福北ゆたか線

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JR logo (kyushu).svg 福北ゆたか線
福北ゆたか線の路線図
路線総延長 66.6 km
軌間 1067 mm
電圧 20000V・60Hz
架空電車線方式交流
最高速度 100 km/h

福北ゆたか線(ふくほくゆたかせん)は、福岡県北九州市八幡西区黒崎駅から、折尾駅桂川駅を経由して同県福岡市博多区博多駅までの66.6kmの区間に付けられた、九州旅客鉄道(JR九州)の運転系統の愛称である。

2001年10月6日の電化とともに、福岡市(福)・北九州市(北)・筑豊地区(豊(ゆたか))を結ぶ線ということから名付けられた。

正式な路線としては以下の3路線4区間にまたがる。

運行形態[編集]

直方 - 博多間で朝下り、夜上りに特急かいおう」が運転されている。

その他は、快速及び普通が運転されている。鹿児島本線門司港小倉方面に直通するものもある。快速はおおむね1時間に2本、一部をのぞきほぼ全区間を直通して運転されている。普通列車は折尾 - 直方、新飯塚篠栗 - 博多など区間運転が中心である。なお2001年の電化前、博多直通の快速列車にはキハ200系気動車が投入された1991年から1999年まで「赤い快速」の愛称が付けられていた。

ワンマン運転の普通・快速列車(2両編成)は、2006年3月17日まで無人駅および有人駅での営業時間外の停車時に関しては、前の車両のドアのみ開き(中扉は開かず・後ろ乗り前降り)、乗車時には整理券をとる必要があったが、2006年3月18日のダイヤ改正後より、すべての駅で列車のホーム側のすべてのドアから乗り降りできるようになった。また、2007年3月18日のダイヤ改正より、直方 - 博多間では3両編成の列車もワンマン化された。

なお、単線区間は篠栗線全線、および筑豊本線の桂川 - 飯塚間であり、鹿児島本線博多 - 吉塚間の福北ゆたか線用線路も単線運用である。1991年の「赤い快速」の設定当初から交換設備は増設され続けているが、おおむね一線スルー化などの線形改良がなされていない駅が多く(一線スルーは柚須長者原九郎原のみ)、駅手前でのポイント通過制限により減速が必要であり、優等列車の運行上はタイムロスとなっている。特急「かいおう」は設定されているが、その運転時間は停車時間をのぞけば快速と大差がない。飯塚より以北は折尾まで複線であり、平地でもあることから線形はやや良好である。

快速列車は電化当初、博多 - 直方間快速で下記「駅一覧」の快速通過駅に加え城戸南蔵院前筑前大分および天道も通過する「快速A」(当初は新飯塚 - 直方間も無停車で、後に小竹が停車駅に追加された)と、博多 - 飯塚間は快速Aと同じ停車駅で飯塚から各駅に停車する列車「快速B」、快速Bの停車駅および城戸南蔵院前・筑前大分に停車する「快速C」があったが、後に天道が停車駅に追加され城戸南蔵院前と筑前大分にすべての快速が停車することとなった際に快速BとCが統合された。さらに2009年3月14日のダイヤ改正より統一され、すべての快速が鯰田浦田に停車し、勝野を通過するようになった。快速の本数を普通列車よりも多くすることで、勝野など利用者が少ない駅への停車本数を減らしている。なお以前にはこれらと別系統として、直方 - 黒崎間を途中中間折尾のみ停車する「快速D」も運転されていた。

2007年12月より、年末の忘年会シーズンや3月から4月の歓送迎会シーズンの金曜日の深夜に、最終列車の後に博多発直方行(2007年末の初設定時は篠栗行)の臨時普通列車「ミッドナイトトレイン」が1本運転されることがある。

折尾地区総合整備事業による影響[編集]

折尾駅とその周辺では、北九州市とJRにより街そのものを大きく作り変える「折尾地区総合開発事業」が進められている。筑豊本線を折尾駅以南で西側に移設の上、鹿児島本線とともに連続立体交差化(高架化)し、今まで距離が離れていた短絡線上の福北ゆたか線ホームを鹿児島本線のホームに並行する構造に変更することになっている(黒崎方面および若松方面は新設されるトンネル内で分岐する構造となっている)。

このため、高架化の前段階として2010年以降短絡線の一部を段階的に潰しており、折尾から小倉方面への直通乗り入れが難しくなっている。2011年3月12日実施予定のダイヤ改正においては、日中小倉方面への乗り入れを取り止めることが明らかになった(黒崎折り返しとなる)。乗り入れ列車が無い時間帯、鹿児島本線とは黒崎または折尾で乗り換えとなる。

  • 駅舎保存問題が持ち上がっていた折尾駅東口には、駅舎除去後福北ゆたか線の高架ホームを設置することになっており、それに先立ちバス停も改造後の北口となるエリアへ移設することが決まっている。
  • 折尾駅鷹見口付近についても、早い段階から総合開発事業に伴う工事(立体駐車場撤去、新々堀川移設など)が行われ、工事車両が頻繁に出入りしている。
  • 本来筑豊本線となる高架の一部は、輸送力を確保しながら工事を進めていくため、工事期間中鹿児島本線の仮線として使用する。

これらに伴い直方 - 折尾・黒崎間については、今後も工事の進捗状況に合わせ春以外にも随時ダイヤが見直されることになっている。

利用実態[編集]

電化されたことなどで、輸送力などは幾分改善はされている。しかし前述した通り、単線区間が多いために増発本数に限界があり、同じ小倉 - 博多間を通る鹿児島本線と比べると輸送力が格段に低い。これはラッシュ時にも増発が難しく混雑がひどい状況に顕著に現れている。

また筑豊地区では天神 - 直方飯塚田川方面へは西鉄の特急バスが多数運行されているものの、天神付近や飯塚市内などでのラッシュ時の渋滞に巻き込まれやすくなっていることに加えて、博多駅へ向かう便がないため、定時性、輸送力ではJRに軍配が上がる。

使用車両[編集]

その他、イベントなどで485系電車も乗り入れたことがある[1]

駅一覧[編集]

  • 特定都区市内制度適用範囲の駅 … [九]:北九州市内、[福]:福岡市内
  • 停車駅
    • 普通…すべての駅に停車
    • 快速…●印の駅は停車、|印の駅は通過
      • 福北ゆたか線内を快速運転する列車で鹿児島本線小倉・門司港まで直通するものは、鹿児島本線内では各駅停車となる
      • 鹿児島本線内のみを快速運転する下り列車は、陣原駅を通過する(福北ゆたか線内は各駅停車)
    • 特急…「かいおう (列車)」参照
  • 線路 … ∥:複線区間、◇・|:単線区間(◇は列車交換可能)、∧:ここより下は複線、∨:ここより下は単線
    • (注)黒崎駅 - 折尾駅間、吉塚駅 - 博多駅間は福北ゆたか線専用の単線を走行する。
  • 全駅福岡県内に所在
正式路線名 駅名 駅間営業キロ 累計
営業キロ
快速 接続路線 線路 所在地
折尾
から
起点
から
鹿児島本線 [九] 黒崎駅 - 5.2 門司港
から

24.9
九州旅客鉄道鹿児島本線(一部列車は小倉駅門司港駅まで直通)
筑豊電気鉄道筑豊電気鉄道線黒崎駅前駅
北九州市
八幡西区
[九] 陣原駅 2.2 3.0 27.1  
[九] 折尾駅 3.0 0.0 30.1 九州旅客鉄道:鹿児島本線・筑豊本線(若松線)
筑豊本線 若松
から

10.8
東水巻駅 2.7 2.7 13.5   遠賀郡水巻町
中間駅 1.4 4.1 14.9   中間市
筑前垣生駅 1.5 5.6 16.4  
鞍手駅 2.3 7.9 19.2   鞍手郡鞍手町
筑前植木駅 2.5 10.4 21.1   直方市
新入駅 1.6 12.0 22.7  
直方駅 2.0 14.0 24.8 平成筑豊鉄道伊田線
勝野駅 2.7 16.7 27.5   鞍手郡小竹町
小竹駅 3.8 20.5 31.3  
鯰田駅 3.4 23.9 34.7   飯塚市
浦田駅 1.5 25.4 36.2  
新飯塚駅 1.4 26.8 37.6 九州旅客鉄道:後藤寺線
飯塚駅 1.8 28.6 39.4  
天道駅 2.9 31.5 42.3  
桂川駅 3.0 34.5 45.3 九州旅客鉄道:筑豊本線(原田線) 嘉穂郡桂川町
篠栗線 桂川
から

0.0
筑前大分駅 3.2 37.7 3.2   飯塚市
九郎原駅 2.0 39.7 5.2  
城戸南蔵院前駅 5.0 44.7 10.2   糟屋郡篠栗町
筑前山手駅 1.5 46.2 11.7  
篠栗駅 3.1 49.3 14.8  
門松駅 2.6 51.9 17.4   糟屋郡粕屋町
長者原駅 2.0 53.9 19.4 九州旅客鉄道:香椎線
原町駅 0.7 54.6 20.1  
柚須駅 2.5 57.1 22.6  
[福] 吉塚駅 2.5 59.6 25.1 九州旅客鉄道:鹿児島本線 福岡市博多区
[福] 博多駅 1.8 61.4 26.9 九州旅客鉄道:九州新幹線・鹿児島本線
西日本旅客鉄道山陽新幹線博多南線
福岡市地下鉄空港線
  • ※:吉塚駅 - 博多駅間は鹿児島本線

脚注[編集]

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  1. ^ 485系、筑豊本線に入線 railf.jp