地獄少女の登場人物

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地獄少女の登場人物』(じごくしょうじょのとうじょうじんぶつ)では、テレビアニメ地獄少女』シリーズおよびそれを原作にして漫画テレビドラマ小説ゲーム作品の主な登場人物について詳述する。

「声」はアニメ版で演じた声優、「演」はドラマ版で演じた俳優

なお、各話で登場した依頼人およびターゲットに関しては、各作品の項を参照。

地獄少女

あいが使うパソコン(同型機)
閻魔 あい(えんま あい)
声 - 能登麻美子/演 - 岩田さゆり
本作の主人公。小柄で、やや古風なデザインの黒いセーラー服を着た、おとなしそうな長髪の少女。サクランボが好物。
地獄通信にアクセスした依頼人の怨みの感情に共鳴すると[1]、黒地にの花をあしらった振袖(『二籠』では花の種類が増え、『三鼎』では手鞠の模様)を「変身」するが如く瞬時に着て「地獄少女」となり、依頼を忠実に遂行する。三藁からは「お嬢」と呼ばれている。基本的には朴念仁で常に冷静沈着だが、ごくまれに感情を爆発させることもある。『二籠』では多少は感情を表に出す場面もあり、第十話で駄洒落を口にして受けなかった際には顔をほのかに赤らめている。
右手首には、ターゲットを地獄に流すための仕事道具である、鈴が付いた数珠のようなものを着けている[2]
ターゲットを地獄へ流す際の台詞は、「闇に惑いし哀れな影よ。人を傷つけ貶めて。罪に溺れし業の魂(たま)。いっぺん、死んでみる?[3][4]
ターゲットを乗せた舟を漕いで地獄へ続く川を下る時は、「この怨み、地獄へ流します」(ドラマ版では、「この怨み、地獄流します」)。この場面では、あいがターゲットに依頼人の怨みを代弁するかのように声を掛けることがある。
普段は祖母と2人で、周囲に家が存在しない夕暮れに包まれた里(本記事では便宜上、後述の節で「夕暮れの里」と呼称)に住んでいる。外観は古い藁葺き屋根の家屋で、庭一面に彼岸花が咲いている。その縁側や部屋の中で、あいは紙風船折り紙ビー玉でささやかに遊んだり、縫い物などをしながら暮らしている。また、縦笛を練習したり、金魚を金魚鉢から出したりすることもある[5]ほか、不機嫌な時は障子に指で穴を開ける。地獄少女として出陣する前には襦袢へ着替え、家の隣に流れる川でを行う。その際には、あいの祖母が声だけ登場する。
契約方法は、古来日本に伝わる「丑の刻参り」ではなく、赤い糸方式を採用している。その理由については判然としていない。
依頼人を地獄へ流すために絶大な力を秘めており、黒い光線や青白い炎を放つことが可能で、その破壊力は古びているとはいえ寺社を簡単に吹き飛ばすほどである。また、第一期第二十話に登場して三藁を軽々と無力化した霊能力者の「地獄少年」ことジル・ドゥ・ロンフェールフランス語: Gilles de l'Enfer[6]、声 - 福山潤)さえたやすく制圧するほどの能力を持つが、あいの肉体自体は腹部を蹴られただけでもダメージを受けてしまうほど、華奢である。その際のダメージが響き、何度も痛がっている様子が確認できる[7]
正体は、安土桃山時代に村のためと称して「七つ送り」の人柱にされた少女・あいである。好意を寄せていた幼馴染の少年・仙太郎と共に七つ送りの掟を破り、罰として両親と共に地中へ埋められて人柱にされた際、仙太郎が村人による強要を拒み切れずにあいへ土を被せてしまったことから、仙太郎と村人たちへ強い恨みを抱きながら土中で一旦は力尽きるが、その後に蘇生して這い出すと故郷・六道郷(むつみごう)へ火を放ち、村民たちを虐殺するという大罪を犯す。この罪はあまりにも重すぎて地獄でも償いきれず、罰として地獄少女として働く責務を課せられる。そして、責務を果たしていく数百年間、自らの使命について考え続けていた。
輪入道の台詞によれば「お嬢が寡黙なのは、地獄で課せられた罰を私心を閉ざして遂行しているため」。第一期終盤で初めて感情を露にした後、『二籠』、『三鼎』と過ごすにつれてわずかながら赤面したり不機嫌な表情を見せたり、ラジオ番組へはがきを投稿してその結果に反応するといった、人間味を感じさせる描写も見られるようになる。
『二籠』最終話では掟に背き、悪辣な住民たちから迫害されていた拓真を助けるため、地獄流しから解放して現世で過去の自分と同様に白襦袢姿の人間へ戻った後、自らの大罪や地獄流しに対する結論を出す。その結論とは、自らの死をもって怨みの連鎖を断ち切ることであった。やがて両親の魂が開放される中、自らが地獄へ消えることで、遂に責務を終える。漫画版では、この時点から御景ゆずきへ憑依する時点(西暦2018年)までに現世では10年以上が経過しており、その間に地獄通信の公式サイトも消失していた。
『三鼎』では、霊として現世と冥界の狭間をさまようゆずきへ地獄少女としての役割を引き継がせるため、彼女に憑依することで復活を果たす。依頼遂行の際の「変身」も、ゆずきの絶叫と共に彼女の体内から羽化のように出現し、輪入道に乗らないままターゲットの元へ参じるなど、過去2作とは全く異なるものとなっていたが、六文燈籠の日に地獄から魂を送られたことで、ゆずきの身体から離脱した(漫画版では、身体が元に戻ったことでゆずきへ憑依する前と同様の「変身」を行っている)。その後、ゆずきが自らの運命を受け入れて地獄少女になったと同時に一時は地獄へ戻るが、彼女が掟を破って私怨で地獄流しを行おうとした際にそれを制止するため、再び現世へ姿を現す。最後は、ゆずきの罰を代わりに受けて彼女を成仏させ、自らは人間の恨みが無くなるまで(事実上、人間が現世から1人残らずいなくなるまで)解放されない、永遠の地獄少女となった。

三藁(さんわら)

あいの代表的な3人の遣い者(妖怪)。主に、地獄流しの依頼者やそのターゲットの身辺調査などを行う。遣い者とはいえ、あいに拾ってもらってからは彼女への服従と信頼と忠誠心や人間だった時期からの思慕の他にも、それぞれ独自の思考や感情を持つ。それぞれ通常時の人間態、妖怪変化態、藁人形態と3つの姿に変化する。人間態時には特殊な術を用いているため、普通の人間からはたとえ以前に会ったことがあったとしても、同一人物だと気付かれない。また、たとえ気付ける者であってもその人物が記録した写真などに干渉し、それを消去することもできる。

藁人形態は、あいが地獄通信で依頼をしてきた者に契約を結ぶ印として手渡し、「地獄流し」発動まで依頼主に帯同する際のみに用いる特別な変化態。人形の首部分に結ばれた赤い糸が解かれると、変化した使い魔の「怨み、聞き届けたり…」という台詞が響き渡り、正式な契約が結ばれた旨を依頼者に告げる。

第一期では依頼に当たる際に輪入道しか藁人形態に変化せず、他の2人はあいと行動を共にすることが多かったが、『二籠』では他の2人も不定期に藁人形態へ変化し、依頼に随行している。また、第一期ではほとんど描かれなかった、三藁が妖怪化してあいの配下に加わるまでのエピソードが明かされている。

『三鼎』では、新たな使い魔・山童が加わることにより、言わば「四藁」となるはずだが[8]、ここでは従来の表記に倣い、「三藁」のままで表記する。

輪入道(わにゅうどう)
声 - 菅生隆之/演 - 小倉久寛
三藁の中では最も(妖怪)人生経験豊富と思しきリーダー的存在。本編回想によれば、三藁の中で最初にあいの使い魔となったらしく、当時は雲水のような姿をしていた。最も貫禄のある台詞を言うことが多い。通常態は和装(山高帽に)を粋に着こなす、禿頭の好々爺。正体は車輪の形をした妖怪。藁人形態の色は黒で、首に掛けている赤い襟巻きを巻き付けて変身する。調査を行う際に使う主な偽名は、不破 龍堂(ふわ りゅうどう)。怪力の持ち主で、暴走するトラックを止めたり、絡んできた不良をあっさり投げ飛ばしたりする場面もある。
妖怪になる前は、数百年前にある姫を追手から逃がすために使われた馬車の車輪だった。しかし、姫を守り切れなかったうえ、彼女の後を追うこともできなかった無念から妖怪化して人々を驚かせていたが、あいと出会い行動を共にするようになる。
若い女性(特に女子学生)に強く感情移入することがあり、本人も気軽に彼女らから話しかけられるなど、親しみやすさを持つ。
あいが地獄に流すターゲットの元へ向かう際には、妖怪「輪入道」に変化して彼女を乗せ、車輪に炎をまとって天空を高速で飛びながら送る役も担う。
一目連ほどではないがナルシストであるが、を打たれたり肥溜めに捨てられたりと、実質的な被害を受けたことがある。
あいのことは自分の孫、三藁のことは「恋人」のように思う(かなり「歳」は離れており、洒落っ気を含んでのことではある)。
『三鼎』では、校務員として市立賽河原第四中学校に潜入する。あいと再会するまでは工事現場で働いていたが、きくりによってあいと再会する。
一目連(いちもくれん)
声 - 松風雅也/演 - 加藤和樹
三藁の1人。通常態の容姿は主にパーカーズボン(『二籠』ではスタイリッシュなジャンパーに、靴は行動的なスニーカー)というカジュアルな服装をラフに着こなす今時の好青年風で、かなりの美形に描かれている。両耳に銀色のピアスをしている。藁人形態の色は青で、身に着けているペンダントへのキスで変身する。
妖怪になる前は、数多くの人に斬殺目的で使われてきた刀の九十九神であった。やがて戦場に廃棄されていた所をあいと出会い、青年の姿になって行動を共にするようになる。
主に、あいの命令で依頼者やターゲットに関する情報を集め、彼女が動く(依頼を受ける)に値するかどうかを見定める役目を担う。情報収集時には少し長めの前髪や頭頂・後頭部などに隠された「目」(頭頂の目は黄色のような色)を使い、どんな場所でも対象に気付かれずに覗き見ることが可能。この「目」は、場合によっては相手を威嚇したり、目玉だけがあらゆる場所に入り込み、ターゲットや依頼者を監視する目的にも用いられる。「目」を光らせ、突風を起こしながら瞬間移動するように姿を消したこともある。相手が好き者だった第一期第六話では、身体を張った斥候もこなす。
自身の美貌に自覚的なナルシストであるうえ、軽口を叩くことが多く、しばしば骨女にたしなめられる。調査を行う際に使う主な偽名は、石元 蓮(いしもと れん)。
兄弟の片割れを亡くした者に感情移入をする場面があり、兄弟絡みの依頼になると積極的にあいに付いて行くなど、「兄弟」に関心がある模様。
三藁とあいを「家族」のように思う。また、携帯用アプリ『地獄少女恋々花札』ではあいに密かに好意を寄せていると思わせるような描写がある。
『三鼎』では、理科教師として市立賽河原第四中学校に潜入する。それまでは銭湯で働いていたが、山童との出会いであいと再会することになる。
骨女(ほねおんな)
声 - 本田貴子/演 - 杉本彩
三藁の1人。通常態の容姿は主に露出度が高いオフショルダーの着物(『二籠』では艶やかな牡丹柄の振袖)を妖艶に着こなす、妙齢の美女。正体は骸骨で、身体の一部を白骨化させることが可能(主に地獄流しの際に相手を脅すため、変化させる場合が多い)。また、炎を纏わせたクナイを放つ攻撃もする。藁人形態の色は赤で、首に赤い帯締を器用に巻き付けて変身する。
あいの命令で、変装して様々な場所に忍び込んだり、妖艶な雰囲気と色っぽい仕草で男性を誘惑したりすることが得意。この活動時は外見年齢に合わせ、OL風の赤いスーツナースなど、様々なコスチューム姿となる。
三藁の中でもあいへの忠誠心は高く、彼女の邪魔をする者は率先して排除すると公言しているが、三藁の中では一番の人情家でもあるため、依頼者に感情移入することも多い。
妖怪になる前は人間の娘・つゆであり、商家に奉公していたが、愛した男であるその家の息子に騙されて駆け落ちを装って連れ出され、そのまま遊郭に売り飛ばされた。しばらくは遊女として生活していたが、妹のように思っていた別の遊女に裏切られ、その相手の男に殺されて川に流された後、死に切れずに妖怪化。骨女として人々を驚かせていたところ、あいと出会って行動を共にするようになる。
あいや他の2人と同様に長い年月を生き続けている身であるにもかかわらず、年齢に対しては非常に敏感な所がある。つぐみと初めて直に会った際、「おばさん」と見なされたことから使い魔らしからぬ失態を犯して一目連に呆れられ、『二籠』ではきくりから年増呼ばわりされたことで激怒している。
第一期第五話では、現世で行動する際に恩田(おんだ)と名乗るが、『二籠』第十話において現世で行動していた際には、根来 哲郎(ねごろ てつろう、声 - 千葉繁)から曽根 アンナ(そね アンナ)という芸名を貰っており、それ以後も必要があれば使用している。
三藁の中では最も社交的な性格をしており、友人を作るなど、時には人間に入れ込むこともある。また、三藁とあいを「仲間」のように思う。
『三鼎』では、体育教師として市立賽河原第四中学校に潜入する。それまでは「骨」というスナックを営んでいたが、突如現れたあいによって新しい地獄少女の存在を知った。
山童(やまわろ)
声 - 椎名へきる
『三鼎』から新たに登場する使い魔。通常態は長袖のシャツと短パン姿の、大人しい少年。第一話において、銭湯で働いていた一目連の前に突如現れた。藁人形の色は黄色で、頭に葉を乗せて変身する。
素直で礼儀正しい性格。きくりを「姫」と呼び、常に彼女の傍に居る。当のきくりからも気に入られており、他の3人は「ハゲ」「エロ目玉」「おばさん」などという呼ばれ方なのに対し、「わろわろ」という呼ばれ方で家来扱いされる。
正体は、山で生まれた一種の妖精であり、裸の童子の姿で時たま山へ入ってくる人間の前に現れていた。『三鼎』以前にも1人で生きていたところをあいに誘われていた経緯を持つが、その時は1人で生きることに疑問を持っていなかったため、断っている。しかしある時、麓にある屋敷に暮らす家族を見たことから人と人との交流に興味を持ち、しばしばこの家族の様子をうかがうようになり、その家の息子が屋敷周囲の沼で消息を断った後、偶然山童の姿を見かけたその家の夫人に「息子」として迎え入れられて他者との交流を知る。ただし、その家の主人である学者は山童を息子としては見なさず、人ならざるものと知った後は夫人を延命させるための冬虫夏草を寄生させる実験台として扱った。夫人を救うためにと山童は一応納得のうえで身体を提供していたが、夫の所業を知った夫人の手によって逃がされ、親しい者との離別と孤独感を知り、あいの下へ向かうこととなった。
能力は風を操る類であることが示唆されており、第六話で初めて発揮する。また、第二十五話ではゆずきの母親の死に際し、自分自身の過去を思い出しながら彼女のそばにあった桜の木を一気に満開させた。

夕暮れの里の者

人面蜘蛛
声 - 柴田秀勝
あいの家に巣を張っている、背中に3つの目がある蜘蛛。あいの家だけでなく、あいの行く先々で付き纏うように現れては、常に彼女を監視している。終盤では言葉を話せることや、あいより高位の存在であること、そしてあいにかつて彼女自身が犯した大罪を償わせるべく、地獄流しの任務を課したことが明らかとなる。
『二籠』ではきくりに憑依し、あいを監視する。
『三鼎』でも人形のきくりに憑依し、最終話にて掟を破ったゆずきを制裁するため人形の首を引きちぎり変化する。
あいの祖母
声 - 松島栄利子(ドラマ版でも声のみ)
あいと共に暮らしているが、いつも声や糸車を回す影しか出て来ず、名前や正体については一切不明。普段はあいとしか話さないが、第一期最終話では一にも言葉を掛ける。
『二籠』では、糸車に悪戯しようとしたきくりや、彼女により夕暮れの里に連れ込まれてあいの家に迷い込んだ蛍にも声を掛けている(姿を見た蛍はその際、驚愕の声を上げた)。『二籠』最終話では、三藁にあいからの伝言「ありがとう」を伝える。
きくり
声 - 酒井香奈子
アニメ版では『二籠』第一話、漫画版では第16話から登場。あいとは対照的に青く大きな目を持ち、頭に椿の花を飾り、濃紺の無地に黒襟の短い着物、濃い紫の、下には白い越中褌下駄を履いた幼女。『二籠』登場初期は、パフスリーブのブラウスサスペンダー付きの水色のスカート、縁のある帽子と、現代の幼女のようなごく普通の服装で、それ以降もたまに着る。また、カエルをモチーフにした雨合羽を着ることもある。白い布を自在に操る能力を持ち、手足のように遠くの物を掴んだり人一人をぶら下がらせるだけの力も持つ。
『二籠』では第一話から画面端などで姿の片鱗を覗かせ、第四話であいや三藁の元に姿を現し、彼女達に同行するようになる。
あいのことを気に入っており、彼女の言うことには逆らえないが、無邪気な性格ゆえに余計で非情な悪戯を行ったりお節介を焼くなどの行動に出ることもある。また、が苦手。
『二籠』第十三話では、三藁が下調べのために開いたおでんの屋台で「きくり、ウインナー」と繰り返し注文していたことから、おでんのウインナーが好きらしい。
詳しい正体や目的は不明だが、人面蜘蛛に憑依されていたことが『二籠』最終話で判明する。人面蜘蛛の力かは不明だが、ずっと昏睡状態だった人間をキスで目覚めさせたこともある。
『三鼎』では実体が無く、小さな蜘蛛の姿で現世に現れた後、駄菓子屋ブリキ玩具依り代として憑依し、幼女の姿となる。日頃は、背中のぜんまいを時々誰かに巻いてもらわないと動けなくなり、ぜんまいが切れた時には会話以外の行動ができなくなる。常に憑依した玩具の乗っていた三輪車を実寸大にしたような乗り物に乗り走り回っている。この乗り物はかなりのスピードで走ることができる。
本人は次代の地獄少女は自分だと言ってはばからないが、あいからは冷たくあしらわれている。そのため、あいが永遠の地獄少女となった際はむくれていた。

現世の人々

第一期

柴田 一(しばた はじめ)
声 - うえだゆうじ/演 - 西村和彦
アニメ版では第一期第八話から、ドラマ版では第四話から登場。かつては第一公民社の政治経済誌「ジャパン・ナウ」の敏腕記者だったが、現在はフリーランスの事件記者。しかし、その裏では取材したスキャンダル記事を当事者へと売り付ける強請行為で金銭を稼ぐなど、ダーティーな仕事にも手を染めている。反面、娘のつぐみには頭が上がらず、いつも言い負かされるという一面も持っている。
ある時「地獄少女」の存在を知ったことから、彼女の実態を追い求めるようになる。とある過去から「復讐はいけない」と、地獄少女への依頼人にその復讐を止めさせようと奔走するが、第二十一話を除くと概ねあと一歩の所で失敗に終わるのが常であり、三藁からは邪魔者扱いされている。アニメ第一期では自分の祖先である仙太郎とあいが犯した大罪を知り、あいに親子もろとも地獄へ流されそうになるが、辛くも助かる。以後は依頼人への干渉などを一切行わなくなり、物語の舞台から退く。『二籠』の終盤(第二十四話)で、第一期の後に「真実の地獄少女」と題する本を自費出版していたことが明らかとなるが、消息は不明。この本は以降、数々の人間と深く関わることになる。
なお、あいを追い求める際に使用していた車輌は、アニメ版では形状からアウトビアンキ・A112と推測されるが、ドラマ版ではオートバイ(車種不明)に変更された。実は、仙太郎の血縁者であり、あいとは遠い血縁関係に当たる。
漫画版では登場しないが、『新・地獄少女』では秋恵の父・高杉憲久が「真実の地獄少女」を持っており、その著者として柴田一の名前がある。
柴田 つぐみ(しばた つぐみ)
声 - 水樹奈々/演 - 入江紗綾(幼少期:星ひなの
アニメ版では第一期第八話から、ドラマ版では第三話から登場。一の娘。母は居らず、一と二人暮らし。アニメ版第一期では小学校低学年の設定だが、ドラマ版では小学6年生に変更された。
まだ小学生にもかかわらず大人びた態度を取り、生意気な言葉遣いで喋る。父である一のことも「はじめちゃん」(ドラマ版では「お父さん」)と呼び、自ら「はじめちゃんの保護者」と言い張っているが、実際は寂しがり屋でまだまだ子供。仕事で不在がちな父に代わり、家事を一手に担っている。
あいとの邂逅以降は彼女の精神とリンクするようになり、その発言を自分の口から発したり、見ている光景がつぐみ自身にも見えるようになっていく。当初は過去のトラウマから復讐を否定する一と違い、あいのことを「悪人をやっつける正義の味方」と思い、一と意見が対立することもあるが、第一期第二十三話の事件を機に何が正しいかが理解できなくなる。その後、過去の因縁からあいに唆されて一を地獄へ流そうとするが、真実を知り寸前の所で思い留まる。実は、仙太郎の血縁者であり、あいとは遠い血縁関係に当たる。
『二籠』では第二十四話で成長した姿となって登場し、誠一に一の意思を伝える。髪型もロングヘアとなっている。
『三鼎』では第四話で母のあゆみに似た成人後の姿となって登場し、市立賽河原第四中学校の学校医として働いている。地獄通信に否定的だった過去とは違い、地獄通信の必要性を理解するに至っている。存在が失われてしまったゆずきを認識することができ、ゆずきに自分の過去や地獄通信の必要性、ゆずきに起こっている真実を語り、最終話で町を去る。
柴田 あゆみ(しばた あゆみ)
声 - 生天目仁美/演 - 大塚ちか
一の元妻で、つぐみの母。故人で、アニメ第一期の回想シーンのみに登場。旧姓は小川。一とは他人も羨む大恋愛を経て結ばれた。
アニメ第一期では、つぐみが生まれてから以前にも増して仕事に打ち込むようになった一の姿に寂しさを耐え切れず、遂に他の男性と過ちを犯す。激怒した一に本心から謝るも、突き放されたことがきっかけで、運転していた車ごと事故に遭い、帰らぬ人となった。
ドラマ版では本編開始の5年前に失踪したと思われていたが、実際は編集長の稲垣が暴力団の依頼で一の名前を使って捏造記事を書いたことが原因で一家心中した姉の怨みを晴らそうと、喫茶店のマスターの西が地獄少女に依頼したため、地獄へ流されていた。
仙太郎(せんたろう)
声 - 豊永利行
アニメ第一期の幻や回想シーンのみに登場する少年。あいや柴田親子と深い因縁を持つ。
父親との父子家族。あいの従兄妹幼馴染であり、柴田親子の先祖に当たる。五穀豊穣のための人身御供として埋められそうになったあいを、彼女の両親に頼まれて密かに助けたが、以後村は凶作に悩まされることとなる。その後6年間あいを祠に匿い続けたが、彼女を水浴びさせるために祠から出したところを村人に発見される。父と凶作に喘ぐ村人にあいを埋めるよう責め立てられた仙太郎は、既に村人によって穴に放り込まれていたあいにやむなく土を掛けるが、あいの絶望と怨嗟が篭った言葉に怯え、その場を一人逃げ出す。やがて、埋められたあいが夜中に土中から蘇り、村を焼き滅ぼすその姿を背に村を離れた仙太郎は、後に黒飴屋として大成。せめてもの償いにと、あいと彼女以前にも埋められた少女達の菩提を弔うため、七童寺を建立する。
なお、現代の七童寺の住職は、仙太郎の非血縁者が務めている。後にあい自身の手で本堂は炎上させられるが、住職は難を逃れ、炎上する寺の前で頭を抱えながら慌てていた。
あいの両親
声 - 河本邦弘(父親)、天野由梨(母親)
アニメ第一期の回想シーンのみに登場。共に名前は不明。あいを人身御供から逃れさせるべく仙太郎に託すが、6年後にあいが見つけられた結果、村人達に暴行されて命を落とした。あいが犯した大罪により成仏できず、朽ち果てた心身共々、現代に渡るまで地獄に捕われの身となっていたが、『二籠』最終話であいが怨みの連鎖を断ち切ることを自ら選んだために開放され、成仏する。

テレビドラマ版

西(にし)
声 - 斧アツシ/演 - 田中要次
柴田親子が通う近所の喫茶店「あるる館」のマスター。正確なフルネームは不明だが、一には「テツ」(表記不明)と呼ばれる。アニメ版では名前はなく、端役扱いだったが、ドラマ版では主要人物となった。
柴田親子をいつも気に掛けているが、実は一の名前で書かれた記事が元で一家心中した姉一家の恨みを晴らすため、あゆみを地獄へ流すよう地獄少女に依頼した身である。その5年後には復讐の矛先をつぐみへ向け、彼女を拉致する。しかし、一が地獄通信へアクセス後につぐみを監禁した場所を突き止めると、あいに真実を見せられて自分の行ったことの過ちを悟り、一の持っていた藁人形の糸を引いて自ら地獄へ流される。
稲垣 隆史(いながき たかし)
声 - 高木渉/演 - 金山一彦
第一公民社の雑誌「ジャパン・ナウ」の編集長。アニメ版では地獄に流されたターゲットとしての端役だったが、ドラマ版では地獄には流されず主要人物となった。一にとっては兄貴分として慕っていた人物だったが、5年前に一がニューヨークへ赴任した直後、暴力団からの依頼である会社に関する捏造記事を「柴田一」名義で書いていたことが明らかになる。
大滝(おおたき)
演 - 渡辺哲
ドラマ版オリジナルキャラクター。定年間近の警部。苗字のみで名前は不明。一とは顔見知りで、事件に関する情報や過去の捜査資料などの情報を提供する。最終話では胸元に地獄流しの刻印があることが判明(ターゲットは暴力団の若頭・若槻 淳也(わかつき じゅんや、演 - 北岡龍貴))。

朱蘰の登場人物

地獄少女 朱蘰#登場人物を参照。

第二期

紅林 拓真(くればやし たくま)
声 - 藤村歩
『二籠』におけるキーパーソン。初登場は第十四話。それ以降は第二十二話から最終話まで登場している。父・栄一えいいち、声 - 松本保典)の都合で母・令子れいこ、声 - 白鳥由里)とともにアメリカ合衆国から帰国し、新興住宅街・ラブリーヒルズに引っ越してきた小学5年生(漫画版では中学2年生[9])の心優しい少年だが、父に怨みを持つ男・柿沼 敏也かきぬま としや、声 - 古澤徹)の手で母を殺害された際に凶器のボウガンを発見したことで、母殺しの嫌疑を掛けられる(漫画版では母は病死している)。復讐のために地獄通信にアクセスするが、「人を恨むのは良くないから」とすぐに藁人形を返す。しかし、柿沼に父が襲われた現場へ駆け付けた際、別人の手によりターゲットが地獄流しに遭い、父は一命を取り留めるも意識不明の重体に。警察の取り調べでは、母親殺害・父親殺害未遂とも証拠不十分により釈放されるが、周辺住民からは「悪魔の子」と疎まれるようになる。
第二十二話での再登場以降は、あいの地獄流し行為の濡れ衣まで着せられる。やがて、ラブリーヒルズ住民が結成した自警団に捕まって殺されかけた所を飯合兄妹に助けられるも、誠一が地獄に流されたことで心が折れた蛍には、地獄通信を通して藁人形の糸を引かれる。しかし、結果的に地獄から生還した拓真は、そこで自分の後を追って入水し昏睡状態に陥った蛍の姿を発見する。遂に我慢の限界に達した拓真は、自警団の一員・蓮江の家(漫画版では露木の家)に火を放つが、そこで彼らに殺されかけた所をあいに救われる。
後に誠一の残した録音テープにより無実が証明された拓真は、意識を回復した父と共に、病院のベッドで眠る蛍の回復を待ち続ける。
飯合 誠一(めしあい せいいち)
声 - 日野聡
『二籠』第二十三話から登場。ラブリーヒルズでの連続失踪事件を調査している、群馬県警湖端署の刑事。捜査の過程で地獄通信の存在を知り、その真実に迫ろうとする。拓真の身体に地獄流しの刻印が無かったことから彼の無実を確信するが、それが原因で自警団を組織している住民から拓真に罪を被せようとしていることを知られるのを防ぐため「悪魔の子の一味」と決め付けられ、集団暴行を受けて監禁される。やがて自力で脱出後、妹の蛍と拓真が自警団により湖に沈められそうになっている場に駆け付けて二人を保護するが、車で署に帰る途中、自警団の一員である蓮江の手により地獄へ流される。後に彼が残した会話の録音が拓真の無実を証明することになる。
飯合 蛍(めしあい ほたる)
声 - 大浦冬華
『二籠』第二十三話から登場。誠一の妹。兄・誠一の何気ない一言からおおまかに事件を推察するなど洞察力に長けており、誠一の力になるために拓真へ直接聞き込みに行くなど兄思いで行動力のある一面も持っている。
地獄通信の存在は只の迷信と考えていたが、きくりの導きで夕暮れの里へ迷い込む。あいの家にある水瓶の中で見た地獄流しの依頼者の名前が書かれた蝋燭に拓真の名前が無かったことから、彼の無実を確信。そこへ帰って来たあいに地獄流しを止めるよう抗議するが、あいは自分に決定権が無いことを告げるのみであった。
ラブリーヒルズへ帰還後、拓真を警察に保護してもらうべく二人で逃走するが、自警団に捕まり湖に沈められそうになる。そこへ駆け付けた誠一に救出されるが、彼が地獄に流されたことで何を信じて良いのかわからなくなり、地獄通信にアクセスして拓真の名前を書き込む。藁人形の糸を引いた後には後を追おうと入水自殺を図るが、生還した拓真に救われる。全てが終わった後も一命は取り留めるものの、病院のベッドで意識不明のまま眠り続ける。
水谷 せり(みずたに せり)
声 - 清水香里
アニメ版のみの登場。『二籠』第二十二話に登場。かつては蓮江保晴を援助交際と称して、その後電話で脅迫してきた。拓真に優しく接したり、拓真の無実を信じるなど、拓真の理解者でもあった。きくりとも気軽に話すこともある。拓真の家から出る途中、保晴の妻・美鈴によって地獄に流される。
蓮江 保晴(はすえ やすはる)
声 - 河本邦弘
『二籠』第二十二話から登場。ラブリーヒルズ住民が結成した自警団の一人。気の弱い男であるが、救いようの無い歪んだ性根を持ち、妻・美鈴みすず、声 - 鵜飼るみ子)や露木らとともに拓真を「悪魔の子」と決め付けたり、真実を知った飯合兄妹を監禁したりした。拓真と蛍を湖に沈めようと邪魔をしてきた飯合誠一を地獄に流す。
拓真の無実が証明されたあとは、妻・美鈴や他の自警団らと同様に行方をくらましている。
露木 泰嗣(つゆき たいじ)
声 - 大塚周夫
『二籠』第二十三話から登場。ラブリーヒルズ住民が結成した自警団の一人で、自警団のリーダー的存在。薄毛頭が特徴。彼もまた蓮江同様下劣な人間で、蓮江らとともに拓真や飯合兄妹を監禁しようとしたりした。拓真の無実が証明されたあとは、蓮江らとともに行方をくらます。

第三期

賽河原市立第四中学校

御景 ゆずき(みかげ ゆずき)
声 - 佐藤聡美
『三鼎』におけるキーパーソン。市立賽河原第四中学校三年生のごく普通の少女。性格は内気で大人しいが、物語終盤では、強気な性格になっていき、特にあいに対しては攻撃的な態度をとるようになる。両親は別居しており、団地で一人暮らし。
次の地獄少女となる運命を負っており、ある日突然あいに依り代として憑依されてから、地獄少女に翻弄されていくこととなる。そのせいで柴田つぐみと同じように、地獄通信を通じてあいと接触を図る者達が見える能力を持つことになる。
六文燈籠の日にあいが離れた後もその能力は健在で、秋恵が地獄に流されてしまったことから地獄通信にアクセスし、あいに流しの依頼を行おうとしている者達を止めようと動く。
その後、地獄少女に関する一切を意図的に無視し、高校受験に向けて勉強に励むが担任がゆずきの内申書を紛失したり友達がゆずきのことを失念するなど、徐々にゆずきの存在が失われていく。それに前後してゆずきの住んでいる団地も廃墟へ変貌していき、高校の合格発表の日、自宅で白骨化した自分の遺体を見つけたことで自らがすでに故人であることを思い出した。
ゆずきの父・一彦かずひこ、声 - 磯部弘)はバスの運転士であったが、ゆずきが幼い頃に事故を起こしてしまう。しかし、それは、バスの整備不良によりブレーキがきかなくなり起こった事故であった。一彦はそのまま亡くなってしまうが、事故の責任をバス会社から押しつけられてしまった。そのため、ゆずきと母・小夜子さよこ、声 - 島本須美)は、事故の被害者・遺族らから責められ、近所から村八分の迫害を受けることになる。周囲の人間との関係を一切断ち切られてしまい、小夜子は病に伏し、ゆずきもひどいいじめを苦に小学校へ行かなくなってしまう。
小夜子とゆずきはアパートを出て数時間神社の祠に籠るが、そこで小夜子は病気で亡くなってしまい、ゆずきは母親を桜の花びらで埋葬したあと自宅へ戻る。そして、孤独と絶望の中で力尽き、父がくれたくまのぬいぐるみを抱きしめながら死亡した。なお、生前のゆずきは幼い頃の秋恵と出会っている。死亡当時のゆずきは小学生だが、祠から眺めた中学生の姿にあこがれ、その強い思いによりゆずきは憧れだった中学生として現世に留まり続けることになった。
自分の悲惨な生い立ちを思い出したことで、地獄通信がこの世に存在する理由と必要性を確信、地獄少女となる運命を受け入れる(この時瞳の色があいと同じ赤い色になった)。しかし、地獄少女としての最初の依頼を受けた際、ターゲットの真山梓が秋恵を地獄に流していたことを知り、梓に対する復讐心に取り憑かれる。その結果、掟を破って私怨で地獄流しを行おうとしたため、人面蜘蛛から永遠に地獄を彷徨う罰を下されるが、あいが代わって罰を受けた(地獄少女として復帰した)ことで解放された。最後はあいに見送られて成仏した。
なお、彼女を演じた佐藤聡美とあい役の能登麻美子は、"普通の中学生なのに1人暮らしをしている”ことから、「ゆずきは普通じゃない」と思ったという。
高杉 秋恵(たかすぎ あきえ)
声 - 沖佳苗
ゆずきの同級生親友。性格はゆずきとは反対に、明るく活発。髪は短いポニーテール。父親と二人暮らしで、家事は家政婦の晴子はるこ、声 - 定岡小百合)に任せているが、時折晴子に料理も教わっている。
親しかった家庭教師の真山梓から、名家の息子から暴力を受けて彼女の父親が寝たきりになった事件の捜査を秋恵の父親が行わずに揉み消しにした事実を知らされる。そのショックで実家を出てマンションで暮らすようになるが、梓の復讐の対象として狙われ、六文燈籠の日にゆずきの目前で地獄へ流される。
ゆずきが地獄少女になったあとは彼女のそばに付き添っていたが、その後人面蜘蛛が彼女の姿を借りていたことが判明する。
江上 そら(えがみ そら)
声 - 伊瀬茉莉也
ゆずきのクラスメイトで、「アミーゴズ」の一員。常に望や珠代と共に行動している。髪は三つ編み。ゆずきが地獄通信とアクセスできる者が見える能力を持っていることや、秋恵が地獄に流されたことは、望や珠代と同様に知らない。ゆずきの存在が失われた時、同時に彼女達も姿を消した為、本当に存在していたのかは定かではない。
尾藤 望(びとう のぞみ)
声 - 橘田いずみ
ゆずきのクラスメイトで、「アミーゴズ」の一員。眼鏡を掛けており地味な面持ちだが、外すと大きな瞳が露となる。髪はおかっぱ。夏にバイト先で出会った乃村 信夫のむら のぶお、声 - 山口勝平)から人生初のデートに誘われるも、彼が地獄に流されてしまったため約束がフイになり大きなショックを受けていた。
椎名 珠代(しいな たまよ)
声 - 阿澄佳奈
ゆずきのクラスメイトで、「アミーゴズ」の一員。丸顔で太めの体型。おっとりした性格。
八神 邦彦(やがみ くにひこ)
声 - 佐藤雄大
ゆずきのクラスメイト。縦に長い輪郭を持つ。蒲生と共に自称「地獄少年団」を名乗っている、やんちゃなお調子者。存在が失われたゆずきを認識することができず、蒲生と共に彼女のことを不思議がっていた。
蒲生 高道(がもう たかみち)
声 - 粕谷雄太
ゆずきのクラスメイト。八神と共に自称「地獄少年団」を名乗っている。
犬尾 篤志(いぬお あつし)
声 - 水島大宙
家庭の事情でゆずきの学校に転校してきた男子生徒。ゆずき達とは同級生。両親が離婚した為に父はおらず、だらしない母・さくら(声 - 田中敦子)に代わって家事全般をこなす。とある理由で地獄通信にアクセスしクラスメイトの鷲巣を地獄に流した後、精神を病んでしまう。毎日スーパーで買い物をしている姿をゆずきに見られていたため、ゆずきから安い野菜を購入できる移動販売車(輪入道と山童が売りに来ている)を紹介される。
鷲巣 貴輝(わしず たかてる)
声 - 白石稔
犬尾のクラスメイトで学級委員。隣の席になった犬尾の家庭事情に勘付き力になろうとするが、犬尾の肉親としての情を顧みず、一般論で問題を片付けようとした為、彼の怒りを買って地獄に流されてしまった。
平石 逸子(ひらいし いつこ)
声 - 豊崎愛生
ゆずき達のクラスメイト。教師の丹下と折り合いが悪く、何かにつけて反発していた。鬱憤に任せて地獄通信にアクセスしてしまい、後に激しく後悔する羽目に陥る。
北山 明(きたやま あきら)
声 - 笹川麗子
ゆずき達のクラスメイト。中学生でありながら、山岡電器店にいる人妻・山岡 美津子やまおか みつこ、声 - 久川綾)に淡い恋心を寄せており、彼女に暴力を振るう夫の誠次せいじ、声 - 加瀬康之)に義憤を抱く。
湯川 猛 (ゆかわ たける)
声 - 保志総一朗
ゆずき達のクラスメイトでいじめられっ子。クラスの同級生から暴行されていたところを大学生の青年・仁志田 晋にしだ しん、声 - 高橋広樹)に助けられ、彼を兄貴分として慕うようになるが…。
片瀬 利々香(かたせ りりか)
声 - 矢作紗友里
ゆずき達の後輩で一年生。大人しい人形のような女の子で、学校からの評価は悪くなかったが、彼女を溺愛する祖母・小枝子さえこ、声 - 峰あつ子)のせいで学校に波乱が起こることになる。
稲生 楓(いなお かえで)
声 - ささきのぞみ
ゆずき達の後輩で二年生。ヘビーなオカルトマニアで通称は「コックリちゃん」。暗い印象で影が薄かった為に小学校時代は友達ができなかった。中学に進んでから始めたコックリさんで皆の悩み事を解決し、一躍周囲の注目を集めるようになる。級友から乞われる依頼がエスカレートしていくにつれ、孤独に戻りたくない余り、地獄通信で取り返しのつかない過ちを犯してしまう。
諸星 綺羅(もろほし きら)
声 - たかはし智秋
芹沢 夕菜(せりざわ ゆうな)
声 - 高本めぐみ
ゆずき達の同級生。体育教師として潜入していた曽根アンナこと骨女に熱烈な憧れを寄せており、互いをライバル視していたが…。
市村 和也(いちむら かずや)
声 - 三瓶由布子
ゆずき達の後輩で一年生。徒競走が得意でマラソン大会の首位も学校からも有望視されていた。家は裕福だが母親の浪費が目に余り、新聞配達のアルバイトで母の小遣いを稼いでいる。
浜野 知里子(はまの ちりこ)
声 - 悠木碧
ゆずきのクラスメイト。深夜ラジオで放送されている「ど深夜のしじま」の大ファンで、毎回リクエストハガキを投稿している。リスナー名はハガキ職人のちぃちゃん。引っ込み事案でおとなしい性格だが、彼女がハガキ職人ちいちゃんであることがクラスメイトに知れ渡り、一躍人気者となる。
松田 友秀(まつだ ともひで)
声 - 間島淳司
ゆずき達の同級生。母、妹と三人で暮らす母子家庭。学校ではいじめっ子だが家族思いの側面もあり、貧しい家計を助ける為、高校球児の夢を諦め中卒で働こうとしていた。過去に実父を地獄流しにした事がある。
水原 文男(みずはら ふみお)
声 - 阪口大助
ゆずき達の同級生。松田のグループにいじめられている。家は金持ちで、松田が進学を諦めた野球の名門校に進む予定でいた。他人に流されやすい性格であり、我の無い言動が松田の神経を逆撫でしていた。
丹下 英人(たんげ ひでと)
声 - 石川英郎
数学教師。生徒たちの為と思い、あえて悪役になることを厭わない真面目な教師だったが、それが災いし、己が身に悲劇が降りかかることになる。
新山 美和(にいやま みわ)
声 - 小林沙苗
教師。滅多に怒らない優しい先生として学校では人気だったが、生徒の片瀬利々香との一件で精神的に追い詰められていく。

賽河原市の住人

真山 梓(まやま あずさ)
声 - 柚木涼香
秋恵の家庭教師。タクシーの運転手だった父が名家の息子に暴行され寝たきりになっており、普段はその世話をしている。その暴行事件を揉み消した秋恵の父・憲久を怨み、彼を苦しめるため秋恵を地獄に流す。父親の死後、父に暴行を働いた男を刃物で刺した直後、高杉家の家政婦・晴子によって地獄に流される。
漫画版にも登場しており、こちらでは同様に父の仇の男を刺そうとするものの、憲久がその男を地獄に流したため、未遂に終わる。
高杉 憲久(たかすぎ のりひさ)
声 - 銀河万丈
秋恵の父で、賽河原警察署署長。かつて梓の父の事件を揉み消しにしたことがある。娘の秋恵が梓によって地獄に流されたことを知り、地獄通信にアクセスして藁人形を受け取るも、最終的には契約を破棄した。漫画版ではアニメとは異なり、梓の仇の男を自分が野放しにしたことに責任があると認め、自ら始末をつけるため、その男を地獄へ流す。

澪縁の登場人物

地獄少女 澪縁#ゲームオリジナルの登場人物を参照。

脚注

  1. ^ 具体的には「地獄通信」にアクセス(依頼)が入り、部屋のパソコン(オリジナルのMacintoshの模様)が自動起動した際。
  2. ^ 第一期第八話でのみ左手首につけている。
  3. ^ 『二籠』第十話より。漫画版での表記の違いは、該当項目を参照。
  4. ^ ホビージャパン『地獄少女 オフィシャルビジュアルブック』(ISBN 978-4-89425-466-4)や講談社『公式アニメガイド 地獄少女地獄絵巻』(ISBN 978-4-06-372136-2)などでは「イッペン、死ンデミル?」とカタカナ表記。
  5. ^ 第一期オープニングアニメーションより。
  6. ^ 「ロンフェール」 (l'Enfer) はフランス語で「地獄」を意味することもあり、ジルがフランス人であることがわかる。なお、呼び名を直訳すると「地獄のジル」となる。
  7. ^ 『三鼎』第六話より。
  8. ^ アニメ公式サイトのQ&Aコーナースタディオディーンによる物語紹介などでは「四藁」と表記されている。
  9. ^ アニメ版の設定だと掲載誌『なかよし』の読者が興味を抱きにくいという配慮から、設定を変更された。蛍も拓真に合わせ、アニメ版より年上の設定で描かれている(単行本第8巻巻末の作品解説より)。