ザ・パンチジャーナル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ザ・パンチジャーナル
ジャンル 討論番組トーク番組
放送方式 録音
放送期間 1966年4月15日 - 1969年3月28日
放送時間 金曜日 19:00 - 20:00(60分)
→金曜日 20:00 - 21:00(60分)
→金曜日 20:30 - 21:30(60分)
放送局 ニッポン放送
パーソナリティ 高崎一郎
安井かずみ
菊池貞武
提供 三洋電機
テンプレートを表示

ザ・パンチジャーナルは、ニッポン放送金曜日夜の時間帯で、1966年4月15日から1969年3月28日まで放送されていたラジオ番組

討論を主としたトーク中心の番組。スポンサーは三洋電機

概要[編集]

毎週迎えたゲストと、大学生受験生社会人らが中心の一般参加者30人~60人ほどがスタジオに集まり、毎週テーマを決めて話し合ったり、討論したりしたその模様を放送していた番組である。スタジオでの放送が中心であったが、中にはホールに700人を集めて公開録音を行ったり、街頭で行われていた学生主催の討論会にマイクを持ち込んで録音を行ったこともあった。その他、大学祭デパートなど、人の集まる所へ出掛けての収録も行っていた。

テーマは世相、社会問題から恋愛、金銭の問題まで多く採り上げられた。その中で、「十八歳未満お断り」(1967年6月2日)、「シアワセすぎて…」(1968年4月19日)、「高校生仁義」(1968年9月27日)などでは一般参加者を全て高校生にしたり、「フーテン族集合!」(1967年8月11日)では、当時フーテン族と言われた34人が一堂にスタジオに集結したということもあった。

中にはゲストと参加者が激しくやりあったこともあり、ビートルズファンとアンチビートルズ派約30人ずつを迎えた「くたばれビートルズ!」の回(1966年5月27日)では、アンチビートルズ派として出演した評論家の小汀利得が、「反体制音楽」「日本武道館を使わせるな」などと口を極めてビートルズ批判を展開し、ビートルズファンの参加者と口喧嘩のような状態になったというエピソードがある。

司会は当初、高崎一郎(当番組の前番組『ベスト・ヒット・パレード 今週のベスト20』のパーソナリティも務めた)と安井かずみだったが、1966年7月頃から菊池貞武(当時ニッポン放送アナウンサー)と安井の2人になり、その後菊池一名での司会となった。ディレクターは上野修と、当時はディレクターだった亀渕昭信、構成は劇作家の内田栄一が務めた。なお、内田はゲスト出演者として討論、トークに参加していた時もあった。

放送時間[編集]

  • 毎週金曜日 19:00〜20:00 (1966年4月15日〜1967年9月29日)
  • 毎週金曜日 20:00〜21:00 (1967年10月6日〜1968年9月27日)
  • 毎週金曜日 20:30〜21:30 (1968年10月4日〜1969年3月28日)

主なゲスト[編集]

放送リスト[編集]

1966年[編集]

回数 放送日 テーマ ゲスト 備考
1 4月15日 野坂昭如
2 4月22日 野坂昭如
3 4月29日 野末陳平
4 5月6日
5 5月13日 野末陳平
6 5月20日 野坂昭如、三國一朗
7 5月27日 くたばれビートルズ! 福田一郎星加ルミ子和田則彦小汀利得
8 6月3日 落語人生論 藤原弘達、野末陳平
9 6月10日 学歴はほんとに無用か 水谷雅一、野坂昭如、村田宏雄
10 6月17日 スパルタ万才 大松博文、野坂昭如
11 6月24日 オレたちは大人か子どもか? 内藤文質奈良井祥、野末陳平
12 7月1日 大学生とキャンパス・ファッション 野坂昭如
13 7月8日 恋愛は遊びか 寺山修司、野末陳平
14 7月15日 愛をめとらば短大生? 野坂昭如
15 7月22日 学生とお金もうけ 邱永漢、野末陳平
16 7月29日 じゃじゃ馬女性論 藤原弘達、森村桂
17 8月5日 今どきの若い者は… 小汀利得、橘家圓蔵
18 8月12日 レディ・ファーストというけれど 野坂昭如
19 8月19日 男ならやってみろ うらべまこと
20 8月26日 大学生にもの申す 影山裕子、野坂昭如
21 9月2日 アンチ族集まれ! 岡本太郎石井好子
22 9月9日 涙くんさよなら 平井賢
23 9月16日 幸せだなあ! 寺山修司、野末陳平、森村桂
24 9月23日 期待されるオヤジ・オフクロ像 北条誠北条暁夏川静枝夏川かほる早川光二
25 9月30日 期待はされたけど… 無着成恭、野坂昭如
26 10月7日 メロドラマ恋愛論 奈良井祥、伊丹十三
27 10月14日 家つき・カーつき・ババぬき 永六輔、野末陳平、森村桂
28 10月21日 気はやさしくて力なし 野坂昭如、影山裕子
29 10月28日 愛する 川内康範湯川れい子
30 11月4日 女はおしゃれ狼 水森亜土、野末陳平、三保敬太郎
31 11月11日 オバQ大学生 梶山季之川村友夫
32 11月18日 きのうの友はきょうの敵 栗原玲児、森村桂
33 11月25日 家出のすすめ 寺山修司、湯川れい子
28 12月2日 多角恋愛論 野末陳平、水森亜土
29 12月9日 コンプレックス万歳 本明寛関根弘
30 12月16日 浪曲人生論 相模太郎、野坂昭如
31 12月23日 サンタクロースはやって来ない 佐野美津男俵萌子
32 12月30日 サヨナラの美学 石堂淑朗、湯川れい子

1967年[編集]

回数 放送日 テーマ ゲスト 備考
33 1月6日 チャレンジ事始め 寺山修司、多湖輝
34 1月13日 大人のライセンス 丹下キヨ子、野末陳平
35 1月20日 孤独だなあ 無着成恭、森村桂
36 1月27日 恋愛幼稚園 水森亜土、野末陳平
37 2月3日 明治ってなあに 菅原通済、佐野美津男
38 2月10日 バレンタイン作戦 宇能鴻一郎、湯川れい子
39 2月17日 劣等性バンザイ 阿部進、関根弘
40 2月24日 カッコいい! 岡田眞澄コシノジュンコ
41 3月3日 われら浪花っ子 藤本義一、宇能鴻一郎
42 3月10日 仰げば尊し? 石堂淑朗
43 3月17日 プロポーズ・マーチ 野末陳平
44 3月24日 無恋愛時代 重松敬一
45 3月31日 ガールズ・ビー・アンビシャス 暉峻康隆、俵萌子
46 4月7日 ダンディってなんだ? 野坂昭如、白石浩一
47 4月14日 恋は金なり 野末陳平、湯川れい子
48 4月21日 青春は燃えているか 本明寛、森村桂
49 4月28日 貴様と俺とは 田村泰次郎蓼沼謙一
50 5月5日 ミニ・ハピネス 寺山修司
51 5月12日 お母さん、あなたは… 望月優子
52 5月19日 ヤマト・ダマシイ 八田一朗入江徳郎
53 5月26日 ケチでいこう 田中美智子中江俊夫
54 6月2日 十八歳未満お断り 山田多嘉子、阿部進
55 6月9日 週刊誌と若者たち 安田富男横田整三
56 6月16日 ペッチャンコ・レディ 岡田眞澄、中林洋子
57 6月23日 勇気あるもの 森村桂、佐野美津男
58 6月30日 コネを探せ 水谷雅一、丸山邦男
59 7月7日 ダルクのような女の子 小森和子石川弘義
60 7月14日 職を求む、当方女子大生 暉峻康隆、戸川エマ
61 7月21日 恋人ゼロ 野末陳平、夏川かほる
62 7月28日 出世とはなんだ 影山裕子、関根弘、阿部満
63 8月4日 もし君に徴兵礼状がきたら 寺山修司、藤島泰輔
64 8月11日 フーテン集合! 関根弘、花岡太郎 フーテン族34人をスタジオに迎える
65 8月18日 恋愛十戒 品田雄吉
66 8月25日 男尊女卑バンザイ! 寺山修司、博多玄海田中節子 福岡市KBCラジオにおいて収録
67 9月1日 親不孝教室 白石浩一、佐野美津男
68 9月8日 くたばれ・ツイッギー うらべまこと、石川弘義
69 9月15日 歌謡曲恋愛論 淡谷のり子西川辰美
70 9月22日 正義の味方 三遊亭圓楽、本明寛
71 9月29日 社内結婚は是か非か 夏目通利田村満喜枝
72 10月6日 学生らしさ 無着成恭、戸川エマ
73 10月13日 軽薄時代 石川弘義、野末陳平
74 10月20日 相性・家柄・持参金 浅野八郎中村汀女
75 10月27日 日本に生れて幸せか 影山裕子、関根弘
76 11月3日 青年は荒野をめざす 五木寛之渡辺貞夫
77 11月10日 ああ純情 安西愛子、宇能鴻一郎
78 11月17日 恋愛心理学 白石浩一、水森亜土
79 11月24日 初恋 中村メイコ、石堂淑朗
80 12月1日 現代親子論争 楠本憲吉藤浦洸 慶應義塾大学日吉キャンパス内の
三田祭で行われた公開討論の模様を放送
81 12月8日 若者キチガイ説 桶谷繁雄、佐野美津男
82 12月15日 女性のための幸福論 北条誠、戸川エマ
83 12月22日 歌謡曲人生論 一節太郎なかにし礼
84 12月29日 ことしの風俗批判 石川弘義、西川辰美

1968年[編集]

回数 放送日 テーマ ゲスト 備考
85 1月5日 パンチいろはガルタ 野末陳平、三遊亭歌奴
86 1月12日 島国根性 上坂冬子、藤島泰輔
87 1月19日 東京の空の下で 阿部進、草柳大蔵
88 1月26日 駅前討論会 池袋駅西口広場でこの年の1月16日から
約一週間行われていた、
学生、通行人らによる
“青空討論会[1]”に1月21日1月22日
マイクを持ち込んで収録
89 2月2日 明治が街にやってくる 橘家圓蔵、玉川一郎
90 2月9日 魅力の条件 山野愛子、関根弘 モデルスチュワーデス20人
を男女大学生10人と共にスタジオに迎える
91 2月16日 深夜族集まれ! 重松敬一、増田貴光
土居まさる今仁哲夫
92 2月23日 最低学府 尾崎盛光、寺山修司
93 3月1日 女はケチでお金持 野末陳平、緑魔子
94 3月8日 日本は平和か 菅原通済、佐野美津男
95 3月15日 先生と先公 佐藤忠男柳家つばめ
96 3月22日 サムライ 大藪春彦イーデス・ハンソン
97 3月29日 若者はたるんでる 南道郎斎藤竜鳳
98 4月5日 68年度結婚の条件 暉峻康隆、野末陳平、左幸子 東京大手町の日経ホールにて
約700人を集め収録
99 4月12日 盗みの倫理 草柳大蔵、うらべまこと、大条正義
100 4月19日 シアワセすぎて… ホキ徳田、藤島泰輔、関根弘
101 4月26日 新入社員諸君! 影山裕子、小山八郎
102 5月3日 新宿の青春 丸山明宏桜井啓子
石川弘義、内田栄一
103 5月10日 カッペ族集まれ! 淡谷のり子、立川談志真鍋博
104 5月17日 貧乏大会 山口俊夫ミッキー安川
三遊亭圓之助
105 5月24日 これがアングラだ! 関根弘、片岡ユズル
106 5月31日 ニキビの花咲くころ 白石浩一、池田信一
107 6月7日 ゴキブリ恋愛論 野末陳平、内田栄一、高橋レナ 東京・新宿での公開録音
108 6月14日 学生の力 中島誠、藤原弘達
109 6月21日 ハレハレ男性論 松本孝川村都
110 6月28日 大学地獄編 篠田雄次郎、佐野美津男
111 7月5日 スカートはゆれている 浜野安宏中村晃子長谷川誠人
112 7月12日 新旧交差点 寺山修司、笠置シヅ子
113 7月19日 深夜の若者を追って 東京・新宿にて、ある土曜日の午後8時から
午前4時まで約40人へのインタビューを
含めた録音を放送
114 7月26日 青春経済学 野末陳平、石川弘義
115 8月2日 不良少年 佐野美津男、池田信一
116 8月9日 恋愛未来学 真鍋博、ちだうい、増田貴光
117 8月16日 栄冠涙なし 益田喜頓虫明亜呂無
118 8月23日 ポップティーン集まれ 富島健夫石森章太郎井上清[要曖昧さ回避]
119 8月30日 大学番外地 関根弘、小沢清治、神沢惣一郎
120 9月6日 花嫁候補生 大竹智二、俵萌子、川村都
121 9月13日 植物人間 宇野亜喜良篠山紀信
122 9月20日 GSファン大行進 野末陳平、木崎義二朝妻一郎
123 9月27日 高校生仁義 寺山修司、阿部進
124 10月4日 青春憲法草案 青島幸男、石川弘義、内田栄一
125 10月11日 日本のR&B 野末陳平、池田和歌子糸居五郎
126 10月18日 渋谷61秒発言 野末陳平、佐藤英夫 渋谷駅ハチ公像前に集まった人たちに
61秒間の発言を求め、その模様を放送
(1968年10月11日収録)
127 10月25日 銀座か?新宿か? 関根弘、川村都、萩原朔美
128 11月1日 いじわるのすすめ 古今亭志ん馬 (6代目)テディ片岡
しとうきねお
志ん馬は当時のテレビドラマ
いじわるばあさん』に主演
129 11月8日 歌謡曲青春論 佳川ヨコ林家木久蔵
130 11月15日 平均的大学生論 宇野亜喜良、石川弘義
131 11月22日 ファッション団交 石津謙介古波蔵保好
堀内美紀高木弓
男女50人を集め、
東京・銀座のデパートにて公開録音
132 11月29日 大学留年問題 尾崎盛光、池田信一、中島誠
133 12月6日 高校生の大学告発 無着成恭、佐野美津男
134 12月13日 善男・悪女時代 川村都、沢たまき、増田貴光
135 12月20日 男の歌・軍歌 水前寺清子、川内康範、野末陳平
136 12月27日 1968年の青春 石川弘義、関根弘、松本孝

1969年[編集]

回数 放送日 テーマ ゲスト 備考
137 1月3日 大和魂は死んだか? ミッキー安川、相模太郎、森山良子
138 1月10日 書を捨てよ町へ出よう 寺山修司
139 1月17日 69年型恋愛論 野末陳平、増田貴光
140 1月24日 男性不在論 川村都、ちだうい、岩崎トヨ子
141 1月31日 ヘソ曲がり人生論 立川談志、佐野美津男
142 2月7日 東西交流若い寄席 林家木久蔵、柳家さん治
三遊亭円弥桂朝丸
桂春蝶月亭可朝
1969年1月31日、東京・上野鈴本演芸場
にて収録。落語の将来について語り合った。
143 2月14日 ナンセンスの論理 関根弘、松本孝
144 2月21日 科学的恋愛論 筒井康隆、増田貴光
145 2月28日 仰げば尊し 阿部進、品田雄吉
146 3月7日 ことしの結婚総点検 白石浩一、ユキ松田
147 3月14日 昭和元禄か、昭和戦国か 小中陽太郎
148 3月21日 涙の季節 なかにし礼
149 3月28日 騒乱の青春 石川弘義、関根弘、中島誠、
内田栄一、野末陳平

脚注[編集]

  1. ^ 佐世保エンタープライズ寄港阻止闘争をきっかけとして行われていた。

参考文献[編集]

ニッポン放送 金曜日19:00〜20:00(1966年4月15日〜1967年9月29日)
前番組 番組名 次番組
ベスト・ヒット・パレード 今週のベスト20
ザ・パンチジャーナル
トップ・ライトの勝抜きAO歌謡曲
(19:00〜19:30)
リクエスト・ラリー
(19:30〜20:00)
ニッポン放送 金曜日20:00〜21:00(1967年10月6日〜1968年9月27日)
大木豊の歌謡ジャーナル
(19:30〜20:00)
ヤング・ワンズ・ベスト
(20:00〜20:30)
ザ・パンチジャーナル
リクエスト・ラリー
(19:30〜20:00)
ザ・パンチジャーナル
(20:30〜21:30)
ニッポン放送 金曜日20:30〜21:30(1968年10月4日〜1969年3月28日)
ザ・パンチジャーナル
(20:00〜21:00)
音楽バンザイ!
(21:00〜21:40)
ザ・パンチジャーナル
音楽番組(タイトル不明)
(20:00〜21:00)
音楽バンザイ!
(21:00〜21:30)