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[[ドバイゴールデンシャヒーン]]より招待状が届いた事により出走が検討されていたが、長距離輸送のリスクと前年、高松宮記念を惜敗している事などからドバイは見送り、[[阪急杯]]で始動後、高松宮記念へ向かう事が発表された。そして緒戦の阪急杯では海外勝利からの凱旋ということもあって圧倒的な1番人気となり、人気に応えて優勝した。続く3月24日の本番の高松宮記念でも、1.3倍の1番人気に支持された。レースではスタートで少し出遅れた為、中団より進める形となるが最後の直線で追い出されるとすかさず加速し、逃げ粘る[[ハクサンムーン]]をかわして先頭に立つと、外より追い込んできた[[ドリームバレンチノ]]に1馬身1/4差をつけて快勝。日本調教馬として初のスプリントGI3勝馬となった。
[[ドバイゴールデンシャヒーン]]より招待状が届いた事により出走が検討されていたが、長距離輸送のリスクと前年、高松宮記念を惜敗している事などからドバイは見送り、[[阪急杯]]で始動後、高松宮記念へ向かう事が発表された。そして緒戦の阪急杯では海外勝利からの凱旋ということもあって圧倒的な1番人気となり、人気に応えて優勝した。続く3月24日の本番の高松宮記念でも、1.3倍の1番人気に支持された。レースではスタートで少し出遅れた為、中団より進める形となるが最後の直線で追い出されるとすかさず加速し、逃げ粘る[[ハクサンムーン]]をかわして先頭に立つと、外より追い込んできた[[ドリームバレンチノ]]に1馬身1/4差をつけて快勝。日本調教馬として初のスプリントGI3勝馬となった。


高松宮記念の後、標的を安田記念に定めた。マイル戦でのレースは3歳のジュニアカップ以来、2年半ぶりであった。1番人気に支持された本番では中団待機から直線で馬場の真ん中を割るように抜け出し、逃げ込みを図る[[ダノンシャーク]]を捉えて先頭に立つと、追撃する[[ショウナンマイティ]]にクビの差をつけて1着となり、GI通算4勝目を挙げると共に、現行の春季短距離・マイルGI路線の体系となってから初めて高松宮記念と安田記念を連勝した馬ともなった<ref>[http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2013/06/02/kiji/K20130602005930580.html 【安田記念】ロードカナロアV 短距離王がマイルも制す] スポーツニッポン 2013年6月2日閲覧</ref>。
高松宮記念の後、標的を安田記念に定めた。マイル戦でのレースは3歳のジュニアカップ以来、2年半ぶりであった。1番人気に支持されたものの、マイル適性に不安があったことからオッズは4.0倍となる。本番では中団待機から直線で馬場の真ん中を割るように抜け出し、逃げ込みを図る[[ダノンシャーク]]を捉えて先頭に立つと、追撃する[[ショウナンマイティ]]にクビの差をつけて1着となり、GI通算4勝目を挙げると共に、現行の春季短距離・マイルGI路線の体系となってから初めて高松宮記念と安田記念を連勝した馬ともなった<ref>[http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2013/06/02/kiji/K20130602005930580.html 【安田記念】ロードカナロアV 短距離王がマイルも制す] スポーツニッポン 2013年6月2日閲覧</ref>。


秋緒戦となった[[セントウルステークス]]は、3ヶ月の休み明けに加え58kgの斤量もありハクサンムーンの2着に敗れる。そして9月29日のスプリンターズステークスに出走、[[サクラバクシンオー]]以来19年ぶりとなる連覇を果たした。その後は[[マイルチャンピオンシップ]]を回避、12月の香港スプリントを引退レースに選択、レースでは後続に6ハロン戦としては異例の5馬身差をつける圧勝で日本馬としては史上初の連覇を果たし有終の美を飾り、2013年はセントウルステークス以外はすべて優勝する準パーフェクトの成績を残した。翌2014年1月7日、2013年度の[[JRA賞年度代表馬]]及び[[JRA賞最優秀短距離馬|最優秀短距離馬]]に選出された。最優秀短距離馬の年度代表馬は1998年度の[[タイキシャトル]]以来2頭目である。
秋緒戦となった[[セントウルステークス]]は、3ヶ月の休み明けに加え58kgの斤量もありハクサンムーンの2着に敗れる。そして9月29日のスプリンターズステークスに出走、[[サクラバクシンオー]]以来19年ぶりとなる連覇を果たした。その後は[[マイルチャンピオンシップ]]を回避、12月の香港スプリントを引退レースに選択、レースでは後続に6ハロン戦としては異例の5馬身差をつける圧勝で日本馬としては史上初の連覇を果たし有終の美を飾り、2013年はセントウルステークス以外はすべて優勝する準パーフェクトの成績を残した。翌2014年1月7日、2013年度の[[JRA賞年度代表馬]]及び[[JRA賞最優秀短距離馬|最優秀短距離馬]]に選出された。最優秀短距離馬の年度代表馬は1998年度の[[タイキシャトル]]以来2頭目である。

2014年3月9日 (日) 01:36時点における版

ロードカナロア
2012年シルクロードS
欧字表記 Lord Kanaloa
香港表記 龍王
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 2008年3月11日(16歳)
登録日 2010年9月30日
抹消日 2014年1月14日[1]
キングカメハメハ
レディブラッサム
母の父 Storm Cat
生国 日本の旗 日本北海道新ひだか町
生産者 ケイアイファーム
馬主 ロードホースクラブ
調教師 安田隆行栗東
競走成績
生涯成績 19戦13勝
獲得賞金 6億6995万8000円
1710万香港ドル
WTRR 120S / 2012年[2]
128S / 2013年[3]
勝ち鞍 GIスプリンターズS(2012年・2013年)
香港スプリント(2012年・2013年)
高松宮記念安田記念(2013年)
GIII京阪杯(2011年)
シルクロードS(2012年)
阪急杯(2013年)
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ロードカナロアLord Kanaloa龍王)は日本競走馬。おもな勝ち鞍は2012年スプリンターズステークス香港スプリント2013年高松宮記念安田記念、スプリンターズステークス、香港スプリント。馬名の由来は冠名+ハワイに伝わる海の神。

戦績

2010年

12月5日小倉競馬場にてデビューし、新馬戦で優勝する。

2011年

1月5日中山のジュニアカップ、続く京都の500万下ではともに2着だった。4月のドラセナ賞で2勝目をあげる。短距離に適性があることから、クラシック3競走には出走しなかった。葵ステークス、京洛ステークスとオープン特別を連勝。さらに11月26日の京阪杯で重賞初勝利を挙げた。

2012年

1月28日のシルクロードステークスにも勝ち5連勝で重賞2勝目をマークした。続く大一番の高松宮記念では1番人気に推されるも3着に敗れた。休養した後に6月17日函館スプリントステークスは先行集団の最内につけたが直線で前が壁になる不利を受け2着。9月30日のスプリンターズステークスでは1番人気のカレンチャンを抑え、中山1200mのコースレコード(1分6秒7)でGI初制覇を飾った。続く12月9日の香港スプリントでも好位から抜け出してG1連勝を飾るとともに、日本調教馬による同競走初制覇を達成した。

2013年 - 2014年

ドバイゴールデンシャヒーンより招待状が届いた事により出走が検討されていたが、長距離輸送のリスクと前年、高松宮記念を惜敗している事などからドバイは見送り、阪急杯で始動後、高松宮記念へ向かう事が発表された。そして緒戦の阪急杯では海外勝利からの凱旋ということもあって圧倒的な1番人気となり、人気に応えて優勝した。続く3月24日の本番の高松宮記念でも、1.3倍の1番人気に支持された。レースではスタートで少し出遅れた為、中団より進める形となるが最後の直線で追い出されるとすかさず加速し、逃げ粘るハクサンムーンをかわして先頭に立つと、外より追い込んできたドリームバレンチノに1馬身1/4差をつけて快勝。日本調教馬として初のスプリントGI3勝馬となった。

高松宮記念の後、標的を安田記念に定めた。マイル戦でのレースは3歳のジュニアカップ以来、2年半ぶりであった。1番人気に支持されたものの、マイル適性に不安があったことからオッズは4.0倍となる。本番では中団待機から直線で馬場の真ん中を割るように抜け出し、逃げ込みを図るダノンシャークを捉えて先頭に立つと、追撃するショウナンマイティにクビの差をつけて1着となり、GI通算4勝目を挙げると共に、現行の春季短距離・マイルGI路線の体系となってから初めて高松宮記念と安田記念を連勝した馬ともなった[4]

秋緒戦となったセントウルステークスは、3ヶ月の休み明けに加え58kgの斤量もありハクサンムーンの2着に敗れる。そして9月29日のスプリンターズステークスに出走、サクラバクシンオー以来19年ぶりとなる連覇を果たした。その後はマイルチャンピオンシップを回避、12月の香港スプリントを引退レースに選択、レースでは後続に6ハロン戦としては異例の5馬身差をつける圧勝で日本馬としては史上初の連覇を果たし有終の美を飾り、2013年はセントウルステークス以外はすべて優勝する準パーフェクトの成績を残した。翌2014年1月7日、2013年度のJRA賞年度代表馬及び最優秀短距離馬に選出された。最優秀短距離馬の年度代表馬は1998年度のタイキシャトル以来2頭目である。

2014年1月13日京都競馬場で引退式が行われ、翌14日に競走馬登録を抹消された。引退後は社台スタリオンステーション種牡馬となる[1]

競走成績

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量 1着馬(2着馬)
2010.12.05 小倉 2歳新馬 芝1200m(良) 16 2 3 1.20(1人) 1着 R1:08.40(34.9) -1.00 古川吉洋 55kg (シェルエメール)
2011.01.05 中山 ジュニアC OP 芝1600m(良) 13 8 12 2.10(1人) 2着 R1:35.10(34.7) -0.10 蛯名正義 56kg デルマドゥルガー
0000.01.29 京都 3歳500万下 芝1400m(良) 14 2 2 1.80(1人) 2着 R1:22.10(34.1) -0.10 福永祐一 56kg ラトルスネーク
0000.04.16 小倉 ドラセナ賞 芝1200m(良) 16 2 4 1.30(1人) 1着 R1:08.30(34.1) -0.60 北村友一 56kg (アスターウィング)
0000.05.14 京都 葵S OP 芝1200m(良) 14 3 3 2.40(1人) 1着 R1:09.30(34.4) -0.20 北村友一 56kg (サクラベル)
0000.11.06 京都 京洛S OP 芝1200m(稍) 16 7 14 2.90(1人) 1着 R1:08.00(32.7) -0.20 福永祐一 55kg (キョウワマグナム)
0000.11.26 京都 京阪杯 GIII 芝1200m(良) 15 2 3 1.60(1人) 1着 R1:08.10(33.3) -0.20 福永祐一 55kg グランプリエンゼル
2012.01.28 京都 シルクロードS GIII 芝1200m(良) 16 4 7 1.40(1人) 1着 R1:08.30(33.6) -0.40 福永祐一 57kg (エーシンダックマン)
0000.03.25 中京 高松宮記念 GI 芝1200m(良) 18 1 1 2.40(1人) 3着 R1:10.40(35.4) -0.10 福永祐一 57kg カレンチャン
0000.06.17 函館 函館スプリントS GIII 芝1200m(良) 11 1 1 1.30(1人) 2着 R1:09.50(34.9) -0.10 福永祐一 56kg ドリームバレンチノ
0000.09.09 阪神 セントウルS GII 芝1200m(良) 16 5 9 2.20(1人) 2着 R1:07.30(33.7) -0.00 岩田康誠 56kg エピセアローム
0000.09.30 中山 スプリンターズS GI 芝1200m(良) 16 8 16 4.40(2人) 1着 R1:06.70(33.4) -0.10 岩田康誠 57kg (カレンチャン)
0000.12.09 沙田 香港スプリント G1 芝1200m(Gd) 12 6 4 4.05(3人) 1着 R1:08.50(00.0) -0.39 岩田康誠 126lbs (Cerise Cherry)
2013.02.24 阪神 阪急杯 GIII 芝1400m(良) 16 2 3 1.60(1人) 1着 R1:21.00(34.5) -0.10 岩田康誠 58kg マジンプロスパー
0000.03.24 中京 高松宮記念 GI 芝1200m(良) 17 6 11 1.30(1人) 1着 R1:08.10(33.2) -0.20 岩田康誠 57kg (ドリームバレンチノ)
0000.06.02 東京 安田記念 GI 芝1600m(良) 18 5 10 4.00(1人) 1着 R1:31.50(33.3) -0.00 岩田康誠 58kg ショウナンマイティ
0000.09.08 阪神 セントウルS GII 芝1200m(良) 13 6 9 1.40(1人) 2着 R1:07.50(33.4) -0.00 岩田康誠 58kg ハクサンムーン
0000.09.29 中山 スプリンターズS GI 芝1200m(良) 16 5 10 1.30(1人) 1着 R1:07.20(33.8) -0.10 岩田康誠 57kg (ハクサンムーン)
0000.12.08 沙田 香港スプリント G1 芝1200m(GF) 14 12 1 1.80(1人) 1着 R1:08.25(00.0) -0.81 岩田康誠 126lbs (Sole Power)
  • 馬場状態:Gd=Good、GF=Good to firm
  • タイム欄のRはレコード勝ちを示す


血統表

ロードカナロア血統ミスタープロスペクター系 / Northern Dancer 12.50% 5 x 5 x 4 , Secretariat=Syrian Sea 9.38% 4 x 5(母内)) (血統表の出典)

キングカメハメハ
2001 鹿毛
父の父
Kingmambo
1990 鹿毛
Mr.Prospector Raise a Native
Gold Digger
Miesque Nureyev
Pasadoble
父の母
*マンファス
Manfath
1991 黒鹿毛
*ラストタイクーン
Last Tycoon
*トライマイベスト
Mill Princess
Pilot Bird Blakeney
The Dancer

レディブラッサム
1996 鹿毛
Storm Cat
1983
Storm Bird Northern Dancer
South Ocean
Terlingua Secretariat
Crimson Saint
母の母
*サラトガデュー
Saratoga Dew
1989 鹿毛
Cormorant His Majesty
Song Sparrow
Super Luna In Reality
Alada F-No.2-s


脚注

  1. ^ a b ロードカナロア号の引退式【京都競馬場】 日本中央競馬会 2014年1月15日閲覧
  2. ^ リンク (PDF)
  3. ^ リンク (PDF)
  4. ^ 【安田記念】ロードカナロアV 短距離王がマイルも制す スポーツニッポン 2013年6月2日閲覧

参考文献