不還

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

不還 (ふげん、: anāgāmi(n) アナーガーミ(ン), : anāgāmin アナーガーミン, अनागामिन् , 音写 : 阿那含(あなごん))は、仏教において、もはや人間界にもどることなく、梵 天界以上の階位に上って悟りに至る者のこと。四向四果の一つである。

部派仏教では五下分結(下位の世界に結びつける五つの煩悩)を断じた者が得る位であったが、『倶舎論 』では、欲界の修惑(情的煩悩)をすべて断ち切ったため、もはや欲界に戻らずに悟りに至るとする。不還向(ふげんこう)とは,前段の一来果を得た者が、次の不還果を得ようとして残余の修惑三品を断ちつつある位のこと。

四向四果
(解脱の10ステップ, パーリ経蔵[1]による)

到達した境地(果) 解放された 苦しみが終わるまでの輪廻

預流

1. 有身見 (無我)
2. (教えに対しての疑い)
3. 戒禁取(誤った戒律・禁制への執着)

下分結

最大7回、欲界と天界を輪廻する

一来

一度だけ人として輪廻する

不還

4. の貪り(カーマラーガ
5. 憤怒瞋恚, パティガ)

欲界及び天界には再び還らない

阿羅漢

6. 色貪
7. 無色貪
8. , うぬぼれ
9. 掉挙
10. 無明

上分結

三界には戻らず輪廻から解放

Source: Ñāṇamoli & Bodhi (2001), Middle-Length Discourses, pp. 41-43.


関連項目[編集]

  1. ^ See, for instance, the "Snake-Simile Discourse" (Majjhima Nikaya 22)