ネスカフェ

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2014年8月まで使用されていたネスカフェのロゴ

ネスカフェ(Nescafé)はネスレが世界的に製造して販売するコーヒー製品の商標である。これはNestléCaféを合わせた造語で、1937年以降販売されているインスタントコーヒーが広く知られる。

1938年4月1日スイスで最初に提供開始[1]され、すぐにフランスイギリスアメリカ合衆国へ輸出された。日本ではネスレの日本法人であるネスレ日本が製造販売する。

中東では、伝統的な製法によるコーヒーとヨーロッパ由来の製法によるコーヒーとを峻別し、インスタントコーヒーをNescaféと呼称するところも多い。

2014年9月1日より順次ブランドロゴが一新された。

日本におけるネスカフェ

1953年、コーヒーの輸入再開に伴いネスカフェも輸入開始される。1960年、作家北杜夫が『どくとるマンボウ航海記』冒頭の文中に登場させる。当時、不二家などの国産食品メーカーが競合する類似商品を相次ぎ発売するも、ネスカフェは「モトのかかったブレンドです」と品質面をアピールする。1966年姫路工場で日本国内生産を開始して「世界中どこでも、ネスカフェ」と世界共通ブランドであることをアピールする。後に、オリジナル「ネスカフェ」を「ネスカフェ・エクセラ」へ改称し、ネスカフェのロゴ書体を変更する。パッケージデザインは一貫して円柱型で、黒基調のラベルに白の"NESCAFÉ"ロゴが特徴である。近年は、大塚ベバレジ(現・大塚食品)との提携による缶コーヒーシリーズ発売など製品バリエーションを拡大し、カフェレストラン「Café NESCAFÉ」の首都圏近畿地方での展開や東名高速道路海老名サービスエリア(下り)店舗など、業績拡大が図られている。

現行商品

(2016年2月現在)

  • レギュラーソリュブルコーヒー(インスタントコーヒー
    • ネスカフェ エクセラ
    • ネスカフェ ゴールドブレンド(オリジナル・コク深め・カフェインレス(旧・ゴールドブレンド 赤ラベル))
    • ネスカフェ 香味焙煎(深み(旧・コクの豊潤 深煎り)・丸み(旧・まろやか淡麗 中煎り)・究み(百貨店、およびネスレオンラインショップ限定販売))
  • ミックスタイプ・カップタイプ
    • ネスカフェ エクセラ
    • ネスカフェ ゴールドブレンド
  • ポーションタイプ
    • ネスカフェ エクセラ
    • ネスカフェ ゴールドブレンド
  • ボトルタイプ
    • ネスカフェ エクセラ
    • ネスカフェ ゴールドブレンド
  • 缶コーヒー(このシリーズのみ発売元は大塚食品大塚製薬が自社の自販機でアサヒ飲料の缶コーヒー「WONDA」を販売することになり、
    大塚側から販売委託契約の解除を打診されたため、2015年3月より順次製造終了となった[2]
    • ネスカフェ エクセラ 超微糖
    • ネスカフェ エクセラ カフェラテ
    • ネスカフェ ゴールドブレンド 微糖
  • ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ(コーヒーマシン)
    • ゴールドブレンド バリスタ
    • ゴールドブレンド バリスタ TAMA
  • ドルチェグスト(コーヒーマシン)
    • Circolo サーコロ
    • Piccolo ピッコロ
    • Piccolo Premium ピッコロプレミアム
    • MD9741
    • カフェバラエティ(カプセル)


ゴールドブレンド

1967年、日本での販売を開始する。ネスカフェの上級ブランドで欧州諸国では1965年に発売済みであり、当時は最高の抽出技術とされるフリーズドライ製法で作られた商品である。「エクセラ」の黒色キャップとラベルに対し金色のキャップとラベルを採用し、CMでは「違いがわかる男の、ゴールドブレンド」のキャッチコピーと共に各界著名人を起用してブランドイメージの高級感を醸成させている。キャッチコピーは1990年代以降、「上質を知る人の~」と「違いを楽しむ人の、ネスカフェ・ゴールドブレンド」が用いられ、2010年以降は24年ぶりに「違いがわかる男」並びに「違いがわかる人」が復活している。使用曲は、小田和正出演時に小田楽曲使用の例外を除き、八木正生作曲「ダバダー」のスキャットでおなじみの「目覚め―ネスカフェ・ゴールドブレンドのテーマ」である。

エクセラ同様、製法と共に、パッケージデザインも丸みを帯びた直方体からほぼ完全な直方体へ変化している。カフェインを97%カットした商品名「カフェインレス」の「赤ラベル」もラインアップしている。

2012年9月には缶コーヒー化された。発売当初はオリジナルのブレンドコーヒー(低糖タイプ)のみのラインアップだったが、2013年6月より無糖タイプのブラックが、更に2013年9月には微糖タイプのブレンドコーヒーがそれぞれ追加された[3]。2014年4月には「ゴールドブレンド 缶コーヒー オリジナル」(ブレンドコーヒー・低糖タイプ)が先行リニューアルし、既に販売終了した「ネスカフェ 香味焙煎 缶コーヒー」シリーズ同様、微粉砕コーヒー豆入り製法に変更された。

2013年9月1日のリニューアルより発売以来、46年ぶりに製法が大幅に変更され、既に採用済みの香味焙煎、およびプレジデント同様の挽き豆包みフリーズドライ製法[4]が採用され、これまでのインスタントコーヒーからレギュラーソリュブルコーヒーに変更され、これと同時にエクセラも無印名義から通算して53年ぶりに製法が大幅に変更され、挽き豆包みスプレードライ製法が採用されたレギュラーソリュブルコーヒーに変更。これによりインスタントコーヒーとしてのネスカフェのラインアップが全てレギュラーソリュブルコーヒーに統一された[5]

2015年9月1日より横展開商品として新たにオリジナルのゴールドブレンドより更に濃厚な味わいを実現した「ゴールドブレンド コク深め」を追加発売した。


アンバサダー

ネスレ日本では2012年11月より「ネスカフェ アンバサダー」として、主にオフィス向けを対象にネスレのコーヒーマシンを無料貸出しするサービスを始めている。

元々は同社の販売戦略として「(日本の)人口が減少傾向にある以上、家庭内需要は今後減少することは避けられない」という点から「家庭以外の需要を取り込もう」という意図で始められたサービスである[6]。当初は同社の「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ」のみを貸し出すサービスだったが、2013年9月より「ドルチェグスト」が[7]、12月より「スペシャル.T」(カプセル式ティーサーバー)[8]が貸出対象に加わっている(ただし2013年12月現在、ドルチェグストとスペシャル.Tの同時貸出は不可[8])。2013年9月現在で応募者は10万人を突破している[9]

CM

受賞歴

2001年

  • ACC賞 ラジオ・ブロンズ賞 「ネスカフェゴールドブレンド こんなところでダバダ」

2003年

  • ACC賞 テレビ・ブロンズ賞 「ネスカフェ」

2004年

  • ACC賞グランプリ 「ネスカフェ 朝のリレー「空」」
  • ACC賞テレビ・シルバー賞 「ネスカフェエクセラ 風鈴/飛び込み/神輿」
  • 第53回 日経広告賞 コーポレートブランド広告賞 優秀賞

ゴールドブレンドCMに起用された主要著名人

ネスカフェゴールドブレンドのCM出演者は今のところ日本人のみ起用している。外国人タレントは基本的にエクセラのCMに出演する。例外として、2009年のゴールドブレンド チャージでは、唐沢寿明と上述のアインシュタインのそっくりさんが共演した。

他商品CMに起用された主要著名人

主要CMソング

ネスカフェのCMソングで使われた洋楽の中には、オリジナルの歌詞の一部を「ネスカフェ」に変更し、CMソングとして放送されていたものもある。

ネスカフェが登場する作品

提供番組

※ネスカフェ名義で提供しているもののみ

現在

なし

過去

脚注・出典

  1. ^ http://www.nescafe.com/worldwide/en/nescafe/Pages/history.aspx
  2. ^ 『自販機で買えなくなる「ネスカフェ」ブランド』 - 読売新聞 2015年3月3日
  3. ^ 「ネスカフェ ゴールドブレンド 缶コーヒー 微糖タイプ」が発売されたのに伴い、2010年9月より販売されていた「ネスカフェ 香味焙煎 缶コーヒー 微糖」は結果的に販売終了となった。
  4. ^ 香味焙煎は2010年9月に挽き豆包みフリーズドライ製法化され、プレジデントは2011年9月に挽き豆包みフリーズドライ製法化された。
  5. ^ 「インスタント」と呼ばないで ネスレ、コーヒー新製法(朝日新聞) - auニュース 2013年8月29日。(リンク切れ)
  6. ^ ネスレ「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ」~インスタント専用のコーヒーメーカーがヒットした理由とは - 家電Watch・2013年7月1日
  7. ^ ネスレ日本、オフィス向けコーヒーに新サービス - jiji.com・2013年9月17日
  8. ^ a b 12月17日(火)より、「ネスカフェ アンバサダー」向けにカプセル式ティー専用マシン「ネスレSPECIAL.T(スペシャル.T)」を無料で使用できる新コース開始 - PR TIMES・2013年12月17日
  9. ^ 職場に“ネスカフェ大使”が増えるワケ - 日経ビジネス・2013年9月30日

外部リンク