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(かい、: śīla, : Sīla[要出典])とは、仏教の信徒が守るべき行動規範[1][2]とともに仏教の三学の一つに数えて戒学ともいう[2]

原語[編集]

サンスクリットの原語は śīla(シーラ) であり、その語義は、行為習慣性格道徳、敬虔など[2]。尸羅と音写する[2]

概説[編集]

戒は、犯した場合でも処罰の規定を伴わない[2]。そのため、戒の特徴は自発的な努力に待つことであるという[2]。戒は一般には三蔵の中の律蔵に説かれているとされる[2]

部派仏教[注釈 1]では、在家出家の違いと男女の違いに応じて、五戒八戒(八斎戒)・十戒具足戒がある[2][4]大乗仏教では、その4つを全て声聞戒と呼び、それとは別に菩薩戒(大乗戒)があるとする[2]

種類[編集]

五戒・八斎戒[編集]

仏教の在家信徒(優婆塞優婆夷)は、以下の五戒が課される。

  • 不殺生戒(ふせっしょうかい) - 殺生をしない
  • 不偸盗戒(ふちゅうとうかい) - 盗みをしない
  • 不邪婬戒(ふじゃいんかい) - 不倫などの道徳に反する性行為をしない
  • 不妄語戒(ふもうごかい) - 嘘をつかない
  • 不飲酒戒(ふおんじゅかい) - 酒を飲まない

また、毎月の六斎日には、上記の五戒に代えて、八斎戒を課されることになる。

十戒[編集]

仏教の見習い僧(沙弥沙弥尼)には、以下の十戒が課される。

  • 不殺生戒(ふせっしょうかい)
  • 不偸盗戒(ふちゅうとうかい)
  • 不婬戒(ふいんかい) - 性行為をしない
  • 不妄語戒(ふもうごかい)
  • 不飲酒戒(ふおんじゅかい)
  • 不塗飾香鬘戒(ふずじきこうまんかい) - 身体を飾らない
  • 不歌舞観聴戒(ふかぶかんちょうかい) - 歌舞を観聴きしない
  • 不坐高広大牀戒(ふざこうこうだいしょうかい) - 高広な寝台を用いない
  • 不非時食戒(ふひじじきかい) - 午後から翌朝日の出まで、食事をしない
  • 不蓄金銀宝戒(ふちくこんごんほうかい) - 蓄財をしない

具足戒[編集]

正式に僧伽(僧団)の一員としての出家者(比丘比丘尼)になるためには、具足戒波羅提木叉)を授けられる必要がある。

これは200-300程度の僧団規則の集成であり、「」(Vinaya)の中核を成すものである。したがって、出家者(比丘・比丘尼)にとっては、「戒」と「律」は同義となる。それゆえ、「戒律」という表現も生まれた。

「戒・定・慧」の「三学」の筆頭であり、こうして戒を守ること(持戒)から、修行は始まる。

毎月2回、布薩にて抵触していないか確認される。

菩薩戒[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ この箇所の出典である『総合仏教大辞典』159頁では「小乗」の語が用いられているが、大乗側からの貶称であるので[3]、ここでは部派仏教と書き換えている[3]

出典[編集]

  1. ^ 戒(かい)とは - コトバンク”. 朝日新聞社. 2017年11月18日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i 総合仏教大辞典 1988, p. 159.
  3. ^ a b 小乗仏教(しょうじょうふっきょう)とは - コトバンク”. 朝日新聞社. 2017年11月18日閲覧。
  4. ^ 八戒(ハチカイ)とは - コトバンク”. 朝日新聞社. 2017年11月18日閲覧。

参考文献[編集]

  • 総合仏教大辞典編集委員会(編) 『総合仏教大辞典』 法蔵館、1988年1月

関連項目[編集]