コンテンツにスキップ

グランド・セフト・オート・サンアンドレアス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
GTA SAから転送)
グランド・セフト・オート・サンアンドレアス
Grand Theft Auto:San Andreas
ジャンル クライムアクション
オープンワールド
アクションアドベンチャーゲーム
対応機種 PlayStation 2
PlayStation 3
ゲームアーカイブス
PCWindows
PCMacアメリカ他のみ))
Xbox
Xbox 360
kindle
Windows Phone
Amazon Fire TV
(以下リマスター版として)
PlayStation 5
PlayStation 4
Xbox Series X/S
Xbox One
Nintendo Switch
Windows 10
iOS
Android
開発元 ロックスター・ノース
運営元 世界の旗 ロックスター・ゲームス
日本の旗 カプコン(過去)
日本の旗 テイクツー・インタラクティブ(現在)
販売元 テイクツー・インタラクティブ
プロデューサー レスリー・ベンジーズ
ディレクター レスリー・ベンジーズ
プログラマー オベ・ヴェルメイ
アダム・ファウラー
音楽 ダン・ハウザー
ジェームズ・ウォーラル
DJ Pooh
マイケル・ハンター
シリーズ グランド・セフト・オートシリーズ
人数 ストーリーモード:1人(非リマスター版のCS版は1-2人)
メディア PS2、PC(Windows)、Xbox、XBOX 360
いずれもDVD-ROM1枚組
PS3
Blu-ray Disc
それ以外
ダウンロード販売
運営開始日 PS2
アメリカ合衆国の旗北米版:2004年10月26日
欧州連合の旗欧州版:2004年10月29日
オーストラリアの旗豪州版:2004年10月29日
アメリカ合衆国の旗北米版SE:2005年9月21日
日本の旗日本版:2007年1月25日[1]
日本の旗日本廉価版:2007年7月12日[1]
アメリカ合衆国の旗北米版SE:2005年月日
PC(Windows)
アメリカ合衆国の旗北米版:2005年6月7日
欧州連合の旗欧州版:2005年6月10日
オーストラリアの旗豪州版:2005年6月10日
Xbox
アメリカ合衆国の旗北米版:2005年6月7日
欧州連合の旗欧州版:2005年6月10日
オーストラリアの旗豪州版:2005年6月10日
Xbox 360(xbox originals)
2008年10月20日(配信終了)
PlayStation 3 (PSN)
アメリカ合衆国の旗北米版:2012年12月11日
欧州連合の旗欧州版:2012年12月12日
日本の旗日本版:2015年8月26日

HDリマスター版
iOS
世界の旗2013年12月12日
kindle,Android
世界の旗2013年12月19日
Windows Phone
世界の旗2014年1月27日
Amazon Fire TV
世界の旗2014年5月15日
Xbox 360
2014年10月26日
2015年6月30日(ディスク版)
PS3
世界の旗2015年12月1日
日本の旗2015年12月17日

※「SE」はセカンドエディション
対象年齢 CEROZ(18才以上のみ対象)
BBFC:18
ESRBM(17歳以上)(再発版:AO[注 1]
OFLCオーストラリア):MA15+
(アップデート版:RC、再発版:MA15+)
OFLCニュージーランド):R18
PEGI18
USK16(16歳未満提供禁止) Cut version
USK18(18歳未満提供禁止) Uncut version
コンテンツアイコン 暴力・犯罪 
ダウンロードコンテンツ あり
エンジン RenderWare
売上本数 世界の旗2,750万本[2]
テンプレートを表示

グランド・セフト・オート・サンアンドレアス』(原題:Grand Theft Auto: San Andreas)は2004年にアメリカのロックスター・ゲームス社からPlayStation 2用としてリリースされたオープンワールドクライムアクションゲームである。略称は『GTA:SA』または『SA』。開発はロックスター・ノースグランド・セフト・オートシリーズのメインタイトル第5作目であり、前作『グランド・セフト・オート・バイスシティ』(『VC』)に続いて、シリーズ3作目の『グランド・セフト・オートIII』(『III』)の前日譚となる。1992年のサンアンドレアス州を舞台とし、黒人ギャングの青年カール・ジョンソン(通称CJ)が、裏社会で成り上がっていく経緯を描く。『III』シリーズ作品として、同作や『VC』の主要人物も多く登場する。

2004年10月26日PlayStation 2北米版が発売され、その後もWindows版、Xbox版と様々なプラットフォームで発売された。従来、GTAシリーズは暴力などの過激な内容やゲームを好むプレイヤー達の人格から世論の槍玉に上がりやすかったが、特に本作では恋人と性行為を行える「ホットコーヒー問題」が持ち上がり、連邦取引委員会が動いたり、本件が原因の法案が提出されるなど、アメリカで大きな社会問題を引き起こした。

日本語版はホットコーヒー問題によって発売が延期され、大幅に仕様変更された上で2007年1月25日にPlayStation 2で発売された。2013年には、スマホ向けアプリとして完全移植(+α)版も発売された。2015年12月17日にはPlayStation 3版が発売された[4]

2021年11月11日、本作を含む3作品のリマスター版として『グランド・セフト・オート・トリロジー』が発売された。最新機種の性能を生かし、オリジナル版と比べてグラフィックが向上、無規制で発売された[5]2023年1月20日、Steam版の配信が開始され[6]、同年12月にはスマートフォン版も配信が開始された[7]

ストーリー

[編集]

1992年アメリカ合衆国サンアンドレアス州。5年前(1987年)、弟の死をきっかけに故郷グローブストリートを離れ、東海岸のリバティーシティで暮らしていた元ギャングのカール・ジョンソン(通称CJ、シージェイ)は、母親が何者かに殺されたという一報を受け、ロスサントスへの帰郷を決める。帰着早々、CJは因縁ある汚職警官フランク・テンペニー達に見つかり、彼らが犯した警官殺しの罪を擦り付けられ、以降、彼らの汚れ仕事を請け負うことを強要される。ようやく実家のグローブストリートに戻ってきたCJであったが、兄のスウィートが率い、かつて自身も所属していたギャング団「グローブストリート・ファミリーズ」は、ドラッグと抗争の末に弱体化の一途を辿っていた。

スウィートに裏切り者扱いされ責められるCJはファミリーを立て直すと言い、古参メンバーであるビッグスモークやライダーらと協力してファミリーを再結集させ、敵対組織バラスやバゴスと争い、奪われたシマを取り返す。テンペニーからドラッグの密売などを手伝わされつつも、CJはファミリーのために精力的に働き、ドラッグを一掃して組織は往年の輝きを取り戻していく。また、妹ケンドルの恋人でヒスパニック系ギャング「バリオス・ロス・アステカ」のリーダー、シーザーとも出会い、親友となる。

CJの働きによってグローブストリート・ファミリーズは過去最大規模となり、スウィートはバラスの主要メンバーを襲撃し、一気に抗争を終わらせることを画策する。そんな折、シーザーに呼び出されたCJは、ビックスモークやライダーが、テンペニーやバラスの一味と一緒にいることを教えられ、さらに彼らはCJの母を殺害した犯人が乗っていた車を隠していた。ビックスモークらの裏切りを知って激怒するCJであったが、同時に兄のバラス襲撃も罠だと気づき、急いで救援に向かう。間一髪で兄を助けることには成功したものの、テンペニーの差し金で現場にやってきた警察に2人とも逮捕されてしまう。テンペニーが裏で支配する中、ファミリーの実権を握ったビッグスモークとライダーはバラスとの同盟を宣言し、再びグローブストリートはドラッグが蔓延するようになる。

ロスサントスを牛耳るため、邪魔なCJとスウィートを逮捕させたテンペニーであったが、CJに利用価値を見出し、彼のみロスサントスから追放という形で釈放する。監獄にいるスウィートを人質としてテンペニーは、自身の裏仕事の手伝いや自身への汚職捜査の妨害などを行わせる。それら仕事の一方で、CJは再びファミリーを取り返すために、田舎で資金やコネを得るため奔走し、シーザーや彼の従姉妹カタリーナ、ヒッピーのトゥルース、チャイニーズマフィアのウージーと出会う。最終的にカタリーナの新しい彼氏(『III』の主人公)とのカーレースに勝利してサン・フィエロのガレージの権利証を手に入れ、田舎より脱出する。サン・フィエロにて新たにジェスロやドウェイン、さらにゼロを加えてガレージ経営をしつつ、スモークらが提携しているドラッグ組織の正体を探るCJとシーザーは、サン・フィエロを拠点とするロコ・シンジケートが関わっていることを知る。CJは幹部のジジー・Bに近づいて組織の情報を得ると壊滅させるために幹部らを襲撃し、ジジー・Bとティーボーン・メンデス、さらには裏切り者ライダーの殺害に成功する。また、逃走を図ったリーダーのマイク・トレノが乗ったヘリコプターを撃墜させ、彼らの麻薬工場も破壊する。

スウィートのことを心配しつつ、さしあたって報復に満足していたCJは、突如、謎の人物よりラスベンチュラス郊外の砂漠に呼び出される。その正体は死んだはずのトレノであり、実は彼は政府機関のスパイでロコ・シンジケートを隠れ蓑に諜報任務を行っていたという。トレノは仕事に支障が出たとCJを非難しつつ、スウィートを助ける代わりに、その滞ったという政府の仕事をCJに請け負わせる。一方、ウージーはラスベンチュラスのカジノ事業に乗り出し、CJを共同経営者に据える。そしてその邪魔となるイタリア系マフィアらを弱体化させ、さらに巨額の利益を得る。また、CJはかつて自分のせいで落ちぶれた人気ラッパー、マッド・ドッグを自殺未遂から救出し、彼の信頼を得る(マッド・ドッグは自分が落ちぶれた原因がCJのせいとは知らない)。

一方、様々な妨害工作も実らず、テンペニーは警察の内部調査によって追い込まれ始めていた。テンペニーはCJに調査官の殺害を命じるが同時に密告者であった部下のヘルナンデスも殺害する。さらには口封じのためCJの命も狙うが、これは失敗し、CJはテンペニーの腹心プラスキーを返り討ちにして殺害する。

マッド・ドッグの復帰に合わせ、CJは彼のマネージャーとなり、バゴスに乗っ取られた彼の元の拠点を取り返す形でロスサントスに帰還を果たす。さらにトレノも今までの仕事ぶりに感謝し、約束通りスウィートを釈放する。大カジノの経営者かつ人気ミュージシャンのマネージャーとして成功を収めたCJは、スウィートにもはやギャングは辞めて自分のビジネスに参加するよう誘うが、彼はグローブストリートに拘り、CJを非難する。仕方なくCJは兄を守るため、再びギャング抗争に身を投じ、バラスらのシマを奪い、再びファミリーを再建していく。

この頃、テンペニーにはついに汚職で起訴されるも裏で手を回し、不起訴となる。この結果にロスサントスの市民は納得せず、街で暴動が発生する。その中でCJはついにビッグスモークの居場所を突き止め、要塞化されたバラスの拠点に籠もる彼を襲撃し、裏切りの落とし前をつけさせる。直後、テンペニーが現れ、死んだビッグスモークの金を奪って街からの逃走を図る。消防車で逃走するテンペニーを、CJとスウィートが追いかける激しいカーチェイスが始まり、その末にテンペニーはグローブストリート近くの橋から車ごと転落し致命傷を負う。そしてテンペニーはCJに捨て台詞を吐くと息絶える。

最後、CJはグローブストリートの実家にて仲間たちやギャング・ファミリーたちとパーティを開き、勝利を祝ったところでゲームは終了する。

舞台

[編集]

本作の舞台は1992年アメリカ西海岸架空の州「サンアンドレアス」である。州内には3つの大きな都市(「ロスサントス "Los Santos"」、「サンフィエロ "San Fierro"」、「ラスベンチュラス "Las Venturas"」)があり、その他にも山岳地帯や砂漠など、シリーズ中で2013年に発売された『グランド・セフト・オートV』に次ぐ、広大な範囲を持つ。

ゲームシステム

[編集]

本作はプレイヤーの自由度が大幅に上昇しており、個々のプレイスタイルによって個性的なCJを操作することとなる。また、マップが広大になった分、遊ぶ要素も増えており、達成度を100%にするために要する時間は前作の倍以上ともいわれる。

乗り物

[編集]

本作の売りの1つである車両(乗り物)も新たに多く追加された。一般車両(普通自動車)以外には、自転車キッズカートといった物から、大型自動車(タンクローリートレーラー)、重機(ブルドーザーダンプカーミキサー車)、農業機械(トラクターコンバイン)といった物まで多種多様となっている。航空機についても、それまでは軽飛行機ヘリコプターのみだったが、大型ジャンボジェットや戦闘機の操縦が可能となっている。サンアンドレアス州を一周する経路を持つ列車も存在する。その他、変わり種として背部に装着して空を自由に飛びまわる「ジェットパック」が追加されている。

新たな要素としては、特定の改造ショップに入ることで色やパーツなどを任意にカスタマイズすることが可能である。単純に外見を変更する以外にも車高を下げたりニトロを搭載するなど、加速性能や操作性を向上させたりすることができる。ペイントショップの仕様は従来と同様。

また、本作は各種乗り物の運転・操縦のスキル値が存在し、これを上昇させることで操作性を向上させることが可能となっている[注 2]。通常の運転によってスキル値は上昇するが、各地にある4種の乗り物の学校(自動車・バイク・飛行機・船舶)での課題をクリアすることによって、スキル値を大きく上げることも可能。

一般人

[編集]

基本的に歩いたり、話していたりする。殴ったりすると反撃して来たり、逃げたりもする。今作では、女性の方が反撃してくる(ギャングを除いた一般市民)種類は普通の市民からヤクの売人、売春婦やたまにいきなり車両を奪う犯罪者、敵のギャング、など様々である。

プレイヤー

[編集]

本作はプレイヤーの能力・外見に対しての自由度が大幅に上昇している。

服装の自由度が大幅に向上した他、床屋で髪型を変えたり、身体にタトゥーを入れることが可能になった。また、従来のスタミナ値・肺活量に加えて、体脂肪量・筋肉量も新たに追加され、食事や運動の頻度によってこれら値が増減し、CJの能力・外見にも影響を与える。関連して空腹度(正確には最後に食事してからの経過時間)も存在し、定期的に食事をしないと体脂肪量・筋肉量の減少の他、最終的にライフも減っていってしまう。空腹によるライフ減少の結果ライフがなくなった場合は死亡する。セーブを行うか死亡などで病院からリスタートすると空腹はリセットされる(食事としてはカウントされない)。逮捕されても空腹はリセットされない。

この他、ギャングメンバーを従えるリスペクト値や、ガールフレンドを作るために必要なセックスアピール値も存在する。

武器(アイテム)・アクション

[編集]

基本的には前作のシステムを踏襲しており、武器(アイテム)の種別が同じ場合は1種しか持つことができない。サイレンサー付き拳銃短銃身ショットガン、熱追尾式ロケットランチャーなど新たに追加された武器も存在する。この他、アイテムとしてスプレー缶消火器パラシュートなどが追加されている。ガールフレンドへのプレゼント用として、花束ディルドも存在する。

本作は、武器にも種別ごとのスキル値が存在し、武器の使用回数を重ねるなどしてスキルを上げることで連射速度・装填速度・命中精度を向上させたり、GTAシリーズ初二丁持ちといったことが可能となる。

アクションについても大幅に増えている。ジャンプして壁や金網によじ登るといった基本動作の他に、各地のジムなどで覚えられる格闘攻撃が存在する。また、ナイフを装備した状態で相手の背後から忍び寄って攻撃すると、反撃されることなく一撃で殺害できる「ステルスキル」が発動する。

マップ

[編集]

フィールドサイズは前作『VC』の約5倍と広大である。従来、それ1つでマップ全体であった規模の都市部は3つ存在し、その他に山岳地帯、砂漠、農村なども存在する。ゲームシステム上は都市を中心とした「ロスサントス (Los Santos)」「サンフィエロ (San Fierro)」「ラスベンチュラス (Las Venturas)」の3つのエリアに分けられるが、都市間の森林地帯都市部に含まれない町村を主に指して、さらに5つの郡(カウンティ)に分けられる。

広大になったが、本作においてはゲームエンジンの変更によって、前作でマップの移動の際に表示されていたデータロードがシームレス化され、自然な状態でのマップ移動が可能となっている。反面、建物に入る際にはロードが必要となった。

「サンアンドレアス」自体は、初作『GTA』に登場するが、州ではなく都市であった(本作で言うサンフィエロのような街)。また、その名称は、それぞれの都市のモデルとなったロサンゼルスサンフランシスコラスベガスを横断するサンアンドレアス断層に由来している。

ギャング抗争

[編集]

本作は、ストーリー上ギャングが重要な要素となっており、それに伴って本作特有の(あるいは本作から追加された)システムがいくつか存在する。

主人公には先述のようにリスペクト値が新たに追加された。これは主にメインミッションをクリアすることで上昇する。リスペクト値が上昇すると、その値に伴って護衛(仲間)として連れて行ける(グローブストリートの)ギャングメンバー[注 3]の数が増える(最大7人まで)。この機能によって、グローブストリートのメンバーに話しかけることでその場で仲間として連れ歩くことが可能である。また、待機といった命令を行うことも可能となった。彼らは敵対ギャングのメンバーを見つけると自動的に攻撃を仕掛けるため、後述の縄張り争いなどで役立つ。

また、特筆すべき点としてギャングの縄張り争いがある。ロスサントスには各地に点在する形でギャングの縄張りが存在し、マップ上にはそこを支配しているギャングのギャングカラーが表示される。縄張りを増やすことによって収益が増加し、拠点(CJの実家)でアガリを得ることができる(前作の物件ミッションでの収入に近い)。また、一定量の縄張りが最終ミッションの開始条件となっているなど、ストーリー上でも重きをなしている要素である。縄張りは奪うだけではなく、奪われる可能性もあり、他ギャングの進撃によって抗争が始まった場合は基本的にその縄張りへ急行する必要がある。全ての縄張りを獲得すると完全制圧となり、敵対ギャングは以後は新規に出現しなくなる。

ロスサントスの前作でいうパッケージ集めは、ギャングタグの書き換えとなっており、コンプリートによる単純なパッケージ特典以外にも仲間の武器が強力になったりする。

ガールフレンド

[編集]

本作ではガールフレンドを作ることができる。ガールフレンド候補は6名おり、それぞれに好みなどの個性が存在する。複数の女性(最高は全員)とまとめて付き合うことも可能だが、殺すと二度と会えなくなる。また、デート内で条件をみたせなかったりガールフレンドへの暴力や放棄でデートを失敗し続けたり、長い間デートをしなかったりすると愛情度が減り、愛情度が完全になくなったら二度と会えなくなる。

原則として付き合うには、セックスアピール値と相手の男性の好み(体脂肪量・筋肉量、つまりマッチョやデブ)が関係し、条件を満たせば話しかけることによって付き合えるようになる(隠しパッケージのオイスター集めを全て集めると、これら必要条件が無くなり、自由に付き合えるようになる)。付き合うようになるとデートを行えるようになり、デートコースなどを指定できる。この時、相手の好みにあった場所に連れていくと愛情度が上がる。また、愛情度が一定値を超えると、デートの終わりに相手からコーヒーブレイクに誘われるが、これに関係してホットコーヒー問題が起こった(詳細は#コーヒーブレイク(ホットコーヒー問題)を参照)。

ガールフレンドと付き合うと、それぞれに特典があり、本作では従来の特定車両ミッションでの特典だった物が一部この特典に変更されている。基本的に付き合うだけで特典が付くが、さらに愛情度に応じて特殊な車両やスーツも付くようになる(詳細は登場人物の項を参照)。

このシステムは次作『GTAIV』にも受け継がれており、ガールフレンド以外にも親友と遊べる同様のシステムに発展している。

その他の要素

[編集]
サブミッション
特定車両で発生するサブミッションは、従来の救急処刑(自警)・タクシー消防ミッションなどに加えて、泥棒・ポン引き・列車輸送ミッションが追加された。その他にも配達・トラック運送ミッションや、アリーナ、採石場ミッションが登場する。追加ミッションが多い一方で従来の殺戮(メッタ殺し)ミッションが削除されている(後述する2人プレイ用には用意されている)。
物件
前作と同じく隠れ家の他にも、ミッションが発生する物件が登場し、購入することができる。そこで起こるミッションは(クリアに必須ではないこともあって)比較的難易度の高いものとなっており、腕試し的要素が強い。
コミュニケーション
CJに対してゲーム中の人間が話しかけてきた場合に、「肯定的」な返答と「否定的」な返答ができるようになった。3秒ほどの返答の受付時間中はCJの顔が相手の方向に向く。返答せずに返答時間が過ぎると相手が無視したことに対する発言をする。また、ギャングメンバーでない一般人の相手に否定的な返答、グローブ以外のギャングの相手に肯定的な返答をした場合、CJに攻撃してくる場合もある[注 4]
ミニゲーム
本作はダンスバスケットボールビリヤードテレビゲームトライアスロンといったミニゲームを行うことができ、ラスベンチュラスではカジノ(ルーレットブラックジャックビデオポーカーマネー・ホイール)をすることも可能である。
隠しパッケージ
本作にも従来の「隠しパッケージ」にあたる物が存在する。本作はギャングタグ(ロスサントス、100箇所)・スナップショット(サンフィエロ、50枚)・蹄鉄集め(ラスベンチュラス、50個)・オイスター集め(サンアンドレス全域の水中、50個)の4種類が存在し、それぞれにその地域に登場する特典が用意されている(オイスター集めを除く。詳しくは#ガールフレンド)。
2人プレイ
PS2版(PS2版をベースにしたPS4版含む)とXbox版にのみ2人プレイが存在する。横に連なった赤い2人の人のピックアップ(アイテム)の近くで2P側のコントローラーのボタンを押すと、決められた目的がなく2人で自由に行動できるモードになり(室内には入れず、ミッションも開始できない)、2つの髑髏が斜めに連なったピックアップからは殺戮ミッションを開始できる。どちらかが死亡するか逮捕されると終了する。一定の距離以上離れた状態だと離れる方向には動けなくなる。

登場する人物・組織

[編集]

シリーズとしては前作『グランド・セフト・オート・バイスシティ』と同じく『グランド・セフト・オートIII』に関係するものとなっており、その2作(及びその外伝作品)の登場人物も作中に登場する。特に本作においては、それまで不明であった『GTAIII』の主人公の名前が「クロード」であると判明した。

登場人物

[編集]

主人公はカール・ジョンソンという名の黒人であり、彼の家族と彼が所属するギャング団を守るため、サンアンドレアス中を駆け回る。

ギャング・マフィア

[編集]

本作も多様な犯罪組織がストーリーに影響を持つ。

ロスサントス

[編集]

ロスサントスには主人公が所属する(同時に物語の舞台ともなる)グローブストリート・ファミリーズを含めて4つのストリートギャングが存在し、互いに縄張りを巡って抗争している。また、全てのギャングVにも登場する(しかし、グローブストリート・ファミリーズに相当する組織は2013年時点でグローブストリートがバラスの縄張りとなっているためか、単に「ファミリーズ」と呼ばれるようになっている上にVとSAの世界観は別物であるために本作品とVではギャングカラー以外の設定は大きく異なる)。

グローブストリート・ファミリーズ(Grove Street Families)
主人公であるCJが所属し、兄であるスウィートがリーダーを務める名前の通りにグローブストリートを拠点とするギャング(ギャングカラーは)。構成組織にはTemple Drive FamiliesやThe Seville Boulevard Familiesなどがおり、ゲーム開始時の状態では前者は主にLos Santos北部、後者はLos Santos南東に所属するが、前述のギャング抗争における縄張りの支配率によって両組織の所属範囲も上下する。また、反ドラッグの体制を取っており、ドラッグの売人を縄張りから締め出そうとしている。かつてロスサントスで最大の勢力を誇っていたが、CJがリバティーシティにいた5年間で逆にギャングメンバーがドラッグに汚染されてしまい、結果として弱体化の一途(いわゆる一因ともなっている)を辿ることとなる(スウィート曰く「仲間を愛し地元を愛するのが、今も昔もファミリーの精神」とのことである)。その後、CJが帰ってきたことによって復興しかけたところを主要幹部のビッグスモークらの裏切りやC.R.A.S.H.の策略でスウィートは逮捕され、更にはCJがロスサントスを追放されたことで壊滅状態に陥るが、後にCJがロスサントスへ帰還したことでファミリーを盛り返していくこととなる。
バラス(The Ballas)
現在のロスサントスで最大の勢力を誇るアフリカ系のギャング(ギャングカラーは)。構成組織にはFront Yard BallasやRollin Heights Ballas、The Kilo tray BallasやThe Temple drive Ballasなどがおり、中でもFront Yard Ballasは組織の中枢を担っている。CJがいなくなった後のグローブストリートにドラッグを蔓延させることで弱体化させて最大勢力を築くが、同時にロスサントスの他のギャングであるバゴスの他にもロコ・シンジゲートやロシアン・マフィアなどとも協力関係を持った上で暴力や恐喝、売春やドラッグとロスサントスにおける多様な犯罪行為に関わり、後に背後にいるC.R.A.S.H.の介入もあってビッグスモークらを引き込むことでグローブストリート・ファミリーズを壊滅状態に追い込む。その後、バゴスと共にロスサントスを牛耳るが、最終的には帰還したCJによって弱体化していくこととなる。プレイスタイルによっては、シマを全て奪うことでロスサントスにおいて完全に消滅する。しかし残党が未だに同じ車に乗っていることがある(グローブのメンバーに発見されると殺される)。
ロスサントス・バゴス(Los Santos Vagos)
ラテンアメリカ系のギャング(ギャングカラーは)。バリオスと非常に仲が悪く、抗争を繰り返しており、またグローブストリートとも抗争している。また、バラスとは協力関係を築いており、ドラッグも扱っている。ドラッグを利用してバリオスを壊滅寸前にまで追い込んだり、マッド・ドッグの邸宅を奪うなどしたが、最終的にはロスサントスへ戻ったCJに奪い返される。
バリオス・ロス・アステカ(Varrios Los Aztecas)
構成員の大半がヒスパニックのラテンアメリカ系のギャング(ギャングカラーはターコイズブルー)。暴力沙汰を起こしたり、重火器の密輸入などに関わっているが、ドラッグは扱わない。また、ローライダーが多く、違法のストリートレースにも関わっている。リーダーのシーザーはCJの協力者であるが、メンバーの近くを通りかかると他のギャングと同様にCJが襲われることもある。また、縄張り争いをすることは出来ず、よって縄張りを奪われることはないが、奪うことも出来ない。ユニティ駅ではローライダーの集会を定期的に行っており、CJが参加することも可能で、この時だけはバリオスのメンバーはCJをローライダーとして攻撃することなく受け入れる。また、終盤で一度だけCJと共闘するミッションがある。

サンフィエロ

[編集]

CJがトライアドのウージーとビジネスパートナーとなるためにストーリー上で抗争に関わることもあるが、基本的にミッション中以外でCJが関わることはない(また、襲われたりもしないが、逆に攻撃すると反撃される)。

トライアド(Triads)
GTAシリーズのほぼ全てに登場する中国系マフィア。本作ではサンフィエロの中華街に拠点を持っており、いくつかの組織より成り立っている。また、ウージー率いるMountain Cloud Boysやラン・ファーリー率いるRed Gecko Tongからなり、ベトナム系ギャングのダナンボーイズと対立しているが、名称が分かっているものでは他に「Blood Feather Triad」があり、それはダナンボーイズによって壊滅させられている。各地に賭場を経営しており、賭博が主な収入源である(後にイタリア系マフィアの縄張りであるラスベンチュラスへ進出し、「フォードラゴンズ・カジノ(四龍賭場)」を始める)。また、ウージーによると麻薬の扱いは禁止されているが、麻薬に関わる情報にはある程度に把握している。
サンフィエロ・リファ(San Fierro Rifa)
Tボーン・メンデスがリーダーを務めるラテンアメリカ系のギャング(ギャングカラーは水色)。コカイン取引に広く関わっており、コカイン工場などを所有している。また他のギャングと異なり、普通は銃器を持たないため銃器を向けたり銃火器で攻撃すると一目散に逃げ出すのが特徴である[注 5]。また、Tボーンの関係でロコ・シンジケートも構成しており、ロコ・シンジゲートを介してロスサントスのギャングとも関わりを持つが、ロスサントスのメキシコ系のギャングを酷く嫌っている。
ダナンボーイズ(Da Nang Boys)
Easter Basin周辺を拠点にしている凶暴なベトナム系のストリートギャング。トライアドと激しく抗争しており、警察もその扱いに手を焼いている。また、主な収入源はみかじめ料だが、密輸入や人身売買にも手を出している。ウージーのミッションでしばしばCJと戦うことになるが、後にボスであるスネークヘッドがCJに殺害されたことにより壊滅したと思われる。

ラスベンチュラス

[編集]

いずれもリバティーシティに拠点を持つイタリア系のマフィア。『III』や『LCS』にも登場し、物語の主要な位置を占める。また、本作においてはラスベンチュラスの権益を巡って「カリギュラスカジノ」を基軸に三つのマフィアが争っている(ジョニー・シンダコが入院するまで表立った抗争は無かった)。利害の調整役としてフォレッリの顧問弁護士であったケン・ローゼンバーグがカジノマネージャーとして雇われており、ここにCJとウージーが経営者を務めるトライアドのカジノ「フォードラゴンズ・カジノ」が新規参入し、CJはフォードラゴンズ・カジノを守るためにマフィア抗争の中を暗躍する。

レオーネ・ファミリー(Leone Family)
サルバトーレ・レオーネがドンを務めるリバティーシティ最大のマフィア。シンダコ・ファミリーを傘下に収めており、他のマフィアと同様にラスベンチュラスの権益独占を狙うが、ジョニーが死亡すると「カリギュラスカジノ」を買収してサルバトーレ本人が乗り込み、ローゼンバーグを用済みと考えるようになる。その後、CJがサルバトーレの息子であるジョーイ・レオーネの下で働いていたことを知ると彼を信頼してフォレッリの暗殺者やドンの殺害を行わせる結果としてシンダコとフォレッリが弱体化してラスベンチュラスの権益を独占する形となったが、最終的にはトライアドの後援を受けたCJらによって「カリギュラスカジノ」を襲われたことで多額の損害を被る。
シンダコ・ファミリー(Sindacco Family)
ポーリー・シンダコがドンを務めるサルバトーレ傘下のマフィア。ドンの息子であるジョニー・シンダコがラスベンチュラスを任されており、カジノ以外にも組織の食肉工場やプラスチック工場を所有している。新規参入してきたトライアドの「フォードラゴンズ・カジノ」の経営を妨害するが、このことによってボスであるジョニーが捕えられ、CJによって入院を余儀なくされる。その後、CJによってジョニーが死亡したことによりラスベンチュラスにおいて弱体化してしまう。
フォレッリ・ファミリー(Forreli Family)
マルコ・フォレッリ(しかし、これは字幕データの抜き出しによって判明した名前で、ゲーム本編で言及されることは一度もない)がドンを務めるリバティーシティの有力マフィア。水面下では平静を保っていたが、ジョニーが何者かによって入院する事態に陥ると動き出し、ジョニーを亡き者にしてシンダコを弱体化させ、更にはラスベンチュラスの権益を独占しようとしたところをCJに阻止される。その後、ラスベンチュラスにサルバトーレ本人が乗りこんでくると暗殺者を送り込むなどの積極的に争う構えを見せるが、直後にサルバトーレの依頼を受けたCJによって暗殺者を全滅させられ、更にはドンも殺害されたことで弱体化する。

その他の犯罪組織

[編集]
ロコ・シンジケート(Loco Syndicate)
サンフィエロに拠点を持つサンアンドレアス最大の麻薬ドラッグシンジケート。その主要メンバーとしてマイク・トレノやジジー・B、Tボーン・メンデスの3名がおり、グローブストリート・ファミリーを裏切ったスモークらも関わっていた。ビッグスモーク達を倒すためにサンフィエロに搬入される麻薬を調査していたCJやシーザーによって特定され、CJがジジー・Bに取り入って情報を集めた後に彼によって主要メンバー3名が殺害されたことにより組織は壊滅する(後にトレノは生きていたことが判明する)。
ロシアンマフィア (Russian mafia)
ロシアの犯罪組織でバラスとの武器の取引や密輸入の為ロスサントスに来たがCJとスモークによって多くの構成人を殺されている。最終ミッションではスモークのボディーガードとして登場している。サンアンドレアスに縄張りは無く特定ミッション以外では出現しない。

ラジオ局・サウンドトラック

[編集]

前作と同様に本作も豊富な カーラジオ局があり、例えば2pacN.W.A.などのギャングスタラップを始めオルタナティブロックハウスミュージック、その他カントリーミュージックなどで多彩なジャンルの音楽が楽しめる。作中で流れる楽曲は、これも前作と同様にサウンドトラックとして発売されている。また、PC版ではMP3形式またはWMA形式の音楽データを用いることによって、外部から取り込んだ曲をカーラジオで流すことが可能である。

コーヒーブレイク(ホットコーヒー問題)

[編集]

先述のように本作はガールフレンドと付き合えるシステムがあり、親密度を高めるとデートの終わりに相手からコーヒーに誘われる。これにプレイヤーが応じると、カメラが建物の外に固定された状態で、喘ぎ声やベッドの軋みといった性行為を表現する音声が流れる。

SAの性的表現は、このような間接的な物に留めており、ESRBレーティングも17歳以上向けの「Mature」であった。しかし、このコーヒーブレイクは、実はミニゲームとして性行為が行えるプログラムが組み込まれた状態にあり、それは発売にあたって実装されず、機能自体は封印されていたものの、データとして依然として存在していた。また、このミニゲームは、ミニゲームとは言え、キャラクターの全裸や部屋着のスキン(肌)データから、体位の変更といったことも可能な仕様であった。

当時38歳のオランダ人MOD製作者パトリック・ウィルデンボルフ(PatrickW)は、この隠されたミニゲームを発見し、「HotCoffee(ホットコーヒー)」というMODでロックを解除できるようにした。このことによって、本来は封印されていた性的なミニゲーム(直接的な性描写)が明らかとなり、(元々GTAシリーズは世論の非難があったが)アメリカで大きな社会問題となった。

当初は、データの存在を否定していたロックスター社も、最終的にはデータの存在を認め、販売元で親会社のテイクツー・インタラクティブ社と共に各種対応や訴訟問題の解決にあたった。このことによって、ESRBレーティングは直接的な性描写を含む「Adults Only 18+」に引き上げられたが、後に該当データを削除した新バージョンを発売し、「Mature」に戻った。

日本語版においては、コーヒーブレイクのシステムはあるものの、性的ミニゲームのデータの除去をし、喘ぎ声といった音声が流れるシーンも全面にわたってカットされている。

移植版

[編集]

日本語版

[編集]

当初、PlayStaton 2の日本語版は2005年秋に発売予定であった。しかし、ホットコーヒー問題がアメリカで社会問題となると、その余波を受けて日本国内でも規制論争が活発となった。発売元であるソニー・コンピュータエンタテインメント(以下、SCE)といったハードメーカーが自主規制の強化を表明し、その原因である本作の発売も暗礁に乗り上げた。どのハードから発売されるかも未定となり、2006年1月と発表された新たな予定日を過ぎても、何の音沙汰もない状態が続いた。

2006年5月29日カプコン辻本憲三社長が「まだ検討段階」と前置きした上で、米国で問題となっている性的描写部分を削除し、ゲーム業界団体の審査を経た上で、2006年末にプレイステーション2用向けに発売するとの見解を述べた。その後、同年11月に入り、発売日などの情報が公開され、10日に日本語版公式サイトも開設した。そして2007年1月25日にCERO審査「Z(18歳以上のみ対象)」で発売された。

日本語版は問題となった「GTASA:コーヒーブレイク」に対し、修正された北米版以上の修正が加えられ、さらにコーヒーブレイクとは別に、暴力・性的シーン全般にも修正が加えられた[注 6]

日本語版のみの追加要素はないが、約20分の本編開始前の物語を描いたインストロダクションDVDが早期購入特典として付いた。このDVDは北米版スペシャルエディションの特典DVD内の「SAN ANDREAS:THE INTRODUCTION」に日本語訳をつけたものである。北米版DVDではロックスターゲームスが手がけた「SUNDAY DRIVER」というドキュメンタリー映画も収録されていたが、これは日本版特典DVDでは省かれている。

北米版からのPS2版及びPS3版の変更点

[編集]

SCEによる修正要求箇所は60ヶ所以上に及び、これに伴いロックスター社は様々な調整を行った[8]。日本語版の発売元であるカプコンは、公式にサイトにおいてゲームの達成度は問題なく100%になると発表した[9]

主な修正点は以下の通り。

  • 人体欠損表現の削除(首の切断や、コンバインなどにより人体が解体される表現の削除)。
  • 人を倒してもお金が出ない。一般人だけではなく、敵ギャングや犯罪者、ヤクの売人も全て修正の対象(警官や軍人などからは北米版でも出ない)。
  • 原則として倒れている人に近接攻撃で追撃することはできない(銃など主観的に照準を決められる攻撃は関係ない)。
    通常、例えば素手ならば、倒れた相手に蹴りを入れたり踏みつけたりするなどの追撃が可能であったが、日本語版では不可能となっている。
  • 一般人への暴力や殺害について極力そうしないように変更されている。
  • ミッション "555 We Tip" におけるホテルのボーイがバラスの関係者に、"Architectural Espionage" におけるカメラを持った旅行者がバラスの息がかかっているという設定に、"Deconstruction" における敵となる建設作業員が同様にバラスに関わりのあるという設定になるなど、ミッション中にて危害を加える対象の一般人がギャングメンバーなどの犯罪者、またはその関係者に変更。
  • 性的描写に関する規制。
  • 問題となったコーヒーブレイクについて、通常の画面が揺れて喘ぎ声が聞こえる間接的なシーンについても全面的に削除。ミッション中に登場するミリーとの描写についても同様。
  • ポン引きミッションの削除。
  • その他、過激描写を含むシーンの削除。
  • ミッション "Reuniting the Families" で、逃走中に警官ヘリメインローターでバラバラにされるシーンを削除。PS2版ではバラバラにされるシーンより前のタイミングでカメラが変わる。PS3版ではバラバラにされるシーンで、北米版にあった血のエフェクトと切断された警官の人体が現れない。
  • ゲーム中に飛んでいる鳥を撃ち殺せなくなった。

PS2版のみ存在する主な修正点は以下の通り。

  • 銃弾や爆発や火炎を用いて人を攻撃した場合、目撃者の有無に関わらず手配度が1上がる。近接攻撃や車両などの衝突による攻撃やステルスキルについては適用されない。
    • スナイパーライフルでの遠方からの狙撃や消音ピストルにも適用されているが、北米版でもこれらの武器で人を攻撃するときの手配度の上がりやすさはあらゆる状況でサイレンサーのついていない銃で攻撃したときと同じであり[注 7]、手配度面では特にメリットがあるわけではない。
    • 手配度がつかないミッションや状況でない限り、ミッションで殺害する標的(対象)であろうと、犯罪者やギャングやヤクの売人(これらのキャラクターにたいして行った犯罪は手配度が上がりにくい)であろうと、何もしていなくても自分を攻撃してくるキャラクターであろうとこの規制は適用されている。
  • ストーリーに直接関係しない一般人を殺害する2人プレイ用ミッション(2件)を削除。
  • ミッション "Gone Courting" におけるCJとカタリーナのやり取りのシーン(喘ぎ声がある)を削除。
  • ミッション "Body Harvest" 及び "End of the Line" で、登場人物がドラッグを摂取するシーンを削除。
  • ミッション "Jizzy" 開始時に流れるムービーで北米版では露出度の高い格好をしたストリッパーが踊っていたが、日本語版では売春婦に修正されている。
  • 採石場のミッションで、本来は死体処理を行うものがマネキンの処分に変更。
  • 「麻薬」をはじめとする不適切とされる単語が「酒」(購入者が日本の法律における未成年であった場合、この「酒」という表現もまた不適切である)などに変更されている。ただし、これは字幕のみであり音声部分は北米版と同様。

人体の切断など、従来の日本語版で規制対象となった物も含まれるが、全体的に他に例を見られないほどに多くの規制が加えられた。このため、日本語翻訳版攻略本もこれらに沿って該当記事が削除され、空白になっていたりイラストに挿げ替えられたりしている(例をあげると2007年1月25日にカプコンから発行されたオフィシャル・ストラテージガイド日本語版には削除された採石場のミッションが掲載されている)。

なお、iOS版はじめスマートフォン版ではテキスト関連の規制を除き、これらの規制のほとんどが取り払われた。また、PS3版もPS2版と比べて規制が少なくなり、カットシーンの表現はミッション "Gone Courting" における拷問の部分とカタリーナの喘ぎ声の部分が無音になっているのを除いてすべて北米版と同じものになった。

モバイル版の変更点

[編集]
  • 死亡しても武器を没収されない。
  • 「ポン引きミッション」は削除されていないものの、「人材派遣ミッション」という名称に変更されている。
  • 協力プレイモードの削除。
  • ミッションやスクールの内容のうち一部が簡略化されている(例:ドライビングスクールの「Spin and Go」、ミッション「Life's a beach」や「Cesar Vialpando」での矢印の数の削減など)。
  • 一部ラジオの曲が削除されている[10]

XBOX 360 版の変更点

[編集]
  • 死亡したときのみ武器を没収されない。
  • 一部ラジオの曲が削除されている。
  • 協力プレイの削除。
  • 日本語字幕がない。

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ ESRB発足後唯一の家庭用ゲーム版でのAOである。
  2. ^ 例えばバイクスキルが高くなると転倒しにくくなる。
  3. ^ チートコマンドの「一般人を仲間にする」を使用すれば軍人や警官、老婆なども仲間にできる。ミッションで登場する、離れたりしても勝手に消えないキャラも仲間にできるが、一般人と同様に離れたりすると自然に消える状態になるまではプレイヤーの解散命令が効かない。
  4. ^ たとえ別の人を攻撃している最中であっても数秒棒立ちになってからCJに攻撃し始める。
  5. ^ デフォルトの行動設定では、銃火器を装備していない人が銃器を向けられたり銃声を聞いたり銃火器で攻撃されると相手に攻撃しない設定であるため。近接攻撃をくらったり(この場合は確定ではない)警官に攻撃してピストルを装備させられるなどして銃火器を持っている状態であった場合、他のギャングと同様に銃器持ちの相手にも攻撃する。
  6. ^ なお、次作『GTAIV』の日本語版は暴力・性的表現には修正無しで同じカプコンより発売された。
  7. ^ スナイパーライフルや消音ピストルの攻撃とサイレンサーのついていない銃の攻撃による犯罪は同一とみなされており、たとえば消音ピストルで人を攻撃してから10秒以内に同じ人に他の銃で攻撃しても近くに警官がいない限り手配度は上がらない。

出典

[編集]

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]