ジェットロン

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ジェットロンDecepticon Jets)とは、『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』のスタースクリームをリーダーとする、デストロン軍団における航空部隊である。

軍団の中では1位2位を争う強大な戦力と火力を保有し、以後、様々な作品に引き継がれていく。海外版では、一つのグループとはされていない。

G-2のイギリス版では「Sky Raiders」と呼ばれている。また、ファンによる愛称として「Seekers」がある。

概要[編集]

陸上戦力を主とし、航空戦力に大きく劣るサイバトロンを徹底的に叩き、制空権を制覇する。単体での戦力はそれほど高いとは言えず、それ故、集団で行動する事が多い。

一応、スタースクリームがリーダーとされているが、彼の人望の無さに加え、各々が単独行動を取ったり、メガトロンの命令で動く機会も多いため、あまり整備された指揮系統を感じさせない。

メンバー[編集]

『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』シーズン1より登場[編集]

マグダネル・ダグラス F-15イーグルに変型。セイバートロン星にいた頃(地球でリペアされる前)は、三角錐型の戦闘機に変形していた[1]

第30話「タイムトラベラー」において、過去に飛ばされたスタースクリームを見た現地の住民が、彼の身長を「7m」と目測している。実際のF-15の全長は19.43mである。

航空参謀 スタースクリーム/Starscream
声 - 鈴置洋孝/英 - クリス・ラッタ
デストロンのNo.2にして、本部隊の指揮官である航空参謀。詳細は「スタースクリーム」を参照。
航空兵 スカイワープ/Skywarp
声 - 江原正士/英 - フランク・ウェルカー
デストロンの航空兵の一人。詳細は「スカイワープ」を参照。
航空兵 サンダークラッカー/Thundercracker
声 - 島香裕/英 - ジョン・スティーブンソン、ウォーリー・バー
デストロンの航空兵の一人。詳細は「サンダークラッカー」を参照。

劇中では無名だったジェットロン[編集]

パイロット版にあたる第1~3話ではスタースクリーム、スカイワープ、サンダークラッカーの3体以外にも、緑や紫、青緑等、様々な色をした、名も無きジェットロンたち/Decepticon Jets (声 - 江原正士、難波圭一)が多数登場しており、デストロンの主戦力というイメージがあった(彼らの多くはボディが白、手足の細部が黒と、塗装のパターンがサンダークラッカーとよく似ている)。

名前のあるジェットロンたちが『ザ・ムービー』で死亡、あるいはユニクロンによって作り変えられる中で、そのままの姿で生き延びた、無名のジェットロンが『2010』に登場している。

また、同色のジェットロンが複数存在しており、「ルビークリスタルの秘密」での描写を見ると、青緑及び紫のジェットロンが最も多いようである。

セイバートロン星を舞台にしたエピソードでは、レーザーウェーブの部下として登場した(彼らは皆、セイバートロンモードの飛行機に変形する)。

無名のジェットロンのうち、以下の4体は、2000年代以降の玩具展開で、設定と名称が付け加えられて販売された。

航空宇宙兵 サンストーム/Sunstorm
「地球への道」に登場した、セイバートロン星の保安部隊の一員。帰路に就くバンブルとホイルジャックを他のジェットロン達と襲っていた。規格外の融合リアクターを搭載しており、強力なエネルギーを体から発する。
このエネルギー放射は、友軍の健康を害する要因となるため、集団での作戦行動に滅多に参加できない。
自らを超自然的存在と勘違いしており、奇異な言動をちらつかせているため、余計に仲間が遠ざかっている。
カラーリングは「地球への道」では黄色と白である。「SOS!サイバトロン」では黄色一色の者がいるがこちらは別人である(イエローレインメーカーと言われている。海外トランスフォーマーWikiより)。
玩具では、オレンジと白。e-hobby限定で玩具が発売される際に、名前と設定が追加された。
なお、何度か同名のキャラクターの玩具が販売されており、『アニメイテッド』ではアニメにも登場している。
アシッドストーム/Acidstorm
「SOS!サイバトロン」に登場した、セイバートロン星の保安部隊の一員。酸の雨を降らせる事ができる。
カラーリングは、アニメでは黄緑一色であるが、玩具では緑を基調とした迷彩模様となっている(アシッドストーム自身、もしくは別個体という解釈がある。緑色のジェットロンは「ルビークリスタルの秘密」に1体出ている。色合いは後述のビットストリームに近い)。
クラシックシリーズのクラシック2.0にて、玩具が発売される際、名前と設定が追加された。
ホットリンク/Hotlink
「地球への道」に登場した、保安部隊の一員。バンブルとホイルジャックをパイロパシックフレイムスロワー(劇中では「ファイヤーアタック」と呼称)で攻撃していた。常にツールキットを所持しており、状況が求めるどんなボディの拡張や、武器の製造に対しても準備が出来ている。
彼はどんな新発明も美しい物と考えていて、発明が不正に使用されたり、破壊されたりすると動揺する。また、サイバトロンの武器を賞賛しており、自己満足のために改良したいと思っている。
カラーリングは薄紫と白。ボットコン2013にて玩具が発売された際、名前と設定が追加された。
ビットストリーム/Bitstream
保安部隊の一員。データハッキングとサイバー戦争に熟練したテクノロジーの天才で、サイバトロンの新しい暗号コードを解読した最初のデストロンの一人。『ターンバレーの奇襲』において、デストロンを決定的な勝利に導いた事がある。
カラーリングは青緑と白。ホットリンクと同様、ボットコン2013にて玩具が発売された際に名前と設定が追加された。アニメ劇中には、彼と非常に良く似たカラーリングのジェットロンが地球の戦いの際に登場している。

この無名のジェットロンたちの存在と関連する問題として、スタースクリームらと同型のジェットロンはセル画の塗り間違いが非常に多く、シーンによって別のキャラに変化したり、スタースクリームが2体いるなどの作画ミスが頻繁に見られた。

『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』シーズン2より登場[編集]

第18話(海外版では、第30話)より登場。以下の3体は「新ジェットロン」などと呼ばれ、序盤から登場したジェットロンとは区別される。

翼のデザインが各々異なっており、皆、ロボットモードの頭頂部が尖っているのが特徴。
そのため、英語圏では「Coneheads」(トンガリ頭)の愛称がある。

劇中では、ジェットロンと共に行動する事はあまり無かったが、第24話では、6機編成で飛行する姿を見る事ができる。
彼らは、自分達を「銀河系最強のジェットファイター」と自負している。

LD BOXセットの「パート2 デストロンBOX」のジャケットに描かれた、高荷義之のイラストでは、彼ら新ジェットロンと同型のボディに、スタースクリームと同じカラーリング・翼が施された兵士が確認できる。

MOVIEでは、ユニクロンが襲来した際に破壊されたように見えたが、『2010』にて再登場している(なおこのシーンには、一瞬ではあるがスタースクリームなどと同型同色のジェットロンも姿を見せている)。

航空兵 ラムジェット/Ramjet
声 - 石井敏郎、島香裕、城山知馨夫(20、27話)、片岡弘貴(26話)、堀内賢雄(37話)、喜多川拓郎(54話) / ムービー - 阪脩 / 2010 - 戸谷公次(1話)/英 - ジャック・エンジェル
白いボディと、赤い三角翼の戦闘機に変形。
クラスター爆弾とレーザーライフルが武器。頑丈な身体で体当たりを得意とするが、ワーパスに機首を潰されたり、誤ってメガトロンに衝突したりと情けない場面が多い。
かつてダージやアストロトレインと共に、宇宙刑務所を脱走した事がある。
第20話「マスタービルダー」では、メガトロンがラムジェットを「ブリッツウイング」と呼ぶ場面がある(ラムジェットの国内販売が、未定であったため)[2]
彼は他の2名に比べて玩具展開が比較的多いが、特にリーダーというわけではない。
航空兵 スラスト/Thrust
声 - 島香裕、江原正士(19話)、石井敏郎(24話、2010 16話)/ ムービー - 城山知馨夫 / 2010 - 塩屋翼(5話)/ 英 - エド・ギルバート
赤いボディの戦闘機に変形。垂直離着陸用のファンを持つ。
4機の対空ミサイルと2台の自動ミサイルランチャーが武器。大口を叩き、仲間にも戦意云々と言っているが、臆病な性格であり、そのためか雑用に回される事が多い。
『2010』では、スタースクリームがユニクロンとの取引で、彼をセイバートロン星に接続して復活させようとした際、スタースクリームがボディとしていたダイナザウラーの内部を破壊し、ダージやバトルチャージャーらと共に復活を阻止した。
航空兵 ダージ/Dirge
声 - 難波圭一、堀内賢雄(19話)、江原正士(39話)/2010 - 島香裕(1話)/ HM - 山口健/英 - バド・デイビス
青いボディと、黄色い翼のエンテ型飛行機に変形。血の気の多い性格。
ジェットエンジンから超音波を発生させ、胸のダクトからソニックミサイルを発射できる。
雑用に回されることもあるが、運搬等は苦手としている。
かつてラムジェットやアストロトレインと共に、宇宙刑務所を脱走した事がある。
『ザ・ムービー』の戴冠式のシーンではラムジェット、アストロトレインがスタースクリームに取り入るように脇に控えていたのに対し、彼は他のメンバーと同じく、離れた場所でそれを見つめていた。
玩具が通販限定であったことを皮切りに、後に発売された彼の玩具は限定発売やシークレットであったりと、入手困難なものが多い。

『トランスフォーマー ザ・ムービー』より登場[編集]

以下の面々も、資料によっては、ジェットロンとされる。

航空参謀 サイクロナス/Cyclonus
声 - 稲葉実/HM - 西村知道/リバース - 立木文彦/英 - ロジャー・C・カーメル→ジャック・エンジェル
『2010』以降のデストロンの航空参謀。詳細は「サイクロナス」を参照。
スウィープス参謀 スカージ/Scourge
声 - 島香裕/HM - 佐藤正治/リバース - 広瀬正志/英 - スタン・ジョーンズ
親衛隊「スウィープス」(ユニクロンは追跡者集団として改造)のリーダー。詳細は「スカージ」を参照。
他のスウィープス
声 - 塩屋翼喜多川拓郎、他/英 - フランク・ウェルカー、ジャック・エンジェル、他
スカージと全くの同型・同色で、複数いるが、正確な人数ははっきりしない。
スカージをリーダーとして認めておらず、スカージは要領の良さでリーダーとしての立場を維持しているようだ。
『ザ・リバース』には、登場していない。

『トランスフォーマー G-2』に登場[編集]

スタースクリームとラムジェットがサウンドギミックを追加して販売されたが、色は現用機とは大きく異なっており、どことなくSF調の印象となっている。

『トランスフォーマー アニメイテッド』に登場[編集]

航空参謀 スタースクリーム / Starscream
声 - 山野井仁/ 英 - トム・ケニー
アニメイテッドのキャラクターを参照
Seekers(シーカーズ)
声 - 男子タイプ・山野井仁/ 英 - トム・ケニー/女子タイプ・田中敦子 / 英 - タラ・ストロング
スタースクリームの基礎能力に、何かしらの能力を追加したプロトフォームとオールスパークの欠片が融合し、誕生したクローン軍団(各自については、本編参照)。
劇中では、多くのクローン体が登場したが、最終的に7体のクローンが完成・起動している[3]
完成体の5体(スカイワープサンダークラッカーサンストームラムジェットスリップストリーム)は、スタースクリームの「性格」を一つずつ受け継ぎ、それを前面に出した性格をしている(臆病者のスカイワープ、自信家のサンダークラッカー、ゴマすりのサンストーム、嘘つきのラムジェット、狡猾なスリップストリーム)が、忠誠心の無さだけは全員受け継いでおり、スカイワープとサンダークラッカーを除く3体はスタースクリームを裏切りメガトロンに寝返った。
女性タイプのスリップストームを除き、命名は、G1の新旧ジェットロンから来ている。
男性タイプは、日本語吹き替えでは「イケメンズ」と称される。
超速戦士 セーフガード / Safeguard
初級士官 ジェットファイアー / Jetfire
声 - 山口勝平 / 英 - トム・ケニー
初級士官 ジェットストーム / Jetstorm
声 - 高木渉 / 英 - フィル・ラマール
スタースクリームの能力を解析の上、追加構想の合体システムと共に、飛行能力を後天的に与えられた、双子のオートボット。
アニメイテッドで、飛行能力を持つのは、一部のディセプティコン出身者のみという設定のため、スタースクリーム=ジェットロンの能力を持つ彼らも分類として、半ばジェットロンという位置づけになる(実際、オプティマス部隊にディセプティコンと間違えられた)。
命名は、G1及びBWRの名前が似ている飛行系トランスフォーマーより。

ライバル[編集]

ジェットロンは元々、海外版では一つのグループとされていなかったこともあり、ライバルに関する公式設定は無い。

サイバトロン側の主戦力で、国内で、独自にカテゴライズされた、オートボットとも、対立・拮抗の図式は描かれていない。

飛行能力という点では、シリーズ後半に登場した、サイバトロン航空部隊 エアーボットがライバルに近い存在だが、アニメでは、両者が同じエピソードに登場する事は少なく、戦闘シーンもわずかである。

以降の玩具展開では、ターゲットマスターゴッドマスターの面々にも、ジェットロンの名が冠されている者がいる。

玩具[編集]

初期のジェットロンは、ダイアクロンのジェット機ロボからの流用。スタースクリームは超高速戦闘タイプの仕様変更品。サンダークラッカーはアクロバットタイプの流用である。いずれも開発担当は大野光仁[4]

日本では「22~24」のナンバーを与えられて発売。

86年12月に絶版となったが、スタースクリームは『2010』が放送された時期に発売された「グッドバイ メガトロンセット」に同梱された。

シーズン2より登場の新ジェットロンは、カラーリングと翼やミサイルの形状を変更して、ラムジェットとスラストが「D-56」「D-57」のナンバーを与えられて86年2月頃に発売。
ダージは国内ではロボットポイントによる海外版の通信販売となり、88年頃まで販売された。

ムービーから登場したサイクロナス、スカージは、玩具は完全な新規造形だが、ハスブロとタカラ、東映動画の連携に問題があり、アニメと玩具ではイメージが異なる。
日本では「D-70」「D-71」のナンバーを与えられ、86年11月に発売。

海外ではその後、パートナー、合体用のジョイントを設けたターゲットマスター版が発売され、日本でも発売予定があったが、未発売に終わった。

2001年に、スタースクリームが復刻。

後に『コレクターズエディション』で、スカイワープとサンダークラッカー、ラムジェットとスラスト、ダージはイベント限定で復刻された。
2004年には、e-Hobby限定でサンストームが発売。

スタースクリームはその後も『トランスフォーマー コレクション』『トランスフォーマー アンコール』と幾度も復刻されたが、2008年8月には『アンコール』の「11」で、スカイワープ&サンダークラッカーが2体セットで発売。

スラストとラムジェット以外は米国でも復刻されたが、安全基準の都合により、ミサイルの形状が異なっている。

脚注[編集]

  1. ^ スタースクリームの三角錐型の戦闘機形態は登場しておらず。第62話「スカイファイアーの再生」での回想では地球の地球のF15をスキャンしていなかったにも関わらずF-15の姿をしていた。
  2. ^ DVDボックスより
  3. ^ 最初に登場した2体は、スタースクリームによって爆破され、完成体である5体(スカイワープ、サンダークラッカー、サンストーム、ラムジェット、スリップストリーム)のうちスカイワープとサンダークラッカーはスペースブリッジでどこかへ飛ばされ、サンストームとラムジェットはサイバトロン星に送還され、スリップストリームは詳細不明。また、最終決戦直前で、スタースクリームと同色のクローンが複数登場しているが、起動前にメガトロンによって破壊される。そのほか玩具展開のみの1体(ダージ)がある。
  4. ^ 谷澤崇編「スタッフインタビュー 大野光仁」『トランスフォーマージェネレーション デラックス』ミリオン出版、2004年3月22日、ISBN 4-8130-1094-6、142頁。

関連項目[編集]