前だった。また好きなジャムはラズベリー

人間関係 [編集]

父は純血の魔法使い・パーシバル、母はマグル生まれの魔女・ケンドラであり、アルバスは半純血の魔法使いである。弟にアバーフォース・ダンブルドアが、妹にアリアナ・ダンブルドアがいる。このうち、妹・アリアナの死に対して深い自責の念を持っている。

友人としては、ニコラス・フラメル、エルファイアス・ドージ、ホラス・スラグホーンアラスター・ムーディの名前が挙げられる。このうち、ドージとムーディはアルバスが結成した不死鳥の騎士団のメンバーでもある。

ゲラート・グリンデルバルドとは若い頃、短期間ながら親交があり、当時自分と唯一対等な人物として非常に惹かれていた。小説完結後、作者は「ダンブルドアは男性に恋をしたことがある」と明言したが[4]、ダンブルドアが恋をした相手とはグリンデルバルドのことである。

ハリー・ポッターは愛する教え子であると同時に、終生の敵であるヴォルデモートを唯一滅ぼせる者である為、生まれた時から非常に気にかけていた。それを差し引いても、勇敢で謙虚、己が一番大切に思う「愛」の尊さを知っていたハリーには大きな愛情を抱いており、時に普通の生徒以上に厚く遇する事もあった。その為入学してから様々な苦難に遭うハリーに何かと心を砕き、ここぞという局面で力を貸してきた。しかし一方でハリーをヴォルデモート打倒の為の『兵器』と見做すような所もあり、スネイプは「今までハリーを護ってきたのは相応しい時に死なす為か」と非難している。  ハリーもダンブルドアには大きな信頼を寄せていたが、巻を進める毎に明らかになるダンブルドアの暗い側面や弱さを知って驚き、一年生の頃に彼に対して抱いていた理想を崩され、幻滅の悲哀を味わった。またダンブルドアがハリー自身に学ばせる一環として秘密主義を徹底した為、真実を教えてくれないダンブルドアに苛立ち、感情が不安定な時は彼を非難してしまうこともあった。しかし死してなおハリーには偉大な人物として大きく影響を残し、最後にハリーの意識の中にも「全ての答え」の体現として現れた。また戦いが終わって19年後、生まれてきた自身の二男にダンブルドアのファーストネームを付けている。

スネイプは当初敵対していた関係上、突如ポッター家の保護を頼みに来た彼に不審を抱き、その内容がリリーだけを守るもので彼女の夫と息子は顧みないと知ると、「見下げ果てた奴」と軽蔑していた。その後ポッター夫妻が亡くなると、絶望するスネイプを諭し、愛する女性の子供を呪われた道に引きずり込んだ罪を贖うようにと、自身の駒として働かせるようにした。しかしリリーへの想いの深さや、恩人に対する義理堅さ、使命の為なら死をも厭わぬ勇敢さを知ってスネイプを見直すと共に、自身とヴォルデモートの二重スパイという汚れ役まで担ったスネイプには、大きな信頼を寄せ、ニワトコの杖がヴォルデモートに渡らないようにすべく彼に自身の殺害を任せている。その一方で、リリーとの関係が崩壊してしまってもなお、彼女の為に自分の全てを犠牲にしようとしているスネイプの生き様には、憐れみを抱いてもいるようで、彼がリリーと同じ形をした守護霊を見せた際には、涙を流した。

恋愛 [編集]

2007年9月19日の米国ニューヨーク市カーネギー・ホールでの講演で、原作者であるローリングは若いファンから、ダンブルドアは「真実の愛」を見つけたかとの質問を受けた。これに対しローリングは、ダンブルドアのことはずっと同性愛者であると考えており、グリンデルバルドに恋愛感情を抱いていたことがあると語った。グリンデンバルドがダンブルドアの気持ちに気づいていたかどうかについては明言を避けた。この恋愛はダンブルドアの「大いなる悲劇」であるとローリングは語る。ダンブルドアが魔法使いによるマグル支配の考えに傾倒してしまった背景には、原作で描かれていた動機に加えて、上記の事柄が複雑に絡み合った結果であるとローリングは明かしている。「彼は恋愛感情を抱いた時点で人道上の指針を完全に失ってしまいました。一連の事件を通して自身の判断力に強い疑念を抱いてしまった彼は、それ以降は誰を好きになることもなく、生涯独身を通し、学問に身を捧げたのです」
2008年11月16日 英語版ウィキペディアの同記事より抄訳

財産・ペット [編集]

杖本体はニワトコの木、芯はセストラルの尻尾の毛。死の秘宝のひとつ。
ペット
不死鳥のフォークス。杖の芯となる尾羽根をオリバンダーに2本提供しており、フォークスの尾羽根で作られた2本の杖は後にヴォルデモートハリー・ポッターのものとなった。
用具
灯消しライター‐照明を自由に点けたり消したりできるライター。後にロン・ウィーズリーへ遺贈された。
憂いの篩(ペンシーブ)‐不思議な溶液を湛え、縁にルーン文字が刻まれた篩。杖で引き出された人間の記憶を液に浮かべる事でその記憶を追体験できる、謂わば記憶再生装置である。また杖で突くと記憶に登場する人物をミニチュアで具体化できる(映画ではカット)。この装置はハリーがヴォルデモートの過去を正確に知る為に一役買う。

映画・ゲーム [編集]

映画「賢者の石」「秘密の部屋」ではリチャード・ハリスが演じたが、ハリスが2002年10月25日に亡くなった為、「アズカバンの囚人」以降はマイケル・ガンボンが演じている。日本語版の吹き替えは、全て永井一郎が担当している。またマイケル・ガンボンが演じた4作目以降からは眼鏡をほとんど着用しなくなった。

ゲームでは「アズカバンの囚人」まで大木民夫、「炎のゴブレット」では映画と同じ永井一郎が日本語版の声を担当している。      

脚注 [編集]

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