1978年のNFL

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1978年のNFL
レギュラーシーズン
日程 1978年9月2日 - 1978年12月18日
プレイオフ
開幕日 1978年12月24日
AFC優勝 ピッツバーグ・スティーラーズ
NFC優勝 ダラス・カウボーイズ
第13回スーパーボウル
開催日 1979年1月21日
開催都市 フロリダ州マイアミ
スタジアム マイアミ・オレンジボウル
チャンピオン ピッツバーグ・スティーラーズ
プロボウル
開催日 1979年1月29日
開催都市 カリフォルニア州ロサンゼルス
スタジアム ロサンゼルス・メモリアル・コロシアム
NFLシーズン
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1978年のNFL1978年9月2日NFL59回目のレギュラーシーズンが開幕し、1979年1月21日フロリダ州マイアミで開催された第13回スーパーボウルを経て、1月29日カリフォルニア州ロサンゼルスでプロボウルが開催されてシーズンが終了した。前年までレギュラーシーズンが各チーム14試合で行われていたが、この年から16試合となった。

ドラフト[編集]

1978年5月2-3日にドラフトが行われ、12巡334名が指名された。全体1位アール・キャンベルヒューストン・オイラーズに指名された。全体1位指名権は前年2勝12敗に終わったタンパベイ・バッカニアーズに与えられたが、バッカニアーズはタイトエンドのジミー・ガイルズ、1978年ドラフト1巡、2巡指名権、1979年3巡、5巡指名権とのトレードで全体1位指名権を獲得した。

主なルール変更[編集]

  • この年からレギュラーシーズンが14試合から16試合に変更された。またプレーオフに出場できるチームが8チームから10チームに増えて、ワイルドカードでプレーオフに出場権を得た2チームが最初に対戦し、翌週、カンファレンス最高勝率をあげたチームと対戦するようになった[1]
  • バンプ・アンド・ランカバレッジがスクリメージラインから5ヤード以内でしか行えないようになった。このルールはメル・ブラントルールと呼ばれている[2]
  • ボール(キャリアー)が一旦スクリメージラインを超えたら、後ろへ戻ってもフォワードパスを投げられない。
  • フォワードパスが空中にあるときに、エンドゾーンの方向へボールを叩くことは禁止された[3]
  • パスプロテクションの際、腕を伸ばしたり手を開いてのブロックが認められた。
  • インテンショナルグラウンディングの罰則が、ダウン喪失と 15 ヤードの罰退から、ダウン喪失と 10 ヤードの罰退(10 ヤード以上後方から投げていればその位置から次のダウン)に変更された。エンドゾーン内から投げた場合は、相手チームにセイフティが与えられる。
  • 7 人目のオフィシャルとして、サイドジャッジが加わる。

日程[編集]

レギュラーシーズン[編集]

各チーム16試合の対戦相手は、以下のルールに従って、前年の成績に基づいて決定された。

  • 4チーム所属地区
    • 同地区(6試合)
    • 同カンファレンス他地区(6試合)
    • 他カンファレンス(4試合)
  • 5チーム所属地区(1~4位)
    • 同地区(8試合)
    • 同カンファレンス他地区(4試合)
    • 他カンファレンス(4試合)
  • 5チーム所属地区(5位)
    • 同地区(8試合)
    • 同カンファレンス他地区(6試合)
    • 他カンファレンス(2試合)

この年の対戦ルールは以下のようである。

   同カンファレンス他地区(AFC)
1位 vs. 1位+4位
2位 vs. 2位+3位
3位 vs. 3位+2位
4位 vs. 4位+1位
中地区1~4位 vs. 東・西地区5位
5位 vs. 5位×2+中地区1~4位

   同カンファレンス他地区(NFC)
1位 vs. 1位+4位
2位 vs. 2位+3位
3位 vs. 3位+2位
4位 vs. 4位+1位
西地区1~4位 vs. 東・中地区5位
5位 vs. 5位×2+西地区1~4位

   他カンファレンス
AFC東地区1位~4位 vs. NFC東地区1位~4位
AFC中地区1位~4位 vs. NFC西地区1位~4位
AFC西地区1位~4位 vs. NFC中地区1位~4位
AFC東・西地区5位 vs. NFC東・中地区5位

(例)前年王者カウボーイズの対戦相手
AFC NFC
前年 西地区 中地区 東地区 西地区 中地区 東地区
1位 ブロンコス スティーラーズ コルツ ラムズ バイキングス カウボーイズ
2位 レイダース ベンガルズ ドルフィンズ ファルコンズ ベアーズ レッドスキンズ
3位 チャージャーズ オイラーズ ペイトリオッツ 49ERS ライオンズ カージナルス
4位 シーホークス ブラウンズ ビルズ セインツ パッカーズ イーグルス
5位 チーフス ジェッツ バッカニアーズ ジャイアンツ

 :1度対戦  :2度対戦

レギュラーシーズン順位表[編集]

AFC東地区
チーム 勝率 Div Con 総得点 総失点 平均得点 平均失点 得失差
(2)ニューイングランド・ペイトリオッツ 11 5 0 .688 6-2 9-3 358 286 22.4 17.9 4.5
(4)マイアミ・ドルフィンズ 11 5 0 .688 5-3 8-4 372 254 23.3 15.9 7.4
ニューヨーク・ジェッツ 8 8 0 .500 6-2 7-5 359 364 22.4 22.8 -0.3
バッファロー・ビルズ 5 11 0 .313 2-6 4-10 302 354 18.9 22.1 -3.3
ボルチモア・コルツ 5 11 0 .313 1-7 3-9 239 421 14.9 26.3 -11.4
AFC中地区
チーム 勝率 Div Con 総得点 総失点 平均得点 平均失点 得失差
(1)ピッツバーグ・スティーラーズ 14 2 0 .875 5-1 11-1 356 195 22.3 12.2 10.1
(5)ヒューストン・オイラーズ 10 6 0 .625 4-2 8-4 283 298 17.7 18.6 -0.9
クリーブランド・ブラウンズ 8 8 0 .500 1-5 4-8 334 356 20.9 22.3 -1.4
シンシナティ・ベンガルズ 4 12 0 .250 2-4 2-10 252 284 15.8 17.8 -2.0
AFC西地区
チーム 勝率 Div Con 総得点 総失点 平均得点 平均失点 得失差
(3)デンバー・ブロンコス 10 6 0 .625 7-1 8-4 282 198 17.6 12.4 5.3
サンディエゴ・チャージャーズ 9 7 0 .563 5-3 7-5 355 309 22.2 19.3 2.9
シアトル・シーホークス 9 7 0 .563 4-4 6-6 345 358 21.6 22.4 -0.8
オークランド・レイダース 9 7 0 .563 3-5 5-7 311 283 19.4 17.7 1.8
カンザスシティ・チーフス 4 12 0 .250 1-7 4-10 243 327 15.2 20.4 -5.3
NFC東地区
チーム 勝率 Div Con 総得点 総失点 平均得点 平均失点 得失差
(2)ダラス・カウボーイズ 12 4 0 .750 7-1 9-3 384 208 24.0 13.0 11.0
(5)フィラデルフィア・イーグルス 9 7 0 .563 4-4 6-6 270 250 16.9 15.6 1.3
ワシントン・レッドスキンズ 8 8 0 .500 4-4 6-6 273 283 17.1 17.7 -0.6
セントルイス・カージナルス 6 10 0 .375 3-5 6-6 248 296 15.5 18.5 -3.0
ニューヨーク・ジャイアンツ 6 10 0 .375 2-6 5-9 264 298 16.5 18.6 -2.1
NFC中地区
チーム 勝率 Div Con 総得点 総失点 平均得点 平均失点 得失差
(3)ミネソタ・バイキングス 8 7 1 .531 5-2-1 7-4-1 294 306 18.4 19.1 -0.8
グリーンベイ・パッカーズ 8 7 1 .531 5-2-1 6-5-1 249 269 15.6 16.8 -1.3
デトロイト・ライオンズ 7 9 0 .438 4-4 5-7 290 300 18.1 18.8 -0.6
シカゴ・ベアーズ 7 9 0 .438 3-5 7-5 253 274 15.8 17.1 -1.3
タンパベイ・バッカニアーズ 5 11 0 .313 2-6 3-11 241 259 15.1 16.2 -1.1
NFC西地区
チーム 勝率 Div Con 総得点 総失点 平均得点 平均失点 得失差
(1)ロサンゼルス・ラムズ 12 4 0 .750 4-2 10-2 316 245 19.8 15.3 4.4
(4)アトランタ・ファルコンズ 9 7 0 .563 5-1 8-4 240 290 15.0 18.1 -3.1
ニューオーリンズ・セインツ 7 9 0 .438 3-3 6-6 281 298 17.6 18.6 -1.1
サンフランシスコ・49ers 2 14 0 .125 0-6 1-11 219 350 13.7 21.9 -8.2
AFC

チーム
勝率 DIV CON SOS SOV
地区優勝
1 スティーラーズ 14 2 0 .875 5-1 11-1
2 ペイトリオッツ 11 5 0 .688 6-2 9-3
3 ブロンコス 西 10 6 0 .625 7-1 8-4
ワイルドカード
4 ドルフィンズ 11 5 0 .688 5-3 8-4
5 オイラーズ 10 6 0 .625 4-2 8-4
レギュラーシーズン敗退
6 チャージャーズ 西 9 7 0 .563 5-3 7-5
7 シーホークス 西 9 7 0 .563 4-4 6-6
8 レイダース 西 9 7 0 .563 3-5 5-7
9 ブラウンズ 8 8 0 .500 1-5 4-8
10 ジェッツ 8 8 0 .500 6-2 7-5
11 ビルズ 5 11 0 .313 2-6 4-10
12 コルツ 5 11 0 .313 1-7 3-9
13 チーフス 西 4 12 0 .250 1-7 4-10
14 ベンガルズ 4 12 0 .250 2-4 2-10
NFC

チーム
勝率 DIV CON SOS SOV
地区優勝
1 ラムズ 西 12 4 0 .750 4-2 10-2
2 カウボーイズ 12 4 0 .750 7-1 9-3
3 バイキングス 8 7 1 .531 5-2-1 7-4-1
ワイルドカード
4 ファルコンズ 西 9 7 0 .563 5-1 8-4
5 イーグルス 9 7 0 .563 4-4 6-6
レギュラーシーズン敗退
6 パッカーズ 8 7 1 .531 5-2-1 6-5-1
7 レッドスキンズ 8 8 0 .500 4-4 6-6
8 セインツ 西 7 9 0 .438 3-3 6-6
9 ライオンズ 7 9 0 .438 4-4 5-7
10 ベアーズ 7 9 0 .438 3-5 7-5
11 カージナルス 6 10 0 .375 3-5 6-6
12 ジャイアンツ 6 10 0 .375 2-6 5-9
13 バッカニアーズ 5 11 0 .313 2-6 3-11
14 49ers 西 2 14 0 .125 0-6 1-11

プレイオフ[編集]

トーナメント表[編集]

                                   
ディヴィジョナルプレイオフ
    12月31日
フォックスボロ・スタジアム
       
AFC ワイルドカード AFCチャンピオンシップ
 5  オイラーズ  31
12月24日
マイアミ・オレンジボウル
    1月7日
スリー・リバース・スタジアム
 2*  ペイトリオッツ  14  
 5  オイラーズ  17  5  オイラーズ  5
12月30日
スリー・リバース・スタジアム
 4  ドルフィンズ  9      1  スティーラーズ  34   第13回スーパーボウル
 3  ブロンコス  10
    1月21日
マイアミ・オレンジボウル
 1*  スティーラーズ  33  
 A1  スティーラーズ  35
12月30日
テキサス・スタジアム
NFC ワイルドカード NFCチャンピオンシップ    N2  カウボーイズ  31
 4  ファルコンズ  20
12月24日
アトランタ・フルトン郡スタジアム
    1月7日
LAメモリアル・コロシアム
 2*  カウボーイズ  27  
 5  イーグルス  13  2  カウボーイズ  28
12月31日
LAメモリアル・コロシアム
 4  ファルコンズ  14      1  ラムズ  0  
 3  バイキングス  10
   
 1*  ラムズ  34  
  • ディヴィジョナルプレイオフの試合は、同地区のチームが対戦しないように組まれている。
  • チーム名の左の数字はシード順。
  • スーパーボウル開催地は事前にオーナー会議で決定。
  • チーム名の左の数字は、1978年レギュラーシーズンの結果に基づいて決定されたシード順。


受賞者[編集]

受賞者 ポジション チーム
スーパーボウルMVP テリー・ブラッドショー QB ピッツバーグ・スティーラーズ
MVP テリー・ブラッドショー QB ピッツバーグ・スティーラーズ
最優秀コーチ ジャック・パテラ HC シアトル・シーホークス
最優秀攻撃選手 アール・キャンベル RB ヒューストン・オイラーズ
最優秀守備選手 ランディ・グラディシャー LB デンバー・ブロンコス
最優秀新人攻撃選手 アール・キャンベル RB ヒューストン・オイラーズ
最優秀新人守備選手 アル・ベイカー DE デトロイト・ライオンズ
カムバック賞 ジョン・リギンズ RB ワシントン・レッドスキンズ

プロボウル[編集]

詳細は「1979年のプロボウル英語版」を参照

脚注[編集]

関連項目[編集]